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抗酸化素材のご紹介〜アンチエイジングを意識した食品開発のヒント〜

人生100年時代と言われる今、年齢や性別を超えたテーマとなっているのが「アンチエイジング」です。アンチエイジングとは、加齢による身体の老化を可能な限り小さくすること。そのために効果が期待されているのが「抗酸化素材」です。

そこで今回は、身体の酸化を抑制して老化を防ぐ「抗酸化素材」をご紹介するとともに、代表的な抗酸化物質とそれを含む食品、抗酸化力を高める食品開発のヒントをご紹介します。本記事を参考に、開発テーマや条件にあった原料をぜひ見つけてください

“サビない身体”をつくる「抗酸化」とは

私たちの身体は年齢とともに老化していきますが、それは細胞の「酸化」、つまり“身体がサビていく”ことに起因しています。この、身体の酸化を抑制する働きのことを「抗酸化」といいます。

身体の酸化は、体内に生成される「活性酸素」によって起こります。私たちは、生きるために呼吸をして酸素を体内に取り込んでいますが、そのうち数パーセントが活性酸素に変化するとされています。活性酸素は、細胞内での情報伝達や免疫、代謝の調節など重要な役割を果たす一方で、過剰に産生されると細胞を傷つけて、疲労や老化、動脈硬化、ガンなどの原因になります。

活性酸素から身体を守る「抗酸化酵素」と「抗酸化物質」

身体には本来、活性酸素から身体を守る「抗酸化防御機構」が備わっています。抗酸化防御機構というのは、体内で合成される内因性の「抗酸化酵素」と、食事から取り入れられる外因性の「抗酸化物質」の働きにより、活性酸素のバランスが保たれる仕組みのこと。

抗酸化酵素にはスーパーオキシドジスムターゼやカタラーゼ、抗酸化物質はビタミン類、ポリフェノール類などがあります。抗酸化酵素と抗酸化物質の作用によって、無害化するのを助けたり、活性酸素によって受けたダメージの修復をサポートしたりしています。

体内で合成される抗酸化酵素は、加齢によって次第に減少してしまいます。そのため、食事によって抗酸化物質を補うことがアンチエイジングに役立つといわれています。

※参考 健康長寿ネット「抗酸化による老化防止の効果」

代表的な抗酸化物質と食品例

“サビない身体”をつくるための抗酸化物質には次のような役目があります。

  1. 活性酸素の発生を抑えるもの
  2. 活性酸素の酸化力を抑えるもの
  3. 活性酸素で受けた被害を修復するもの

体内で合成される抗酸化酵素の働きを補助するためにも、日々の食事から複数の抗酸化物質を取り入れる必要があります。ここでは、代表的な抗酸化物質の特徴と、その物質が含まれる食品例をご紹介します。

種類 特徴と食品例
β-カロテン 野菜などに含まれる色素「カロテノイド」の一種。抗酸化物質として動脈硬化や老化の予防、免疫機能を維持する働きが期待されている。β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変わる。
例)にんじん、ほうれん草、ピーマン、かぼちゃ
ビタミンC 皮膚や粘膜の健康を保つとともに、抗酸化作用を持つ栄養素。 ビタミンCは水溶性で、光や空気の影響を受けやすく、調理による加熱に弱い特徴がある。
例)赤パプリカ、キウイフルーツ、ブロッコリー
ビタミンE 強力な抗酸化作用を持ち、老化の原因となる活性酸素によるダメージを防ぐことから「若返りのビタミン」と呼ばれている。
例)アーモンド、ナッツ類、かぼちゃ、モロヘイヤ
コエンザイムQ10 脂溶性の物質で、ミトコンドリアの電子伝達系において「補酵素」として機能する。体内のエネルギー生産に関与しており、生命活動の維持に重要な物質である。
例)イワシやサバなどの青魚、牛肉、豚肉、ナッツ類
アスタキサンチン 高い抗酸化力があり、眼精疲労の改善や動脈硬化の予防、疲労回復に役立つとされている。目や脳など、通常では栄養が届きにくい部分にまで届くのが特徴である。
例)エビやカニの殻、鮭、鯛、いくら
リコピン トマトに含まれる特徴的な成分で、βカロテンやアスタキサンチンよりも強い抗酸化があるとされている。ガンや心疾患・血管疾患の予防効果が期待されている。
例)トマト、スイカ、柿、ピンクグレープフルーツ
イソフラボン 大豆の胚芽部分に多く含まれているポリフェノールの一種。女性ホルモンとよく似た働きを持つ成分である。更年期障害の症状を改善する効果や、骨粗しょう症を予防する効果があるとされる。
例)豆腐、納豆、おから、きな粉、味噌
アントシアニン ポリフェノールの一種で、血管拡張や毛細血管保護、血液中の血小板凝固抑制作用などがある。動脈硬化や血栓症を防ぎ、虚血性心疾患や脳血管障害などを予防する効果が期待されている。
例)ブルーベリー、ナス、紫芋、ワイン
カカオポリフェノール カカオポリフェノールには「LDL(悪玉)コレステロールの酸化」を防ぐ、抗酸化作用があり、動脈硬化の予防が期待できる。
例)チョコレート、カカオニブ、ココアパウダー、ココアバター
カテキン 緑茶に多く含まれるポリフェノールで、強い抗酸化作用や殺菌・抗菌作用がある。生活習慣病や肥満を予防し、細菌やウイルスから体を守る効果が期待されている。
例)緑茶、リンゴ、梨、ブドウ、きいちご
クロロゲン酸 抗酸化作用のほかに、脂肪の蓄積を抑制する効果、疲労感の軽減、更年期症状の緩和などの効果が期待されている。
例)コーヒー豆、さつまいも、じゃがいも、ごぼう
フェルラ酸 高い抗酸化作用があり、脳機能改善効果や高血圧改善などの効果が期待されている。最近はアルツハイマー症の改善についても研究が重ねられている。
例)米ぬか、小麦、コーヒー、ピーナッツ
プロアントシアニジン ポリフェノールの中でも高い抗酸化作用を持ち、毛細血管の傷を修復してくれる効果もある。肌の代謝が高くなり、アンチエイジングにも効果が期待できる。
例)ブドウ、リンゴ、小豆などの豆類、麦類
ロスマリン酸 抗酸化作用や抗炎症作用、糖の吸収を抑える効果、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を抑える効果などが期待されている。
例)ローズマリー、スペアミント、レモンバーム、シソ
セサミン 肝臓の負担を和らげる効果や腸内の善玉菌を増やす効果、しわ・しみ・たるみといった肌の老化防止や、疲労感の改善効果も期待できる。
例)ゴマ、ゴマ油


※参考 健康長寿ネット「抗酸化による老化防止の効果」
総説「抗酸化物の健康維持,疾患予防に対する効果: ランダム化比較試験の解釈」

抗酸化力を高める食品開発のヒント

抗酸化作用のある食品は、さまざまなメニュー開発に応用でき、製品の差別化や付加価値を高めるためにも有効です。ここでは、各カテゴリーにおける抗酸化力を高める食品開発のヒントを紹介します。

製菓・製パン

抗酸化成分を取り入れることで、焼き菓子やパンに新たな付加価値を加えることができます。たとえば、生地に大豆粉を使用することで、抗酸化成分を豊富に含むだけでなく、食物繊維や植物性タンパク質も摂取できます。季節の野菜やフルーツ、ナッツ、チョコレートなどの素材を活用することで、抗酸化作用を高めると同時に、風味や食感の向上にも寄与します。


惣菜

抗酸化物質を豊富に含む野菜や魚を意識的に使用することで、惣菜の栄養価を高めることができます。たとえば、ほうれん草、ブロッコリー、トマトなどの緑黄色野菜や、抗酸化物質を多く含む青魚(サバやイワシなど)の活用が効果的です。また、エキスパウダーや抗酸化物質を補う調味料原料を使うことで、味わいと健康面を両立させることが可能です。


飲料

抗酸化成分を含む飲料は、健康志向の消費者に非常に人気があり、日常的に摂取できる手軽さも魅力です。たとえば、野菜粉末やフルーツの粉末を活用したスムージーやジュース、プロテインシェイクなどがあります。また、コーヒーやお茶、ハーブティーにも抗酸化物質が豊富に含まれていて、これらを原料にした製品開発も可能です。


抗酸化成分を強調した酒類の開発も進んでいます。例えば、ワインに含まれるポリフェノールや、日本酒のフェルラ酸などは、抗酸化作用を謳った製品でよく取り上げられています。アスタキサンチンを配合したお酒なども登場しています。


調味料・スパイス

調味料やスパイスも、抗酸化成分を強化する有力な手段です。スパイスの中には抗酸化作用を持つものが多く、これを活かしたドレッシングやソース、調味料などが開発されています。色鮮やかな素材やスパイスの風味は、料理に深みを与えると同時に、健康面でも価値を提供できます。


サプリメント

忙しい現代人が抗酸化物質を摂取する方法として、サプリメントは手軽で効率的な選択肢です。食事だけでは摂取しきれない抗酸化成分を補うために、アンチエイジング効果を訴求したサプリメントや、高齢者向けの栄養補助食品などが人気です。


ペットフード

人間の健康と同様、ペットの健康にも抗酸化成分が重要です。ペットフードに抗酸化物質を豊富に含む素材を使用することで、ペットの免疫力や健康をサポートできます。年齢別に適した栄養を提供するために、抗酸化物質を積極的に取り入れたペットフードが増えてきています。

抗酸化素材のご紹介

ブロッコリースプラウトパウダーは、ブロッコリーの新芽を用いた機能性表示食品対応(血中ALT値を下げる)素材です。 スルフォラファンの前駆体であるグルコラファニンを規格化。 栄養価の高いスーパーフードとして注目されています。

長崎県の壱岐の島産100%のオリーブの葉を、厳選して手摘みにて1枚1枚採取し、特殊製法によりパウダー化しております。オリーブの葉には、オレウロペインというポリフェノールが含まれており、非常に抗菌抗酸化力が強く、体の免疫機能を高めてくれる効果が期待できます。

“カロブ”は地中海沿岸に植生するマメ科植物「イナゴマメ」の莢・果肉のことで、 古くからこの地域の人々に親しまれてきた食品です。カルシウムや鉄分、食物繊維等が豊富。ポリフェノール含有量が多く、強い抗酸化性を示唆するデータが得られています。糖質を含んで甘く、カカオ代替材料としてチョコレート風菓子の製造が可能。

ヒドリドイオン「H-」を発生させる画期的な水素パウダーです。水素は人体の約60%を占める、重要で最も安全に身体の隅々までいき渡る抗酸化物質で、老化や様々な病気の原因といわれている悪玉活性酸素を還元して無毒化する作用があります。

マリンミネラル水素パウダーは水素ガス「H2」が大量に発生する画期的な水素パウダーです。水素は人体の約60%を占める、重要で最も安全に身体の隅々までいき渡る抗酸化物質です。老化や様々な病気の原因といわれている悪玉活性酸素を還元して無毒化する作用があります。

動物性の抗酸化成分アンセリン(イミダゾールジペプチド)を含有している鮭エキスです。【高度精製】特許技術により、鮭エキス特有の味や臭いがほとんど感じられません。添加後に食品本来の風味を損なうことはありません。パウダー状の製品もございます。

動物性の抗酸化成分イミダゾールジペプチド(カルノシン・アンセリン)を含有しているチキンエキスパウダーです。カルノシンとアンセリンを1:3の割合で含有しています。チキンエキス特有の風味があり、スープや惣菜などの加工食品に使用できます。

インド産ヒマラヤマツの樹皮から抽出した素材です。 ヒマラヤの過酷な環境から抽出したPinorox®は プロアントシアニジンなどのポリフェノールを豊富に含み、筋肉に栄養素と酸素を供給することで身体活動を強化します。

サフランは数多くの機能性を多く含んだスパイスです。アンチエイジング効果、抗酸化能力に優れているほか、 サフランが呈する要素が満腹中枢を刺激する状態に似た状態を作り出すことから、近年では米国を中心にデトックス、ダイエットサプリメントとしても注目されています。飲料などに活用しやすいシロップもあります。

サベリー®の原料であるアムラ果実はアーユルヴェーダ3大果実の1つ。インドの伝承医学で精神、肉体面での疲労回復や、抵抗力を高める効果があるとされています。サベリー®で規格化されたβ-グルカンの抗酸化能はアスコルビン酸のそれより優れていることが分かっています。

100%天然の「太古の森ミネラル」には互いに作用しあうミネラルが70種類以上入っています。米国では40年以上も前から、多くの健康食品にミネラル原料として活用されています。日本でも20年以上の歴史がありますが、これからの普及が期待されるミネラル原料です。

多孔質構造を持つシルクパウダーと真珠貝由来ハイドロキシアパタイト、海洋深層水を組み合わせることで水素ガスと水素イオンを同時に発生させる原料です。 乳酸菌との免疫力相乗効果エビデンスもあり、抗酸化作用で体調を整えてくれます。

抗酸化力の高い、ウコン由来のクルクミノイドを還元型にした粉末素材です。安全性データ、自社エビデンス保有原料。

日本初上陸!ヨーロッパモミ枝エキス末 。豊かな生命力を宿しているヨーロッパモミの木は、高山の極寒地域でも一年を通して葉が枯れないことから「永遠に枯れない命」と象徴されます。70%ポリフェノール類で構成され、強力な抗酸化活性を持ちアンチエイジング、運動機能、動脈硬化、糖尿病予防、関節炎症、免疫力、脳血管拡張の効果が確認されています。

【ホノクニタモギ】は、一般的なタモギタケよりも、含有成分が圧倒的に多い当社オリジナルブランドです。 特に、高い抗酸化作用が期待できるエルゴチオネインが、一般的なタモギタケよりも遥かに多く含まれています。

18種以上のアミノ酸や女性に優しい鉄分、葉酸、カルシウム等60を超える栄養素・成分を含有。微粉砕加工した細かい粒子のため従来のクロレラ原末に比べ混ざりやすく、より鮮やかな緑の発色に利用できます。免疫活性、アレルギー症状、糖尿病、抗酸化などのエビデンスあり

小豆島で栽培されたオリーブ葉を、抹茶製法で粉末化しました。キリッとした苦味が特徴で、青汁製品の味のアクセントにご使用いただけます。

さつまいも基腐れ病でお困りの企業様!沖縄県久米島産の紅芋100%使用。自社農場を通して調達しているため年間を通して安定供給を行えます。赤紫の色素であるアントシアニンは抗酸化活性の高いポリフェノール系の成分であり、血圧低下や美容効果があると言われています。活用の幅が広がるパウダー状もあります。

バラ科植物特有のポリフェノールの一種である”フロリジン”には、糖の吸収を阻害する作用や、抗酸化効果が期待されています。リンゴを皮ごと粉末化しており、リンゴ風味が生きています。

南米アマゾンのスーパーフルーツ「カムカム」のストレート果汁、天然ビタミンCのポリフェノールたっぷり。ドレッシングやソース、ポン酢の材料として使用すると、抗酸化作用で野菜が長持ちします。

菊は元来漢方で不老長寿霊草とされ、日本でも古くより「国の象徴を示す花」として敬われ、秋には菊の花を浸した酒を酌み交わして長寿を願う儀式を行う習慣があります。 数ある食用菊の中でも、赤紫色の「延命楽」という品種は、優れた抗糖化・抗酸化作用が明らかとなっています。

「若返りのフルーツ」と呼ばれ親しまれてきた果実 熱に壊れにくいビタミンCやポリフェノール、さらに食物繊維であるベクチンなどが豊富に含まれています。

日本の発酵技術から生まれた業界初の発酵黒マカエキスです。有機JASマカと比較して3つ特徴があります。①アミノ酸類が約60%増えます。②抗酸化力が約3倍に高められます。③亜鉛の含有量が約20倍にもなります。

 

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執筆者プロフ
シェアシマ編集部

食品業界で働く人たちに向けて、展示会の取材や企業へのインタビュー記事を通して、食品開発・製造に関わる話題のトピックを発信しています。プラントベースフードに興味津々の国際薬膳師、栄養指導やセミナー講師も務める管理栄養士、デザイナーと二足のわらじの元雑誌編集者など、30〜40代の食に関心の高いメンバーを中心に運営中

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インサイト「脳の健康サプリメント市場規模、シェアおよび業界分析、製品タイプ別(向知性サプリメント{栄養補助食品、ハーブエキスなど)、ビタミンおよびミネラル)、剤形別(錠剤、カプセルなど)、用途別(認知)機能、ストレスと不安、その他)、流通チャネル別 (病院の薬局、ドラッグ ストアと小売薬局、オンライン)チャネル、その他)、および地域予測、2025~2032年海外|アメリカ、西ヨーロッパで消費拡大アメリカの市場規模は、2014年以降から前年比10%を超える急激な成長を遂げています(※1)。その背景として、アメリカの成人人口うち5,930万人(2022年時点)に相当する人が精神疾患を抱えていると報告されている(※2)ことや、人口の高齢化、認知健康に対する意識の高まり、技術の進歩などの要因が挙げられています(※3)。また、ヨーロッパでは、多くの人が脳の健康に高い関心を抱いていることが明らかになっています。消費者市場調査を専門とするグローバル企業MMR Research社によれば、フランス、ドイツ、オランダの消費者1,657人を対象とした「健康問題で重要と思う箇所」の調査で、いずれの国においても、心臓、脳、免疫の健康がトップ3に入るという結果になりました。中でも、オランダの消費者はブレインヘルスをトップに挙げていることがわかりました。同時に、オランダで48%、ドイツで59%、フランスでは67%の人が、QOL(生活の質)を高める商品を進んで選んでいることから、経済的圧力があったとしても認知機能を含む脳の健康に対してメリットのある商品に金額を費やすことをいとわない、という考え方の人が多くいることがわかっています(※4)。※1参考:ウェルネス総研レポートonline「【マーケティングレポート①前編】健康な人の認知機能やパフォーマンスを向上する「ヌートロピック」の可能性」※2参考:フォーチュン ビジネス インサイト「米国行動ヘルス市場規模、シェアおよび業界分析、タイプ別(行動およびメンタルヘルス、薬物乱用、摂食障害、トラウマ/PTSDなど)、支払者別(公的健康保険および民間健康保険/自己負担)、および国別予測、2024~2032 年」※3参考:Global Infomation「ブレインヘルスサプリメント市場の2030年までの予測:製品別、サプリメント形態別、年齢層別、用途別、流通チャネル別、地域別の世界分析」※4参考:ウェルネス総研レポートonline「【マーケット】欧州の消費者は脳の健康を最優先」日本|高齢化を背景に消費拡大の見込み海外の動向を受け、日本国内においても各企業でヌートロピックに関連した製品が近年増加傾向にあります。とりわけ、日本では認知症対策などの予防的な目的での導入が多くなっています。実際に、「脳機能をサポート」「記憶力を維持する」などの表記とともに、商品化された機能性食品やサプリメントを店頭やインターネットで見かけることができます。日本は諸外国に比べて高齢化のスピードが速く、世界でトップクラスの長寿国となっています。年々平均寿命が延び、100歳以上の人口の割合も増加している日本において、今や「人生100年時代」を迎える事態に直面しているのです。ところが、長寿であっても健康を維持できないことが、医療費や介護施設の圧迫として社会的な問題として挙げられています。いかに介護や病気の心配なく過ごせるか、健康寿命の延伸が社会命題となっているからこそ、国内でのニーズもますます高まっていくことが考えられるでしょう。【管理栄養士監修】脳機能をサポートする成分と食品例ここからは、実際に商品化されている具体的な成分と食品をご紹介します。1.パラチノースパラチノースとは、蜂蜜に微量に含まれている天然の糖質です。イソマルツロースという成分ですが、欧米ではパラチノースの呼称が定着しています。パラチノースの甘さは砂糖の主成分であるショ糖(スクロース)の半分ほどですが、見た目や味わいは似ています。現在は、甜菜糖を発酵処理したものから作られることが多くなっています。体内では分解に時間がかかることから、ショ糖の5分の1ほどの吸収速度と言われています。そのため、血糖値の急激な変動を抑えたり、体脂肪の蓄積を防いだり、脂肪の燃焼促進にも役立つことがわかっています。また、脳への血糖供給持続によって注意力の向上や眠気低減作用も期待できます。食品例:ゼリー飲料、菓子(クッキー、羊羹など)、サプリメント※参考:DM三井製糖株式会社「持続するエネルギー源『パラチノース®』」※参考:医療・介護関係者の方へ向けた専門情報サイト meiji Nutrition Info「パラチノース」シェアシマ掲載の「パラチノース」をチェックする >2.DHA、EPADHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)は、魚の脂に多く含まれる成分です。特に、脂のりのよい魚種や青魚の含有量が高くなっています。もともと私たちの脳や神経などに存在する成分でもありますが、体内で作られる量が少ないため、食品などから取り入れる必要があるのです。不飽和脂肪酸に分類され、健康効果の高いことで知られるω-3脂肪酸(n-3系脂肪酸)でもあります。体内の免疫反応の調整、生活習慣病や炎症の予防・改善、記憶力や言語能力などの認知機能と行動能力の向上などにも役立つと言われています。食品例:ジュース、ヨーグルト、魚肉練り製品、サプリメント※参考:不二製油株式会社「不二製油の革新」※参考:大塚製薬「栄養の基本を知ろう!栄養教養学部」シェアシマ掲載の「DHA」をチェックする >3.シチコリンCDP-コリンとも呼ばれる成分で、体内にも存在している成分です。もともとは脳梗塞、脳卒中、外傷性の脳機能障害や、緑内障などを治療するための医薬品として使われていましたが、脳や神経細胞にある細胞膜を維持する働きも期待できることがわかっています。日本では医薬品としての使用しか認められていませんが、欧米では記憶力・注意力の向上などを目的として健康食品などの原料に使われています。食品例:エナジードリンク、スポーツドリンク、プロテインバー、サプリメント※参考:キリンの研究開発「脳機能素材『シチコリン』を海外主力商材に押し上げた女性研究者の挑戦」※参考:協和発酵バイオ株式会社「シチコリン」4.L-テアニンL-テアニンとは、アミノ酸の一種であり、緑茶に含まれるうま味や甘味の元となる成分です。茶葉に日光が当たることで、渋みのあるカテキンへと変化する性質があります。そのため、玉露や抹茶など、収穫の前に日光を遮って栽培される高級な茶葉ほど多く含まれる傾向があります。リラックス感の向上や抗ストレス作用をはじめ、睡眠の質を高めて目覚めた時の疲労感や満足感の改善などにも役立つとされています。食品例:ゼリー、ジュース、アイスクリーム、サプリメント※参考:森下仁丹「テアニン・ゼリー」※参考:太陽化学株式会社「テアニンのおはなし」シェアシマ掲載の「テアニン」をチェックする >5.イミダゾールジペプチドイミダゾールジペプチドとは、アミノ酸が2つ結合した物質の中で、主にアンセリンとカルノシンのことを指します。イミダペプチドやイミダゾールペプチド、と呼ばれることもあります。筋肉や脳内に多く存在しており、食品としては鶏むね肉に高濃度に含まれています。以前から知られている抗酸化作用や抗疲労作用に加え、最近の研究では認知機能や記憶の改善作用があることも報告されています。食品例:スープ、ゼリー、サプリメント※参考:日本予防医薬株式会社「イミダペプチドスープ(コーン・コンソメ)」※参考:独立行政法人 農畜産業振興機構「鶏肉に含まれるイミダゾールジペプチドとその機能性について」※参考:日本ハム株式会社「期待集まる動物性食品由来の『イミダゾールジペプチド』炎症を抑えて脳の老化改善に可能性が」シェアシマ掲載の「イミダゾールジペプチド」をチェックする >6.GABAGABA(ギャバ)とは、正式名称は「γ(ガンマ)-アミノ酪酸」で、そのアルファベットの頭文字をとった略称で呼ばれています。アミノ酸の一種であり、植物性食品を中心に幅広く含まれる成分です。人間の脳にも存在し、交感神経の働きを抑え、脳の興奮を鎮める、睡眠の質を高める、高めの血圧を下げるなどの効果が知られています。医薬品としても利用され、脳血流量や脳酸素供給量などを増加させる脳代謝促進作用を持っています。食品例:菓子(チョコレート、キャンディーなど)、ヨーグルト、サプリメント※参考:ヤクルト中央研究所「GABA(γ-アミノ酪酸)」※参考:KEGG MEDICUS「医療用医薬品 : ガンマロン」シェアシマ掲載の「GABA」をチェックする >シェアシマ掲載の「ヌートロピック」素材をチェックする効率重視、ストレス過多、高齢化といった社会的背景から、今後も世界的にヌートロピックの需要は高まっていくと思われます。それに伴い、次々と研究開発が進められ、今まであまり注目されていなかった食品や成分も登場していくようになるでしょう。ご紹介した内容を参考に、ヌートロピックを使った商品開発を考えている人や商材をお探しの方に役立ててもらえれば幸いです。さっそくシェアシマで「脳機能」関連商品を調べるこちらからシェアシマサイトへ > 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唐辛子のニーズに特化! 辛味や色味をオーダーメイド加工【アスタ】

さまざまな食品に活用される香辛料。なかでも唐辛子は、幅広い食品のシーズニングなどでおなじみの香辛料原料です。今回は唐辛子の輸入と卸売で30年以上の実績をもち、用途に合わせた柔軟な対応とフットワークの軽さが強みの有限会社アスタをご紹介します。※こちらの記事は同社の提供で、シェアシマ編集部が制作しています。香辛料の輸入・卸売を独自ルートで開拓兵庫県加古川市に本社を置く有限会社アスタは、1991年の創業以来、香辛料原料の輸入と卸売を手がけてきた企業です。特に乾燥唐辛子の輸入に長年関わり、現地の工場で唐辛子の選別や加工指導も長年行ってきた、まさに「唐辛子のプロフェッショナル」といえる存在です。用途に合わせたオーダーメイド加工今でこそ多様な品種や辛さのレベルが知られている唐辛子ですが、アスタの代表・中川正博氏が創業した当時、唐辛子の種類やその使い分けに対する認知度は日本でも原産地の中国でも低く、中川氏が自ら中国現地の工場で唐辛子の選別や加工工程の手ほどきを行ったとか。このように長年培われた唐辛子の取り扱いノウハウは、同社の大きな特長でもあります。現在は主に中国から乾燥唐辛子を輸入するアスタの大きな強みは、用途やニーズに合わせて唐辛子の細かいオーダーが可能なこと。おもに次の3つの要素に関して、唐辛子のきめ細かい注文や相談に応じています。数百キロ単位の小ロットからの注文も可能です。【1】辛味唐辛子の辛味は、辛さの単純な強弱だけではなく、そこに含まれる苦味やクセ、風味なども複雑に絡み合って成立しています。アスタでは、用途に最適な唐辛子の辛味を提案・選定できます。【2】色味唐辛子の色味は、よく知られる赤唐辛子や青唐辛子の他にも、オレンジや黄色などさまざま。こちらも辛味と同様、用途や希望に合った色味を提案可能です。【3】カット(メッシュ)サイズたとえばキムチに、調味料に、スープ類の材料に、菓子類などのシーズニング用に……。用途によって、唐辛子の最適な加工形状はさまざまです。アスタでは、乾燥唐辛子のカットサイズがミリ単位から調整可能です。現地工場との強いパイプを活かすアスタが提携する唐辛子の加工工場は、中国の山東省にあります。世界最大級の唐辛子市場が数カ所ある山東省には、唐辛子の加工工場も多く、各産地の唐辛子原料を入手しやすい環境だといいます。収穫された唐辛子は、現地の工場で厳格な衛生管理のもと、乾燥やカットなどの加工を経て輸入されます。唐辛子の他にも、わさびやショウガ、花椒など、さまざまな香辛料輸入を手がけるアスタ。自社製品にぴったりの唐辛子を探したい、こだわりの香辛料を少量だけ輸入したい、などのご要望がある方は、ぜひお問い合わせください。

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DHA、もっと手軽に!鮮度キープの秘密技術【不二製油】

サバやイワシなどの青魚などに多く含まれるDHA。サプリメントでおなじみの成分ですが、「酸化しやすく特有の劣化臭(魚臭)が生じる」という側面があり、食品への活用が難しい状況でした。不二製油株式会社では、独自の技術でDHAの酸化を抑え、食品のおいしさを損なわずにDHAの効能をプラスできる安定化DHA含有油脂素材「プロレア(R)」を開発。食品開発の可能性を広げる、その特長をご紹介します。※こちらの記事は同社の提供で、シェアシマ編集部が制作しています。DHAの健康効果とは?DHAは、人の健康と切り離せない不飽和脂肪酸のひとつです。DHAをはじめとするω-3系多価不飽和脂肪酸は、私たちの正常な身体機能に必要な脂肪酸であることから「必須脂肪酸」とも呼ばれるほど重要な成分でもあります。「脂質(油)は太る」というマイナスな印象が語られがちですが、DHAを適量摂取することは健康維持のためにも欠かせません。赤ちゃんから高齢期まで、全世代で重要な役割を担うDHADHAの一般的な効能として知られるのは「記憶力や学習能力の向上」などですが、じつは子どもから成人、高齢者まで、全世代に対して各年代に沿った幅広い健康機能が確認されています。全世代で幅広い健康機能を示すDHA・EPAこれだけ重要な成分であるDHAですが、ヒトの体内ではほとんど作られないため、食事で摂取することが重要です。近年では、食の欧米化で日本人の魚の摂取量が低下しており、現代人に不足しがちな成分でもあります。DHAの難点は「酸化しやすさ」と「特有の劣化臭」DHAを手軽に摂取する方法として、サプリメントが多く流通しているのは周知のとおり。一方、食品や飲料に添加しようとする際に問題となるのが「酸化しやすい」という特徴でした。DHAは一般的な油脂に比べて非常に酸化しやすく、それに伴って生じる特有の劣化臭(魚臭)が食品のおいしさを損ね、さらには食品工場においてラインの着香汚染も引き起こしてしまうのです。世界初、不二製油がDHAの大幅な酸化抑制に成功DHAの酸化を抑制できれば、食品への活用の幅がもっと広がる。この課題に取り組んだのが、植物性油脂などの供給メーカーとして知られる不二製油株式会社(本社:大阪府泉佐野市)です。安定化DHA含有油脂素材「プロレア(R)」の誕生本来、油脂の酸化防止(抗酸化)には、油に溶けやすいビタミンEなどの油溶性抗酸化成分を用いるのが一般的です。しかし酸化スピードが速いDHAの場合、それらの成分では酸化抑制が追いつかないことが確認されました。そこで、不二製油の研究チームが数千パターンもの実験による試行錯誤の末に考案したのが、ビタミンCやポリフェノールといった「油に溶けにくい」成分を活用したDHAの酸化抑制でした。不二製油は“油に溶けにくい成分がDHAの酸化安定性を高めること”と“油脂中に油に溶けにくい成分を安定分散させる技術(Fuji Stabilization Technology、FST)”を掛け合わせることで、世界で初めてDHAの酸化劣化を大幅に抑制することに成功 。酸化しにくく鮮度を維持できる安定化DHA含有油脂素材「プロレア(R)」が誕生しました。市販DHA油に比べ、酸化による臭気成分が大幅に減少した「プロレア(R)」*1 油脂の二次酸化物であり、酸化劣化指標となるプロパナールを対象とし、LC-MS分析を実施した。サンプルは、加熱劣化(60℃、遮光、120時間保存)した市販魚油とプロレア(R)とした。*2 当社分析酸化による劣化臭を抑え、食品から手軽においしくDHAを摂取する機会の提供を可能にする安定化DHA含有油脂素材「プロレア(R)」は、2016年より業務用として販売をスタート。その酸化安定性が評価され、幅広い食品メーカーで採用されています。植物性(藻類)由来で安心安全・サステナブルなDHA安定化DHA含有油脂素材「プロレア(R)」のもうひとつの特長は、よく知られる魚由来ではなく、植物性(藻類)由来のDHAを採用している点です。じつは魚に含まれるDHAも、魚が藻類を食べることによって体内に蓄積されたもの。プロレア(R)の原料となる藻類由来のDHAは、管理された環境の中で培養生産されるため水銀などの有害物質の含有量が極めて少なく、妊娠中の女性でも安心して摂取することができます。こうした人体への安全性に加え、海洋資源保護の観点から、サステナビリティにおいても優れたDHA素材であるといえます。「プロレア(R)」で広がるDHA配合食品の可能性食品のおいしさを損なわずに添加可能な安定化DHA含有油脂素材「プロレア(R)」は、サプリメントはもちろん、多彩な食品や飲料に活用できます。中高年向けに記憶機能の維持増進を謳う食品や、子ども向けにDHAを添加したおやつなど、幅広い年齢層に向けた食品の開発にも大いに活用できる油脂素材といえるでしょう。

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アップサイクルで新たな販促! 食品残渣物を活かした新発想のノベルティグッズ製作【YSC】

企業の販促活動などで使われる各種のノベルティグッズ。その原料に、食品メーカーで生じた食品残渣物を活用する取り組みがあることをご存じですか? 今回は、食品のアップサイクルから生まれる新しい企業ブランディングのかたちをご紹介します。※こちらの記事は同社の提供で、シェアシマ編集部が制作しています。食品残渣物を、価値あるノベルティグッズに変える食品メーカーで日々廃棄される食品残渣物を、ノベルティグッズの原料に活かす。日本初ともいえる画期的な取り組みを始めたのは、東京都文京区湯島に拠点を置く株式会社YSCです。原点は廃棄米を再利用したグッズ製作株式会社YSCが手がけた、廃棄米を原料とするバイオマスプラスチック「ライスレジン(R)」製品。もともと一般的なノベルティ・キャラクターグッズ製作を幅広く手がけてきた株式会社YSCが、食品アップサイクルによるノベルティ事業を始めたのは2020年のこと。廃棄米を原料としたバイオマスプラスチック「ライスレジン(R)」を、文房具などのノベルティグッズの原料として活用したことに始まります。この時に、SDGsに取り組む企業のノベルティとして大きな反響を得たことから、同社ではサステナブルな視点を取り入れたノベルティグッズ事業を拡大させていきました。満を持して始めた「循環型ノベルティ」「ライスレジン(R)」によるグッズ製作のノウハウを活かして2024年11月より同社が本格化させたのが、食品残渣物を活かした「循環型ノベルティ」の製作。食品メーカーの製造工程や調理過程でやむを得ず生じる残渣物や調理くずを回収し、ノベルティグッズの原料にアップサイクルさせる試みです。企業から回収した食品残渣物を加工同社では、まずメーカーから回収した食品残渣物(回収量は別途相談)とノベルティ原料の相性を精査した上で、残渣物の加工を進めます。たとえばプラスチック製品の場合、食品残渣物を10~70%配合したプラスチックペレットを作成します。石油由来のプラスチックと強度はほぼ同等。CO2排出抑制、石油資源の節約、フードロス削減などを期待できる製品です。カカオハスク残渣を用いたアップサイクル例他にも、粉砕・抽出・灰釉など、各製品に合わせた加工を経て、さまざまな食品残渣物をノベルティグッズの原料としてアップサイクルさせています。食品残渣物の加工例アップサイクル可能な食品残渣物の一例