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食品原料

練りゴマペースト「タヒニ」とは?味や栄養と共に本場トルコのレシピを紹介

タヒニとは、主に中東地域で利用されている調味料です。本場トルコでは、「フムス」などの料理に使用されます。ゴマを練り、ペースト状に加工したものですが、日本では食べたことがない人が多いのではないでしょうか。そこで、この記事では、タヒニがどういうものなのかを詳しく解説し、味や栄養、健康効果、本場トルコの定番料理「フムス」などの作り方・レシピを紹介します。ぜひ参考にしてみてください。タヒニとは、ゴマを練りペースト状にした調味料タヒニとは、生の白ゴマをすり潰し、練ってペースト状にした食品です。日本の「練りゴマ」とは異なり、加熱はしません。トルコなどの中東諸国やギリシャでは、伝統的な調味料としてタヒニが利用されています。なお、近年では欧米諸国や日本などにおいても、健康志向の人を中心にタヒニが注目されるようになってきました。タヒニの原料タヒニの原料は、生の白ゴマです。皮付きのまま使用するケースもあれば、外皮を除去してから使用するケースもあります。皮付きのまま練った場合、少し苦みを感じるかもしれません。舌触りは、皮を除去したほうが滑らかになります。ただし、皮にも栄養が含まれているので、「より多くの栄養を摂取したい」という人は、皮付きのゴマで作ったタヒニを選ぶのがおすすめです。気になるタヒニの味は?タヒニは生の白ゴマを練っただけのシンプルな製品です。ゴマそのものの味が濃厚に感じられます。タヒニは煎っていないゴマを使用するため、その香りは、煎ったゴマを使用する練りゴマよりも控えめです。タヒニの栄養成分と効果以下は、タヒニ100gに含まれる主な栄養成分です(※1)。エネルギー:595kcalタンパク質:17g脂質:53.8g炭水化物:21.2g食物繊維:9.3g糖質:0.49gカルシウム:426mg鉄:8.95mgマグネシウム:95mgリン:732mgカリウム:414mgナトリウム:115mg亜鉛:4.62mgチアミン(ビタミンB1):1.22mgナイアシン:5.45mgビタミンE:0.25mg葉酸:98μgタヒニには「ビタミンE」「ポリフェノール」「ゴマリグナン類(セサミン、セサミノールなど)」といった抗酸化物質が含まれていて、肌のたるみやシワ・シミなどへのアンチエイジング効果が期待できます。また、日本人に不足しがちな「オメガ3脂肪酸」も豊富です。このようにさまざまな栄養素が含まれていて、コレステロールの吸収の抑制や、動脈硬化の予防に役立つという報告もあります。(※2)。※1参考:"Tahini" - FoodData Central(U.S. DEPARTMENT OF AGRICULTURE)※2参考:勝崎裕隆(2018年)「ゴマリグナン類の機能性」農業および園芸、93巻、5号、pp.396-402タヒニの作り方タヒニは、市販品を購入するだけでなく白ゴマを購入して自分で作ることもできます。<材料>作りやすい分量白ゴマ(皮付きまたは皮なし)サラダ油(お好みで)<作り方>フードプロセッサーに白ゴマを入れる。スイッチをONにし、ペースト状になったらスイッチをOFFにして取り出す。<ポイント>ペースト状にする際に、サラダ油を少量加えると、滑らかな仕上がりになります。本場トルコにおけるタヒニの食べ方・レシピここからは、本場トルコにおけるタヒニの食べ方(タヒニを使用した料理のレシピ)を紹介します。フムストルコの前菜料理の中で定番となっているのが「フムス」です。材料をペースト状にするだけで、簡単に作れます。<材料>作りやすい分量ひよこ豆の水煮 200gオリーブオイル 大さじ2杯タヒニ 大さじ1.5杯レモンしぼり汁 1/4個分ニンニクすりおろし 少々塩 少々パプリカパウダー(お好みで)パセリ(お好みで)<作り方>パプリカパウダーおよびパセリ以外の材料をフードプロセッサーに投入する。スイッチをONにし、滑らかになるまで待つ。スイッチをOFFにし、皿に盛り付け、スプーンで中央をへこませる。へこんだところに、お好みでパプリカパウダーやパセリを振りかける。ファラフェル揚げ物料理の「ファラフェル」も、トルコなどの中東諸国における定番料理です。ファラフェルには、フムスよりも粗めに潰したひよこ豆が使用され、タヒニソース(タヒニに少量の水とレモン汁を加えたもの)をかけて食されます。<材料>作りやすい分量乾燥ひよこ豆 300g玉ねぎ 75gパセリ 30gニンニク 1~2片クミンパウダー小さじ3/4コリアンダーパウダー 小さじ3/4塩 小さじ3/4サラダ油・タヒニ 適量水・レモン汁・コショウ 少々<作り方>乾燥ひよこ豆を1晩水に浸す。ひよこ豆、玉ねぎ、ニンニクをフードプロセッサーに入れて攪拌する。刻んだパセリ、クミンパウダー、コリアンダーパウダー、塩、コショウを加えて、少し粒が残る程度になるまで攪拌する。ボウルに移し、冷蔵庫で30分程度冷やして馴染ませる。4のタネをボール状(2.5cm程度)に丸めて、たっぷりの油で香ばしく揚げる。タヒニに水とレモン汁を加えてタヒニソースを作り、揚げたファラフェルに添える。ババガヌーシュババガヌーシュは、ナスとタヒニを使用したペースト状の前菜料理です。トルコなどの中東諸国では定番料理となっていて、パンや白ワインとの相性抜群です。<材料>作りやすい分量ナス 3本タヒニ 大さじ3レモン汁 小さじ3オリーブオイル 小さじ1.5塩 小さじ3/4パプリカパウダー・パセリ(お好みで)適量<作り方>ナスはヘタを取り、包丁で切り込みを数ヵ所入れる。オーブンや魚焼きグリルなどで強火で10~15分程度焼く(中がしっとりするまで)。ナスの粗熱が取れたら、皮を剥き、適度な大きさに切る。ナスとタヒニ、レモン汁、オリーブオイル、塩をフードプロセッサーに入れ、ペースト状にする。皿に盛り、お好みで適量のパプリカパウダーや刻んだパセリを添える。まとめタヒニは、トルコなどの中東地域で利用されている調味料で、ゴマそのものの味を濃厚に感じられるのが特徴です。さまざまな栄養素が豊富で、健康に良い効果も期待されています。今回紹介したように、タヒニを使用した料理の代表例としては「フムス」「ファラフェル」「ババガヌーシュ」があります。レシピを参考にして、タヒニ料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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食品原料

原料紹介|柑橘由来機能性ペーストMaCSIEとは

柑橘由来機能性ペースト「MaCSIE(マクシー)」とは、柑橘由来のセルロースナノファイバーで、柑橘の搾汁残渣を原料としたアップサイクル原料です。高粘性・チクソ性・乳化能力に優れ、柑橘由来の有効成分も含む機能性ペーストとして、食品や化粧品の原料として活用の幅が広がっています。環境に優しい素材として、今後のさらなる需要拡大が期待されています。柑橘セルロースナノファイバーMaCSIEは、愛媛県の製紙メーカーである愛媛製紙株式会社(本社:愛媛県四国中央市)と、愛媛県、愛媛大学、化粧品メーカーとの共同研究によって生まれた柑橘由来のアップサイクル原料です。柑橘類の栽培が盛んな愛媛県では、ジュースの製造過程で発生する搾汁残渣が、年間5000トン以上も廃棄されているという現状があり、その有効利用が課題となっていました。そこで、製紙における叩解技術の応用により、搾汁残渣の果皮の主成分であるセルロース繊維をナノサイズまで細かくした、柑橘由来セルロースナノファイバーのMaCSIEが誕生しました。セルロースナノファイバーとは、特殊な技術によりナノ化されたセルロース繊維のことです。一般的には、木材を原料としたバイオマス資源として工業製品を中心に様々な分野において活用されています。MaCSIEの効果、利点MaCSIEは、無添加無変性の天然材料で、製造過程で薬品は一切使わず水と機械処理のみで作られています。柑橘の特徴を色濃く残しており、柑橘特有の爽やかな香りと色彩を生かした商品づくりに適しています。栄養素としては、柑橘類に多く含まれるポリフェノールの一種であるヘスペリジンや、抗アレルギー成分であるナリルチンなどを含みます。美肌効果や抗酸化作用のほか、シトラス系の爽やかな香りで、気分のリフレッシュ効果も期待できます。また、柑橘由来のセルロースナノファイバーは、乳化能力に優れ、食品添加物や界面活性剤の代替品としても活躍してくれます。昨今の環境配慮への意識の高まりから、持続可能性の高い商品開発に貢献してくれるでしょう。利用上の注意点MaCSIEは、柑橘を原料としているため、柑橘アレルギーをお持ちの方は注意が必要です。また、木材由来の場合は、主に工業用途に使用され、樹脂と混合することで軽量・高強度樹脂としての用途が見込まれています。一方、柑橘由来のセルロースナノファイバーは、樹脂と混錬する際に高温になると果汁由来の糖分が焦げを発生させるなど、工業用途から見ると不純物が多い原料といえます。そのため、これらの物質を不純物ではなく有効成分として生かすことができる化粧品や食品原料としての利用が最適であると考えられています。MaCSIEの活用例柑橘由来効能性ペーストMaCSIEは、食品や化粧品の新素材として活用が始まっています。食品では、柑橘の色と香りを活かした飲み物や、保形性を活かしたパンなどの食感改良に利用されるほか、添加することでアイスリームやチョコレートが溶けづらくなる例も報告されています。化粧品では、高粘性・チクソ性を活かして、伸びの良いクリームやスプレーできるゲルなどとして商品開発が進められています。

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行政情報

9月19日更新|行政情報【厚生労働省・消費者庁】

厚生労働省「輸入食品違反事例速報(令和5年9月分)」が更新されました。(令和5年9月14日)スリランカ産カカオ豆のアフラトキシン検査命令が発出されました。(令和5年9月12日)消費者庁「機能性表示食品制度届出データベース 届出情報」が更新されました。(令和5年9月11日)(提供:一般財団法人食品環境検査協会)

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セミナー・展示会

【セミナー案内】食品ロス削減にも貢献!賞味期限を延長させる原料の活用方法(9/27)

当社では、商品開発に役立つオンラインセミナーを毎月開催しております。2023年9月27日(水)に予定しています、第34回のテーマは「食品ロス削減にも貢献!賞味期限を延長させる原料の活用方法」です。食品の安全性を確保するために重要な「賞味期限」。近年、食品ロス削減が推進される中、食品のロングライフ化が求められています。当セミナーでは、賞味期限を延長させる食品原料とその活用方法について登壇企業に紹介していただきます。登壇企業から直接話しを聞ける貴重な機会を、ぜひお見逃しなく!お申し込みはこちらから開催概要テーマ:食品ロス削減にも貢献!賞味期限を延長させる原料の活用方法日時:2023年9月27日(水)13時30分~方法:ZOOM(ウェビナー)定員:200名(先着順)参加料:無料お申込方法:https://shareshima.com/seminars/20230927こちらでお申し込みを受け付けた後、メールにてZOOMのURLを送信いたしますお申込締切:2023年9月27日(水) 13時プログラム1.シェアシマ事務局より (13:30〜)セミナーの注意事項など2.製品・サービス紹介(各社20分)①扶桑化学工業株式会社「相乗効果による優れた酸化防止効果を発揮!オキシナジー™️で、飲食品の賞味期限を延ばします」飲食品の風味への影響が少なく、独自技術により水に均一分散可能な粉末製剤 オキシナジー™️についてご紹介します。②株式会社ウエノフードテクノ「食品ロス削減にも貢献!賞味期限を延長させる手法のご提案」今回は、賞味期限を延長させる日持向上剤、アルコール製剤から、HACCP帳票管理のクラウドサービス「harecord」までご紹介します。3.その他次回のご案内など<15:00終了予定>※時間は目安ですので多少前後します。都合により、内容が変更になる場合がございます。

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食品原料

牛乳に含まれるカゼインとは?含まれる食品とカゼインプロテインについても解説

カゼインは牛乳や乳製品に含まれるタンパク質の一種ですが、どのような物質なのか、よく知らない人も多いでしょう。そこで今回は、カゼインとは何かと共に、カゼインの栄養や健康効果、牛乳アレルギーとカゼインの関係や腸に対する影響、乳製品などカゼインが含まれる食品、話題のカゼインプロテインについても詳しく解説します。ぜひ参考にしてみてください。カゼインとはカゼインがどのような物質かを説明した上で、栄養や健康効果について紹介します。カゼインは牛乳や乳製品に含まれるタンパク質の一種カゼインとは、牛乳や乳製品に含まれるタンパク質の一種です。牛乳には直径30nm~300nm程度のカゼインミセルが存在していて、牛乳に含まれる全タンパク質の約80%をカゼインが占めています。なお、カゼインミセルとは、数百個~数万個程度のカゼイン分子のほか、カルシウム、リン酸などから構成される球状の粒子のことです(※1)。※1:石井哲也(2005年)「総説 カゼインミセルの構造および性質に関する最近の研究動向」ミルクサイエンス、54巻、1号、pp.1-8カゼインの栄養と健康効果牛乳に含まれるタンパク質の8割程度は「カゼイン」で、残りの2割程度は「ホエイ」です。ホエイは、体内に素早く吸収されるため、「ファストプロテイン」と呼ばれているほか、「乳清タンパク質」と呼ばれる場合もあります。一方で、カゼインは酸性となる胃内で凝集し、腸内でゆっくりと吸収されることから「スロープロテイン」と呼ばれています。血中アミノ酸濃度を長時間維持できることが特徴です。そのほか、カルシウムの吸収を促進する働きや、血圧を降下させる作用、抗血栓作用を有することが知られています(※2)。このようにカゼインには高い栄養的価値があり、さまざまな健康効果を期待できるので、カルシウム不足や血圧が気になっている人は、摂取してみてはいかがでしょうか。※2:神田淳ほか(2020年)「吸収性に優れ,カラダ作りに最適な革新的乳タンパク質飲料の開発研究 」化学と生物、58巻、1号、pp.54-58/梅谷かおりほか(2018年)「カゼイン由来ペプチド-ペクチン複合体の調製」三重県工業研究所研究報告、42号、pp.62-67牛乳アレルギーとカゼインの関係カゼインは一般的に健康に良い効果があるとされています。その一方で、牛乳アレルギーとの関係も指摘されています。腸のバリア機能を低下させる場合がある牛乳に含まれるカゼインは分解されにくいアミノ酸配列をしています。未消化のまま腸に入ると粘膜が傷つき、炎症が起こる場合があります。炎症が繰り返し発生すると次第に粘膜の目が粗くなって、腸のバリア機能が低下します。本来であれば取り込まれることのない異物が体内に侵入する状態になります。これにより、アレルギー反応を引き起こす「リーキーガット症候群(腸管壁浸漏症候群)」になる可能性があるとされているので、気を付けるようにしましょう(※3)。※3:宮澤医院「カゼインフリーの重要性と知っておくべき牛乳の弊害」/岩田明(2021年)「分子栄養補充およびグルテン・カゼイン除去による認知症・発達障害治療」認知症治療研究会誌、8巻、1号、pp.11-16カゼインが含まれる食品カゼインを含む食品について紹介します。牛乳生の牛乳には、カゼインが大量に含まれています。牛乳は、世界のさまざまな地域で大量に生産されている食品で、日本においてもスーパーなどで簡単に入手可能です。「そのまま飲む」というシンプルな摂取方法もおすすめですが、毎日続けていると飽きてしまうかもしれません。そこで、スープやシチュー、デザートなどの材料として使うと摂取しやすくなるでしょう。ちなみに、シチューなどの形に調理すれば、牛乳が温められ、ほかの食品と一緒に腸管に入るため、乳糖不耐症の人であっても、お腹がゴロゴロしにくくなります。チーズやヨーグルトなどの乳製品牛乳を加工して製造される「チーズ」や「ヨーグルト」といった乳製品も、カゼインが豊富です。ちなみに、チーズの主成分は、カゼインと脂質であり、製造プロセスにおいてホエイが除去されています。また、ヨーグルトは、乳酸菌が生産した乳酸によって牛乳が酸性となり、等電点でカゼインが沈殿する性質を利用して生産されています。なお、等電点とは、最も溶解度が低くなり、タンパク質が沈殿しやすくなるpHのことです。プロテインパウダーやサプリメントカゼインは、「プロテインパウダー」や「サプリメント」という形で摂取することも可能です。タンパク質が不足している場合や運動後すぐに食事がとれない場合に、補食として利用してはいかがでしょうか。睡眠中の筋タンパク質の回復のために、就寝前に摂取するのも良いでしょう。なお、製品によっては、カゼインのほかにビタミンやミネラル、糖質などが含まれている場合もあります。話題の「カゼインプロテイン」とは市販の「プロテイン」という名称の商品は、ホエイプロテインを主成分とするものが多数です。しかし、以下に示す特長があることからカゼインを主成分とする商品が話題になっています。吸収されるまでに要する時間がホエイプロテインの3~4倍程度(おおよそ7~8時間)満腹感が持続するため、ダイエット中の栄養補給源に適している「筋トレ後に、速やかにタンパク質を補給したい」という場合はホエイプロテインを、ダイエットをしている場合はカゼインプロテインを選ぶのがおすすめです。まとめ牛乳に含まれるタンパク質の8割を占める「カゼイン」は、体内でゆっくりと吸収されます。「スロープロテイン」と呼ばれていて、ダイエットに適しています。また、カルシウムの吸収を促進する働きや、血圧を降下させる作用、抗血栓作用を有することも知られています。カルシウム不足の人や血圧が高めの人は、カゼインを摂取すると良いでしょう。ただし、アレルギーを引き起こす可能性があるので、心配な方は事前に医師にご相談ください。カゼインは、牛乳のほか、チーズやヨーグルトなどの乳製品にも含まれています。気になる方は、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

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行政情報

9月19日更新|行政情報【厚生労働省・消費者庁】

厚生労働省「輸入食品違反事例速報(令和5年9月分)」が更新されました。(令和5年9月14日)スリランカ産カカオ豆のアフラトキシン検査命令が発出されました。(令和5年9月12日)消費者庁「機能性表示食品制度届出データベース 届出情報」が更新されました。(令和5年9月11日)(提供:一般財団法人食品環境検査協会)

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【セミナー案内】食品ロス削減にも貢献!賞味期限を延長させる原料の活用方法(9/27)

当社では、商品開発に役立つオンラインセミナーを毎月開催しております。2023年9月27日(水)に予定しています、第34回のテーマは「食品ロス削減にも貢献!賞味期限を延長させる原料の活用方法」です。食品の安全性を確保するために重要な「賞味期限」。近年、食品ロス削減が推進される中、食品のロングライフ化が求められています。当セミナーでは、賞味期限を延長させる食品原料とその活用方法について登壇企業に紹介していただきます。登壇企業から直接話しを聞ける貴重な機会を、ぜひお見逃しなく!お申し込みはこちらから開催概要テーマ:食品ロス削減にも貢献!賞味期限を延長させる原料の活用方法日時:2023年9月27日(水)13時30分~方法:ZOOM(ウェビナー)定員:200名(先着順)参加料:無料お申込方法:https://shareshima.com/seminars/20230927こちらでお申し込みを受け付けた後、メールにてZOOMのURLを送信いたしますお申込締切:2023年9月27日(水) 13時プログラム1.シェアシマ事務局より (13:30〜)セミナーの注意事項など2.製品・サービス紹介(各社20分)①扶桑化学工業株式会社「相乗効果による優れた酸化防止効果を発揮!オキシナジー™️で、飲食品の賞味期限を延ばします」飲食品の風味への影響が少なく、独自技術により水に均一分散可能な粉末製剤 オキシナジー™️についてご紹介します。②株式会社ウエノフードテクノ「食品ロス削減にも貢献!賞味期限を延長させる手法のご提案」今回は、賞味期限を延長させる日持向上剤、アルコール製剤から、HACCP帳票管理のクラウドサービス「harecord」までご紹介します。3.その他次回のご案内など<15:00終了予定>※時間は目安ですので多少前後します。都合により、内容が変更になる場合がございます。

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セミナー・展示会

特集|食品開発展2023に出展するシェアシマ会員企業一覧

東京ビッグサイトにて10月4日(水)から3日間の日程で開催される「食品開発展2023」。600社以上が出展する今年は、過去最大の開催規模となり、業界大注目の展示会です!シェアシマに原料登録されている企業様も、ブースを構えてイチオシの商品をアピールします!以下の出展社リストを参考に、会場までお越しください。シェアシマに原料登録がある出展企業一覧㈱アルファリンク  原料ページ/ブース情報池田糖化工業㈱  原料ページ/ブース情報イワキ㈱  原料ページ/ブース情報㈱ウエノフードテクノ  原料ページ/ブース情報魚沼醸造㈱  原料ページ/ブース情報エリー㈱  原料ページ/ブース情報オルガノフードテック㈱  原料ページ/ブース情報キッコーマン食品㈱  原料ページ/ブース情報㈱キティー  原料ページ/ブース情報キユーピー㈱  原料ページ/ブース情報神戸化成㈱  原料ページ/ブース情報コンビ㈱  原料ページ/ブース情報㈱コーセーフーズ  原料ページ/ブース情報㈱サビンサジャパンコーポレーション  原料ページ/ブース情報㈱サン・クロレラ  原料ページ/ブース情報三和酒類㈱  原料ページ/ブース情報三和商事㈱  原料ページ/ブース情報CJジャパン㈱  原料ページ/ブース情報㈱J-オイルミルズ  原料ページ/ブース情報㈱GSIクレオス  原料ページ/ブース情報セティ㈱  原料ページ/ブース情報㈱タイショーテクノス  原料ページ/ブース情報谷神日本㈱  原料ページ/ブース情報蝶理㈱  原料ページ/ブース情報DM三井製糖㈱  原料ページ/ブース情報東海物産㈱  原料ページ/ブース情報中野BC㈱  原料ページ/ブース情報長瀬産業㈱  原料ページ/ブース情報日研フード㈱  原料ページ/ブース情報㈱日本生物.科学研究所  原料ページ/ブース情報林兼産業㈱  原料ページ/ブース情報バイオジェニック㈱  原料ページ/ブース情報扶桑化学工業㈱  原料ページ/ブース情報㈱ふる里食効研究所  原料ページ/ブース情報㈱マツモト交商  原料ページ/ブース情報ミヨシ油脂㈱  原料ページ/ブース情報㈱ユニアル  原料ページ/ブース情報ユニテックフーズ㈱  原料ページ/ブース情報(以上、五十音順)関連記事:特集|過去最多600社が出展、食品開発展2023の見所は【主催者インタビュー】

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セミナー・展示会

【告知】FOOD展セミナーにてシェアシマのアップサイクルをご紹介(9/20〜22)

食品業界向けの複合展示会「FOOD展2023」が、東京ビッグサイトにて、9月20日(水)〜22日(金)の日程で開催されます。期間中に会場で行われる食品ロス対策がテーマのセミナーに、当社小池祥悟代表とアップサイクル事業化推進室 菊地由華室長が登壇します。セミナーの会場は、食品工場の設備改善・エンジニアリングに関わる設備・機器が集う「フードファクトリー」エリアになります。公式サイトにて来場者登録の上、ぜひ会場まで足をお運びください。未利用原料を生かすシェアシマのアップサイクルの取り組みについてご紹介いたします。FOOD展2023の開催概要日時:令和5年9月20日(水)〜22日(金)10:00〜17:00会場:東京ビッグサイト東ホール当社プレゼンテーションについてタイトル:「アップサイクル」を通じた新商品開発と販路拡大について以下の日程にてプレゼンテーションを行います。①令和5年9月20日(水)11:30〜11:50登壇:小池祥悟(ICS-net株式会社代表)②令和5年9月21日(木)14:00〜14:20登壇:菊地由華(ICS-net株式会社アップサイクル事業化推進室長)③令和5年9月22日(金)11:30〜11:50登壇:菊地由華(ICS-net株式会社アップサイクル事業化推進室長)いずれも、東京ビッグサイト東5ホールのフードファクトリー内「食品ロス対策・リサイクルゾーン」のプレゼンテーションコーナーにて行います。皆さまのご来場を心よりお待ちしております。「FOOD展2023」公式サイト:https://www.food-exhibition.info/

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セミナー・展示会

特集|過去最多600社が出展、食品開発展2023の見所は【主催者インタビュー】

食品の研究開発、品質保証、製造技術などをテーマにした「食品開発展2023」は10月4日(水)〜6日(金)、東京ビッグサイト西展示棟で開催されます。1990年に始まり順調に規模拡大してきました。コロナ禍を乗り越えて、今年は600社以上(共同出展を含む)が出展し、ブース総数は940小間に上るといいます。食品開発担当者にとって外せない同展示会について、主催するインフォーマ マーケッツ ジャパン(東京)に今回の見所を聞きました。(シェアシマinfo編集部)シェアシマに原料登録がある出展企業一覧はこちらコロナ禍を経て、過去最大規模に今年で34回目を迎える食品開発展ですが、今回はコロナからの「完全復活」を印象付ける、活況が予想されます。主催者によると、人の動きが止まった異例のコロナ禍では、出展社は例年の7〜8割にまで落ち込んだそうです。感染拡大のピークと重ならなかったため開催中止は免れましたが、やはり自粛ムードが強く、「2020年が最もダメージが大きかった」(担当者)とのこと。経済活動が正常化した今年は一転して、コロナ禍以前を上回るペースで出展申し込みがあり、当初予定していた西1・2ホールは一杯に。急遽、西4ホールを追加で確保し、過去最大規模での開催に向け、準備は大詰めを迎えているといいます。アジアの窓口として、海外からも90社が出展コロナ禍では大きく制約されていた、海外からの出展も今年の見所です。海外の出展は90社ほどに上り、この数字も「過去最大級」(同)。アジアへの情報発信の窓口として、海外企業に出展先として選ばれており、今年はカナダパビリオンも開設予定ということです。多彩な機能性表示食品素材、プラントベースフードも見所展示会には多彩な機能性表示対応素材が一堂に会します。また、話題のプラントベースフード開発のための素材も集まります。今年新設された西4ホールには、SDGsゾーンができ、アップサイクル素材やSDGs対応包材などが出展されます。展示会場はテーマ別で、以下の4つの領域でゾーン分けされています。ヘルスイングリディエンツジャパン(Hi Japan)食品、飲料、菓子サプリメントなどに利用される新素材、注目素材が国内外から集まります。プラントベースフード開発コーナー、新食料資源コーナーが注目です。フード・テイストジャパン(FiT Japan)新しい味、香り、テクスチャー、色などおいしさのための技術を提案します。発酵素材パビリオンも、こちらにセーフティ&テクノロジージャパン(S-tec Japan)食品の安全と高品質を確保するため、食品企業の抱える技術課題に応えます。異物対策コーナーや安全品質確保のためのDX化&AI技術コーナーを設ける予定です。フードロングライフジャパン(LLj Japan)食品廃棄を減らすためロングライフ化技術が集結し、食品の製販の提案を行います。注目ポイントはココ!この中で、出展社の層が最も厚い「ボリュームゾーン」が、ヘルスイングリディエンツジャパン(Hi Japan) です。機能性表示食品向けをはじめとし、プラントベースフード、フェムケアといった近年関心の高い分野の出展ブースが集まっています。併せて、期間中に開催される出展社プレゼンテーション&記念セミナーの数は、400近くに上ります。昨年より会場を増やして13カ所で開催される予定で、ブースでは紹介しきれない密度の濃い情報がここから発信されます。シェアシマに原料登録されている企業様も、ブースでの試食やデモ、プレゼンを予定されています。シェアシマに原料登録がある出展企業一覧シェアシマinfoでは、現地レポートとして会場の様子を後日、お届けしたいと思います。

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セミナー・展示会

注目の代替食材が集まるPLANT BASED MARKET、おいしい見所を“つまみ食い”【展示会レポ】

植物性商材専門の展示会「PLANT BASED MARKET」(朝日新聞社と日本プラントベースフード市場協会の共催)が2023年9月1日から3日までの3日間、東京ビッグサイトで開催されました。SDGsに根ざした良き暮らしのヒントが見つかる体験型イベント「GOOD LIFEフェア」(朝日新聞社主催)の食フェスエリアに、植物由来のグルメやコスメを扱うメーカーなど25社ほどがブースを展開。動物性素材を一切使用していないバターや小えびといった目新しい代替食品素材が注目を集めていました。(シェアシマ編集部)もはや代替ではない、おいしい植物性バター(不二製油)食用油脂など製造の不二製油(東京)が、試食提供していた「ソイレブール」。製菓・製パン材料のECサイト「cotta(コッタ)」で売れ行き急上昇の商品だといい、ブース前で同社広報課主任の岡本渉さんに推しポイントを聞くと「世界初の特許技術で製造した自信作」とのこと。スプーンで一欠片食べると、軽い食感が印象的で、すっと溶けてしまいました。やや塩味があり、高級感のあるクリームバターを食べた後のような感覚です。ただ、口の中はスッキリとしていて、それが植物性素材ならではの魅力に感じます。むしろ、乳製品の代替というより、これぞ「本物の豆乳クリームバター」という印象でした。「Soy lait Beurre」と書かれた、欧州風のパッケージも好印象で、高級感が漂います。製菓・製パンの原料としての需要も高そうですが、一般消費者にウケていることも納得です。「もちろん代替素材としての出番もありますが、それを超えて『おいしいから食べたい』と言っていただける商品です」と岡本さん。「確かにその通り」と、納得のおいしさでした。大豆生まれの豆乳クリームバターソイレブール | お菓子・パン材料・ラッピングの通販【cotta(コッタ)】誰もが食べられるえびを、プリプリ感を見事に再現(イビデン物産)食品原料の中で特に気になったのが、小えびの代わりに使える商品を紹介していた「イビデン物産」(岐阜県)。「アレルゲンフリー」「プリン体ゼロ」「食物繊維豊富」の3拍子揃った植物性の「えび」が何からできているのかを尋ねると、えんどう豆とこんにゃくの成分によって作られているのだそう。こちらも試食用に用意されていたアヒージョをいただくと、プリップリの食感が見事に再現されていて、本当に驚きました。こちらは、どんな料理にも合わせやすいようにと、薄い塩味がついています。本物のえびではないため、下処理も不要で、使いやすさも評価ポイントになっています。会場では私が口にした冷凍の商品のほか、繊維感が感じられる歯ごたえにこだわったフリーズドライの商品も、提供されていました。同社営業部次長の高橋祐輝さんに話を聞いたところ、こちらの商品が生まれたのは「甲殻類アレルギーがある社長の奥様でも食べられるえびを作れないか」と、開発に着手したことがきっかけだったとのこと。「日本人はみんなえびが大好きですからね。アレルギーの人も食べられる『えび』は、必要とされていると思います」と話していました。キユーピーの本気に驚く、マヨネーズ好きもため息(キユーピー)ブース前に人だかりができていたのは、3月に発表したサステナブル新ブランド「GREEN KEWPIE」のドレッシングをずらり並べたキユーピー(東京)のブースでした。来場者対応に当たっていた同社のスタッフに聞くと、初日から試食用のサラダが一時品薄になるほどの盛況ぶりとのこと。「まだ新しいブランドですが、注目の高さを感じます」シェアシマinfoでも記事で紹介したことがあり、ぜひ試食をと思っていましたが・・・訪れたタイミングが悪く、ちょうど試食が品切れ状態!シーザーサラダドレッシングを試食した来場者の女性は「私、マヨネーズが大好きなんですけれど、え!これ本当にすごい技術ですね」と、驚きの声を上げた後、思わずため息を漏らしてました。ブースでは、卵の供給不足で話題となった「HOBOTAMA(ほぼたま)」の試食品も提供。こちらも「本当に卵みたい」と、訪れた人を驚かせていました。関連記事:シェアシマinfo | キユーピー、新ブランド「GREEN KEWPIE」で、“サステナブルな食”を打ち出す「おいしい+α」の魅力のプラントベースミート(オザックス)プラントベースフードの代名詞とも言える代替肉のブース出展もありました。その中で、オザックス(東京)のブースは、子供連れに好評。オーストラリアで人気のプラントベースミート「v2」を、肉まんや餃子、キーマカレー、トマトソースなどに調理して振る舞っていました。こちらの商品は、オーストラリアの国立科学研究機関のCSIRO(オーストラリア連邦科学産業研究機構)が開発に携わっていることもあり、オーストラリアでは抜群の信頼性と人気を誇る商品です。ひき肉のような形状をしていて加工特性が高いことも強み。「いろんな料理に使いやすいですよ」と、同社ライフサイクルソリューション本部副本部長の田中文明さんが勧めていました。ラーメン店まで「お肉なし」の徹底ぶり(博多一風堂)PLANT BASED MARKETのブースを一巡した後、会場の一角に並んだキッチンカーをのぞいてみると、ここにもプラントベースフードが!博多発祥のラーメンチェーンの一風堂が、植物由来の食材のみで作った「次世代ヌードル」として、トリュフオイルを使った「プラント白丸」と特製醤油&辛味噌の「プラント赤丸」の2種類を提供していました。プラントベースなのに「まるでとんこつ!」という看板のキャッチコピーに興味を惹かれて、取材後の「締めの一杯」として、「プラント白丸」を一杯注文しました。動物性の食材を一切使用していないのに、スープは濃厚なとんこつ風の味わいで、大満足!プラントベースフードは食品業界で高い関心が寄せられているものの、日本ではこれから市場の拡大が期待される段階です。ただ、「既存食材の置き換え」という発想から、「新しい食の選択肢」に十分なりうることが、「PLANT BASED MARKET」を通してしっかりと体感できました。ちなみに一風堂のこの2種類のメニューは、「ルミネエスト新宿店」でレギュラーメニューとして常時販売中とのことです。【7/9(土)】「プラントベース」が選べる「一風堂 ルミネエスト新宿店」8階にOPEN!

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フードテック

卵はケージフリーが常識!?【食品企業のためのサステナブル経営(第7回)】

前回は、環境への配慮を理由にベジタリアンを志向する人々が増加していることをお話ししました。日本ではまだそれほど大きな傾向とは言えないかもしれませんが、海外、特に欧州や北米においては、若い世代を中心に確実に大きな流れとなっており、注意が必要です。前回の記事を読む:環境を考えてベジタリアン!?【食品企業のためのサステナブル経営(第6回)】一方で、自分たちは肉や肉を原料とする商品は取り扱ってないから、あるいは、ベジタリアンはターゲットではないので関係ない、と考える方も多いかもしれません。しかし、ベジタリアンではなく、肉を食べる方であっても、その肉がどのように作られたか、特に動物がどのように飼育されたかを気にする消費者が増加していることには注意が必要です。動物福祉とサステナビリティの関係性ご存知の方も多いと思いますが、これは動物福祉(animal welfare)と呼ばれる考え方に基づくものです。肉を食べること自体に反対しているわけではありませんが、その過程、特に飼育などの際に、動物に不必要な苦痛や恐怖を与えないようにするという考え方です。最後はどうせ肉にして食べてしまうのだから同じだろうと考える方も日本には多いのですが、けっしてそんなことはありません。他の生きものの命をいただくのですから、その生きものに対して最大限の配慮をすることは、生きとし生けるものを等しく大切にする日本の文化にこそ馴染む考えなのではないかと思います。動物福祉はかなり大きなテーマですので、一回でそのすべてをお話することはできません。ですので、今回はその中でも日本でも真剣に考えるべき鶏卵についてお話をしようと思います。ただその前に、「そもそも動物福祉がサステナビリティと関係があるの?」と不思議に思う方もいらっしゃると思いますので、まずその関係からお話ししたいと思います。サステナビリティと言うと、一般には環境や社会への配慮が話題になりがちです。しかし、ビジネスにとってサステナビリティにはもう一つ重要な側面があります。それは、経済的な持続可能性、つまり会社が収益を上げ続けることができるかという点です。企業としては自身の持続可能性は一番気になるところでしょう。いくら環境に配慮しても、それで儲からなかったり、ましてや赤字になってしまったら会社は続きません。ですので、しっかりと利益を出し、環境に配慮する行動を続けられるということも考える必要があります。世界の流れはケージから平飼いへさて、前置きが長くなってしまいましたが、卵(鶏卵)はとても人気のある食材であり、またベジタリアンであっても召し上がる方もいらっしゃいますので、そうした意味からも重要な食材です。しかし、最近問題になるのは、その卵を産む鶏が、どのような環境で育てられたかということです。「ケージ飼い」と呼ばれる、狭いカゴ(バタリーケージ)の中で鶏を密集して飼うことは、鶏の本能的な行動を妨げるために、鶏にとってストレスが高く、また不衛生でもあるので好ましくないというのです。代わりに平飼いや放牧で鶏を育て、採卵するのが、動物福祉上は好ましいとされています。EU、アメリカやオーストラリアのいくつかの州、そしてアジアでもブータンやインドなどではバタリーケージの使用が法律で禁止されています。残念ながら、日本では平飼いはまだあまり一般的ではありません。ケージ飼いに比べて広いスペースが必要なため、コスト増が避けられないとして、「狭い」日本では難しいとの声もよく聞かれます。海外では法律で禁止されていても、それは国情が違うとか、日本では禁止されていないのだから問題ないという話になりがちです。しかし、多くの世界的なホテルやレストランのチェーン、そして食品メーカーが、調達方針としてケージ卵を使用しないとしていることをご存知でしょうか。その多くは、2025年までにケージフリーの卵への切り替えを宣言しており、もちろん日本も例外ではありません。一部の大手企業は2020年までに全世界で切り替える計画を発表していましたが、日本を含むアジア地域などで移行が遅れており、アジアに限って2025年までの移行猶予をしているところもあります。しかしいずれにしろ、こうした世界的なホテルやレストランのチェーンと取引を続けるためには、2025年までにケージフリーの卵に切り替える必要があるのです。つまり、経済的な持続可能性を確保するためには、動物福祉に配慮した卵への切り替えが必要となってきたのです。しかもこの流れは世界的なものになりそうです。おおくの国で市民がケージフリーに賛成しており、また国際獣疫事務局(OIE)が動物福祉に配慮した鶏卵の基準を策定中です。こうした動きに対して、国内では大手鶏卵業者が、元農林水産大臣に贈賄してOIE基準へ反対するよう働きかけたことが発覚して問題になったのは記憶に新しいところです。平飼いには動物福祉以外にも衛生面等でメリットがあることが分かっています。サルモネラ感染や伝染病を防ぐためにも有用であるとされており、この流れを止めることは難しいでしょう。時間はかかったとしても、国内でもケージフリーが義務化される時代が来るものと私は予想しています。長期視点で浮かぶ、サステナビリティ経営しかし、それでは卵の価格が上がり、顧客や消費者からは受け入れられない。そんな嘆きも聞こえてくるようですが、まさにそこが経営の腕の見せ所です。そもそも、グローバルなホテルチェーンのように、ケージフリーを欲している顧客は既に存在します。そしてそれ以外にも、動物福祉を考えてケージフリーを選択する消費者も増えつつあります。こうした消費者のニーズにどう応えるか、そしてそのような消費者をどう増やしいくかをこそ考えるべきでしょう。経済的なサステナビリティを考えるとはまさにこのようなことです。単純に考えれば、環境や社会などに配慮すれば、コストは上昇します。けれども、流れを見越してやるべきことはどんどん進める。その上で、コスト上昇にどう対応するか、応援してくれる顧客やサプライヤーをどう増やすか。このような移行戦略を考えることこそが「サステナビリティ経営」なのです。ひたすらコストカットを叫ぶことは誰にでもできますが、それではサステナブルな経営にはなりませんし、将来的な会社の存続も危うくなってしまうのです。もちろん簡単なことではなく、私のところでも一番相談の多い問題です。けれどもやり方はいろいろとあり、不可能ではありません。ぜひ勇気をもってサステナブルな状態を目指していただきたいと思います。

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食品原料

原料紹介|柑橘由来機能性ペーストMaCSIEとは

柑橘由来機能性ペースト「MaCSIE(マクシー)」とは、柑橘由来のセルロースナノファイバーで、柑橘の搾汁残渣を原料としたアップサイクル原料です。高粘性・チクソ性・乳化能力に優れ、柑橘由来の有効成分も含む機能性ペーストとして、食品や化粧品の原料として活用の幅が広がっています。環境に優しい素材として、今後のさらなる需要拡大が期待されています。柑橘セルロースナノファイバーMaCSIEは、愛媛県の製紙メーカーである愛媛製紙株式会社(本社:愛媛県四国中央市)と、愛媛県、愛媛大学、化粧品メーカーとの共同研究によって生まれた柑橘由来のアップサイクル原料です。柑橘類の栽培が盛んな愛媛県では、ジュースの製造過程で発生する搾汁残渣が、年間5000トン以上も廃棄されているという現状があり、その有効利用が課題となっていました。そこで、製紙における叩解技術の応用により、搾汁残渣の果皮の主成分であるセルロース繊維をナノサイズまで細かくした、柑橘由来セルロースナノファイバーのMaCSIEが誕生しました。セルロースナノファイバーとは、特殊な技術によりナノ化されたセルロース繊維のことです。一般的には、木材を原料としたバイオマス資源として工業製品を中心に様々な分野において活用されています。MaCSIEの効果、利点MaCSIEは、無添加無変性の天然材料で、製造過程で薬品は一切使わず水と機械処理のみで作られています。柑橘の特徴を色濃く残しており、柑橘特有の爽やかな香りと色彩を生かした商品づくりに適しています。栄養素としては、柑橘類に多く含まれるポリフェノールの一種であるヘスペリジンや、抗アレルギー成分であるナリルチンなどを含みます。美肌効果や抗酸化作用のほか、シトラス系の爽やかな香りで、気分のリフレッシュ効果も期待できます。また、柑橘由来のセルロースナノファイバーは、乳化能力に優れ、食品添加物や界面活性剤の代替品としても活躍してくれます。昨今の環境配慮への意識の高まりから、持続可能性の高い商品開発に貢献してくれるでしょう。利用上の注意点MaCSIEは、柑橘を原料としているため、柑橘アレルギーをお持ちの方は注意が必要です。また、木材由来の場合は、主に工業用途に使用され、樹脂と混合することで軽量・高強度樹脂としての用途が見込まれています。一方、柑橘由来のセルロースナノファイバーは、樹脂と混錬する際に高温になると果汁由来の糖分が焦げを発生させるなど、工業用途から見ると不純物が多い原料といえます。そのため、これらの物質を不純物ではなく有効成分として生かすことができる化粧品や食品原料としての利用が最適であると考えられています。MaCSIEの活用例柑橘由来効能性ペーストMaCSIEは、食品や化粧品の新素材として活用が始まっています。食品では、柑橘の色と香りを活かした飲み物や、保形性を活かしたパンなどの食感改良に利用されるほか、添加することでアイスリームやチョコレートが溶けづらくなる例も報告されています。化粧品では、高粘性・チクソ性を活かして、伸びの良いクリームやスプレーできるゲルなどとして商品開発が進められています。

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セミナー・展示会

【受付終了】新サービスを利用しての効果的な食品工場の品質・衛生・人材管理(9/13)

<こちらのセミナーの受付は終了しました>当社では、商品開発に役立つオンラインセミナーを毎月開催しております。2023年9月13日(水)に予定しています、第33回のテーマは「新サービスを利用しての効果的な食品工場の品質・衛生・人材管理~温度・衛生・人材管理の課題解決方法のご紹介~」です。食品工場において品質・衛生・人材管理の業務は益々重要になってきています。本セミナーでは登壇企業のサービスをご紹介することで、課題解決のヒントになればと思います。登壇企業から直接説明いただくこの機会を、ぜひ、お見逃しなく! 開催概要テーマ:新サービスを利用しての効果的な食品工場の品質・衛生・人材管理    ~温度・衛生・人材管理の課題解決方法のご紹介~日時:2023年9月13日(水)13時30分~方法:ZOOM(ウェビナー)定員:200名(先着順)参加料:無料お申込締切:2023年9月13日(水) 13時プログラム1.シェアシマ事務局より(13時30分) セミナーの注意事項など2.製品・サービス紹介(各社20分)①Tebiki株式会社「理研ビタミンが取り組む 正確な技術の伝承と人材育成の効率化」②カンブライト株式会社③富士フレーバー株式会社「スマートフォン用アプリ『ムシレコ』を利用したモニタリング頻度の改善」3.その他<15時30分終了(予定)>※時間は目安ですので多少前後します。都合により、内容が変更になる場合がございます。

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食品原料

需要拡大中の機能性食品素材とは|中高年向けの「カツオエラスチン」の活用方法【林兼産業】

近年、機能性食品の需要が拡大しています。そのなかで、中高年を対象にした機能性食品の原料となる素材「カツオエラスチン」で注目を集めているのが、林兼産業株式会社です。こうした素材には具体的にどんな魅力があり、どのような活用方法があるのでしょうか。この記事では、時代のニーズに合わせた商品開発を進めるための、機能性食品の原料となる素材の活用についてお伝えします。総合食品メーカーならではの時代のニーズを捉えた事業展開林兼産業は1941年1月に設立し、飼料の生産から食品の販売までを一貫して行う企業として、良質な製品を提供することで豊かな食文化の実現を支えてきました。多様な事業で「おいしさ」を根本から支える林兼産業では、飼料事業(養魚要・畜産用)や霧島黒豚、魚肉ねり製品、食肉加工品、機能性食品などの多様な事業を行っています。食品の「おいしさ」は、楽しい生活と愉快な人生を実現する上で大切です。多様な事業を通して永年培ってきた技術力により、高品質な商品づくりや「おいしさ」を追求しています。機能性素材を通して社会に貢献する現代を生きる人々だけでなく、未来の社会にも貢献できることを目指しています。具体的には、水産・畜産資源を有効活用することを軸に、機能性素材の研究開発にも積極的に取り組んでいます。自然から生まれた機能性素材は、美容や健康を保つ上でとても重要です。高品質な商品を作るために、大学との共同研究も進めています。機能性素材の商品ラインナップ林兼産業は健康食品の原料メーカーとして、機能性素材の研究開発・製造・販売を一貫して行っています。現在の取り扱い商品としては、機能性表示対応素材の「カツオエラスチン」のほかに、「アスコフィランHS」や「ヒシエキス」があります。カツオエラスチンカツオエラスチンは、中高年の方の加齢に伴うお悩みに寄り添う素材です。エラスチンは全身の臓器・組織に広く分布する「弾力性の高いタンパク質」のこと。体構成タンパク質としてはコラーゲンの次に多いタンパク質です。エラスチンは血管・肌・膝などの弾力性が必要な組織には不可欠です。さまざまな研究結果から、カツオエラスチンはひとつの素材で血管・肌・膝の悩みに対応できることが証明されていています。すなわち「ダブル・トリプルヘルスクレーム」が可能な素材として注目されています。林兼産業では約20年前からエラスチンの研究を行っていて、国内のエラスチンシェア率は50%~60%を占め、業界トップシェアです。アプリケーション事例のご紹介カツオエラスチンは、サプリメントやドリンク、パウダー、ゼリーなどの機能性表示食品にも利用されています。機能性表示情報として、「血管状態改善」「肌状態改善作用」「膝関節痛軽減」などがあります。林兼産業では、こうした機能性表示食品の届出サポート実績も多数あります。また、カツオエラスチンの推奨摂取量はすべての訴求で「75㎎/日」とされています。低用量なので、味や匂いに影響を与えにくく、さまざまな剤形で利用できるという特徴があります。会社概要商号:林兼産業株式会社(Hayashikane Sangyo Co., Ltd.)本社:山口県下関市代表者:取締役社長 中部 哲二設立年月日:1941年1月15日会社ホームページ:https://www.hayashikane.co.jp/8/30シェアシマセミナーに登壇!<こちらのセミナーは受付終了しました>2023年8月30日(水)に予定しています、第32回のテーマは「需要が拡大される機能性食品素材の効果的な活用方法」です。近年、益々需要が拡大されている機能性食品。その中でも原料となる素材に焦点を当て、その効果的な活用方法を各社より説明します。機能性食品について勉強している方、機能性食品を配合した商品開発を検討している方、機能性食品の効果的な活用方法を知りたい方は是非ご参加ください。【セミナー開催概要】テーマ:需要が拡大される機能性食品素材の効果的な活用方法日時:2023年8月30日(水)13時30分~方法:ZOOM(ウェビナー)定員:200名(先着順)参加料:無料お申込締切:2023年8月30日(水) 13時【プログラム】1.シェアシマ事務局より(13時30分) セミナーの注意事項など2.製品・サービス紹介(各社20分) ー 林兼産業株式会社 ー 三和酒類株式会社 ー 株式会社日本生物.科学研究所3.その他<15時30分終了(予定)>※時間は目安ですので多少前後します。都合により、内容が変更になる場合がございます。【「シェアシマセミナー」とは】食品原料のプラットフォーム「シェアシマ」を運営するICS-net株式会社(本社:長野県長野市南石堂町1972、代表取締役:小池祥悟)は、商品開発に役立つオンラインセミナーを定期開催しています。継続して参加される方も多く、毎回大好評のセミナーです。

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セミナー・展示会

【受付終了】食のサーキュラーエコノミーセミナー(9/1)

<こちらのセミナーは終了しました>令和5年9月1日(金)に開催される“食のサーキュラーエコノミーセミナー ~「もったいない」をビジネスチャンスに!~”(主催:公益財団法人埼玉県産業振興公社)に当社アップサイクル事業化推進室長 菊地由華が登壇します。サーキュラーエコノミーの基礎や取組事例の発表、支援事例などが聞ける貴重な機会です。オンライン開催でどなたでもお申し込みいただけます。ぜひご参加ください!食のサーキュラーエコノミーセミナー ~「もったいない」をビジネスチャンスに!~埼玉県では令和5年6月15日に、公益財団法人埼玉県産業振興公社に「サーキュラーエコノミー推進センター埼玉」を開所し、県内企業等のサーキュラーエコノミー※型ビジネスを支援しています。この一環として、食料品の製造品出荷額等が多い埼玉県の特性を生かすため、食品分野におけるサーキュラーエコノミーをテーマとしたセミナーを開催します。なお、本セミナーは「食の再資源化トライアル拠点」として、食品加工の際に発生する廃棄物等を活用して新商品開発などに取り組む企業の支援を行っている埼玉県産業技術総合センター北部研究所と連携して実施します。セミナーの概要日時 令和5年9月1日(金曜日) 15時00分~場所 オンライン(Zoomウェビナー配信)内容①サーキュラーエコノミーの基礎経済産業省産業技術環境局資源循環経済課②サーキュラーエコノミー取組事例発表 ※発表順      ・ICS-net株式会社   「食のサーキュラーエコノミー普及に向けて ~その取組と具体例~」   ・マルツ食品株式会社   「わが社が取り組む、身近なところから始める食のサーキュラーエコノミー」③サーキュラーエコノミー支援事例の紹介株式会社脱炭素化支援機構主催 公益財団法人埼玉県産業振興公社共催 埼玉県産業技術総合センター北部研究所問い合わせ公益財団法人埼玉県産業振興公社 循環経済支援グループ 的場・福島電話:048-711-9906E-mail:junkan@saitama-j.or.jp埼玉県産業労働部産業技術総合センター北部研究所 家田・和田電話:048-521-0614E-mail:k2106141@pref.saitama.lg.jp参考:埼玉県庁 https://www.pref.saitama.lg.jp/a0812/news/page/news2023080901.html

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食品ロス

食におけるアップサイクルについて【パル通信】

「高校生インターン」としてシェアシマを手伝ってくださっている森永理子さんが、このほど食品ロスジャーナリストの井出留美さんの公式ニュースレター「パル通信」に寄稿し、反響を呼んでいます。今回、井出さん、そして、パル通信の配信元である「theLetter」様のご協力により、シェアシマinfoでも、森永さんの寄稿文を掲載させていただく運びとなりました。森永さんの食品ロスに懸ける思いが、社会を良い方向に変えていくために———。【シェアシマinfo編集部】

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食品原料

原料紹介|アサイーとは

スーパーフードとして、近年注目を集めているアサイー。ポリフェノールなど高い栄養価を誇り、抗酸化作用やメタボ予防などさまざまな効能が期待されています。この記事では、アサイーの特徴、栄養価、効果と利点のほか、流通しているアサイー原料の種類と美味しい食べ方についてご紹介します。アサイーについて知りたい方、アサイーの豊富な栄養素を、日頃の食生活に取り入れてみたい方は、ぜひ参考にしてください。アサイーの味と特徴アサイーとは、アマゾン地方の、主にブラジルを原産とするヤシ科の植物です。熱帯雨林に自生するアサイーは、成長すると高さ25mにもなる細長い木にたくさんの実をつけます。アサイーは1年中収穫することができますが、主な収穫時期は乾季の8月〜12月です。アサイーは、直径1.5cmほどの黒紫色の果実で、外見はブルーベリーによく似ています。しかし、可食部分(果皮と果肉)は全体のわずか5%ほどしかなく、実のほとんどは種です。ブルーベリーのような見た目から甘酸っぱい味を想像する人もいますが、意外にも、甘みや酸味はほとんどなく、ポリフェノール特有の渋みとオリーブのような風味が特徴です。アサイーの栄養価と期待される効果アサイーがスーパーフードと呼ばれる理由は、その栄養価の高さにあります。特にポリフェノール(アントシアニン)の含有量が多く、アサイーの果肉100g中に含まれるポリフェノール量は、ブルーベリーの約18倍と言われています。他にも、鉄分はほうれんそうの約2倍、食物繊維はごぼうの約2倍、カルシウムは牛乳の約3倍、アミノ酸は18種類も含まれていることがわかっています。ビタミン類や良質な脂質もバランス良く含まれており、まさにスーパーフードです。アサイーに特に多く含まれるポリフェノールには、体に悪影響を及ぼす活性酸素を抑える働きがあります。この高い抗酸化作用により、アンチエイジングや美肌効果、アレルギーの抑制や花粉症予防、メタボ予防など多くの効果が期待されています。また、アサイーの持つ高い栄養素には、疲労回復作用、造血作用、抗炎症作用があるとの研究も進められています。アサイーの食味は、クセが強くなく他の食材とも合わせやすいため、さまざまな料理や飲み物と一緒に摂取することができます。いつもの食事にプラスして、手軽に栄養を補えるのもアサイーの利点と言えるでしょう。アサイーの活用例と食べ方アマゾン地方原産のアサイーですが、生の果肉は傷みやすいため、日本には冷凍品やピューレなどに加工された状態で輸入されています。また、ピューレ状のアサイーを二次加工して、フリーズドライパウダーや、濃縮エキス、アサイーオイル、クラリファイなどにしたものも流通しています。海外では、アサイーの豊富な栄養成分に着目し、食用だけでなく化粧品の原料としても活用の幅が広がっており、さらなる需要拡大が期待されています。海外で親しまれているアサイーの食べ方には、以下のようなものがあります。アサイーボウルアサイーボウルは、ブラジル発祥の食べ物ですが、ハワイで火がつき、その後日本にも上陸しました。シャーベット状のアサイーにバナナやイチゴ、シリアル、ハチミツなどをトッピングしたアサイーボウルは、おしゃれなカフェなどで提供され人気を集めています。スムージースムージーは、アサイーの栄養素を丸ごといただくのに適しています。パウダーを他の食材と合わせて、手軽にアレンジできるのも利点です。大手コンビニやコーヒーチェーン店等からも新商品が続々と販売されており、身近な場所で手に取れるのも魅力です。他にも、アサイージュースやヨーグルトのトッピング、ドレッシング、ソース、パンやお菓子の素材として重宝されています。ちなみに現地では、肉の付け合わせなど定食スタイルで食すことが多いそうです。アサイーの2次原料のラインナップ栄養成分が豊富でかつ飲みやすいアサイーはこの数年間で認知度は上がり、免疫力が必要な時代となり、あらためて重要性が高まり、現在各流通チェーンにおいてもアサイーコーナーや企画が設けられるなど、流通市場においてもアサイーは広がりを見せています。株式会社フルッタフルッタでは、冷凍パルプアサイーの形態で輸入し、そのまま自社商品(ジュース、アイスクリームなど)で利用し、日本国内でフリーズドライパウダー、エキスパウダー、5倍濃縮エキスを製造しています。また、アサイーオイルは化粧品の原料や食用油として広く使用されています。 ブラジル産濃縮クラリファイアサイーは、アントシアニンを豊富に含んでいて、飲料市場でのニーズを満たしています。活用法としては、各種ドリンク形態から、ヨーグルト、アイス、デザート、さらにパンやクッキー、グミなどと、バリエーションが豊富です。また、さまざまなレストランやカフェのメニューにも利用されています。まとめアサイーは、アマゾン地方を原産とするヤシ科の植物。栄養価が高く、ポリフェノールをはじめ、ビタミン、鉄分、食物繊維、カルシウム、アミノ酸、脂質などがバランス良く含まれる、まさにスーパーフードです。特に抗酸化作用が高く、アンチエイジングや花粉症予防、メタボ予防に効果が期待できます。日本では、冷凍品やピューレ、パウダーなどに加工されて流通しています。他の食材と合わせやすく、豊富な栄養素をバランスよく摂取できるアサイーを、日頃の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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フードテック

環境を考えてベジタリアン!?【食品企業のためのサステナブル経営(第6回)】

前回の記事を読む:サステナビリティは目の前の課題【食品企業のためのサステナブル経営(第5回)】前回の記事で、最近は環境への配慮からベジタリアンを指向する人もいると書きました。今回はそのことについて詳しく説明したいと思います。ベジタリアンを選択する「新しい理由」これまではベジタリアンと言うと、宗教上の理由、健康への配慮、そして、動物倫理を考えて選択する人がほとんどでした。しかし、最近では欧米を中心に環境への配慮からベジタリアンになる人が増えています。それは、一般に肉食の方が野菜中心の食生活よりも、環境負荷が高いことが明らかだからです。例えば牛肉1キログラムを作るためにはその10倍以上の飼料が必要です。最近では牛を育てるために、大豆などの濃厚飼料を使うことも多いのですが、大豆はもちろんそのまま食べても栄養価の高い作物です。したがって、タンパク質を摂るのに、大豆から摂取するのと、牛肉から摂取するのでは、牛肉の方がはるかに効率が悪く、環境負荷が高いといえます(大豆と同量のタンパク質を牛肉で摂るには、約32倍の飼料が必要です)。効率が悪いというのは、それだけ土地を使用すると言うことです。農場を作るためには、森林などの生態系を開発しなくてはいけません。実際、世界の森林破壊の最大の原因の一つが今や牛肉の生産なのです。肉の生産は、土地を使用するだけではありません。水も大量に使います。動物が直接飲む水もありますが、動物の餌になる飼料を育てるために大量の水が必要なのです。したがって、牛のように大量の飼料を必要とする動物は、それだけ多くの水も間接的に使用していることになります。実際に計算してみると、牛肉1キロを作るために20,000リットル以上の水が必要ということがわかっています。気候変動を招く複合的要因さらに動物を飼うことにより、特にし尿などの排出物に起因する環境破壊も深刻です。し尿には大量の有機物、窒素などが含まれていますので、これをそのまま環境中に放出すれば周囲の生態系を汚染してしまうのです。富栄養化が起こり、栄養バランスを崩し、生態系が大きく撹乱されるのです。放牧する牛の数が増えると、土壌に浸透したし尿で地下水も汚染され、地下水中の硝酸や亜硝酸の濃度が上がり、人間の健康にも影響が及びます。ヨーロッパではこれがきっかけになり、農業を改革しようという動きが始まったほどです。またそのし尿や土壌を適正に浄化するためには、大量のエネルギーや化学物質が必要になります。そうした観点から、放牧する家畜の密度を規制するよう国もあります。そうなると今度は適正な密度で家畜を育てるためにより広い面積の土地が必要となり、また環境負荷が増えてしまうのです。というわけで、肉の生産を増やすことは、環境的には非常に問題が多いと言えます。もう一つ付け加えると、牛や羊などの反芻動物は、消化の過程で胃の中でメタンが生成され、ゲップとともに排出されます。メタンはCO2の28倍も温室効果も大きいので、ゲップと言えど、実は大きな環境負荷なのです。牛や羊などの反芻動物を飼えば飼うほど、メタンの排出量が増え、気候変動が加速することになってしまいます。以上のような環境負荷は、もちろん家畜動物の種類や飼育方法によって変化します。家畜の種類ごとのCO2発生量を示す図を掲げましたが、これを見ると牛肉が最も発生量が高く、ついで羊、豚、鶏の順番になることがわかります。まずは今日の食事を見直すことからこうしたことから、森林破壊を防止し、気候変動の進行を緩和するために肉を食べないと言う選択をする人が増えているのです。それでも、だからと言って、いきなり肉食をすべてやめるべきだと結論する必要はありません。肉を食べる頻度を下げることができれば、それだけでもかなり環境負荷は減らせます。ミートレスマンデー(Meatless Monday)のように週に1度肉を食べない日を設けるだけでも、さまざまな環境負荷を減らすことができるのです。いずれにしろ、私たちは毎日肉を食べる必要はありません。牛肉の代わりにより負荷の少ない豚肉、さらには鶏肉を選んだり、どうしても牛肉を食べる時には大豆などの濃厚飼料を餌にした牛ではなく、牧草を食べて育ったグラスフェッドの牛を選ぶことで負荷を減らすことも可能です。一方、ベジタリアン的な生活をしながらも、時には肉や魚を食べる「ゆるベジ」ことフレキシタリアン(flexitarian)を選ぶ人もいます。このような多様なスタイルへの対応を考えることは、これからの食品事業者にとっては大きなテーマになるでしょう。日本より肉の消費量が多い国もあるので、肉食による環境負荷の高さは国際的には非常に大きな問題として認識されており、肉食を含めた食の消費スタイルを変えることはいまや世界的な課題になっています。国連もそのことを強く主張しています。そういえば日本の環境大臣が、国連の会議に出席するためにニューヨークに乗り込んだ時、現地に着くなりステーキを食べたことを公言し、顰蹙を買ったという事件もありましたね。私たちはこうした流れがあることを、まずはしっかり認識しておく必要があるでしょう。次回の記事を読む:卵はケージフリーが常識!?【食品企業のためのサステナブル経営(第7回)】

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セミナー・展示会

【受付終了】需要が拡大される機能性食品素材の効果的な活用方法(8/30)

<こちらのセミナーの受付は終了しました>当社では、商品開発に役立つオンラインセミナーを毎月開催しております。2023年8月30日(水)に予定しています、第32回のテーマは「需要が拡大される機能性食品素材の効果的な活用方法」です。近年、益々、消費者の期待、需要の拡大が見込まれている「機能性食品」。これからどんな素材、原料が隠れたヒット商品となるのか?開発のキー、効果的な活用方法について、登壇企業から直接説明いただくこの機会を、ぜひ、お見逃しなく! 開催概要テーマ:需要が拡大される機能性食品素材の効果的な活用方法日時:2023年8月30日(水)13時30分~方法:ZOOM(ウェビナー)定員:200名(先着順)参加料:無料プログラム1.シェアシマ事務局より(13時30分) セミナーの注意事項など2.製品・サービス紹介(各社20分)①林兼産業株式会社機能性表示対応素材「カツオエラスチン」のエビデンスに加え、シナジーがある組み合わせのご提案やアプリケーション事例をご紹介。素材:https://shareshima.com/foods/1920 ②三和酒類株式会社ドリンクや菓子、サプリメントなどのあらゆる食品でご使用いただける話題のGABA。キーワードは、「血圧」「疲労感・ストレス」「活気・活力」「睡眠」「肌弾力」「筋肉量維持」他。素材:https://shareshima.com/foods/1674 ③株式会社日本生物.科学研究所アンチエイジング素材として大注目。キーワードは、「脂肪燃焼促進」「メタボリックシンドローム」「抗酸化力」「長寿」他。関連記事:アンチエイジング素材として大注目。明日葉に秘められた力【日本生物.科学研究所】素材:https://shareshima.com/foods/18653.その他<15時30分終了(予定)>※時間は目安ですので多少前後します。都合により、内容が変更になる場合がございます。

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食品原料

トレンドを意識した選ばれる商品とは|健康分野における植物乳酸菌の活用支援【DM三井製糖】

健康への意識の高まりから注目を集めている「乳酸菌」。そのなかで、古くからの基盤とネットワークを活かして植物乳酸菌の活用支援を行っているのが、DM三井製糖株式会社です。実際にどのように事業を展開し、どのような乳酸菌を取り扱っているのでしょうか。この記事では選ばれる商品を生み出すための、健康分野における植物乳酸菌の活用についてお伝えします。古くからの基盤とネットワークを活かした事業展開2022年10月に三井製糖と大日本明治製糖が合併して、DM三井製糖が誕生しました。DM三井製糖ホールディングスの中核企業として全国に事業所を構えていて、独自のネットワークを活かして事業を展開しています。安心・安全から栄養と健康、そして幸せへDM三井製糖の主な事業は「精製糖・砂糖関連商品」の製造・販売です。前身である会社は自然の恵みから生まれた「砂糖」を事業の軸として始まり、創業してから130年が経過しました。現在は国内だけでなく、中国やASEANなど海外にも事業を展開しています。これまで最優先してきた食品の「安全、安心」に加えて、最近は事業の領域を「栄養」「健康」に広げて、「幸せのちからになる」ことを目的に事業を推進しています。新たな柱となる「ライフ・エナジー事業」栄養と健康をキーワードにした事業として新たに展開しているのが「ライフ・エナジー事業」です。良質のエネルギー源である砂糖だけでなく、健康状態やライフステージに応じた人々のくらしや生命の活力になるような食品素材・栄養補給食を提供するための事業です。誰もがいつまでも同じ一つの食卓を囲む”OneTable”の世界を目指しています。この事業は、栄養や栄養補給に知見のある「ニュートリー」や、色素ゲル化剤・食品添加物を提供する「タイショーテクノス」などの関連会社と一緒に取り組んでいます。多様なネットワークを活かして、独自の商品づくりを行っているのが特徴です。 その素材のひとつに「植物乳酸菌」があり、注目を集めています。植物乳酸菌は日本人が漬物や味噌などの発酵食品を通して古くから摂取してきたものです。その意味では、植物乳酸菌は日本人の体質に適していて、お腹の健康を支えてきた乳酸菌といえます。植物乳酸菌の商品ラインナップ植物乳酸菌は、2018年から広島大学と共同で研究を行い、その後、産学連携で企業4社による「未病・予防医科学共創研究所」を設立して開発を進めてきました。現在、DM三井製糖で取り扱いのある植物乳酸菌は4種類あります。ここでは「LP28」と「G-15」を紹介します。植物乳酸菌は培地に果汁を使用していることと、原料には乳酸菌の菌体だけでなく、有用な生理機能がある乳酸菌(殺菌体)の代謝産物も含んでいるのが大きな特徴です。LP28(Pediococcus pentosaceus)龍眼(ロンガン)という東南アジア原産の果物から採取した乳酸菌をパイナップル果汁で培養した後、粉末状にしたものです。研究結果によれば、L28 には抗肥満作用(BMI、体脂肪、腹囲低減)と肝脂肪蓄積抑制効果が期待されています。G‐15(Enterococcus avium)にんじんから採取した乳酸菌をみかん果汁で培養後、粉末状にしたものです。GABAを高産生する能力を備えています。G-15には免疫賦活作用やGABA高産性、GABAによる高血圧の改善やリラックス作用が期待されています。アプリケーション事例のご紹介アプリケーション事例として、植物乳酸菌G-15と竹由来の不溶性食物繊維(バンブーファイバー)を組み合わせたグミを提案しました。このグミで使用している植物乳酸菌G‐15(Enterococcus avium)にはGABAによるリラックス効果、バンブーファイバーには食感や繊維感を出す効果がそれぞれ期待できます。会社概要商号:DM三井製糖株式会社(Mitsui DM Sugar Co.,Ltd.)本社:東京都港区代表者:代表取締役社長CEO 森本 卓代表取締役副社長執行役員CEO補佐 佐藤 裕代表取締役副社長執行役員 野村 淳一設立:2020年10月16日 三井製糖吸収分割準備株式会社設立2021年4月1日 三井製糖株式会社に商号変更2022年10月1日 DM三井製糖株式会社に商号変更会社ホームページ:https://www.msdm-hd.com/jp/

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食品ロス

1/2ルールの浸透度は?事業者の食ロス意識をクラダシが調査

ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を運営する株式会社クラダシ(本社・東京都品川区)は、食品関連事業者を対象とし、「SDGs・フードロスに関する意識調査」をこのほど実施しました。全国の食品関連事業者106人から回答を得たところ、商品の納品時点で賞味期限の2分の1が経過していないことを求める「1/2ルール」に沿って納品を開始しているのは、まだ一部にとどまる状況が見えてきました。その一方で、「1/2ルールへの完全移行でフードロス削減は可能である」との前向きな回答が7割に上ることが明らかになりました。調査の背景2023年4月〜5月、食品関連事業者がSDGsやフードロス削減、商慣習の見直しについてどのように考えているのかについて、クラダシは意識調査を実施しました。2022年、農林水産省は、食品製造・卸・小売・外食事業者の業界団体に対し、食品ロス削減に向けた取組の加速化について通知を出しました。この中で同省は、1/3ルールから1/2ルールへの納品期限の緩和に加えて、賞味期限の年月表示や適量仕入れや売り切り等の実施、フードバンクやこども食堂への寄附等の取り組みを促進するよう求めています。こうした動きを受け、大手小売店を中心に、賞味期限が6か月以上ある常温加工品などを対象とし、1/2ルールの採用を開始または表明する企業が増えています。1/2ルールの導入は一部、食ロス削減には課題も「取引している小売店舗において、すでに1/2ルールでの納品が開始したところはありますか」の設問では、「ある」と答えたのが36.7%で、「ない」の22.6%を上回りました。一方で、「分からない」「1/2ルールの対象となる商品を製造・販売していない」と回答した人が合わせて39.6%と、1/2ルールでの納品が広く浸透しているとは言えない状況が読み取れます。上記の設問で「ある」と回答した人の中で、すでに1/2ルールを導入している納品先の割合は20%未満とした人が最も多く、28.8%でした。1/2ルールを導入している納品先はあるものの、その割合はまだ全体として多くないことが分かりました。「1/2ルールに完全移行したとしても、流通過程でのフードロスは発生してしまうものだと思いますか」の設問に「ほとんど変わらないと思う(想定される変化10%未満)」と答えた人が11.3%だったのに対し、「フードロスは発生するが、量は多少減ると思う(想定される変化10~29%程度)」との回答が最も多く44.3%。それに「一定数減ると思う」(19.8%)と「大幅に減ると思う」(7.5%)とを加えると、7割以上の人が1/2ルールへの完全移行でフードロス削減が可能であると考えていることが分かりました。さらに、「フードロスは発生すると思う」と回答した人にその理由を尋ねると、最も多かったのは「商品リニューアル等の理由から終売品が発生するため」で45.3%でした。次いで「一定数、販売期限切れなどによる小売店からの返品があるため」「賞味期限逆転禁止や欠品禁止等、納品期限以外の商慣習が残っているため」がそれぞれ38.7%という結果となりました。さまざまな利害関係者が複雑に絡み合う現在の商慣習は、企業や消費者の個々の取り組みだけではなかなか改善することができません。食品サプライチェーンと行政、消費者が連携し、フードロス削減のための新たな仕組みを早急に構築することが、いま求められています。調査概要調査名:SDGs・フードロスに関するアンケート調査目的:食品関連事業者の皆さまの「SDGs」や「フードロス」についての意識や取り組みを知り、「Kuradashi」からの情報発信やサービス改善に役立てる。   調査方法:インターネット調査調査期間:2023年4月24日(月)~2023年5月10日(水)有効回答:106名調査項目:1.貴社では、SDGs推進に取り組むことは、企業経営においてどの程度重要であると捉えていますか。(単一回答、以下SA)2.貴社では、SDGs目標達成に向けた取り組みを行っていますか。(SA)3.貴社が行っているSDGs目標達成に向けた取り組みは、以下のSDGs目標のどの項目に当てはまりますか。(複数回答、以下MA)4.貴社では、「フードロス削減」に関する取り組みを行っていますか。(SA)5.貴社では、フードロス削減のためにどのような取り組みを行っていますか。(MA)6.貴社におけるフードロスの発生比率は、生産量全体の何%程度ですか。(SA)7.貴社の本年度のフードロス削減に対する取り組みは、昨年度より強化される予定ですか。(SA)8.貴社が取引されている小売店舗において、すでに1/2ルールでの納品が開始したところはありますか。(SA)9.問8で「ある」と回答した方へ質問します。すでに1/2ルールを導入している納品先は、どの程度の割合ですか。(SA)10.貴社において、納品期限が1/3ルールから1/2ルールに完全に移行したとしても、流通過程でのフードロスは一定発生してしまうものだと思いますか。(SA)11.問10で「フードロスは発生すると思う」と回答した方へ質問します。そのように考える理由として当てはまるものをすべてお選びください。(MA)12.商慣習のひとつである、小売からメーカー等に対する「欠品ペナルティ(欠品粗利補償金)」は、近年緩和されていると感じますか。(SA)13.貴社において、「Kuradashi」のようなサービスは、フードロスになってしまいそうな商品を流通させるためのセーフティネットのひとつになり得ると思いますか。(SA)14.貴社はこれまでに「Kuradashi」に出品したことはありますか。(SA)15.問14で「出品したことがある」と回答した方へ質問します。 貴社が「Kuradashi」を利用する理由として当てはまるものをすべてお選びください。(MA)※百分率(%)は小数第二位で四捨五入し、小数点第一位までを算出しています。※百分率の合計値が100%とならない場合があります。【情報提供元:PR TIMES】

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フードテック

「食品製造したい」ニーズを満たす「シェアシマOEM」を開始【シェアシマNEWS】

〜「シェアシマOEM」商品開発のリードタイム短縮で市場にフィットした製品を届ける〜食品開発のための原料検索サービス「シェアシマ」を運営するICS-net株式会社(本社:⻑野県⻑野市南石堂町1972 代表取締役:小池祥悟)は、食品製造を委託したい企業と工場をマッチングさせる「シェアシマOEM」事業を開始します。シェアシマOEMの背景食品の商品開発には、あらゆることへの労力と時間が費やされます。商品企画があらかた決まっても、条件や予算に見合った原料の調達先を探し、開発要件に合った工場に出会わなければ、製品化まで辿り着けません。そして、晴れて製品が完成しても、その時の市場に合った、求められるタイミングで納品できなければ、在庫過多となり、その販路を失ってしまいます。新しい商品を企画するごとに繰り返す⻑い道のり。“なんとか、この商品開発にかかるリードタイムをスマートに短縮できないか” そして、“安心して食品製造を任せられる実績がある工場に委託したい”といった食品製造に関わる人のニーズに応えるべく、「シェアシマOEM」をスタートさせました。■多品種少量生産の時代。消費者ニーズに対応した商品作り高度経済成⻑期では、一つの商品を大量に作ることが主流でした。しかし現在では、顧客のニーズや好みが多様化しており、食品業界は柔軟に対応する必要があります。少量ずつでも多様な商品を作る生産方法が求められているほか、新しい食品カテゴリーも年々増加傾向にあります。人々の健康志向の向上に後押しされた、プラントベースフードがその代表格です。■新興企業の参入とオンライン販売の成⻑が起こす変化近年、食品業界への新興企業の参入が増加し始めています。特にコロナ禍の影響で、オンラインでの食品販売の機会が増えたことが一因と考えられます。これにより、従来の大手メーカーだけでなく、食品産業に新しく参画する企業が増え、多様なプレーヤーが市場に参入していくことで、さらに商品競争は活発化しています。シェアシマOEMの概要「シェアシマOEM」では、食品OEMに特化した工場検索サービスを提供します。OEM工場を探している企業(委託側)と、OEMを受託したい工場(受託側)のマッチングを促します。企業のニーズに合わせた適切な工場とのマッチングを支援し、スムーズな業務遂行を支援します。2023年1月30日に試験運用を開始して以降、11企業18案件(2023年7月現在)が進行しております。■サービス利用の流れ商品開発のプロが、クライント企業からOEM工場と交渉する上で必要な情報をヒアリング。それを元に、シェアシマOEMに登録されている工場を中心に、OEM工場を検索します。類似商品からOEM工場を検索できるため、検索の時間を大幅に短縮できます。また、OEM工場として製造の可否を判断する上で、過不足ない情報を一度に入手できるため、ストレスなく製造の可否を判断できます。製造が開始されたら、必要に応じて工場とのやり取りを適宜サポートします。■委託側・受託側のメリット【委託側】商品企画企業、食品メーカーなど- 類似商品から作りたい商品を検索する機能があります- 業務に適した工場条件を検索できます- 商品開発経験者が仲介し、工場検索のサポートを行います【受託側】OEM実績のある食品工場など- 自社の工場情報を無料で掲載することができます- 案件の受け入れ意欲を適時に開示します- 商品開発経験者が仲介し、サポートしますサービス利用企業様と、担当者の声高等凍結テクノロジーを駆使して、食材・料理の良さを生かした「冷凍良食」の製造を手がけるクオリアース株式会社。現在、「シェアシマOEM」を通じて、複数の商品企画・開発を行っていただいております。「クオリアース株式会社 代表取締役 鈴木様」コメント当社は『良食サイクル(旬なもの。地のもの。信じられるもの。)』をコンセプトに、上質な素材を使用しながら最先端の冷凍技術を活用し、お客様に良質な冷凍料理を提供しています。創業当初は、製造元の開拓や工場との連携に苦労しました。食品業界は外からは見えづらい構造を持っており、その中での商品製造や取引はしばし困難を伴うものでした。現在シェアシマOEMでは、複数の商品化に向けたプロジェクトを支援いただいております。具体的には、工場とのマッチングのみを依頼するケースや、工場とのコミュニケーションから要件定義の調整までを担当してもらうケースなど、ニーズに応じて柔軟に活用しています。シェアシマOEMは、製造工場との強力なパートナーシップと、経験豊富なスタッフのサポートを享受することができます。これにより、製品開発のスピードが格段に向上しました。今後もサービスの発展を期待し、より多くのお客様に満足していただける冷凍料理を提供することを目指してまいります。(※クオリアース株式会社 HP:https://reitouryoushoku.com/)今後の展望シェアシマOEMは、まず委託先の企業も受託側の工場もお互いにストレスなく案件を成立されることが目標です。そのうえで、今後以下の3点を強化してまいります。品質管理の強化OEM受託工場の品質管理体制の監査実施など、品質向上に関する取り組みマッチングプロセス構築データベースやアルゴリズムマッチングの改善、使いやすいインターフェイスの提供顧客サポートの充実商品コンセプトの精緻化、問い合わせ・要望への迅速かつ適切な対応商品開発担当者にとっての駆け込み寺となるためには、マッチングにとどまらずシェアシマが持つソリューションサービスを全面的にご活用いただき、付加価値の高いサービスを享受してもらうことが大切です。継続にご利用頂けるサービスを目指し、日々進化して参ります。なお「シェアシマOEM」では、食品製造の段階で生まれてしまい、仕方なく廃棄処分されている未利用の食品原料に新しい価値を加えて商品化する「アップサイクル・フード」も実現可能です。是非、お問い合わせください。▼シェアシマOEMサービスページhttps://shareshima.com/factory