食料自給率は企業の力で上げられる【食品企業のためのサステナブル経営(第22回)】
前回の記事を読む:食料自給率の意味を考える【食品企業のためのサステナブル経営(第21回)】前回は、日本の食料自給率は38%と先進国の中でも際立って低いこと、そして、実はこれが戦後に「作られた」低さであり、それが食品会社の事業を不安定にしている現実をお話ししました。今回はその続編として、一企業が自給率を上げることができるのか?についてお話ししたいと思います。本当はもっと低い、日本の食料自給率現在の日本の自給率の38%という値ですが、実はこの値すらかなりの過大評価であり、本当の自給率はもっと低いという指摘もあります。なぜなら通常農業を行うためには肥料が必要ですが、日本は化学肥料の原料をほぼ100%輸入しているからです。新型コロナやロシアのウクライナ侵攻で、2022年には肥料価格が一年間でなんと2倍近くに跳ね上がりましたが、このことは消費者以上に日本の農家を傷つけました。さらには、リン酸アンモニウムは90%を、尿素も37%を中国から輸入しており、今後の大きなリスク要因として気になるところです。万一こうした輸入肥料が使えなくなったとしたら、現在の農法では、国内生産量は半減してしまうと予測されます。さらに自給率が比較的高い野菜においても、種子の9割は海外から輸入しています。もちろん国内の種苗会社もあるのですが、採種の畑はほとんど海外にあるのです。東京大学大学院農学生命科学研究科の鈴木宣弘教授は、こうした現状を踏まえると、日本の本当の自給率は10%にも満たないと試算しています。「国産」はリスク回避のための選択肢いや、まぁそれはたしかに重要な話だけれど、うちの会社一社でどうにかできる問題ではない。国が政策として取り組むべき課題だろう、そういう声が聞こえてきそうです。たしかに国に一番頑張っていただきたいところなのですが、これは食品会社にとっての死活問題でもあるのです。そのリスク対策として個社でも対策をすべきですし、できることもあります。それは第一に、なるべく国産の原材料を使うことです。近隣で生産された原材料を使うのが一番ですが、すべてのものが近隣で賄えるわけではないでしょうから、その場合にはまずは国産で良いでしょう。これは国際紛争などのリスクや円安の影響を回避するだけでなく、国内生産者を支援し、そうした問題を将来的に発生しにくくするという効果があります。また輸送距離が短くなるので、いわゆるフードマイレージも小さくなり、温室効果ガスの発生のほか、輸送にまつわる環境負荷を減らすことができます。使用する原材料の種類によってはどうしても国産では無理、海外からの原材料を使わざるを得ないというケースもあるでしょう。そんな場合でも、それがどこから来ているのかを確認し、調達地を分散させることはリスク回避になりますし、できれば調達地と直接つながっておくとさらに安心です。どこ産でも構わないからとにかく一番安い原料を使うというやり方では、何か起きたときに対応ができなくなってしまいますし、そうした考え方は次第に消費者からも支持されなくなりつつあります。付加価値を作ることが経営の本質しかし、近場や国産の原材料にこだわると、原材料コストがかさんでしまう。そんなことは無理だ、という意見の方もいらっしゃるでしょう。たしかにそういう点は否定できません。ただし、今後、輸入原材料の価格が高騰した場合には、国産原材料の方が価格が安くなったり、少なくとも価格差が小さくなっていくことは十分に考えられます。そして何より、コストや価格のみを競争優位性とすることのリスクを理解して欲しいと思います。国産の原材料を使って若干コストが高くなったとしても、それを上回る付加価値を作ればいいのです。もっと言えば、そうした付加価値を作ることがサステナブル経営、いえあらゆる経営の本質なのです。価格で競争するのは、けっして持続可能ではありません。自給率向上のための政策提言の意義もちろんそのようなやり方がすべての商品にいきなり適用できるわけではないかもしれません。また、やはり一社でできることには限界はあるでしょう。ですから、次のステップは、そうした国産原材料を使うことを重視する食品メーカーが集まり、自給率を高めようという世論を喚起し、自治体や国に支援策を求めることです。ちなみにアメリカを含めて多くの国では生産者に莫大な補助金を支払い、そのことで高い自給率を維持しています。こうした政策提言は特定企業の利益のためではなく、地域や日本という国全体の安全と持続可能性のために役立つことですので、多くの消費者や関係者から支持されるでしょう。そして、そのような声を上げた企業は、消費者を含めて国全体のことを考える企業として、評判を高めることができます。つまり、これはブランディングにもつながるのです。このように問題の本質を捉え、それを解決することを自ら実践し、またその意義を広くアピールすることは、サステナブル経営の本道と言えるでしょう。ピンチは次のチャンスのきっかけでもあるのです。
【11月度】注目の原料商品のご紹介|シェアシマ編集部まとめ
シェアシマの原料ページに登録されている972点(11月末日時点)のうち、2024年11月に閲覧数の多かった商品をまとめてご紹介します。
12月3日更新|行政情報【厚生労働省・農林水産省・消費者庁】
厚生労働省「輸入食品違反事例速報(令和6年11月分)」が更新されました。(令和6年11月25日)農林水産省「チルドハンバーグステーキ」、「チルドミートボール」の日本農林規格が一部改正されました。(令和6年11月27日分)「人工種苗生産技術による水産養殖産品」の日本農林規格が一部改正されました。(令和6年11月25日)消費者庁「機能性表示食品制度届出データベース 届出情報」が更新されました。(令和6年11月27日)
【参加無料|受付中】製造業と現場の未来を切り拓く、 挑戦と変革がもたらす「競争力向上」(1/21-23)
動画を活用した現場支援システムの開発を推進するTebiki株式会社様より、セミナーのご案内です。今回は、「競争力向上」をテーマに、製造業と現場の未来を切り拓くDX化について考えます。基調講演には、メディアで活躍する脳科学者の茂木健一郎氏や、経済学者の成田悠輔氏ら有識者が多数出演。食品業界からは、味の素株式会社 特別顧問 福士博司氏が登壇し、全社的なDX・企業変革によって低迷していた株価を3倍に回復させた、そのリアリティーをお伝えします。
求めていた商品がここに!シェアシマ掲載から3か月で販売成立【永和物産】
食品原料の輸入販売を主軸に60年以上の歴史を持つ永和物産株式会社。香料や食品添加物を扱う同社は、国内の食品業界に長年貢献しながら、従来の販売方法に加えて新たな顧客層やマーケットの開拓にも挑戦しています。そんな同社が、シェアシマを利用することで得られた具体的な効果や、今後の展望についてうかがいました。話を聞いた相手左から)営業部 部長 南則充さん、営業部 池田大輔さん、品質保証部 執行役員 今井規夫さん
着色料のご紹介〜「色」で食欲増進や品質保持に貢献〜
食品において着色料は、見た目を美しくするだけでなく、食欲を刺激し、製品の品質を向上させる重要な役割を果たします。この記事では、着色料の役割とメリット、代表的な着色料の特徴、海外展開を考える際に注意すべきことのほか、関連商品をご紹介します。本記事を参考に、開発テーマや条件にあった原料をぜひ見つけてください。食品に使われる着色料(食用色素)とは「着色料」は、食品が加工や劣化によって変色・退色してしまうのを防ぎ、食品に色付けするために使用される食品添加物のことです。「食用色素」とも呼ばれることもあります。赤飯や紅白餅、繭玉(まゆだま)など、日本では古くから伝統食や行事食にさまざまな「色」が用いられてきました。着色料は身近な料理にも多く使われて来た歴史があり、食べ物のおいしさを引き立てる役割を担ってきました。着色料の役割とメリット現代の食品開発において、着色料は食品の魅力を高めて品質を保つ上で、重要な役割を果たしています。適切な着色料を使用することで、製品の視覚的なアピールだけでなく、品質やブランド差別化にも寄与することができます。ここでは、着色料の主な役割とそのメリットについて説明します。視覚的な魅力の向上食品の色合いは、消費者の購買意欲に大きく影響します。たとえば、鮮やかな色には、食品を新鮮で美味しそうに見せる効果があり、消費者の食欲を増進させます。食品の特徴やターゲットに合わせた色を使用することで、消費者の関心を引き、食品をより魅力的に見せることができます。品質の保持食品は保存中に酸化や退色が進むことがあり、見た目が悪くなると品質の低下を感じさせてしまいます。着色料を使用することで、色合いを一定に保ち、製品の品質が保持されます。また、着色料は製品の安定性を向上させるため、長期保存が求められる商品においても重要な役割を果たします。色が一定であれば、消費者に対して製品の鮮度が保たれている印象を与え、信頼感を高めることができます。製品の差別化着色料を活用することで、他の製品との差別化が可能となります。色別のシリーズ展開や季節限定の色を使用することで、消費者に新しい印象を与え、注目を集めることができます。たとえば、特定のイベントやシーズンに合わせた限定カラーを導入することで、消費者の関心を引きつけ、購買を促進することができます。さらに、特定の色をブランドの象徴として使用することで、消費者に強い印象を与え、ブランド認知を高めることもできます。着色料の使用が禁止されている食品食品における「色」は、鮮度や安全性を判断する際に重要な指標となります。そのため、鮮魚や食肉、野菜などの生鮮食品には着色料の使用が禁じられています。これらの食品に着色料を使用すると、消費者が品質や鮮度について誤った判断をする可能性があり、添加物の本来の目的に反するためです。※参考:東京都保健医療局「用途別 主な食品添加物」
酸化防止剤のご紹介〜食品の風味や色、保存性を長持ちさせる添加物〜
食品の品質劣化の主な原因の一つが、食品に含まれる成分の「酸化」です。酸化が進むと、食品は色や風味が損なわれるだけでなく、栄養価が減少したり、酸化によって発生した過酸化物が原因となり、吐き気や嘔吐などの中毒症状を引き起こすこともあります。今回は、食品の酸化を防ぐための「酸化防止剤」の活用法やそのメリット、さらに世界規模でのニーズや動向についても紹介します。本記事を参考に、開発テーマや条件にあった原料をぜひ見つけてください。酸化防止剤とは酸化防止剤は、食品の酸化を防ぐために使われる添加物です。食品が空気に触れることで酸化が進むと、色や風味が変化し、栄養価も低下します。酸化防止剤は、こうした劣化を防ぎ、食品の品質を保つために使用されます。つまり、酸化防止剤は、食品の成分に代わって自ら酸化されることによって、食品の品質の低下を防ぎます。代表的な酸化防止剤酸化防止剤は、大きく分けて「脂溶性」と「水溶性」の2つに分類されます。食品に含まれる成分に適した酸化防止剤を適切に使用することが大切です。脂溶性酸化防止剤油に溶けやすく、主に油脂の過酸化物の発生を抑える目的で利用されることが多いです。
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【受付終了】スポーツとシニア向け栄養素材の商品開発~日常の食事とスポーツ前後の栄養補給~(12/4)
<こちらのセミナーの受付は終了しました>当社では、商品開発に役立つオンラインセミナーを毎月開催しております。2024年12月4日(水)に予定しています、第55回のテーマは、「スポーツとシニア向け栄養素材の商品開発~日常の食事とスポーツ前後の栄養補給~」です。本セミナーでは、アスリートのための栄養強化が期待できる「スポーツニュートリション」で注目される原料として、パラチノース、鶏由来ペプチド、大豆由来ペプチドをご紹介します。スポーツ前後だけでなく日常の食事にも取り入れられる素材で、シニア向け食品にもご活用いただけます。持久力や疲労感軽減を求めるアクティブシニアへの訴求をお考えの食品開発・企画担当者も必見!最新トレンドの知見や開発のためのインスピレーションが得られます。開催概要テーマ:スポーツとシニア向け栄養素材の商品開発~日常の食事とスポーツ前後の栄養補給~日時:2024年12月4日(水)13時30分~参加方法: オンライン(EventHub)定員:200名(先着順)参加料:無料申込締切:2024年12月4日(水)13時主催:ICS-net株式会社プログラム1.シェアシマ事務局より (13時30分〜)セミナーの注意事項など2.製品・サービス紹介1.「持続性エネルギーパラチノース®から考えるスポーツ補給食への糖質利用」DM三井製糖株式会社(20分)パラチノース®は吸収が緩やかだが全量エネルギーとなる特異な糖です。持続性エネルギーとしてスポーツシーンでの活用が増えています。スポーツパフォーマンスに関するエビデンスだけではなく、実際の使用事例や競技者の体感の声についても紹介します。2. 「健やかな長寿の秘訣! イミダゾールジペプチド」東海物産株式会社(20分)時速100km近くで泳ぎ続けるカツオやマグロ、数千キロも不眠不休で飛び続ける渡り鳥の驚異的な運動能力を支えているのがイミダゾールジペプチドと考えられています。東海物産の天然エキス由来イミダゾールジペプチドのアクティブシニア向け食品やスポーツニュートリションに対する可能性についてお届けします。3. 「即効吸収!運動後のカラダのメンテナンスに”筋肉損傷”を抑える大豆ペプチド」不二製油株式会社(20分)大豆ペプチドは即効吸収され、筋肉損傷抑制効果があるスポーツニュートリション素材で、プロテイン商品の差別化や、高齢者向け健康食品作りに最適です。本セミナーでは大豆ペプチドの生理機能と素材の活用方法などをご紹介します。参加者限定で大豆ペプチド配合商品をプレゼント!3.その他次回のご案内など15時10分終了予定※プログラムは都合により変更になる場合がございます。時間は目安ですので多少前後します。あらかじめご了承ください。
特集|フェムケア素材〜女性特有の健康課題を身体の内側からサポート
女性特有の健康に関する悩みを解決する商品やサービスのことを「フェムケア」、「フェムテック」といいます。近年では、新ブランドが続々と誕生したり、女性誌で特集が組まれたりと、商品開発においても注目のテーマのひとつとなっています。この記事では、フェムケア・フェムテックの概念や市場規模、女性特有の不調に伴う経済損失を解説するとともに、食品開発に役立つ関連商品をご紹介します。女性の社会進出とともに顕在化した「女性の悩み」に、社会全体で向き合う動きが広がりつつある今、食品開発によって貢献できるアプローチを考えます。フェムケア素材のご紹介サンアクティブFe-P80LKP|太陽化学株式会社還元NMN|炭プラスラボ株式会社ヒマラヤ松樹皮抽出物|株式会社ニゾナサフラン|株式会社Bollardエクオール乳酸菌プレミアム™|炭プラスラボ株式会社エクオール乳酸菌™️|炭プラスラボ株式会社【抗糖化素材】ヒシエキス【機能性表示届出中】|林兼産業株式会社納豆菌培養エキスNSK-SD|株式会社日本生物.科学研究所PHENIXUN SHIELD|株式会社マツモト交商シャタバリ|株式会社サビンサジャパンコーポレーションETAPEO|株式会社マツモト交商有機JASマカ乾燥粉末|株式会社マツモト交商クリスパタス菌KT-11(KT-11HP)|株式会社キティーミヨシ亜麻仁油パウダー|ミヨシ油脂株式会社オメガヴィーパウダー100|ミヨシ油脂株式会社ヘンププロテインパウダー 50%|株式会社ニューエイジトレーディング麻の実ナッツ|株式会社ニューエイジトレーディング発酵黒マカエキス末|株式会社光健フェムケア・フェムテックとは女性のライフステージには、さまざまな健康課題が存在します。それらの解決に役立つフェムケア・フェムテックには、それぞれ次のような違いがあります。フェムテックフェムテック(Femtech)は、Female(女性)とTechnology(テクノロジー)を合わせた造語です。月経、妊娠・不妊・産後ケア・更年期といった女性のライフステージにおける悩みや、婦人科系疾患・セクシャルウェルネスに対して、AI(人工知能)やアプリなど先進的なテクノロジーの力を使って解決することを指します。フェムケアフェムケア(Femcare)は、Feminine(女性の)とCare(ケア)を合わせた造語です。フェムテックとの違いは、テクノロジーに頼らないことです。フェムケアは、生理用品やサプリメント、食品、衣類など多岐にわたり、女性のウェルビーイング(※)を向上させるための幅広いケアを含みます。※身体的、精神的に健康な状態であるだけでなく、社会的、経済的に良好で満たされている状態にあること女性特有の健康課題による経済損失は3.4兆円経済産業省は、2024年2月「女性特有の健康課題による社会全体の経済損失」を公表し、経済損失は3.4兆円に上ると試算しました。働く女性の多くが、月経やPMSによる心身の不調(情緒不安定、抑うつ、集中力の低下、めまい、腹痛、頭痛など)で、仕事のパフォーマンス低下を経験していますが、有効な対処を行う女性の割合は少なく、特に効き目があるとされる低容量ピルの服用率は0.9%にとどまっています。また、不妊治療と仕事の両立ができずに「仕事を辞めた又は雇用形態を変えた」ことがある女性の割合は32.9%、さらに、更年期症状の影響で「昇進を辞退したことがある」が50%、「仕事を辞めたことがある」が17%と、女性特有の健康課題がキャリアにも影響していることがわかります。※参考:経済産業省「女性特有の健康課題による経済損失の試算と 健康経営の必要性について」、「フェムテックに関する経済産業省の取組 ~フェムテックで企業が変わる、社会が変わる~」、「経済産業省のフェムテック推進について」フェムケア・フェムテックによる経済効果は2兆円フェムテックによる経済効果は、2025年時点で年間約2兆円とも予測されており、ライフステージの変化に対する女性の健康サポートや望まない離職を防ぐ仕組みづくりの重要性が見直されています。経済産業省では、「女性が働きやすい環境整備を進め、より多様な人材の活躍を推進することが、持続的な企業価値の創造の観点から重要」としてフェムテックを推進。「フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金」などの補助事業を通して、ウェルビーイング実現に向けた積極的な導入・開発を呼びかけています。参考:株式会社 日立コンサルティング「令和2年度産業経済研究委託事業 働き方、暮らし方の変化のあり方が将来の日本経済に 与える効果と課題に関する調査 報告書 (概要版)」フェムテックの市場2016年ごろからの新興市場であるフェムテック。2019年時点の世界の市場規模は820億円、2025年には5.5兆円に達すると予測されています。国内市場は、2019年の579億円から2022年は695億円と、政府の後押しもあって順調な成長を見せています。全人口の半分をターゲットとする産業として、今後さまざまな製品・サービスの開発・投入を通じて市場の拡大が期待されています。※参考:株式会社矢野経済研究所「フェムケア&フェムテック(消費財・サービス)市場に関する調査を実施(2023年)」
食品開発展2024|シェアシマ合同ブースの取り組みと成果
食品の開発・品質保証・製造技術に関する専門展示会「食品開発展2024」が、10月23日から25日まで東京ビッグサイト西ホール(1・2・4)他で開催されました。650社以上が出展し、来場者数3.8万人以上と、盛況のうちに幕を閉じました。同展示会の主催はインフォーママーケッツジャパン株式会社で、国内外から食品業界のさまざまな企業が集結する場となりました。今回シェアシマは、「シェアシマ合同ブース」を初企画し、6つの会員企業が出展しました。出展者と来場者が直接交流する場を設けたことで、来場者が商品やサービスの理解を一層深められる機会を提供しました。(シェアシマ編集部)シェアシマの情報発信力を活かした多彩なプランとブース展開シェアシマ合同ブースは、過去セミナーにご登壇、もしくはシェアシマに原料掲載されている企業様が対象です。各企業に対して専用テーブルスペース・社名看板を設けるほか、展示会告知記事の上位表示やメールマガジンでの紹介といった、事前告知サポートが含まれます。またオプション機能として、ポスターやアニメ動画、オリジナルチラシデザイン制作といったメニューも用意。シェアシマの情報発信力をフル活用した、PRプランをご用意しました。合同ブースが引き出した効果と来場者の反応 展示会当日は、シェアシマ合同ブースにも多くのお客様が訪れました。各出展企業が自社商品はもちろん、他の会員企業の商品を紹介し合うことにより、相互送客効果が見られたことが特徴的でした。また、ブースデザインや動画・チラシといったビジュアルプロモーションが来場者の関心を引き、参加企業のサービスや製品の認知度向上に寄与しました。そのほか、シェアシマで制作したアニメーション動画の放映やチラシの配布も行われ、ブースを訪れる来場者の興味を引くきっかけとなりました。なお、出展企業からの事後アンケートでは、以下のような声が届いています。将来的な出展を見据える中での”お試し的”な参加であったが、収穫が多かったです。他出展社様との協力もあり、一体感のある展示会になりました。サンプルも多く配布できました。スタッフの皆さんの準備段階から当日までの熱心な対応に感謝しています。来場者の中には、かなり熱心に説明を聞いてくださった方もいらっしゃいました。展示会後のフォローをしっかりとしていきたいです。商品の今後の拡販戦略を考えるうえで、参考になるものが得られました。今回の学びを次に活かす、今後の展開シェアシマとしても、普段オンラインのやり取りがメインの会員様と、共に肩を並べて商品・サービスのPRができたことは大変貴重な機会となりました。次年度の展示会では、合同ブース出展企業のさらなるプロモーション支援や、顧客の声を反映した新たなサービス展開も検討中です。また、シェアシマの強みであるオンライン施策を効果的に組み合わせることで、より多角的なアプローチで顧客のニーズに応えてまいります。食品開発展2024でのシェアシマ合同ブースは、企業間の自然な連携と来場者へのプロモーションの場として、非常に価値ある場となりました。今回得られた成果と課題をもとに、次回の出展計画やマーケティング戦略に活かし、食品業界における新たな可能性を広げていきます。▽関連の記事を読む過去最大級!食品開発の最新技術が集う「食品開発展2024」の見所を紹介特集|食品開発展2024に出展する注目企業一覧 <シェアシマの合同ブースも!>
食料自給率の意味を考える【食品企業のためのサステナブル経営(第21回)】
前回の記事を読む:崖っぷちの水産業と食品業【食品企業のためのサステナブル経営(第20回)】前回は水産業に関わる方が高齢化で減少しているため、日本の水産業は危機的だという話をしました。しかしこれは水産業に限った話ではありません。農業も同様です。しかも、農業に関してはもともと食料自給率が非常に低いという問題があります。日本の食料自給率は38%前後で先進国の中でも最も低いのです。先進国の中できわめて低い、日本の食料自給率引用:農林水産省「世界の食料自給率」自給率は低くても、食材は海外から輸入した方が安いのだからそれで問題ないじゃないか。コストを抑えるのが一番のポイントだ。そう考える方も多いと思うのですが、そんなやり方がいつまで続けられるのでしょうか。最近の輸入食品原料価格の高騰を見て、不安に感じ始められた方も多いはずです。そうは言っても日本は国土が狭いし、賃金は高いし、食料自給率を高くすることは無理だ、そう考える方も多いでしょう。しかし、それは必ずしも正しくないのです。なぜなら日本の自給率は、他の先進国と比べてもきわめて低いからです。先進国の中でもカナダ、オーストラリア、アメリカ、フランスは、自給率が100%を超えています。土地が広く、人口密度も低い国なので、当然と思われるかもしれません。けれども日本と似たような条件であるはずのドイツ、イギリス、イタリアでも、自給率は60〜80%台です。自給率が、面積や賃金だけで決まってしまうわけではなさそうです。人口減でも下がり続ける食料自給率、なぜ?そういう日本も、1960年頃の自給率は80%近くありました。人口は今の3/4でしたが、国土面積はもちろん同じです。その頃とまったく同じというわけにはいかなくとも、今よりずっと高い自給率は可能なはずです。けれども、日本の自給率は一貫して下がり続けているのです。なぜなのでしょうか?日本の自給率がわずか60年の間に半分以下に減ってしまった理由は複合的なものです。まず一つには、食事の内容が洋風化したことがあげられます。伝統的な和食から、肉や乳製品、油脂を多用した食事に変化したため、国内だけでは賄うのが難しくなってしまったのです。ただし、これには新たなマーケットを作るために食生活を変化させたという面もあったはずですし、そのことで潤った企業もあるでしょう。そして一番大きな原因は、農業から製造業へと経済構造を政策的に変化させたことでしょう。製造業で外貨を稼ぎ、食料はそのお金で買った方が「効率が良い」と国が考え、そのために様々な政策が取られたのです。実際、日本の製造業が大きな成功を収めていた時代、すなわち1980年代ぐらいは、この戦略は大変うまく機能していました。しかし1990年代のバブル崩壊以降、日本経済が停滞すると、その後はデフレの嵐だったのは皆さんよくご存じの通りです。それでも当初はまだ海外、特に途上地域に生産をシフトすることでコストを下げる余地があったので、デフレ競争を続けることができました。しかし、その間に日本の生産者はますます苦境に立たされます。そして最近では海外で生産してもこれ以上のコスト削減は難しくなり、また気候変動や国際紛争などにより、輸入食材の価格が急上昇、ついに国内でも食品価格の値上げラッシュとなったというわけです。輸入頼みのリスクを、無視できない時代にこのように経済的な要因から、もっと言えば、どうすればコストを下げられるのか、儲かるのかという経済的な理由で日本の食のシステムは大きく変化させられ、特に国内の原材料生産の現場は傷つけられて来たのです。しかし、今や「海外から安い食品を買ってくれば良い」という考え方の前提条件は完全に崩れてしまっています。さらに最近の世界情勢を見ると、政情不安は簡単に解消しそうにはありませんし、気候危機の緩和は十分には進まず、影響は大きくなるばかりです。つまり、もしお金が十分にあったとしても、海外からの輸入に大きく頼る構造ではリスクが高いことがはっきりしてきました。そう考えると、日本も本気で自給率を高めることを考えるべき時代になっていると私は考えますが、いかがでしょうか。皆さん方の会社がいくらおいしくて魅力的な商品を作る能力をお持ちだとしても、原材料が入手できなくなったり、原材料価格が高騰してしまったら、商売は続かないからです。何がなんでも自給率100%を目指す必要はないかもしれませんが、まずはイギリスやイタリアと同じ60%ぐらいを目指すのが現実的なのではないでしょうか。平時からこの程度の自給率を維持できていれば、いざという時にもギリギリなんとかできる可能性があるからです。ではどうしたらいいのか? 一企業が自給率を上げることができるのか? については、次回詳しくお話いたします。今回は、この自給率の低さが食品会社の事業を今や不安定にしているのだ、ということをまずご理解いただければと思います。次回の記事を読む:食料自給率は企業の力で上げられる【食品企業のためのサステナブル経営(第22回)】
【受付終了】素材で差をつける、フェムケア商品開発|女性の健康を支える原料特集第二弾(11/27)
<こちらのセミナーの受付は終了しました>当社では、商品開発に役立つオンラインセミナーを毎月開催しております。2024年11月27日(水)に予定しています、第54回のテーマは、「素材で差をつける、フェムケア商品開発|女性の健康を支える原料特集第二弾」です。本セミナーでは、冷えや肌・髪の悩み、月経に伴う不調などの改善に資する、選りすぐりのフェムケア素材をご紹介します。ナットウキナーゼやヒシエキス、オーガニックヘンプ精油、ラフマ葉抽出物など、今まさに求められている食品の開発・企画に役立つ情報を提供します。開催概要テーマ:素材で差をつける、フェムケア商品開発|女性の健康を支える原料特集第二弾日時:2024年11月27日(水)13時30分~参加方法: オンライン(EventHub)定員:200名(先着順)参加料:無料申込締切:2024年11月27日(水)13時主催:ICS-net株式会社プログラム1.シェアシマ事務局より (13時30分〜)セミナーの注意事項など2.製品・サービス紹介1.「ナットウキナーゼの女性向け最新データのご紹介」株式会社日本生物.科学研究所 (20分)ナットウキナーゼは、2019年12月から血圧の機能性表示食品に対応しており、年配の方向け製品で多く採用されてきましたが、今回女性にうれしい冷え改善の機能が確認され、2024年6月から機能性表示食品に対応しております。ナットウキナーゼとは?といった基本情報から最新の機能性やオススメの処方など、様々ご紹介させていただきます。2. 「市場屈指の抗糖化素材!ヒシエキスでフェムケア提案!!」林兼産業株式会社 (20分)強力な抗糖化素材「ヒシエキス」をご紹介いたします。テレビでも取り上げられた話題の植物【ヒシ】から熱水抽出した粉末素材です。林兼では、10年以上前からヒシの抗糖化に注目し研究開発を行ってきました。中高年女性が気になる肌や髪の悩みを抗糖化の側面からサポートし、フェムケア商品への配合素材としてご提案します。3. 「南仏プロヴァンス産オーガニックヘンプ精油で実現するナチュラルケア〜女性特有の健康課題に応える持続可能なソリューション〜」HSI JAPAN株式会社 (20分)南仏プロヴァンス産のオーガニックヘンプ精油は、女性特有の健康課題に応えるための自然な解決策を提供します。冷え性や月経に伴う不調の緩和をサポートするこの精油は、リラックス効果や抗炎症作用を持ち、革新的なアプローチとして注目されています。さらに、EUオーガニック認証と同等の基準をクリアしたアルプスコントロール認証を取得。信頼性と持続可能性のある製品として、女性の健康とウェルネスをナチュラルに支援します。4. 「【月経×睡眠】で女性を救え!『体感抜群』フェムケア素材ラフマ」株式会社常磐植物化学研究所 (20分)「べネトロン®」(ラフマ葉抽出物)はtokiwaオリジナルのフェムケア素材です。臨床試験にて睡眠の質向上や月経に伴う不調改善の効果が認められています。機能性表示食品に対応しており、少量摂取で高い体感性を持つことが特長です。フェムケアの市場情報やエビデンスを通して、「べネトロン®」の魅力をたっぷりとお伝えします!3.その他次回のご案内など15時40分終了予定※プログラムは都合により変更になる場合がございます。時間は目安ですので多少前後します。あらかじめご了承ください。
【10月度】注目の原料商品のご紹介|シェアシマ編集部まとめ
シェアシマの原料ページに登録されている968点(10月末日時点)のうち、2024年10月に閲覧数の多かった商品をまとめてご紹介します。
【受付終了】美容ニーズを満たす、注目インナービューティ素材|女性の健康を支える原料特集第一弾(11/13)
<こちらのセミナーの受付は終了しました>本セミナーでは、女性の美容と健康を支える最新のインナービューティ素材を紹介します。オートミルク発酵物、還元ビタミンC、クルクミンと、保湿や抗酸化、美白などの効果を持つ素材が、次世代の商品開発にどのように役立つかという視点で、新しい市場の可能性を見出すための有益情報をお届けします。開催概要テーマ:美容ニーズを満たす、注目インナービューティ素材|女性の健康を支える原料特集第一弾日時:2024年11月13日(水)13時30分~参加方法: オンライン(EventHub)定員:200名(先着順)参加料:無料申込締切:2024年11月13日(水)13時主催:ICS-net株式会社プログラム1.シェアシマ事務局より (13時30分〜)セミナーの注意事項など2.製品・サービス紹介①「これまでにない新生ビタミンC『還元ビタミンC®』」炭プラスラボ株式会社 (20分)還元ビタミンC®は 特許出願済技術によりビタミンCパウダーに水素を大量に担持させることで還元力は既存原料の5倍以上!酸化して還元力を失ったビタミンCを水素の力で復活させるので高い還元力を維持できます。サプリメントなどの健康食品に還元ビタミンC®を取り入れてみませんか?関連記事:ビタミンCの機能を強化|新発売「還元ビタミンC」を徹底解説【炭プラスラボ】②「アーユルヴェーダ素材でインナービューティーのご紹介」株式会社サビンサ・ジャパン・コーポレーション(20分)インドで製造した植物エキスを取り扱うサビンサジャパンが、アーユルヴェーダに基づく製品を中心に美白、若返り、腸活等の美容に関する素材をご紹介します。ご紹介する製品の一例として、若返りの果実のアムラ、美白からフェムケアまで万能なクルクミン、腸活素材の乳酸菌、最近流行のCICAエキスやザクロ抽出物等をご紹介します。③「乳酸菌のチカラで保湿・抗糖化 オートミルク発酵物 『プラミス』のご紹介」株式会社キティー(20分)次世代の植物性ミルクとして注目を集める「オートミルク」を、桜由来の乳酸菌で発酵させた新しい食品素材です。腸内環境を整え、肌の保湿効果・糖化物質の減少・毛細血管の状態を良好にします。オールプラントベースで地球にも優しい、美容のための食品素材です。関連記事:原料紹介|プラミス(オーツ麦糖化液発酵粉末)とは3.その他次回のご案内など15時10分終了予定※プログラムは都合により変更になる場合がございます。時間は目安ですので多少前後します。あらかじめご了承ください。
抗酸化素材のご紹介〜アンチエイジングを意識した食品開発のヒント〜
人生100年時代と言われる今、年齢や性別を超えたテーマとなっているのが「アンチエイジング」です。アンチエイジングとは、加齢による身体の老化を可能な限り小さくすること。そのために効果が期待されているのが「抗酸化素材」です。そこで今回は、身体の酸化を抑制して老化を防ぐ「抗酸化素材」をご紹介するとともに、代表的な抗酸化物質とそれを含む食品、抗酸化力を高める食品開発のヒントをご紹介します。本記事を参考に、開発テーマや条件にあった原料をぜひ見つけてください“サビない身体”をつくる「抗酸化」とは私たちの身体は年齢とともに老化していきますが、それは細胞の「酸化」、つまり“身体がサビていく”ことに起因しています。この、身体の酸化を抑制する働きのことを「抗酸化」といいます。身体の酸化は、体内に生成される「活性酸素」によって起こります。私たちは、生きるために呼吸をして酸素を体内に取り込んでいますが、そのうち数パーセントが活性酸素に変化するとされています。活性酸素は、細胞内での情報伝達や免疫、代謝の調節など重要な役割を果たす一方で、過剰に産生されると細胞を傷つけて、疲労や老化、動脈硬化、ガンなどの原因になります。活性酸素から身体を守る「抗酸化酵素」と「抗酸化物質」身体には本来、活性酸素から身体を守る「抗酸化防御機構」が備わっています。抗酸化防御機構というのは、体内で合成される内因性の「抗酸化酵素」と、食事から取り入れられる外因性の「抗酸化物質」の働きにより、活性酸素のバランスが保たれる仕組みのこと。抗酸化酵素にはスーパーオキシドジスムターゼやカタラーゼ、抗酸化物質はビタミン類、ポリフェノール類などがあります。抗酸化酵素と抗酸化物質の作用によって、無害化するのを助けたり、活性酸素によって受けたダメージの修復をサポートしたりしています。体内で合成される抗酸化酵素は、加齢によって次第に減少してしまいます。そのため、食事によって抗酸化物質を補うことがアンチエイジングに役立つといわれています。※参考 健康長寿ネット「抗酸化による老化防止の効果」代表的な抗酸化物質と食品例“サビない身体”をつくるための抗酸化物質には次のような役目があります。活性酸素の発生を抑えるもの活性酸素の酸化力を抑えるもの活性酸素で受けた被害を修復するもの体内で合成される抗酸化酵素の働きを補助するためにも、日々の食事から複数の抗酸化物質を取り入れる必要があります。ここでは、代表的な抗酸化物質の特徴と、その物質が含まれる食品例をご紹介します。
【受付終了】最新購買データに基づく栄養強化商品開発のヒント〜鉄分・タンパク質強化メニューによる課題解決〜(11/6)
<こちらのセミナーの受付は終了しました>商品開発の方向性を決める上で、生活者の購買データは重要な道しるべになります。今回は、フェリカネットワークス様を基調講演に迎え、「IDレシートデータ」を活用した栄養強化商品の開発について具体的なアプローチを掘り下げます。消費者ニーズに応える商品開発のヒントとは。開催概要テーマ:最新購買データに基づく栄養強化商品開発のヒント〜鉄分・タンパク質強化メニューによる課題解決〜日時:2024年11月6日(水)13時30分~参加方法: オンライン(EventHub)定員:200名(先着順)参加料:無料申込締切:2024年11月6日(水)13時主催:ICS-net株式会社プログラム1.シェアシマ事務局より (13時30分〜)セミナーの注意事項など2.基調講演「生活者の購買データが明かす、栄養強化の食ニーズとターゲットの特徴」フェリカネットワークス株式会社(20分)生活者の健康意識の高まりに伴い、店頭に並ぶ商品にも様々な栄養素が訴求されています。どんな商品が、どんな人に、どんなシーンで選ばれているのか?店舗横断での顧客の買いまわりが見える購買データ『IDレシートデータ』を使い、商品開発のヒントにつながる、健康ニーズの『今』を分析します。3.製品・サービス紹介①「生活者は欲している⁉不足ミネラル鉄 ~重要性とメニュー開発のヒント」太陽化学株式会社(20分)健康メニューはお客様の心をつかむのが難しい?と感じていらっしゃいませんか。消費者調査から今求められている健康・栄養の興味関心を紐解き、不足ミネラル鉄の訴求で課題解決と顧客開拓をご提案。さまざまな食品、メニューに利用できる鉄素材サンアクティブシリーズを使った健康メニュー開発のヒントをお届けします。②「油脂で叶えるおいしいタンパク質強化 ~粉末油脂の応用~」ミヨシ油脂株式会社(20分)タンパク質市場では、タンパク質を手軽に摂れる「飲料」を筆頭に、近年では「パン」や「ゼリー」など様々なアイテムでタンパク質量の訴求が伸びています。需要が高まる一方、タンパク質を多く含む製品の開発では風味や食感に課題があるのではないでしょうか。本セミナーでは弊社の粉末油脂による解決方法を、アイテム毎にご紹介いたします。4.その他次回のご案内など15時10分終了予定※プログラムは都合により変更になる場合がございます。時間は目安ですので多少前後します。あらかじめご了承ください。
睡眠の質を改善する原料のご紹介〜健康な毎日を左右する要として
健康づくりにおいて、睡眠の質を高めることの重要性が再認識されてきています。睡眠不足は、心身の不調や作業効率の低下などの影響があるほか、慢性化することで肥満や高血圧、心疾患などにつながるリスクも明らかになっています。健やかな成長と健康寿命を延伸して心身ともに豊かな生活を送るために、厚生労働省は、2032年までに「睡眠で休養がとれている人の割合」を80%まで増やすことを目指し、推進していく方針を示しています。この記事では、健康づくりにおける睡眠の重要性について解説するとともに、良質な睡眠のために役立つ栄養素や食習慣、関連商品をまとめてご紹介します。本記事を参考に、開発テーマや条件にあった原料探しの参考にしてください。健康づくりにおける「眠り」の重要性私たちの健康を保つ上で、十分な睡眠をとることは極めて重要です。睡眠不足が身体に及ぼす影響と、年代別の適切な睡眠時間、睡眠時間の現状について解説します。睡眠不足が身体に及ぼす影響睡眠が不足すると、日中の眠気や疲労感だけでなく、頭痛などの心身愁訴の増加、情動不安定、注意力や判断力の低下にもつながります。また、作業効率や学業成績の低下、うつ病など多岐にわたる悪影響が懸念されていて、場合によっては、事故などを引き起こすリスクもあります。また、睡眠不足には、睡眠時間の不足だけでなく、睡眠の質の低下による睡眠障害も含まれます。こうした睡眠の問題が慢性化すると、肥満や高血圧、2型糖尿病、心疾患や脳血管障害の発症リスクの上昇や症状の悪化に関連し、死亡率の上昇にも関与することが明らかになっています。ライフステージに合わせた「適正な睡眠」とは適正な睡眠時間は、ライフステージ(こども・成人・高齢者)によって異なり、生活習慣などによる個人差もあります。たとえば、高齢者の場合、長い睡眠時間は健康リスクにつながる場合があるので、8時間以内におさえる必要があります。一方で、こどもの場合、小学生は9~12時間、中学・高校生は8~10時間を目安に睡眠時間を確保するのが理想です。また、適切な睡眠時間の確保だけでなく、日頃の生活習慣や睡眠環境を整えることも大切です。<睡眠の推奨事項一覧>全体の方向性:個人差を踏まえつつ、日常的に質・量ともに十分な睡眠を確保し、心身の健康を保持する