記事サムネイル
食品原料

マスキング原料のご紹介〜不快な匂いを抑え、おいしさを実現

食品における「マスキング」とは、食品の不快なにおいや苦味、酸味、渋味などを抑えることです。食品のおいしさに関わる重要な要素となるため、商品のラインナップも豊富です。こちらの記事では、マスキング原料の特徴や代表的な使い方を紹介すると共に、関連商品をまとめてご紹介します。本記事を参考に、開発テーマや条件にあった原料をぜひ見つけてください。マスキング原料とはマスキング原料は、食品や化粧品、料理などさまざまな分野で使用されています。食品分野でのマスキング原料は、食品の不快なにおいや風味を打ち消す目的のほか、「塩カド・酢カドを取る」「塩分控えめの商品の物足りなさを補う」など、おいしさを維持・向上できることから利用が進んでいます。また、加工や長期保存などによって発生する食品の劣化臭などをマスキングすることもでき、コストダウンの面からも注目されています。 マスキング原料で食品の不快なにおいや風味を抑える3つの方法食品の不快なにおいや風味の原因は複数あります。ここでは、不快なにおいや風味に対する解決策として、代表的な3つの方法を紹介します。ポイントは「素材や性質にあったマスキング原料を選ぶ」ということです。それぞれの状況に応じて判断する必要があるため、困ったときは専門のメーカーなどに相談するようにしましょう。①化学的方法化学的方法とは、においの原因物質を化学反応によって低減する方法です。たとえば、魚の生臭さの原因物質「トリメチルアミン(TMA)」はアルカリ性なので、酸性の物質と組み合わせて「中和」させることで、においを減らすことができます。魚の下処理や調理時に、お酢や清酒などの有機酸を含む液体を使うと、臭み消しになるのはこのためです。この他、プラントベースフード商品のレシピ開発において、大豆臭マスキングする原料も登場しています。大豆の青臭さの原因物質「ヘキサナール」に対して化学的に作用させ、別の物質に変換することで不快臭を抑えるというもので、コストダウン対策としても注目を集めています。②物理的方法物理的方法とは、発生したにおいの物質を「蒸発」や「吸着」することで食材から取り除く方法です。たとえば、アルコールが揮発する際に、他のにおい物質も一緒に揮発させる作用があります。魚の生臭さの原因物質「トリメチルアミン(TMA)」は揮発性が高く、この作用によって除去することができます。③感覚的方法感覚的方法とは、別の香りを加えることで不快なにおいを感じにくくする方法です。これまでの方法では除去できなかったにおいを軽減する手段として用いられています。たとえば、ハーブやスパイスなどの香辛料や、ワインや清酒などの調味料が利用されています。料理の風味に応じて、適切なものを選ぶようにしましょう。

記事サムネイル
行政情報

9月10日更新|行政情報【厚生労働省・消費者庁・国税庁】

厚生労働省「輸入食品違反事例速報(令和6年9月分)」が公表されました。(令和6年9月3日)「機能性表示食品等に係る健康被害の情報提供に関するQ&A」が公表されました。(令和6年8月30日)食品衛生監視票が一部改正されました。(令和6年8月30日健生食監発0830第5号)「食品等事業者団体による衛生管理計画手引書策定のためのガイダンス」が一部改正されました。(令和6年8月30日健生食監発0830第6号)消費者庁「消除予定添加物名簿を作成する件」が公表されました。(令和6年9月5日消費者庁告示第11号)「消除予定添加物名簿の公示及び訂正の申出手続について」が公表されました。(令和6年9月5日消食基第199号)「機能性表示食品制度届出データベース 届出情報」が更新されました。(令和6年9月3日)「機能性表示食品のうち天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品の製造又は加工の基準」が告示されました。(令和6年8月30日内閣府告示第108号)「食品表示基準について」が一部改正(第36次改正)されました。(令和6年8月30日消食表第770号) 特定保健用食品に関する質疑応答集が一部改正されました。(令和6年8月30日消食表第761号)「機能性表示食品の届出等に関するマニュアル」が制定されました。(令和6年8月30日消食表第775号)「機能性表示食品に関する質疑応答集」が一部改正されました。(令和6年8月30日消食表第776号)国税庁「酒類の保存のため物品を混和することができる酒類の品目等を定める等の件の一部を改正する件」が公表されました。(令和6年9月3日)清酒の地理的表示「南会津」が指定されました。(令和6年8月30日)

記事サムネイル
行政情報

国税庁のお知らせ一覧(令和6年度)

9月「酒類の保存のため物品を混和することができる酒類の品目等を定める等の件の一部を改正する件」が公表されました。(令和6年9月3日)8月清酒の地理的表示「南会津」が指定されました。(令和6年8月30日)5月「インドにおける清酒の輸入規制について」が更新されました。(令和6年5月29日)4月「お酒の地理的表示(GI)を知っていますか?(令和6年3月版)」が公表されました。(令和6年3月29日)

記事サムネイル
サステナブル

経済的にもサステナブルにするには【食品企業のためのサステナブル経営(第19回)】

前回の記事を読む:食品もエシカルが求められる時代へ【食品企業のためのサステナブル経営(第18回)】1ドル160円を超える超円安が一服し、海外からの輸入原料の価格も若干落ち着いてホッとしている方も多いかもしれません。しかし、それでも依然としてかなりの円安ですし、今後、再びより円安に進む可能性もあり、予断を許さない状況です。もちろん円安だけでなく、原材料そのものの価格や食品価格が世界的に高騰していることも忘れてはなりません。本連載の第16回ではカカオ豆の暴騰の問題を取り上げましたが、その傾向は今も続いています。こうした問題に対しては、やはり根本的な解決、すなわち農場のさまざまな問題に対応し、安定的な生産ができるよう農家を支援していくしかないでしょう。市場から買い付けているだけでは、今後もこうした価格の乱高下に右往左往することになります。最近ではオレンジジュースの原料が高騰しています。それどころか、入手すらできなくなったメーカーは販売を中止しています。これまでには有り得なかった事態です。根本的な解決のためには、カカオの場合と同様で、農家を支援するなどの対策が必要です。まさにサステナビリティの課題そのものですが、今回はその経済的な側面について考えたいと思います。下がり続けてきた食品価格、悪循環は業界全体に日本では20年以上にわたりデフレ傾向が続き、企業は商品価格を下げることを競い、その結果、消費者は1円でも安い商品を求め、企業はそれに応じてさらに価格を下げざるを得ませんでした。その結果、一体何が起きたのでしょうか?値下げで一時的に売り上げを維持することはできたかもしれませんが、利益率は低下し、従業員の給与を上げることが難しくなったり、サプライヤーに対しても値下げを強く求める企業が増えたのではなかったでしょうか。その結果、働く人々は疲弊し、退職してしまった方もいるでしょう。しかし、低い給料のままでは、新たな人材を確保することも難しかったはずです。少ない人数で同じ仕事を回すことになれば、現場はさらに疲弊します。サプライヤーも同様です。場合によっては、商売から撤退せざるを得なくなったサプライヤーもあったでしょう。困るのは発注側です。こうした悪き値下げの連鎖が調達を不安定にすることはなかったと断言できる企業は、どのぐらいあるでしょうでしょうか? つまり、無理なコスト削減は、様々な環境や労働問題の原因にもなり、業界全体の問題を深刻化させ、経営を持続不可能なものにしてきたのです。もちろん、お手頃な価格は大きな魅力であり、消費者はそれを歓迎するでしょう。企業がそれに応えることも重要ですが、問題はどうやって、どの程度まで行うかです。企業努力によるコスト削減と無理なコストカットは全く異なるものだからです。無駄をなくすことは大切ですし、最初のコストカットには大きな効果があります。しかし、コスト削減を永遠に繰り返すことは不可能です。やがてコスト削減は限界に達しますし、そうしたコスト競争においては、大規模にビジネスを行う大手企業が有利になります。中小企業や零細企業が苦境に立たされるのです。その結果、市場の寡占化が進み、ますます大資本が有利な状況が強化されます。消費者のための「企業努力」が裏目にまた、今のような原材料価格の高騰が発生した場合、十分な利益を確保してこなかった企業は対応が非常に難しくなります。新たな対策を打ち出そうにも、そのための資金が手元にないからです。今後、サプライチェーン最上流の農家を支援することはますます重要になりますが、そのためには十分な体力、つまり利益を上げていることが不可欠なのです。当たり前のことですが、ビジネスを持続するためには、適切な利益を上げ、それを従業員やサプライヤー、そして将来のために投資することが必要です。コストカットだけでは、そのために必要な原資を生み出すことはできないのです。私は、食品企業に限らず、日本の経済力が低下してしまった大きな原因の一つは、過度の価格競争に陥り、コストカットのみに注力したことにあったと考えています。私たちが本来目指すべき経営は、良い品物を作り、その価値に見合った価格で販売し、しっかりと利益を得ることです。それは強欲でもなんでもなく、次の発展に投資するために必要なことなのです。それなしに発展はできません。価格を下げるだけでは一時凌ぎにはなっても、長期的な成功には結びつかないのです。価格を上げると消費者がついてこなくなるという声もあるでしょうが、それもこのデフレが問題なのです。緩やかに価格が上昇する経済では、給与も上がり、消費者の収入も増えますので、価格上昇にも対応できます。ところが日本の場合には、商品価格も、給与も、すべてが下がって余裕がなくなってしまったので、いざ価格が上昇し始めた時にそれに対応することが難しい状態になってしまったのです。消費者のためにと思って行ってきた「企業努力」が、結局は消費者の購買力を成長させず、自分たちの首を絞めることになってしまったというわけです。サステナブル経営のため、知恵と工夫で利益を生むそれでは、一体どうしたら良いのでしょうか? 企業にとって本当に重要なのは、売上高ではなく利益を維持することです。現在のようにインフレ傾向が続く状況では、適正な価格を設定し、適正な利益を確保することがまず重要です。たとえ売り上げは減ったとしても、きちんとした利益を確保することができれば、将来に投資することはできます。投資するだけの利益を得てないとしたら、それは経営の失敗です。この連載の一番の目的は、経営を持続可能にすることです。サステナビリティ課題への配慮は、それが正しいこと、求められていることだからでもあるのですが、それをしないことにはもはや経営は持続できないからです。そしてもう一つ経営を持続可能にするためには、経済的にも持続可能になることを目指さなければなりません。そのためには適正な利益を上げ、それを将来に投資することが必要不可欠なのです。そこまで含めて、サステナブルな経営です。ただし、「コストが上がったから値上げします」と言うのでは芸がありません。もちろん今のように全社が横並びで値上げをするような状況であれば、止むを得ず受け入れられるかもしれませんが、それがいつまでも続くわけではありません。ただ値上げをするのではなく、顧客に対して新たな価値を提供し、その価値に見合った価格を設定することが必要なのです。そのためには、知恵と工夫が必要です。例えば途上国のマーケットでよく行われて来た手法としては、パッケージを小型化・細分化することで、消費者が一度に支払う金額を減らし、購入しやすくするというやり方です。単位量あたりの価格は上がってしまうのですが、支払額が少なくなるため、消費者からは喜ばれ、無駄や廃棄物の削減にもつながります。もちろん企業にとっては、利益率が増えるので、購買力がまだ弱いマーケットでもビジネスが成り立つのです。ただし、パッケージを小型化することで廃棄物が増えてしまう可能性もあるため、その点には注意が必要です。これに対応して、最近では量り売りを復活させるというアイデアを実行する小売店も登場し、注目されています。これまでの常識に囚われず、新しい価値創造を考え、実行することが必要です。コストカットだけを続けるのは悪手であり、持続可能ではありません。経営が目指すべきは、より高い価値を提供し、その対価としてより高い利益を得ることです。またそうした価値創造が可能な環境を整えていくことです。サステナビリティ経営とは、そのための経営であり、それを成功させるためには常に未来を見据え、また現在起きている変化を常に注意深く観察することが必要なのです。

記事サムネイル
セミナー・展示会

【受付中】絶対に外せない腸活の最新原料ー科学的エビデンスと市場動向から(9/25)

当社では、商品開発に役立つオンラインセミナーを毎月開催しております。2024年9月25日(水)に予定しています、第49回のテーマは、「絶対に外せない腸活の最新原料ー科学的エビデンスと市場動向から」です。当セミナーでは、腸活市場の最前線に立つ最新原料を、科学的エビデンスに基づき深掘り、紹介します。腸内環境改善に役立つ素材と市場動向を踏まえ、食品開発に不可欠な情報を提供します。登壇企業の方々へ直接質問できるコーナーもございます。ぜひ、ご参加ください。開催概要テーマ:絶対に外せない腸活の最新原料ー科学的エビデンスと市場動向から日時:2024年9月25日(水)13時30分~参加方法: オンライン(EventHub)定員:200名(先着順)参加料:無料申込方法:https://shareshima.com/seminars/20240925※こちらでお申し込みを受け付けた後、メールにて参加URLをお送りします。申込締切:2024年9月25日(水) 13時プログラム1.シェアシマ事務局より (13時30分〜)セミナーの注意事項など2.製品・サービス紹介①基調講演「腸内細菌叢の可視化・データ活用による食品開発支援サービスのご紹介」 株式会社サイキンソー(20分)昨今、腸内環境が全身の健康に影響を及ぼすことが明らかとなってきており、様々な食品などにより腸内環境を整える活動(腸活)が盛んに行われています。弊社では腸活効果を可視化するサービスとして、腸内細菌叢解析をはじめ、腸内細菌叢と生活習慣情報を掛け合わせたデータ提供、被験者リクルーティングに特徴を有するヒト臨床試験などの食品開発支援サービスを提供しております。②「整腸だけじゃない!セティのプロバイオティクスのご紹介 ~スポルス、ME-3~」 セティ株式会社(20分)有胞子性乳酸菌スポルスは、芽胞を形成するため熱や酸に強く、整腸作用以外にも口腔やフェムケアなど幅広い分野のエビデンスがあります。ME-3はグルタチオンを産生、酸化還元する生菌で、抗酸化作用やグルタチオンによる美容・美肌への効果が期待される乳酸菌です。豊富なエビデンスを持つ「スポルス」と「ME-3」についてご紹介します。③「『おいしい』だけじゃない! チキンブロスのご紹介」 永和物産株式会社(20分)ブロスの本場、米国より弊社が長年輸入販売しているチキンブロス製品。鶏肉の15倍の遊離アミノ酸を含む天然のうま味の塊です。加えて本品は腸にも良い影響を与えるグリシンやプロリンを豊富に含みます。 当日は商品説明だけでなくマーケットの状況にも触れつつ、チキンブロスの魅力をお伝えできればと思います。④「腸活製品の市場動向とナガセヴィータの国産水溶性食物繊維『ファイバリクサ®』のご紹介」ナガセヴィータ株式会社(20分)一過性のブームではなくなりつつある腸活。本講演では、腸活製品の市場動向とナガセヴィータ(旧:林原)の国産水溶性食物繊維「ファイバリクサ®」についてご紹介します。主成分の「イソマルトデキストリン」を関与成分とした機能性表示食品の届出実績があります。色や味に影響しにくく様々な製品に活用が広がっています。3.その他次回のご案内など15時35分終了予定※暫定のプログラムになります。時間は目安ですので多少前後します。都合により変更になる場合がございますのでご了承ください。

記事サムネイル
食品原料

マスキング原料のご紹介〜不快な匂いを抑え、おいしさを実現

食品における「マスキング」とは、食品の不快なにおいや苦味、酸味、渋味などを抑えることです。食品のおいしさに関わる重要な要素となるため、商品のラインナップも豊富です。こちらの記事では、マスキング原料の特徴や代表的な使い方を紹介すると共に、関連商品をまとめてご紹介します。本記事を参考に、開発テーマや条件にあった原料をぜひ見つけてください。マスキング原料とはマスキング原料は、食品や化粧品、料理などさまざまな分野で使用されています。食品分野でのマスキング原料は、食品の不快なにおいや風味を打ち消す目的のほか、「塩カド・酢カドを取る」「塩分控えめの商品の物足りなさを補う」など、おいしさを維持・向上できることから利用が進んでいます。また、加工や長期保存などによって発生する食品の劣化臭などをマスキングすることもでき、コストダウンの面からも注目されています。 マスキング原料で食品の不快なにおいや風味を抑える3つの方法食品の不快なにおいや風味の原因は複数あります。ここでは、不快なにおいや風味に対する解決策として、代表的な3つの方法を紹介します。ポイントは「素材や性質にあったマスキング原料を選ぶ」ということです。それぞれの状況に応じて判断する必要があるため、困ったときは専門のメーカーなどに相談するようにしましょう。①化学的方法化学的方法とは、においの原因物質を化学反応によって低減する方法です。たとえば、魚の生臭さの原因物質「トリメチルアミン(TMA)」はアルカリ性なので、酸性の物質と組み合わせて「中和」させることで、においを減らすことができます。魚の下処理や調理時に、お酢や清酒などの有機酸を含む液体を使うと、臭み消しになるのはこのためです。この他、プラントベースフード商品のレシピ開発において、大豆臭マスキングする原料も登場しています。大豆の青臭さの原因物質「ヘキサナール」に対して化学的に作用させ、別の物質に変換することで不快臭を抑えるというもので、コストダウン対策としても注目を集めています。②物理的方法物理的方法とは、発生したにおいの物質を「蒸発」や「吸着」することで食材から取り除く方法です。たとえば、アルコールが揮発する際に、他のにおい物質も一緒に揮発させる作用があります。魚の生臭さの原因物質「トリメチルアミン(TMA)」は揮発性が高く、この作用によって除去することができます。③感覚的方法感覚的方法とは、別の香りを加えることで不快なにおいを感じにくくする方法です。これまでの方法では除去できなかったにおいを軽減する手段として用いられています。たとえば、ハーブやスパイスなどの香辛料や、ワインや清酒などの調味料が利用されています。料理の風味に応じて、適切なものを選ぶようにしましょう。

記事サムネイル
行政情報

9月10日更新|行政情報【厚生労働省・消費者庁・国税庁】

厚生労働省「輸入食品違反事例速報(令和6年9月分)」が公表されました。(令和6年9月3日)「機能性表示食品等に係る健康被害の情報提供に関するQ&A」が公表されました。(令和6年8月30日)食品衛生監視票が一部改正されました。(令和6年8月30日健生食監発0830第5号)「食品等事業者団体による衛生管理計画手引書策定のためのガイダンス」が一部改正されました。(令和6年8月30日健生食監発0830第6号)消費者庁「消除予定添加物名簿を作成する件」が公表されました。(令和6年9月5日消費者庁告示第11号)「消除予定添加物名簿の公示及び訂正の申出手続について」が公表されました。(令和6年9月5日消食基第199号)「機能性表示食品制度届出データベース 届出情報」が更新されました。(令和6年9月3日)「機能性表示食品のうち天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品の製造又は加工の基準」が告示されました。(令和6年8月30日内閣府告示第108号)「食品表示基準について」が一部改正(第36次改正)されました。(令和6年8月30日消食表第770号) 特定保健用食品に関する質疑応答集が一部改正されました。(令和6年8月30日消食表第761号)「機能性表示食品の届出等に関するマニュアル」が制定されました。(令和6年8月30日消食表第775号)「機能性表示食品に関する質疑応答集」が一部改正されました。(令和6年8月30日消食表第776号)国税庁「酒類の保存のため物品を混和することができる酒類の品目等を定める等の件の一部を改正する件」が公表されました。(令和6年9月3日)清酒の地理的表示「南会津」が指定されました。(令和6年8月30日)

記事サムネイル
サステナブル

経済的にもサステナブルにするには【食品企業のためのサステナブル経営(第19回)】

前回の記事を読む:食品もエシカルが求められる時代へ【食品企業のためのサステナブル経営(第18回)】1ドル160円を超える超円安が一服し、海外からの輸入原料の価格も若干落ち着いてホッとしている方も多いかもしれません。しかし、それでも依然としてかなりの円安ですし、今後、再びより円安に進む可能性もあり、予断を許さない状況です。もちろん円安だけでなく、原材料そのものの価格や食品価格が世界的に高騰していることも忘れてはなりません。本連載の第16回ではカカオ豆の暴騰の問題を取り上げましたが、その傾向は今も続いています。こうした問題に対しては、やはり根本的な解決、すなわち農場のさまざまな問題に対応し、安定的な生産ができるよう農家を支援していくしかないでしょう。市場から買い付けているだけでは、今後もこうした価格の乱高下に右往左往することになります。最近ではオレンジジュースの原料が高騰しています。それどころか、入手すらできなくなったメーカーは販売を中止しています。これまでには有り得なかった事態です。根本的な解決のためには、カカオの場合と同様で、農家を支援するなどの対策が必要です。まさにサステナビリティの課題そのものですが、今回はその経済的な側面について考えたいと思います。下がり続けてきた食品価格、悪循環は業界全体に日本では20年以上にわたりデフレ傾向が続き、企業は商品価格を下げることを競い、その結果、消費者は1円でも安い商品を求め、企業はそれに応じてさらに価格を下げざるを得ませんでした。その結果、一体何が起きたのでしょうか?値下げで一時的に売り上げを維持することはできたかもしれませんが、利益率は低下し、従業員の給与を上げることが難しくなったり、サプライヤーに対しても値下げを強く求める企業が増えたのではなかったでしょうか。その結果、働く人々は疲弊し、退職してしまった方もいるでしょう。しかし、低い給料のままでは、新たな人材を確保することも難しかったはずです。少ない人数で同じ仕事を回すことになれば、現場はさらに疲弊します。サプライヤーも同様です。場合によっては、商売から撤退せざるを得なくなったサプライヤーもあったでしょう。困るのは発注側です。こうした悪き値下げの連鎖が調達を不安定にすることはなかったと断言できる企業は、どのぐらいあるでしょうでしょうか? つまり、無理なコスト削減は、様々な環境や労働問題の原因にもなり、業界全体の問題を深刻化させ、経営を持続不可能なものにしてきたのです。もちろん、お手頃な価格は大きな魅力であり、消費者はそれを歓迎するでしょう。企業がそれに応えることも重要ですが、問題はどうやって、どの程度まで行うかです。企業努力によるコスト削減と無理なコストカットは全く異なるものだからです。無駄をなくすことは大切ですし、最初のコストカットには大きな効果があります。しかし、コスト削減を永遠に繰り返すことは不可能です。やがてコスト削減は限界に達しますし、そうしたコスト競争においては、大規模にビジネスを行う大手企業が有利になります。中小企業や零細企業が苦境に立たされるのです。その結果、市場の寡占化が進み、ますます大資本が有利な状況が強化されます。消費者のための「企業努力」が裏目にまた、今のような原材料価格の高騰が発生した場合、十分な利益を確保してこなかった企業は対応が非常に難しくなります。新たな対策を打ち出そうにも、そのための資金が手元にないからです。今後、サプライチェーン最上流の農家を支援することはますます重要になりますが、そのためには十分な体力、つまり利益を上げていることが不可欠なのです。当たり前のことですが、ビジネスを持続するためには、適切な利益を上げ、それを従業員やサプライヤー、そして将来のために投資することが必要です。コストカットだけでは、そのために必要な原資を生み出すことはできないのです。私は、食品企業に限らず、日本の経済力が低下してしまった大きな原因の一つは、過度の価格競争に陥り、コストカットのみに注力したことにあったと考えています。私たちが本来目指すべき経営は、良い品物を作り、その価値に見合った価格で販売し、しっかりと利益を得ることです。それは強欲でもなんでもなく、次の発展に投資するために必要なことなのです。それなしに発展はできません。価格を下げるだけでは一時凌ぎにはなっても、長期的な成功には結びつかないのです。価格を上げると消費者がついてこなくなるという声もあるでしょうが、それもこのデフレが問題なのです。緩やかに価格が上昇する経済では、給与も上がり、消費者の収入も増えますので、価格上昇にも対応できます。ところが日本の場合には、商品価格も、給与も、すべてが下がって余裕がなくなってしまったので、いざ価格が上昇し始めた時にそれに対応することが難しい状態になってしまったのです。消費者のためにと思って行ってきた「企業努力」が、結局は消費者の購買力を成長させず、自分たちの首を絞めることになってしまったというわけです。サステナブル経営のため、知恵と工夫で利益を生むそれでは、一体どうしたら良いのでしょうか? 企業にとって本当に重要なのは、売上高ではなく利益を維持することです。現在のようにインフレ傾向が続く状況では、適正な価格を設定し、適正な利益を確保することがまず重要です。たとえ売り上げは減ったとしても、きちんとした利益を確保することができれば、将来に投資することはできます。投資するだけの利益を得てないとしたら、それは経営の失敗です。この連載の一番の目的は、経営を持続可能にすることです。サステナビリティ課題への配慮は、それが正しいこと、求められていることだからでもあるのですが、それをしないことにはもはや経営は持続できないからです。そしてもう一つ経営を持続可能にするためには、経済的にも持続可能になることを目指さなければなりません。そのためには適正な利益を上げ、それを将来に投資することが必要不可欠なのです。そこまで含めて、サステナブルな経営です。ただし、「コストが上がったから値上げします」と言うのでは芸がありません。もちろん今のように全社が横並びで値上げをするような状況であれば、止むを得ず受け入れられるかもしれませんが、それがいつまでも続くわけではありません。ただ値上げをするのではなく、顧客に対して新たな価値を提供し、その価値に見合った価格を設定することが必要なのです。そのためには、知恵と工夫が必要です。例えば途上国のマーケットでよく行われて来た手法としては、パッケージを小型化・細分化することで、消費者が一度に支払う金額を減らし、購入しやすくするというやり方です。単位量あたりの価格は上がってしまうのですが、支払額が少なくなるため、消費者からは喜ばれ、無駄や廃棄物の削減にもつながります。もちろん企業にとっては、利益率が増えるので、購買力がまだ弱いマーケットでもビジネスが成り立つのです。ただし、パッケージを小型化することで廃棄物が増えてしまう可能性もあるため、その点には注意が必要です。これに対応して、最近では量り売りを復活させるというアイデアを実行する小売店も登場し、注目されています。これまでの常識に囚われず、新しい価値創造を考え、実行することが必要です。コストカットだけを続けるのは悪手であり、持続可能ではありません。経営が目指すべきは、より高い価値を提供し、その対価としてより高い利益を得ることです。またそうした価値創造が可能な環境を整えていくことです。サステナビリティ経営とは、そのための経営であり、それを成功させるためには常に未来を見据え、また現在起きている変化を常に注意深く観察することが必要なのです。

記事サムネイル
セミナー・展示会

【受付中】絶対に外せない腸活の最新原料ー科学的エビデンスと市場動向から(9/25)

当社では、商品開発に役立つオンラインセミナーを毎月開催しております。2024年9月25日(水)に予定しています、第49回のテーマは、「絶対に外せない腸活の最新原料ー科学的エビデンスと市場動向から」です。当セミナーでは、腸活市場の最前線に立つ最新原料を、科学的エビデンスに基づき深掘り、紹介します。腸内環境改善に役立つ素材と市場動向を踏まえ、食品開発に不可欠な情報を提供します。登壇企業の方々へ直接質問できるコーナーもございます。ぜひ、ご参加ください。開催概要テーマ:絶対に外せない腸活の最新原料ー科学的エビデンスと市場動向から日時:2024年9月25日(水)13時30分~参加方法: オンライン(EventHub)定員:200名(先着順)参加料:無料申込方法:https://shareshima.com/seminars/20240925※こちらでお申し込みを受け付けた後、メールにて参加URLをお送りします。申込締切:2024年9月25日(水) 13時プログラム1.シェアシマ事務局より (13時30分〜)セミナーの注意事項など2.製品・サービス紹介①基調講演「腸内細菌叢の可視化・データ活用による食品開発支援サービスのご紹介」 株式会社サイキンソー(20分)昨今、腸内環境が全身の健康に影響を及ぼすことが明らかとなってきており、様々な食品などにより腸内環境を整える活動(腸活)が盛んに行われています。弊社では腸活効果を可視化するサービスとして、腸内細菌叢解析をはじめ、腸内細菌叢と生活習慣情報を掛け合わせたデータ提供、被験者リクルーティングに特徴を有するヒト臨床試験などの食品開発支援サービスを提供しております。②「整腸だけじゃない!セティのプロバイオティクスのご紹介 ~スポルス、ME-3~」 セティ株式会社(20分)有胞子性乳酸菌スポルスは、芽胞を形成するため熱や酸に強く、整腸作用以外にも口腔やフェムケアなど幅広い分野のエビデンスがあります。ME-3はグルタチオンを産生、酸化還元する生菌で、抗酸化作用やグルタチオンによる美容・美肌への効果が期待される乳酸菌です。豊富なエビデンスを持つ「スポルス」と「ME-3」についてご紹介します。③「『おいしい』だけじゃない! チキンブロスのご紹介」 永和物産株式会社(20分)ブロスの本場、米国より弊社が長年輸入販売しているチキンブロス製品。鶏肉の15倍の遊離アミノ酸を含む天然のうま味の塊です。加えて本品は腸にも良い影響を与えるグリシンやプロリンを豊富に含みます。 当日は商品説明だけでなくマーケットの状況にも触れつつ、チキンブロスの魅力をお伝えできればと思います。④「腸活製品の市場動向とナガセヴィータの国産水溶性食物繊維『ファイバリクサ®』のご紹介」ナガセヴィータ株式会社(20分)一過性のブームではなくなりつつある腸活。本講演では、腸活製品の市場動向とナガセヴィータ(旧:林原)の国産水溶性食物繊維「ファイバリクサ®」についてご紹介します。主成分の「イソマルトデキストリン」を関与成分とした機能性表示食品の届出実績があります。色や味に影響しにくく様々な製品に活用が広がっています。3.その他次回のご案内など15時35分終了予定※暫定のプログラムになります。時間は目安ですので多少前後します。都合により変更になる場合がございますのでご了承ください。

記事サムネイル
食品原料

乳酸菌のご紹介〜腸活や免疫力向上の強い味方

近年、腸内環境の改善が健康維持に欠かせない要素として注目されています。特に、乳酸菌やそれを用いた発酵食品は、腸内フローラのバランスを整えるだけでなく、免疫機能の向上にも寄与する成分として高い評価を受けています。こちらの記事では、乳酸菌の種類、各種食品の事例、およびその機能性に関する最新の知見を提供します。貴社の商品開発において、これらの情報を活用し、より競争力のある商品の開発にお役立てください。乳酸菌とは乳酸菌とは、特定の菌の名称ではなく「ブドウ糖や乳糖などの糖を分解して乳酸をつくりだす細菌の総称」です。乳酸菌は善玉菌の一種で、腸内で悪玉菌の繁殖を抑え、腸内環境を整える働きが期待されています。腸内にはさまざまな菌が存在していて、大きく分けると3種類あります。善玉菌……人間の腸内で良い働きをする菌悪玉菌……一般的には腸内で悪い働きをするとされる菌日和見菌……良い・悪いのどちらでもない菌善玉菌・悪玉菌・日和見菌がバランスを保っている状態が理想的な腸内環境です。不規則な生活や、タンパク質・脂質に偏った食事が続くことで、バランスが崩れるといわれています。乳酸菌とビフィズス菌乳酸菌と並んでよく知られているのがビフィズス菌です。ビフィズス菌も善玉菌のひとつです。ビフィズス菌は、糖を分解する際に乳酸だけでなく酢酸も作りだします。また、乳酸菌との大きな違いとして、乳酸菌は酸素が存在する環境で生育できるのに対して、ビフィズス菌は酸素がある環境では生育できません。乳酸菌の種類と特徴、食品例乳酸菌は、ヨーグルトや味噌など身近な食品で活躍しています。ここでは菌の種類と特徴、食品例について紹介します(※)。

記事サムネイル
食品原料

【8月度】注目の原料商品のご紹介|シェアシマ編集部まとめ

シェアシマの原料ページに登録されている927点(8月末日時点)のうち、2024年8月に閲覧数の多かった商品をまとめてご紹介します。

記事サムネイル
製品・サービス

シェアシマセミナーがもたらす、効率的な顧客リードと新たな市場機会【ミヨシ油脂】

ミヨシ油脂株式会社は、東京都葛飾区に本社を置く日本の加工油脂メーカーです。食品事業では、食用油脂にまつわるバラエティに富んだ製品を扱い、新ブランドの立ち上げも行っています。しかし、それらの製品を認知向上させる施策やリード獲得の手段について課題を抱えていたとのこと。そんな同社が、シェアシマセミナーを活用するまでの経緯や得られた効果、今後期待することなどを聞きました。話を聞いた相手横坂さくらさん 戦略企画本部企画部企画課 課長代理小川優子さん 戦略企画本部マーケティング部マーケティング課 係長

記事サムネイル
セミナー・展示会

【受付中】食品メーカーの内部外部調査結果から見えた 次世代に向けた食品開発のあり方(9/18)

このセミナーでは、昨今の消費者状況と食品メーカー勤務者への実態アンケートより食品メーカーを取り巻く環境がわかります。セミナーの一部では、消費者の食品購買への意識調査から、直近の消費傾向を読み解きます。二部では、シェアシマが2024年に食品メーカーに勤める皆様に実施したアンケート結果をもとに、「新商品カテゴリの商品企画に各社は積極的なのか?」「社内の業務効率化はどこまで進んでいるのか?」「課題があると思っている部署はどこ?」といった疑問、各メーカーが抱えるお悩みの傾向・実態を紐解きます。三部では、一部二部の現状を踏まえた、企画開発の新しいスキームをシェアシマからご提案します。

記事サムネイル
製品・サービス

リサイクル性に優れた高機能紙製函トレイ【廣川】

紙の卸問屋から始まった廣川株式会社(本社・大阪市)。今では食品軽量容器、紙パッケージ、販売促進品を主軸としてさまざまな商品開発を行っています。また、グループ内の株式会社エースパックでは、食品軽量プラスチックメーカーとして商品の製造・開発・資源活用も行っています。今回ご紹介するのは、リサイクル性に優れた新しい高機能紙製函トレイです。持続可能な社会のためパッケージにできること「サステナブル疲れ」が見え隠れする現代、廣川株式会社では持続可能な社会を継続していくために、環境に配慮しながらもエンターテインメント性を保持する製品の開発を行っています。そこには「モノやサービスと消費者をつむぐ製品を届けたい」という思いがあります。今回ご紹介する高機能紙製函トレイは、そんな思いが詰まった製品です。包装への環境配慮、国内外の動きEUでは厳格なリサイクル比率を制定欧州で2024年3月、EU理事会及び欧州理事会により「包装・包装廃棄物法令(以下「PPWR」)」が可決されました。これにより、EU市場に出回るすべての包装は2030年以降、リサイクル可能素材(≒紙)を重量比で70%使用していない場合は販売不可となる見通しです。これに伴い、パッケージには原材料のリサイクル可能性のグレード表記が義務付けられます。これは食品容器に限らずすべての包装及び包装廃棄物が対象となり、EU諸国への輸入品に関しても2030年から適用される見通しです。画像参照:https://solution.ojiholdings.co.jp/ojipaperpackage/regulation/日本ではプラスチック容器削減が進むそんな中、日本国内でも環境配慮に関連した動きが発生しています。2019年には「プラスチック資源循環戦略」が策定され、2020年からはレジ袋有料化やテイクアウト用プラスチック製品を環境に配慮した素材に変えるなどの動きが企業を中心に行われています。食品業界や小売業界で進む対応のなかから、消費者の生活に身近なコンビニエンスストアの取り組みを紹介します。大手コンビニ各社が「トップシール」を採用ファミリーマートではプラスチック使用量の削減と、消費期限の延長による食品ロス削減に向けて、大容量タイプの総菜の容器のフタにトップシール(ガス置換包装)を採用。また、容器・包材にバイオマスプラスチックや再生PETを配合するなどして、2030年までに環境配慮型素材の使用割合を60%にする目標を掲げています。参照:ファミリーマート「ガス置換包装を採用した大容量の惣菜の取り扱い地域を拡大」セブンイレブン、ローソンなどの大手コンビニエンスストア各社でも同様に、サラダ製品などの容器にトップシールが採用している他、弁当や丼の容器を紙容器に変更するなどの取り組みが進んでいます。トップシールとは?各コンビニが取り入れている「トップシール」とは、ゼリーやヨーグルトなどのフタとして使用されるフィルム製のフタのことです。開封が簡単で、2層以上のフィルムで構成されていることが特徴です。ガスや脱酸素剤を封入して食品を包装すること(ガス置換包装)で賞味期限を延長でき、食品のロングライフ化(=食品ロスの削減)が可能になります。また、袋状のピロー包装よりもプラスチック使用量を削減できます。容器とフタフィルムのみの梱包形態のため美粧性が向上し、店頭での見栄えを保てるという利点もあります。商品入れ替えや消費者の流動が大きなコンビニエンスストアでは、見た目の美しさを確保しながら環境配慮にも対応できるトップシール包装を取り入れる企業が増えています。トップシールにも対応、廣川の高機能紙製函トレイ廣川株式会社では、こうしたトップシールにも対応した高機能紙製函トレイを開発しました。環境に配慮しながら、紙の特性を生かした視認性やデザイン性の向上など、さまざまな効果が期待できる新タイプの容器の特徴をご紹介します。利便性トップシールによる封が可能。内側にフィルムを貼付してあるため、一次容器としての利用も可能。冷凍庫保管・電子レンジ・オーブンにも対応。生鮮食品や冷凍食品、調理済み食品など多様なジャンルの食品容器として利用できます。環境配慮使用後は内側フィルムを剥がせて、分別と廃棄も簡単。環境配慮のアピールに向いた紙製トレイ。見栄え内外側の両面に印刷が可能。店頭での視認性アップやデザイン性、ブランド力の向上に貢献します。加えて従来の製函トレイでは不可能であった嵌まり防止機能を実現。それにより自動供給機へも対応が可能になります。一度に大量生産できるため人員のコントロールや安定生産が可能になり、食品ロスの削減、原材料や人件費カットに繋がります。また、卓上の自動機供給機でもトップシールの封ができ、セントラルキッチンなどの大型施設ではない各店舗でも取り入れることができます。売り場や食卓を彩る容器の開発を廣川株式会社及び株式会社エースパックでは、食材・食品を美しく見せる、店頭で崩れることなく商品を並べるための容器の開発はもちろん、そのまま食卓で使うことができる「まるで食器」のようなデザイン性やエンタメ性にあふれた容器も開発しています。食品保護や環境配慮はもちろん、消費者の食生活を豊かにする製品開発に今後も要注目です。【廣川様より】展示会出展情報東京ビックサイトにて10月23日(水)~25日(金)開催の「TOKYO PACK 2024」に出展します!東京ビックサイト東ホールで開催される「TOKYO PACK 2024」は、アジア最大級の包装(パッケージ)総合展。包装資材から包装・食品・物流の関連機器に至る精算・包装・流通の技術振興をはかるとともに、商談や交流、包装の最新情報発信の場として国際的な視点に立った社会の発展を支援することを目的とした展示会です。当社は「儲けの包程式」をテーマに出展します。(ブース:第3ホール 3E08)ブースでは高機能紙製函トレイはもちろん、当社提供製品のプロダクツ(製品)×プロモーション(販促)×パッケージ(包装)、そしてサービスとしてのパッケージング(セットアップ)がお客様にとってどのようなメリットがあるのかを事例や実際の製品を交えて展示する予定です。

記事サムネイル
食品原料

業務用野菜ペーストのご紹介〜離乳食や介護食にも!メリットから活用法まで

野菜の栄養が凝縮された、野菜ペースト。ペースト状になっているので、そのまま食べるだけでなく、色付けから栄養補助まで多様な目的で活用できます。この記事では、野菜ペーストを使うメリットと食品への活用法と共に、関連商品をまとめてご紹介します。開発テーマや条件にあった原料を見つけるために、ぜひ参考にしてください。野菜ペーストのメリット5つ旬の野菜をペースト状に加工した「野菜ペースト」。野菜ペーストには、生の野菜にはないメリットがあります。ここでは、野菜ペーストならではのメリットを5つ紹介します。栄養を丸ごと摂取できる野菜ペーストは、野菜を煮詰める、すり潰すなどの方法によって作られます。旬の野菜を新鮮なうちにそのまま加工したものも多く、野菜の栄養をしっかりと摂取できます。一般的に野菜の皮やその周辺には栄養が豊富に含まれています。野菜ペーストを上手に活用することで、野菜の栄養を丸ごと取り入れることができます。素材本来の色・味が楽しめる野菜ペーストは旬の野菜を新鮮なうちに加工してペースト状にしたもの。野菜本来の色や風味を楽しむことができます。たとえば、ほうれん草ペーストは「緑色」、にんじんペーストは「橙色」など自然かつ鮮やかな色があり、料理などの色付けとしても活用できます。消化吸収しやすい野菜ペーストはなめらかなペースト状になっているため、赤ちゃんやお年寄りなど咀嚼が困難な場合であっても食べやすいのが特徴です。通常の食材は、咀嚼をしっかりすることで消化吸収されます。しかし、野菜ぺ-ストは水分を多く含んでいるため水なしでも飲み込むことができ、咀嚼しなくても消化吸収しやすいというメリットがあります。調理の手間が削減できる一般的に野菜をペースト状にするには、加熱後にすり潰して裏ごしするなど、大変な手間がかかります。野菜ペーストを活用することで、こうした面倒な工程を省くことができ、調理の手間が大幅に削減できます。長期保存できる多くの生鮮野菜は、時間が経つと鮮度が悪くなってしまい、長期保存には不向きです。それに対して、野菜ペーストは旬の時期に野菜を加工し、冷凍保存をすることもできます。生鮮野菜に比べて保存性が格段に高く、野菜ペーストを活用することで、食品ロス削減にも貢献できます。野菜ペーストの活用法野菜ペーストと一口にいっても、いろいろな種類・タイプがあります。たとえば、原材料では、にんじんやかぼちゃ、とうもろこし、ほうれん草、じゃがいも、グリンピース、枝豆を利用したものなど多種多様です。アイデア次第で幅広く活用できる野菜ペーストは素材の味わいを生かしてそのまま食べたり、スープなどに利用したりするだけでなく、食品の色付け(天然着色料)や栄養補助など、アイデア次第で幅広い目的で活用できます。そのまま利用……かぼちゃサラダ(かぼちゃペースト)、ポテトサラダ(じゃがいもペースト)、製菓用あん(さつまいも、豆など)スープ……コーンスープ(とうもろこしペースト)、ポタージュ、ミネストローネ飲料……スムージー(にんじんやほうれん草ペーストなど)調味料……ソース(グリンピースや枝豆ペーストなど)、ホワイトソース(じゃがいも)、パスタソース、ドレッシング、たれ類色付け(野菜の色を活かした天然着色料として)…パンや焼き菓子、ホイップクリームデザート、菓子……かぼちゃプリン、アイスクリーム、スナック菓子などまた、栄養豊富で消化吸収しやすいので、離乳食や介護食への活用もおすすめです。このほか、冷凍食品への活用や、かぼちゃペーストを生地に練り込んでハロウィン仕様にするなど「季節商品」にも利用できます。野菜ペースト商品のご紹介ここからは、野菜ペーストの原料情報を素材別にご紹介します。シェアシマ会員様は、商品の規格書をダウンロードしたり、企業の担当者様に直接問い合わせをすることができます。ぜひご活用ください。にんにく黒にんにくペースト|株式会社食工房のだ屋青森県産にんにくをじっくりゆっくり熟成させてからペースト状にした製品。平均糖度50と濃厚な味で、 添加等は一切しておらず、黒にんにくの持つ酸味・甘みをそのまま感じられます。 おろしニンニク|株式会社あさの中国産にんにくを粉砕したペースト状製品。 食塩、pH調整剤(クエン酸)使用。調味料や惣菜等、幅広い加工食品に利用可能です。しょうが冷凍ジンジャーペースト(高知県産)|株式会社あさの高知県産の大生姜を、洗浄〜皮むきなどの工程を経てペースト状にしました。無添加、生姜100%の商品です。調味料や惣菜(からあげ・生姜焼き・餃子等)、魚や肉などのマスキング等として幅広く使用できます。 じゃがいも北アカリペースト【1kg×10】|株式会社新進じゃがいもペースト【10kg】|株式会社新進産地にて前処理された冷凍じゃがいもを原料に、新進独自の「凍結磨砕法」によってペースト化しました。甘みの強いじゃがいもの風味を活かした商品開発の原料として好評です。裏ごしと比べて滑らかで、冷製スープやホワイトソース、とろみ付けなど様々な用途に向いています。さつまいも鹿児島県産紫芋ペースト10k|フーディーズリンク株式会社鹿児島県産紫芋アヤムラサキを原料としたペーストです。お菓子や餡等に着色料を使用せず紫芋由来の自然な色を付けることができます。焼芋ペースト|株式会社みつい食品紅あずまをじっくりと焼き上げてペーストにしました。お菓子の材料に最適です。紅芋ペースト|南西食品株式会社沖縄県久米島産ちゅら恋紅(ちゅらこいべに)100%使用。 赤紫の色素であるアントシアニンは、抗酸化活性の高いポリフェノール系の成分であり、血圧低下や美容効果があると言われています。 自社農場を通して調達しているため年間を通して安定供給を行えます。ほうれんそうプレミアムほうれん草ペースト【500g×20】|株式会社新進ほうれん草ペースト【10kg】|株式会社新進産地にて前処理された冷凍ほうれん草をペースト化しました。ほうれん草の鮮やかな色を生かした商品開発に最適です。パスタなどの麺類やパンへの練り込み、ソースやスープなどメニューの幅が広がります。とうもろこしプレミアムとうもろこしペースト【500g×20】|株式会社新進とうもろこしペースト【10kg】|株式会社新進産地にて前処理された冷凍とうもろこしを原料としてペースト化しました。裏ごしと比べて滑らかで分散性が高く、スープなどに使用すると舌ざわり滑らかな商品に仕上がります。 その他、とうもろこしの甘みと風味を活かしたスナック菓子やパスタソースなどにもおすすめです。にんじんプレミアムにんじんペースト【500g×20】|株式会社新進にんじんペースト【10kg】|株式会社新進北海道産の冷凍にんじんを原料としてペースト化しました。素材そのものの鮮やかな色が保持され野菜らしさを活かした商品へご活用いただけます。滑らかで分散性が高く、ゼリーやケーキなどの製菓や、スープ、パスタソース、ドレッシングなどにも利用できます。かぼちゃプレミアムかぼちゃペースト【500g×20】|株式会社新進かぼちゃペースト【10kg】|株式会社新進北海道産の冷凍かぼちゃを原料としてペースト化しました。かぼちゃの鮮やかな色を活かした、季節感を演出する商品開発の原料として好評です。ハロウィンなどのイベント商品、プリンやケーキ、スープなどさまざまな用途で利用可能です。マメ類白いんげんペースト【10kg】|株式会社新進乾燥白いんげんを水戻ししてペースト化しました。素材そのものの風味となめらかさを活かし、スープや白あんなど、料理から製菓まで利用できます。枝豆ペースト【10kg】|株式会社新進産地にて前処理された冷凍むき枝豆をペースト化しました。枝豆の風味を生かした、季節感を演出する商品開発に適しています。スープ、豆腐、スナック菓子、水練り製品などに利用できます。グリーンピースペースト【10kg】|株式会社新進産地にて前処理された冷凍グリーンピースを原料としてペースト化しました。グリンピースの色や風味を活かし、スープはもちろん、スナック菓子やパウンドケーキなどの製菓原料としても活用できます。トウガラシ類ハラペーニョペースト-加熱品|アップサイクルプロジェクトメキシコ産ハラペーニョを使用したペーストです。調味料、ソースとしてご活用ください。塩蔵冷凍青唐辛子ペースト|株式会社ヴォークス・トレーディング豊かな風味と濃い緑色が特徴のインドネシア産青唐辛子を使用しています。現地に日本人スタッフが常駐しているため、品質管理や農薬管理を徹底しています。抹茶オーガニックで色飛びしない便利な「宇治抹茶ペーストOh」|合同会社OMGT材料は有機宇治抹茶と水だけ。原料の抹茶は、日本、アメリカ、カナダ、EUの有機認証を取得、放射能検査安全合格済みです。着色料無添加で加熱しても色が飛ばないので、抹茶飲料にも、抹茶スイーツ・焼き菓子や抹茶アイス・抹茶ソフトクリームにも活用できます。大和美人抹茶ペースト(20%)|株式会社奈良祥樂大和美人抹茶ペースト|株式会社奈良祥樂大和抹茶ペーストは、抹茶の色と味を兼ね備えたペースト茶です。分散性が高くダマにならないので作業効率が良く、また滑らかなので舌触りもいいのが特徴です。OEM対応発酵野菜ペースト|株式会社新進ご希望の野菜素材を乳酸発酵ペーストに加工いたします。【OEM対応】野菜ペースト|株式会社しらかわ五葉倶楽部120μの微細カットで、素材も滑らかに!シェアシマ掲載の「野菜ペースト」をチェックする野菜の栄養が凝縮されていて、幅広い用途に利用できることから注目を集めている、野菜ペースト。今回は主な活用法を紹介しましたが、アイデア次第で多様な目的に活用できます。また、野菜ペーストは野菜を丸ごと使う場合も多く、長期間保存できることから、フードロス削減など社会課題の解決にもつながります。野菜ペーストを上手に活用してオリジナルの商品を開発しませんか。食品の企画開発をサポートする「シェアシマ」では、無料の会員登録で、商品ページの【規格書・商品情報をダウンロード】【サンプル依頼・問い合わせ】機能がご利用いただけます。

記事サムネイル
行政情報

農林水産省「食品原材料調達リスク軽減対策事業」第三次公募(8/27〜9/17)のご案内

食品製造業者や外食事業者の皆様へ、農林水産省の令和5年度補正予算「食品原材料調達リスク軽減対策事業」のご案内です。このほど、以下の日程で、当事業の第三次公募が行われます。輸入原材料の調達リスクにお悩みの対象企業様は、国の支援を受けられる可能性があります。内容をご確認の上、ぜひご活用ください。詳細は、農林水産省補助事業公募案内および公募受付サイトをご覧ください。公募期間第3次:令和6年8月27日(火)~同年9月17日(火)17:00(厳守)概要「食品原材料調達リスク軽減対策事業」とは輸入原材料の調達リスクが顕在化する中で、食品事業者の原材料の調達リスクの軽減が喫緊の課題となっているため、食品製造事業者等に対し、産地との連携強化や原材料調達先の多角化の取組を支援することで、原材料調達リスクに対応し、フードサプライチェーンの強化を図る事業です。公募内容A:食品製造事業者等と産地の連携強化に対する支援食品製造事業者等が求める食品原材料の安定確保により食品産業のサプライチェーン全体での持続可能性を高めるための産地の支援を行うとともに、産地との連携による食品原材料切替等(国産食品原材料の取扱量増加を含む。以下同じ)に伴う機械・設備等の導入・更新、調査、新商品等の開発・製造・販売・PR等の取組を支援します。B:食品原材料調達先の多角化に対する支援食品原材料調達先の多角化を通じた調達リスク軽減のため、食品原材料切替等に伴う機械・設備等の導入・更新、調査、新商品等の開発・製造・販売・PRの取組を支援します。対象となる事業者原材料調達リスクに対応し、フードサプライチェーンの強化を図ることを目指している食品製造事業者、外食事業者など(価格要件及び使用要件を満たした事業者)に対し、産地との連携強化や原材料調達先の多角化の取組を支援します。補助金合計4,400,000千円(予定)補助率、補助上限補助率:1/2以内補助金上限:1件当たり5億円(下限100万円)※応募事業の内容、応募者の企業規模によって異なります。詳しくは、公募要領をご確認ください。事業実施期間令和5年11月29日(水)~令和7年2月13日(木)※交付決定前の期間を事業実施期間とする場合は、事務局への所定の申請、承認が必要となります。詳細は、農林水産省補助事業公募案内および公募受付サイトをご覧ください。

記事サムネイル
食品原料

豪州シェアNo.1|新時代プラントベースミート「v2」の魅力を徹底解説【オザックス】

世界的に拡大を続けるプラントベース市場。なかでも2019年にオーストラリアで誕生して以来、急成長しているプラントベースミートが「v2」です。「ひき肉状で加工しやすい」「冷めても肉のような旨味と食感が残る」など、食材としても優れている「v2」の特徴をご紹介します。優れた加工性と「まるで肉」の旨味と食感通常のひき肉と同じ感覚で導入できるオージー・ビーフの国オーストラリアで誕生した「v2」。同国の国立科学機関CSIROが開発に携わり、ジューシーな肉のリアルな旨味が再現された植物性原料100%のプラントベースミートです。「v2」はひき肉状のため、通常の牛・豚ひき肉などと同じ感覚で調理できるのが大きな特徴。水で戻すなどの工程も不要です。そのため、既存の製品メニューや製造工程を大きく変更することなく、自社商品にプラントベースミートを導入できるのです。冷めてもジューシー、2種類の味わい肉汁がにじみ出るような味わいと食感。「v2」が「肉そのもの」のようなおいしさを再現できる理由は、その優れた保水性にあります。そのため、加工後に再冷凍しても食品がパサパサとした仕上がりにならず、肉らしい食感が損なわれません。まさに次世代のプラントベースミートとも呼べる「v2」は、調理メニューに合わせて2種類がラインナップ。ミートソースや牛そぼろなど牛肉の代わりとして利用できる「ビーフ味」と、餃子やシュウマイなど豚肉の代わりとして利用できる「ジューシー味」、そしてハンバーガー用パテとしてそのまま使える「v2バーガー」がそろっています。牛ひき肉と同様に調理できる「ビーフ味」、豚肉のようなコクが味わえる「ジューシー味」、100%植物性原料のバーガーパテとして使える「バーガー」がそろう「v2」シリーズ。メニュー開発の可能性がさらに広がるひき肉と混ぜ、既存メニューに付加価値を「v2」はそのまま利用するのはもちろん、通常の牛・豚ひき肉と混ぜる「ハイブリッド加工」も容易に行えます。配合量のバランスによって製品メニューの栄養価や価格を調整しやすい点も、ひき肉状の「v2」ならではの強みといえるでしょう。栄養価の面でも優秀で、「v2」は牛肉と同等の高い栄養価(鉄分・ミネラル・ビタミン類)と豊富な食物繊維を含み、しかも低脂質でコレステロールはゼロ。加工の手間を抑えながら栄養価を向上させ、そのうえ肉本来の味わいを保ったメニュー開発を可能にします。増量剤として一般的な植物たんぱく質とは一線を画す、新たな価値を生むハイブリッド加工が実現できます。需要が高まるハラル認証にも対応近年、食品の輸出展開において無視できないハラルやビーガン需要。植物性原料100%で加工性に優れた「v2」は、ハラル認証商品に向けた食品開発でも真価を発揮します。また、遺伝子組み換え原料不使用、合成着色料・香料・防腐剤など天然由来以外の原料も不使用なため、食品の安全性、健康配慮へのニーズにもしっかりと応えています。すでに「v2」のオフィシャル小売商品である「v2プラントベース餃子」はシンガポールへの輸出展開が始まっており、今後の拡大が期待されています。v2プラントベース餃子(12個入り)豪州では「v2」の小売商品が充実「v2」の本場オーストラリアでは、ソーセージやナゲット、パスタソースなどに「v2」を使用した小売商品が続々登場しています。肉のおいしさや安全基準に厳しいオーストラリアで、「v2」が幅広い支持を受けていることがうかがえます。消費者の多様な嗜好に応えたい、あるいは自社製品とSDGsの関連性をアピールしたい……さまざまな理由から注目を集めるプラントベースミート。とはいえ肉の代替品としてのメニュー開発にハードルを感じる。そんな企業の悩みやニーズに応えられる食品原料が「v2」です。現在すでに複数の食品メーカーで、既存のひき肉を「v2」に置き換える動きが高まっているとのこと。今後も新時代のプラントベースミート「v2」に要注目です。【シェアシマ】で「v2」(ビーフ味)の情報を見る<この食品素材にも注目:セレンピア>オザックス株式会社では、日本製紙株式会社が開発した食用バイオマス素材「セレンピア」も取り扱っています。木材繊維を微細化して作られたセレンピアは、食品添加物として高い保水性を発揮し、食感を損なわずに成形後の形状を保持できる点が最大のメリットです。また、パンなどに添加すると生地の気泡が安定し、焼き上がりを一定に保てるため、製造時のロス率軽減にもつながります。

記事サムネイル
食品原料

摘果みかんでアップサイクル!バナナやパパイヤの青い果実も食品に

近年、摘果みかんの活用などが進み、アップサイクル食品が注目されています。さまざまなメディアやセミナー、研修などで言葉を見聞きした経験をお持ちの人は多いのではないでしょうか。ただし、どのような意味なのかを正確に把握している人は少ないかもしれません。そこで、今回は、青い果実を利用したアップサイクル食品の事例に注目して詳しく解説します。フードロス削減につながる理由や、バナナやパパイヤなどみかん以外の国内の食品アップルサイクル事例も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。アップサイクルとはアップサイクルとは、捨てられるはずの生産物・商品に、「新たな価値」を付与して再利用を実現することです。単なるリサイクルとは異なり、新たな価値が付加されるため、「クリエイティブ・リユース(創造的再利用)」とも表現されます。★アップサイクルとSDGs、食品ロスとの関係性については、こちらの記事をご覧ください。食品のアップサイクルとは食品加工プロセスでは、品質に問題がないにもかかわらず、未活用のまま廃棄される食材が発生します。しかし、近年、従来は活用されていなかった食材に新たな価値を付与して市場に供給する「食品アップサイクル」の事例が増加しつつあります。アップサイクル食品を市場で販売すれば、事業者の売上増を実現できるほか、フードロスの削減も可能です。食品のアップサイクルがフードロス削減につながる理由「慈善活動として廃棄予定の食材を配布する」という方法でも、フードロスは削減されるでしょう。ただし、配布するためには輸送費・保管費用などがかかるため、主催者の資金が枯渇してしまうと活動を継続できません。その一方で、「新たな価値」を付加・提示するアップサイクル食品は、消費者にとって魅力があり、市場競争力を有します。事業として成立するため、長期的に持続可能で、トータルではより多くのフードロスを削減することにつながるでしょう。今後、マーケットの拡大が期待されていて、世界全体におけるアップサイクル食品事業の規模は2032年には11兆円に達すると予測されています(※)。※参考:Forbes(2021年5月31日)「Upcycled Food Is The Coolest Trend You’ve Probably Never Heard Of」 食品のアップサイクル国内事例3選以下、国内の食品アップサイクル事例を3つ紹介します。青いバナナ青いバナナとは、「皮が緑色の熟成前のバナナ」のことです。2023年8月頃から市場に出回るようになった背景には「これまで生産地で廃棄されていた規格外バナナを流通させ、食品ロスを減らそう」という気運の高まりがあります。従来、傷などが原因で「規格外」とされた青いバナナは、従来は熟成させずに廃棄されてきました。バナナの生産・販売事業を展開している株式会社ドールでは、こうしたバナナを活用するために「Doleグリーンバナナ」というブランド名で販売するようになりました。★青いバナナの詳細については、こちらのページをご覧ください。青いパパイヤ青いパパイヤとは、皮が緑色の未熟な状態のパパイヤのことです。果物としてではなく、野菜として食べられることから、「野菜パパイヤ」と呼ばれる場合もあります。熟して皮がオレンジ色になったパパイヤとは異なり、甘味はありません。熟す前のパパイヤは、栄養が豊富です。パパインやリパーゼ、アミラーゼといった酵素に加え、ビタミンB1やビタミンC、カルシウム、マグネシウム、食物繊維などの含有量も多いため、健康食材として注目されています(※1)。そのほか、ポリフェノールやフラボノイドも多く含んでいて、「青いパパイヤを発酵させて粉末状に加工した食品を高齢者に摂取させたところ、ナチュラルキラー細胞活性が回復した」という主旨の報告もあり、免疫機能を改善する効果が期待できます(※2)。青いパパイヤは、「パパイヤ茶」に加工されて販売されたり、サラダや炒め物など、多種多様な料理の具材として利用されたりしています。※1参考:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年「食品群名/食品名: 果実類/パパイア/未熟/生」※2参考:藤田雄三ほか(2017年)「Fermented Papaya Preparation Restores Age-Related Reductions in Peripheral Blood Mononuclear Cell Cytolytic Activity in Tube-Fed Patients」PLOS ONE摘果みかん・青みかん摘果みかんとは、熟する前の段階で早摘み・間引き(摘果)したみかんのことで、「青みかん」とも呼ばれます。摘果みかん・青みかんは、成熟果よりもフラバノン配糖体(ヘスペリジンやナリルチン)の含有量が多く、脂質代謝を改善する効果(※1)や、ハウスダストなどによる鼻の不快感を軽減する効果(※2)が期待できます。使い方としては、そのまま食するほか、絞った果汁を焼き魚などにかけたり、ハチミツとあわせてドリンクにして飲んだりするのもよいでしょう。摘果みかん・青みかんの皮から抽出したエッセンシャルオイルも流通しています。また、柑橘類の栽培が盛んな愛媛県を拠点とする愛媛製紙株式会社では、ジュースの製造過程で発生する搾汁残渣を加工した「柑橘由来機能性ペーストMaCSIE(マクシー)」を販売しています。★MaCSIEは、食品や化粧品の原料として活用の幅が広がっています。詳細については、こちらのページをご覧ください。※1参考:田丸靜香ほか(2017年)「廃棄される未熟ミカンに豊富に含まれるヘスぺリジンの可溶化 不溶性成分を茶飲料として摂取可能に」化学と生物、55巻、4号、pp.290-293※2参考:出口貴浩ほか(2021年)「未熟ウンシュウミカン果実含有食品の摂取による鼻の不快感の軽減およびQOL 改善作用とその安全性―ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験―」薬理と治療、49巻、11号、pp.1877-1887まとめ近年、アップサイクル食品を市場に供給し、フードロス削減に取り組む企業が増加中です。今回紹介した事例以外にも、数多くのアップサイクル食品が流通しています。市場の成長が期待される分野なので、日々、関連するニュースをチェックしてみてはいかがでしょうか。なお、「シェアシマ」を運営するICS-net株式会社では、食品原料ロスの削減を目的として、食品企業と食品工場のマッチングによる食品アップサイクルに取り組んでいます。アップサイクル食材の供給先をお探しの事業者や、商品への利用をお考えの事業者は、お気軽にお問い合わせください。

記事サムネイル
食品原料

【7月度】注目の原料商品のご紹介|シェアシマ編集部まとめ

シェアシマの原料ページに登録されている902点(7月末日時点)のうち、2024年7月に閲覧数の多かった商品をまとめてご紹介します。

記事サムネイル
セミナー・展示会

【受付終了】低GI原料で消費者ニーズに応えるー全粒穀物とアガベシロップの特長を活かした採用事例(8/28)

<こちらのセミナーの受付は終了しました>当社では、商品開発に役立つオンラインセミナーを毎月開催しております。2024年8月28日(水)に予定しています、第48回のテーマは、「低GI原料で消費者ニーズに応えるー全粒穀物とアガベシロップの特長を活かした採用事例」です。新たな健康機能素材が開発される一方で、血糖値の急上昇を抑える定番素材「低GI」に再び注目が集まっています。「低GIの文字はよく目にするようになったものの、商品開発にどう取り入れたらいいかわからない」とお困りではありませんか。本セミナーでは、全粒穀物商品を幅広くラインナップするライスアイランドと、アガベシロップで知られるアルマテラの2社が、最新の市場動向や人気商品への採用事例を手厚く紹介します。登壇企業の方々へ直接質問できるコーナーもございます。ぜひ、ご参加ください。開催概要テーマ:低GI原料で消費者ニーズに応えるー全粒穀物とアガベシロップの特長を活かした採用事例日時:2024年8月28日(水)13時30分~参加方法: オンライン(EventHub)定員:200名(先着順)参加料:無料※こちらでお申し込みを受け付けた後、メールにて参加URLをお送りします。申込締切:2024年8月28日(水) 13時プログラム1.シェアシマ事務局より (13時30分〜)セミナーの注意事項など2.製品・サービス紹介①「つかいやすく食べやすい!Riの低GI全粒穀物のご紹介!」株式会社ライスアイランド(20分)(商品:オートミール0.5㎜)低GIで健康的な穀物原料なら、我が社におまかせください!創業から100年以上、全粒穀物を追い続けてきたライスアイランドが低GI原料のトレンドと導入事例をご紹介します!〜浸漬時間ゼロ、白米と混ぜて炊いてもやわらかくておいしい!加工玄米・黒米ともち押麦〜〜上質シリアルが人気!ごほうび消費の消費者心理〜②「低GIアガベシロップのご紹介」株式会社アルマテラ(20分)(商品:有機アガベシロップ)日本で初めてアガベシロップを輸入した、㈱アルマテラです。近年、低GI食品としても認知が向上している有機アガベシロップ。メープルシロップ市場を追い越す勢いで成長している背景には、低GIのみならず、味わいや質感の改善にあります。訴求ポイントや、採用事例など織り交ぜて詳細にご説明させていただきます。3.その他次回のご案内など<14時40分終了予定>※時間は目安ですので多少前後します。都合により、内容が変更になる場合がございます。

記事サムネイル
食品原料

有機JAS認証の指定農園産|安心・安全な「シチリア産冷凍レモンピール」登場【片岡物産】

菓子や飲料、酒類など幅広い食品分野で需要が続く「レモン市場」。なかでもイタリアのシチリア産レモンは、そのイメージやネームバリューから消費者の好感度も高く、商品の付加価値を高める可能性を秘めています。今回は、輸入食品商社の片岡物産株式会社が「安心・安全」を徹底的に追求して提供する「シチリア産冷凍レモンピール」の魅力をご紹介します。新しい「食」の世界を提案する片岡物産海外の食文化を日本に広めるパイオニア1960年創業の輸入食品商社、片岡物産株式会社。英国の老舗紅茶ブランド「トワイニング」や、オランダで生まれた世界初のココアパウダー「バンホーテン」、フランスの発酵バター「エシレ」など、世界各国の上質な食品を日本の食卓に紹介し続けてきた存在として広く知られています。食品原料の輸入事業も幅広く展開片岡物産はこうした食品輸入業に加え、食品メーカーに向けたB to Bの原料輸入や、自社でオリジナル製品を開発・生産する食品メーカーとしての事業も展開しています。なかでも食品原料の輸入事業では、ビールやワインなどの酒類原料、濃縮果汁や果実・野菜の加工品、ハーブや香辛料など、商社ならではの海外ネットワークとノウハウを生かして良質な原料を供給しています。>>【シェアシマ】で片岡物産が扱う原料を見る「安全・安心・安定供給」のシチリア産レモンピール片岡物産が近年取扱いを始めたのが、イタリア・シチリア島で収穫されたレモンの冷凍ピールと全果です。販売にあたって「安全な果肉原料」を第一に追求したという、その特徴をご紹介します。【安全】ポストハーベストフリー同社がまずこだわったのは、ポストハーベスト(収穫後に使用される農薬)を一切使わないレモンであること。一般的な輸入レモンは防カビなどを目的とした農薬が散布されていますが、片岡物産が取り扱うシチリア産レモンはポストハーベストフリーの状態。輸入レモンでありながら皮まで安心して食べられる、レモン市場で希少な価値をもつレモンピールが実現しました。片岡物産が輸入・販売するシチリア産冷凍レモンピール(左)と、レモン丸ごとの全果(右)。冷凍レモンピール(写真左)は刻んでヨーグルトやアイスに加えると、食感の変化や爽やかな風味を楽しむことができます。一方、皮ごとの全果(写真右)はピューレ状の加工に適し、チューハイなどの酒類やドレッシングなどの原料での用途が見込まれています。>>【シェアシマ】でシチリア産冷凍レモンピールの情報を見る【安心】指定農園で生産から加工まで一貫管理片岡物産が扱う冷凍レモンピールの生産元は、シチリア島に約750ヘクタールの広大な面積をもつ有機農園。日本の有機JAS認証も取得済の「安心・安全」な生産環境であることに加え、レモンの冷凍・搾汁を行う自営設備も所有。原料の生産から加工までを自社内で完結できる、イタリアで唯一のサプライヤーでもあります。日本の農林水産省が定める有機JAS認証を取得しているシチリア島の指定農園。この農園で収穫されたレモンは、小型トレイに分けた状態で加工現場まで運ばれます。一般的なレモンはトラックで大量にまとめて搬送されることで表面に傷がつく場合も多く、とりわけ荷台の下に詰められたレモンは傷むリスクも高まってしまいます。小分けにして輸送することで、原料への負荷が少ない状態で加工段階に進むことができるのです。片岡物産が提携する農園で収穫されたレモン。傷が少なくきれいな状態なのがわかる。一般的な果汁加工用のレモン。搬送の際に傷んでしまうものも少なくない。トラックの荷台にまとめて大量搬入されるレモンは傷むリスクが高まり、品質の個体差も生じやすくなる。【安定供給】国産レモンと同等の供給量と価格を実現この指定農園のレモン生産量は、年間1万トン以上。これだけで日本の国産レモンの年間生産量約8600トン(※)を上回るほどの規模があります。年間を通じて安定供給が可能な点も、このシチリア産冷凍レモンピールの大きな強みといえるでしょう。(※)農林水産省発表(令和2年度)マーケティング訴求力のあるシチリア産レモン「レモン本来のワイルドな香りと酸味が生きている」と評価されるシチリア産レモン。その果汁は以前から多くの食品に利用されていましたが、ピールや全果といった固形の状態で加工できる現地企業がシチリア島に登場したのは、ここ数年とのこと。「シチリア産」というブランド力に加え、品質面・安全面・安定供給面に優れたこの冷凍レモンピールと全果は、まさに「マーケティング訴求力がある原料」といえそうです。消費者にアピールできる食品開発に、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

記事サムネイル
サステナブル

食品もエシカルが求められる時代へ【食品企業のためのサステナブル経営(第18回)】

前回の記事を読む:過剰な肥料にご用心【食品企業のためのサステナブル経営(第17回)】最近いろいろなところで「エシカル」という言葉を耳にするようになりました。食品で言えばフェアトレードのチョコレート、有機農業で作られた農作物やそれを原料にした食品、そして地域の作り手を支援するような食品などもエシカルの範疇に入ると言っていいでしょう。本連載で取り上げてきたテーマの多くが、エシカルと関連があるのです。では、「エシカル」は「サステナビリティ」や「環境」とはどう違うのでしょうか? きちんと説明するのは難しいと思う方も多いでしょう。そこで、今回はその「エシカル」について解説したいと思います。食品におけるエシカルな選択とは「エシカル(ethical)」は、「倫理的な」や「道徳的な」という意味の英語です。日本では近年、「エシカル消費」や「エシカルな商品」という形で使われることが増えてきました。そのまま「倫理的な消費」と訳すこともできるのですが、それではちょっと硬いですし、具体的にどう「倫理的」なのかが気になるところです。一般に「エシカル消費」と言ったときには、消費者が商品やサービスを選ぶ際に、その生産過程や使用が環境や社会に与える影響を考慮して選択することを指します。また、そうした消費者の志向に応えて、環境や社会に配慮して作られた商品が「エシカルな商品」です。例えば、自然環境の破壊に結びつかないよう、環境負荷が少ない素材や生産方法とすること、あるいは原料を作る過程(サプライチェーン)を含めて労働者の適正な待遇や人権の尊重(児童労働や強制労働がない、健康や安全に配慮された環境できちんとした給与が支払われている)、またなるべく動物性の素材を使わないようにしたり、使う場合でも動物実験は回避したり、動物の権利を尊重するなどです。このようなエシカルな選択は、Z世代の若い消費者を中心に支持が広がっており、彼らはエシカルな商品を積極的に購入することで、社会的に責任ある行動を示そうとしています。これは日本だけの傾向ではなく、世界的なトレンドであり、むしろ日本が最近になってこの流れに追随している状況です。ある調査によれば、2023年に世界のエシカル食品市場は4500億ドル(約72兆円)に達したそうです。市場は年々拡大しており、2030年には7294億ドル(約117兆円)にまで拡大するといいます。日本ではまだあまり大きくないのですが、この調査では日本でも2030年には6兆円規模に成長すると予測しています。この市場の成長は、日本の食品メーカーにとっても大きなビジネスチャンスです。出典:「消費をのみ込むエシカルの波」(日経ビジネス2023年7月21日)エシカルな商品を作るにはこうした流れに乗るべく、エシカルな商品の競争力を高めるためには、どのような取り組みをしたらいいのでしょうか。本連載で取り上げてきたサステナビリティに関わるテーマ、さらに労働人権や動物福祉などがまさにエシカルに通じるものなのですが、問題は何をどこまですればエシカルと言えるかということです。というのも、一口にエシカルと言っても、実はその範囲は非常に広く、様々なテーマ、課題があるのです。たとえば最近ヴィーガンへの関心が高まっています。健康的だからという理由もありますが、動物福祉を考えてヴィーガンになったという方も少なくありません。まさに「エシカル」が選択の背景にあるのです。では植物性であればなんでも良いのかと言えば、オーガニックである方が好ましいのは言うまでもありませんし、もっと言えば、どこで誰がどのように作ったものなのか、そこまで気にする消費者もいるかもしれません。そしてある特定の部分に対する配慮だけを取り上げて、「うちの商品はエシカルです」とアピールすると、「他の面はどうですか?」と聞かれたり、「この部分もきちんと考えていないのでは、それはウオッシュでは?」とかえって評判を落とすことすらあるのです。ちなみにウオッシュとは、一見配慮しているように見えるけれども、厳密にはそうとは言えなかったり、あるいはわざと誤解を招くようにする行為を指し、近年大きな問題になっています。ですので、できるかぎり全方位的に配慮することが求められる時代になって来ています。とは言っても、すべてのことに同じように取り組むのも難しいので、まずは何についてどこまで取り組めばいいのか、どこから手を付けたらいいのか? そういう疑問も出てくることでしょう。8分野・43項目でエシカルの度合いを点検実は私は、エシカルに関わる様々な分野の専門家や関連組織が集まる日本エシカル推進協議会(JEI)という団体の副会長を務めています。協議会ではこうした疑問に答えるために、私が責任者となり、今から3年近く前にエシカルであるための基準として「JEIエシカル基準」を策定し、公開しました。エシカルであることを目指すために、あるいは謳うためには、こうした事項に関してこのようなレベルの配慮が必要であると、8分野、43項目についてまとめた基準です。それぞれの項目を6レベルに分け、まずはどこから手をつけ、どのように進め、どこまで目指したら良いかが示されています。「JEIエシカル基準を公表いたしました​​」(日本エシカル推進協議会)JEIエシカル基準がカバーする8分野自然環境を守っている人権を尊重している消費者を尊重している動物の福祉・権利を守っている製品・サービスの情報開示をしている事業を行っている地域社会に配慮・貢献している適正な経営を行っているサプライヤーやステークホルダーと積極的に協働している有機農作物などのように、いくつかの課題についてはより厳密な国際基準があり、またそれに合致していることを第三者が審査する国際認証制度もあります。ただし、そうした国際認証を取得するためにはかなりの労力とコストがかかります。特に中小企業の場合、気軽に取り組めるとは言い難いのも事実です。そこで中小企業も含めてすべての企業が取り組むことができるよう、JEIエシカル基準は、自分たちだけで取り組むことができ、また審査などのコストも不要で、無料で自由に使っていただけるものになっています。商品や経営をエシカルにすることは、エシカルな商品を求める消費者にアピールし商品の競争力を高めるだけでなく、そもそもビジネス道徳的に考えても好ましいことですし、また事業そのものをサステナブルにする効果もあります。ぜひJEIエシカル基準をご活用ください。さらに、この基準の内容を推進していくために、より詳しい周辺情報や実際の取り組み事例を知りたいという声もありました。そこでこのたび、この分野に関わる58人の専門家に寄稿をいただき、その名も『エシカルバイブル』(日本エシカル推進協議会編著)という解説書を発行いたしました。私も全体の説明に加えていくつかの項目の解説をしています。これからエシカルな商品の開発や販売を考えている企業には、ぜひ参考にしていただきたいと思います。エシカルな取り組みを促進し、持続可能な会社になるための重要な一歩になるはずです。次回の記事を読む:経済的にもサステナブルにするには【食品企業のためのサステナブル経営(第19回)】

記事サムネイル
食品原料

増粘剤・ゲル化剤・安定剤のご紹介〜多彩な食感でおいしさを演出〜

増粘剤・ゲル化剤・安定剤は、食品になめらかな食感や粘り気を与え、安定性を向上させる食品添加物のことです。「糊料」や、簡略名で「増粘多糖類」とも呼ばれています。食品開発においては、「弾力」「ぷるぷる」「とろとろ」など感性的な食感が、「味」や「香り」といった知覚的な要素に加えて、おいしさの決め手となることもあります。また、離乳食や介護食では、固さやとろみを調整して誤嚥を防ぐなど、安全性を高める重要な役割を果たしています。この記事では、増粘剤・ゲル化剤・安定剤について解説するとともに、関連商品をまとめてご紹介します。本記事を参考に、開発テーマや条件にあった原料をぜひ見つけてください。増粘剤・ゲル化剤・安定剤とは食品の成分表示欄で、私たちが目にする「増粘剤」「ゲル化剤」「安定剤」は、食品表示法における「用途名」です。これらの多くは「多糖類」と呼ばれる糖質で、添加物表示では、それを使用する主目的から表記を区別しています。増粘剤:増粘の目的で使用する場合例)たれやソース類、飲料などにとろみをつけるゲル化剤:液体をゼリー状に固める作用(ゲル化)を目的に使用する場合例)ゼリーやプリンを固める、ジャムにとろみをつけて離水を防ぐ安定剤:粘性を高めて食品成分を均一に安定させる効果を目的に使用する場合例)ココアに粘度をつけて時間が経っても成分が沈殿しないようにする※参考:日本食品添加物協会「食品添加物の表示」※参考:東京保険医療局「用途別 主な食品添加物/増粘剤、安定剤、ゲル化剤又は糊料」代表的な増粘多糖類の種類と特徴多糖類は、単糖が多数つながった物質の総称です。添加物表示では、多糖類を2種以上併用したものを簡略名で「増粘多糖類」と表すこともあります。表示例)安定剤(増粘多糖類)など多糖類には、植物由来、海藻由来、微生物由来などさまざまあります。代表的な物質の種類と特徴をいくつかご紹介します。