
カカオ不足がもたらす変化と「代替カカオ」への期待【食品製品情報トレンドウォッチ】
近年、私たちが何気なく口にしてきたチョコレートに、大きな転機が訪れています。背景にあるのは、カカオ豆の世界的な供給不安です。
カカオは主に西アフリカのコートジボワールやガーナなどで栽培されていますが、気候変動による異常気象や病害虫の影響で、近年は収穫量が大きく落ち込んでいます。その結果、2024年以降はカカオ価格が過去最高水準にまで高騰し、世界のチョコレート業界に深刻な影響を与えています。
こうした状況を受け、今、世界的に注目されているのが「代替カカオ」という新しいアプローチです。
不二製油が2025年に発表した「アノザM」は、エンドウ豆やキャロブ(イナゴマメ)など植物由来の素材を組み合わせたカカオ不使用のミルクチョコレート風素材です。なめらかな口どけや扱いやすさを保ちつつ、チョコレートらしい風味を再現しており、製菓・製パン業界などの業務用途で高い注目を集めています。
一方、一般消費者向け市場にも代替カカオ製品が登場しています。
この記事では、2025年8月シェアシマ製品情報サーチで新規公開した124製品の中から、今注目の代替カカオ製品を対象にトレンドウォッチします。
今回の対象商品

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