
睡眠の質を改善する原料のご紹介〜健康な毎日を左右する要として
健康づくりにおいて、睡眠の質を高めることの重要性が再認識されてきています。睡眠不足は、心身の不調や作業効率の低下などの影響があるほか、慢性化することで肥満や高血圧、心疾患などにつながるリスクも明らかになっています。
健やかな成長と健康寿命を延伸して心身ともに豊かな生活を送るために、厚生労働省は、2032年までに「睡眠で休養がとれている人の割合」を80%まで増やすことを目指し、推進していく方針を示しています。
この記事では、健康づくりにおける睡眠の重要性について解説するとともに、良質な睡眠のために役立つ栄養素や食習慣、関連商品をまとめてご紹介します。本記事を参考に、開発テーマや条件にあった原料探しの参考にしてください。
健康づくりにおける「眠り」の重要性
私たちの健康を保つ上で、十分な睡眠をとることは極めて重要です。睡眠不足が身体に及ぼす影響と、年代別の適切な睡眠時間、睡眠時間の現状について解説します。
睡眠不足が身体に及ぼす影響
睡眠が不足すると、日中の眠気や疲労感だけでなく、頭痛などの心身愁訴の増加、情動不安定、注意力や判断力の低下にもつながります。また、作業効率や学業成績の低下、うつ病など多岐にわたる悪影響が懸念されていて、場合によっては、事故などを引き起こすリスクもあります。
また、睡眠不足には、睡眠時間の不足だけでなく、睡眠の質の低下による睡眠障害も含まれます。こうした睡眠の問題が慢性化すると、肥満や高血圧、2型糖尿病、心疾患や脳血管障害の発症リスクの上昇や症状の悪化に関連し、死亡率の上昇にも関与することが明らかになっています。
ライフステージに合わせた「適正な睡眠」とは
適正な睡眠時間は、ライフステージ(こども・成人・高齢者)によって異なり、生活習慣などによる個人差もあります。
たとえば、高齢者の場合、長い睡眠時間は健康リスクにつながる場合があるので、8時間以内におさえる必要があります。一方で、こどもの場合、小学生は9~12時間、中学・高校生は8~10時間を目安に睡眠時間を確保するのが理想です。
また、適切な睡眠時間の確保だけでなく、日頃の生活習慣や睡眠環境を整えることも大切です。
<睡眠の推奨事項一覧>
全体の方向性:個人差を踏まえつつ、日常的に質・量ともに十分な睡眠を確保し、心身の健康を保持する
対象者(※) | 推奨事項 |
---|---|
高齢者 |
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成人 |
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こども |
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※ 対象者:生活習慣や環境要因等の影響により、身体の状況等の個人差が大きいことから、「高齢者」「成人」「こども」について特定の年齢で区切ることは適当でなく、個人の状況に応じて取組を行うことが重要であると考えられる
※参考:健康づくりのための睡眠指針の改訂に関する検討会「健康づくりのための睡眠ガイド 2023 」
「睡眠で十分な休養がとれている」を2032年度までに80%へ
厚生労働省が推進している「21 世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」では、平均寿命が伸びる中で、国民の健康づくり運動を展開しています。そのひとつの目標として、2032年度までに「睡眠で休養がとれている」という人の割合を「80%」にすることを掲げています。
睡眠時間としては「6~9時間(60 歳以上は6~8時間)」の者の割合を「60%」 まで増やすことを目指し、推進していく方針を示しています。
※参考:厚生労働省「21 世紀における国民健康づくり運動(健康日本 21)」
※参考:厚生労働省健康・生活衛生局健康課「休養・睡眠領域資料(令和6年)」
「睡眠で休養が十分にとれていない」は約2割
20歳以上の成人を対象に行った「令和4年国民健康・栄養調査」によれば、「睡眠で休養が十分にとれていますか?」という質問に対して「あまりとれていない」または「まったくとれていない」と回答した人の割合は 「22.3%」でした。これは平成 21 年 の「19.4%」と比較して、有意に増加しています。年代別に見ると、30代から50代でその割合が高い傾向があります。
また、1日の平均睡眠時間の調査では「6時間以上7時間未満」の割合が最も高く、「男性 32.7%、女性 36.2%」という結果でした。また、睡眠時間が「6時間未満」の割合は、「男性 37.0%、女性 39.9%」で、男性の 30~50 歳代、女性の 40~60 歳代では4割を超えていました。
この結果を見ると、特に中年層における睡眠不足の傾向が顕著で、睡眠の質と時間の向上が必要であるといえます。
※参考:厚生労働省「令和4年 国民健康・栄養調査結果の概要」
睡眠の質を高めるために必要な栄養素と食習慣
睡眠不足を改善するためには、睡眠時間だけでなく、睡眠の質を高めることが重要です。それには、規則正しい生活や適度な運動習慣と共に、食事に気をつけることも大切です。
ここでは、良質な睡眠に役立つ栄養素3つと気を付けたい食習慣について説明します。
良質な睡眠のために役立つ栄養素
良質な睡眠のためには、次のような栄養素を意識して摂取することが有効です。
トリプトファン
トリプトファンはタンパク質に含まれる必須アミノ酸で、セロトニンやメラトニンの生成に関与しています。セロトニンには精神を安定させる作用、メラトニンには睡眠を促す作用があり、睡眠の質を向上させる役割があります。鶏肉や乳製品、バナナ、豆腐などに豊富に含まれていて、体内では合成できないため食事で摂取する必要があります。
GABA(ガンマアミノ酪酸)
GABAは神経伝達物質であり、リラックスやストレスの緩和に寄与します。GABAの働きにより、神経の興奮が抑えられ、入眠が促進されます。GABAは自然に体内でも生成されますが、食事からも摂取できます。味噌やヨーグルトなどの発酵食品、野菜、果物、緑茶などに多く含まれ、これらを摂ることで心身のリラックスを助けることが期待されます。
グリシン
グリシンはタンパク質を構成するアミノ酸の一種で、入眠を助ける働きと睡眠の質を改善する働きがあります。グリシンは肉類、魚、乳製品、豆類に多く含まれています。サプリメントとしても利用されていて、快適な睡眠を得るために役立つ栄養素です。
カフェインとアルコールには注意が必要
カフェインとアルコールは日常的に摂取されている飲み物ですが、良質な睡眠を確保するには飲み方に注意が必要です。
カフェイン
カフェインは覚醒作用があり、飲むことで集中力が高まる一方、睡眠の質を低下させる可能性があります。特に午後や夜に摂取すると、入眠が難しくなることが多いです。摂取後の効果が持続する時間を考慮し、寝る数時間前には避けるのが理想です。
アルコール
アルコールは、一時的にリラックス効果をもたらすものの、実際には睡眠の質を悪化させることがあります。アルコールを摂取すると、睡眠のサイクルが乱れ、特に深い睡眠が減少する傾向があります。また、夜中に目が覚めやすくなるため、翌日の疲労感を増す原因にもなります。
睡眠改善に役立つ原料のご紹介
高純度、 高品質、低価格な機能性表示食品対応GABAです。血圧(20 mg)、ストレス(28 mg)、睡眠(100 mg)、筋肉量(100 mg)のヘルスクレームについて対応が可能。
「睡眠の質の改善」「仕事や勉強などによる一時的な心理的ストレスや疲労感を緩和する」「血圧が高めの方の血圧を下げる機能」のトリプルヘルスクレーム届出実績があります。秋田県産米ぬかを発酵させ、GABAを10%含有させた機能性表示食品対応原料です。
深い睡眠サイクルをもたらすワイルドセージ代謝物。筋肉のたるみを防ぎいびきを改善、腸内マイクロバイオータを調節し、特にGABA産生細菌を増やす特徴があります。
ブルーメイジバイオテクノロジー株式会社の発酵技術でつくる高純度天然ギャバです。一つの原料で【血圧】【ストレス】【疲労感】【睡眠】【肌の弾力維持】の5つの機能性表示が可能です。
秋田県の特産品である清酒の製造工程中に大量発生する米ぬかを有効利用。植物性乳酸菌を用いて、酒蔵独自の発酵技術を応用して発酵させた「発酵もろみ」を乾燥した粉末素材です。 γ-アミノ酪酸(GABA)の含有量を4%規格しています。
麦焼酎の製造工程でできる「発酵大麦エキス」を用いて、乳酸菌発酵でつくる高純度ギャバ(国内製造)です。 豊富なエビデンスを有し【血圧】【ストレス】【疲労感】【睡眠】【活気・活力感】【肌の弾力維持】【筋肉量維持】に関する機能性表示が可能です。
100%大豆原料のこの乳酸菌は、健康・美容・生命のベースになる免疫力を向上させます。ABM乳酸菌(生菌)を日々服用する事で「IgAを有意義に上昇させ、感染予防効果を有する可能性」と「睡眠の質の改善する効果がある可能性」が示されており、「ヴィーガン」「ベジタリアン」の方にも最適です。
抗疲労、口腔ケア、睡眠の質向上、ストレス軽減など多くの機能性表示が可能な還元型Q10を一般食品、飲料に配合可能な水溶化粉末化。合わせて吸収率の向上も実現しました。
カフェインレス・低カフェイン
着色料無添加で加熱しても色が飛ばないので、抹茶飲料にも、抹茶スイーツ・焼き菓子や抹茶アイス・抹茶ソフトクリームにも活用できます。ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富、低カフェインで、美肌効果や腸活に役立ちます。
茶どころ静岡県牧之原市にて、土づくりから徹底的にこだわって仕上げた緑茶を丁寧に焙じました。 カフェインが少なく、また芳ばしい香りが特徴です。 無添加・無着色。
カフェインゼロ、砂糖の何百倍とも言われる自然な甘さのお茶です。原料は、ユキノシタ科の落葉低木ヤマアジサイやガクアジサイの変種で、摘んだ葉を天日干ししてから、揉んで発酵させて乾燥してお茶にします。自然の甘さの甘茶でほっこりティータイムをお楽しみください。
腸内環境を整える原料
腸内環境を整えることで、睡眠ホルモン「メラトニン」の生成が活発になり、質の良い眠りにつながります。「腸活原料」、および「乳酸菌」の原料商品はこちらの記事で紹介しています。
シェアシマ掲載の「睡眠改善系素材」をチェックする
健康づくりにおいて睡眠の質の重要性が見直されていて、良質な睡眠のために必要な栄養素を効率良く摂取することが大切です。
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