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特集|カカオ代替原料〜価格高騰の背景と、栄養価・健康効果も紹介〜

チョコレートやココアの原料として知られる「カカオ」は、いまや化粧品や食器など幅広い製品に使用されています。ところが、近年ではさまざまな理由から価格が高騰しているのをご存じでしょうか?

この記事では、カカオの栄養素を含めた利用価値や、カカオ原料高騰の背景、商品開発時におけるコスト削減のヒントについてご紹介します。すでにカカオ原料を使用している企業様だけではなく、これから導入を検討してる企業様にも役立つ情報となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

【管理栄養士監修】カカオとは?|さまざまな呼称や栄養価も解説

カカオとは、高温多湿の地域で栽培されるアオイ科(アオギリ科)の熱帯植物で、西アフリカ・東南アジア・中南米などの平均気温27度以上で、年間を通じて気温の上下幅が狭い限られた地域で栽培されています。

枝や幹に白い花(品種によっては、桃色、赤色、黄色)を咲かせ、受粉後6カ月ほどかけて実が成熟し、だいたい直径10cm、長さ20cm前後のものが収穫され、その種子が、チョコレートやココアなどの主原料として利用されます。

昔は王や貴族といった位の高い人しか口にできなかったことから、「テオブロマ(=ギリシャ語で神様の食べ物)・カカオ」という学名がついています。

そんなカカオは、さまざまな加工を経て食品として利用されています。

※参考:日本チョコレート・ココア協会「栽培地域と品種」「結実から出荷まで」

いくつもあるカカオの呼称

カカオポッド

まず、カカオの実そのものは、カカオポッドと呼ばれます。一般的に知られているラグビーボール型に限らず、品種によっては歪んだ形や三角形に近いものもあります。また、外皮の色も赤色、黄色、緑色などカラフルという特徴があります。

カカオポッドを割ると、中から白っぽい果肉に包まれた種が20個以上も姿を現します。これがカカオ豆(カカオビーンズ)であり、果肉部分はパルプと呼ばれます。これらは1週間ほどの発酵・乾燥を経て、各地へ出荷されて食品に加工されていきます。


カカオニブ

カカオ豆を焙煎して砕くと、硬い殻の部分とその中身に分かれます。殻はカカオハスク(外皮)、それ以外をカカオニブと呼びます。

カカオニブに甘味はなく、苦味や酸味が強く感じられます。チョコレートを作る際は、このカカオニブをすり潰して液状にしたものに砂糖を加えて練り上げ、冷やし固めて作られています。

なお、チョコレートのパッケージに表記される「カカオ〇%」は、製品中に含まれるカカオニブの割合を指します。そのため、カカオニブの含有量が高いほど、甘味が少なく、苦味や酸味のある味わいに仕上がるのです。

※参考:森永製菓株式会社「カカオは日本で育つのか? 栽培編」
※参考:Dandelion Chocolate 公式サイト「スーパーフード「カカオニブ」とは?」

カカオマス

カカオニブは粗く砕かれた形状をしていますが、これを滑らかにすり潰したものはカカオマスと呼ばれます。

カカオマスに含まれる脂肪分は50%以上もあり、それらはカカオバター(ココアバター)として分離され、脂肪が除かれたものを乾燥・粉砕したものがココアパウダーとなります。

カカオバターは、チョコレートに加えることで滑らかな口どけを生み出すのに役立ちます。また、体温より低い温度で溶ける性質などを生かし、食品以外にも化粧品や薬剤などに使われています。


カカオハスク

カカオハスクは、カカオの種を覆っている外皮にあたり、繊維を多く含むため硬い食感をしています。雑味を与えたり、滑らかなチョコレートの食感には不要なため、カカオニブを取り出す際に風や振動を与えて取り除かれてしまうのです。そんなカカオハスクは、メーカーによっては、家畜の飼料や畑の肥料、または燃料として使われています。

現在も多くが利用されずに廃棄されているカカオハスクですが、最近ではカカオハスクを利用して食器や雑貨に生まれ変わらせたり、カカオハスクの色素を活用した染物が誕生するなど、アップサイクル素材として注目を集めています。

※参考:Hallo,Chocolate(ハローチョコレート)「カカオハスクとは?カカオハスクに関してやアップサイクについても解説」




カカオからつくられているもの

「カカオ」と一言で言っても、次のようにさまざまな部位が異なる用途で使われています。

名称 部位や状態 用途
カカオパルプ カカオの果肉 そのまま食べる、ジュース
カカオハスク カカオの種皮 飼料・肥料・燃料・日用品の素材
カカオニブ カカオの胚乳 そのまま食べる、菓子や料理の材料
カカオマス カカオニブをすり潰したもの チョコレート(主原料)
カカオバター カカオマスの一部(脂肪分) チョコレート(原料)、薬剤・化粧品の素材
カカオパウダー カカオマスの一部(カカオマスからカカオバターを取り除いたもの) 飲料や菓子の材料


カカオの健康効果と栄養価

そもそも、カカオが「神様の食べ物」と称されてきたのには理由があり、高い健康効果を持つことが昔から知られていたからなのです。

カカオの原産地は、マヤ文明が生まれ、アステカ王国があったメキシコ南部から中央アメリカにかけての地域とされています。紀元前1,000年以上も前から存在していた痕跡が見つかっており、飲料としての利用や、のちには貨幣として使用された時代もあります。

また、薬としての使用は現代でも続いており、主な効果としては次のようなものがあります。

  • 疲労回復
  • 滋養強壮
  • 精神高揚(※1)

栄養価の面では、ビタミンCとビタミンB12を除いた各種ミネラルやビタミンが含まれているという特徴があります。(※2)

特に、1日の必要量に対して多く含まれているものには、銅・カルシウム・ビタミンB2・パントテン酸・カリウムがあります。これらの栄養素には、貧血を防ぐ、免疫力を高める、骨や歯を丈夫に保つ、代謝や発育を促進する、皮膚や粘膜の健康を維持するなどの働きがあります。

なお、一般的にカカオに砂糖と乳製品を加えて作られる「ミルクチョコレート」よりも、カカオを70%以上含む「スイートチョコレート」のほうが多くの栄養素で含有量が多くなっています。(銅・カリウム・マグネシウム・鉄・食物繊維などは2.9~3.8倍)

そのことから、カカオそのものの栄養素はさらに高い、ということが言えるでしょう。

このほか、カカオポリフェノールやテオブロミンなどの特徴的な成分も含まれており、体内の過剰な活性酸素を消去する抗酸化作用やリラックス効果、冷えの改善作用(※3)などを持っていることが知られています。

また、カカオポリフェノールには肥満を抑えたり、生活習慣病の予防効果があるといった報告もあり、現在もさまざまな研究が進められています。

※1参考:日本チョコレート・ココア協会「チョコレートの始まり(アステカにおけるカカオの用途)」
※2参考:文部科学省「食品成分データベース」(「日本食品成分標準表(八訂増補)2023年版」における「ミルクチョコレート」「スイートチョコレート(カカオ増量)」参照)
※3参考:日本チョコレート・ココア協会「Q12 チョコレート・ココアには「カフェイン」が含まれていると聞きますが、子供や妊婦が食べても大丈夫ですか?」

異常気象、ウイルス、人手不足…カカオ価格高騰の背景

このように、多くの利用方法やメリットのあるカカオですが、最近では価格の高騰が深刻化しています。その背景には、近年の異常気象が主な原因として挙げられていますが、それ以外にもいくつもの要因が絡み合っています。

カカオ豆の生産量は、西アフリカに位置するコートジボワールやガーナが世界の半分を占めています。ところが、2023年末から大雨・洪水・干ばつなどが増え、木を弱らせるウイルスの蔓延や、病虫害の発生により劇的な不作となってしまいました。

また、カカオ農家の人手不足も要因として挙げられます。カカオの生産地では、カカオで得られる利益が小さいため、ほかの農作物に切り替える動きや、後継者不足の問題を抱えていることが指摘されています。

さらには、カカオの高騰に伴い、投資家の市場への資金投入も価格高騰に拍車をかける事態になっています。

※参考:lecker-lecker(レッカーレッカー)「カカオ豆の高騰について」
※参考:Yahoo!ニュース「カカオ価格が1年間で3倍以上に――“カカオショック”が長期化するとみられる理由」

カカオ豆価格の推移

では、カカオ豆の価格は実際にどのような変動があったのでしょうか。

引用:世界経済のネタ帳より

グラフを見てもらえば一目瞭然ですが、2024年に入ってすぐから急激に価格が上昇を始め、4月に過去最高値を記録しています。3カ月前と比べると、2倍以上の価格となっています。その後、短期間に価格の上下を繰り返し、12月には、同年1月と比べて2.3倍まで値上がりしました。

ここ一年間で相場価格が倍以上になるなど、過去にない高騰を見せているカカオ。新しくカカオの木を栽培するにしても、実をつけるようになるまでに4~6年はかかると言われているため、価格の高騰は今後も継続していくと予想されています。

※参考:世界経済のネタ帳「カカオ豆価格の推移」

カカオを使った商品開発アイデア

そうした状況であっても、各国で人気のあるカカオは幅広い食品で利用されています。カカオの高騰した分を価格にのせて販売することは簡単ですが、少しでも原料費を抑えて開発する使命をお持ちの企業様も多いのではないでしょうか?

ここからは、商品開発のアイデアをご紹介します。


原料を一部置き換える、代替する

一つは、商品に使用するカカオの一部もしくはすべてを、別の原料に置き換える方法があります。たとえば、チョコレートをつくる際に使われるカカオバターの代わりに、パーム核油やヒマワリ油を利用したり、チョコレートに似た香りや成分を持つ植物からカカオ不使用のチョコレート風製品を開発したりと、新商品が続々と誕生しています。

各社の研究開発によって、カカオならではの成分や香り、食感などは、ほかの原料を使っても従来品に近づけることが可能となっています。

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カカオの量を減らしてエンハンスする

もう一つは、エンハンス原料を用いてカカオ風味を増強する方法があります。これによりカカオの量を減らしても、おいしさを維持することができます。

カカオの割合で商品価値を高めるのではなく、他社との差別化を図ることが可能です。

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カカオの代替品|国内・海外の事例

すでに国内外では、高騰するカカオに替えてほかの食品を使ったチョコレートの開発が進められています。ここでは、商品化されている商品や代替法などを中心に各国の動きを紹介します。


【広島県広島市】焙煎ごぼうを使用し、カカオ不使用のチョコレート風商品を開発

広島県広島市にある企業では、ごぼうを使ってチョコレート風の商品を販売しています。

研究開発の途中で、皮ごと焙煎したごぼうがチョコレートと似た香りを持っていることを発見。研究を重ね、チョコレートの香りと同じ香気成分が複数含まれている点に着目して試作を100回以上行い、カカオをまったく含まずしてチョコレートに近い香りを作り出すことに成功しました。

さらに、後味や口どけなどにも徹底的にこだわり、言われなければごぼうだとわからない程のおいしさを実現したのです。

※参考:あじかん「MelBurdとGOVOCE」

【大阪府泉佐野市】チョコレートに使われるカカオバターを植物油脂で代用

国内の業務用チョコレートを手がける企業では、チョコレートに使われているカカオバターからパーム油などを主原料とした植物油脂に置き換える動きが進んでいます。(※1)

チョコレートの柔らかさや溶ける温度を調節することができ、テンパリング(温度を調整して油脂の結晶の大きさをコントロールすること)が不要であったり、ブルーム(急激な温度変化による油脂の結晶が肥大化すること)が起こりにくいなど、扱いやすい上にチョコレートの味の劣化を防ぎやすいというメリットもあります。(※2)

国内だけでなく、特に東南アジアでの需要が伸びています。

※1参考:不二製油グループ本社株式会社「2025年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)」
※2参考:Moglab(食と農の楽しさを伝えるWEBマガジン)「チョコレートの裏側に迫る!バレンタインに披露したい、なるほど豆知識。」

【イギリス】そら豆をカカオ豆と同じ方法で発酵させ、チョコレート風商品を開発

イギリスにある企業では、そら豆をカカオと同じように発酵させ、乾燥、焙煎、粉砕してチョコレートに使用するカカオパウダーの代用品を作っています。

おいしさはもちろん、カカオに比べて大幅に環境への負荷が少ないそら豆を採用することで、CO2の排出量を減らすことにも貢献しています。

そら豆以外の豆でも応用可能な技術開発が進められており、そら豆が調達できない場合にはほかの豆でも代用できる可能性があります。

※参考:Framtiden「ソラマメから代替チョコレートを生産する英Nukoko、原料大手Döhlerとの提携を実施」

【ドイツ】オーツ麦とひまわりの種を使って、チョコレート風商品を開発

ドイツにある企業では、オーツ麦とひまわりの種を伝統的なビール作りと同じ方法で発酵させ、焙煎、濃縮加工することで、カカオを使わずにチョコレートの代用品を作っています。

糖分を減らして作るにも関わらず、口どけの良さや濃厚な風味が味わえるという特徴があります。

大手チョコレートメーカーや航空会社と提携しており、ドイツ国内の主要スーパーマーケットでは、すでに商品として入手することができるようになっています。

※参考:ix+(イクタス)「チョコレートにフードテックの波あり。あたらしいおいしさや生産性を可能にする最新技術とは?」
※参考:New Venture Voice「【Planet A Foods】カカオを使わずにチョコを生産するドイツのスタートアアップを紹介!」

【イタリア】キャロブを使って、チョコレート風商品を開発

イタリアにある企業では、チョコレートに似た風味を持つキャロブを乾燥させ、粉末状にしてチョコレートの代用品を作っています。

キャロブとは、イナゴマメとも呼ばれるマメ科の作物のこと。もともと増粘安定剤やゲル化剤の原料として使用されているのですが、その廃棄される部分をアップサイクルとして活用しています。

また、自然な甘味を含んでいることから砂糖をあまり使用する必要がなく、健康面でのメリットも得られます。加えて、カカオに比べてキャロブの栽培ではCO2の排出量や水の使用量が大幅に減らせる、という環境面への影響が大きい点にも注目です。

※参考:料理通信「代用品を超えた?マメ科植物キャロブで作るチョコでカカオ危機を乗り越える!」

【アメリカ】ブドウの種などを使って、チョコレート風商品を開発

アメリカにある企業では、ブドウの種を活用し、カカオを使わないチョコレートの代用品を作っています。ブドウの種は、ワイン製造で破棄されてしまうものを利用することで、アップサイクルとしての面も持っています。
※参考:Framtiden「米Voyage Foodsがカーギルと提携、持続可能なカカオフリーチョコレートの拡販へ」

シェアシマ掲載の「カカオ代替原料」をチェックする

「カカオショック」とも呼ばれるほどのカカオの価格高騰する現代において、カカオ頼みの商品開発はますます困窮していくものと思われます。それに伴い、今まであまり注目されていなかった食品や成分が、次々とカカオの代替品として脚光を浴びるようになっていくでしょう。

ご紹介した内容を参考に、カカオを使った商品開発を考えている人や商材をお探しの方に役立ててもらえれば幸いです。


さっそくシェアシマで「カカオ代替原料」を調べる

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監修

多田ゆかり

大学卒業後、一般企業に就職。出産・子育てを経て、2019年からフリーランスの管理栄養士として活動を始める。現在はWEB媒体を中心に栄養や健康に関する執筆を行う傍ら、セミナー講師、料理教室の主宰、栄養指導も務めている。


執筆者プロフ
シェアシマ編集部

食品業界で働く人たちに向けて、展示会の取材や企業へのインタビュー記事を通して、食品開発・製造に関わる話題のトピックを発信しています。プラントベースフードに興味津々の国際薬膳師、累計記事執筆2,500以上の元新聞記者等々、30〜40代の編集メンバーを中心に運営中

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疲労回復や脳機能の維持増進など、多くの健康効果が注目されている大豆ペプチド。大豆に含まれる良質なタンパク質を効率よく吸収できることから、さまざまな健康食品への活用が期待されています。今回は、さまざまな栄養生理機能をもつ大豆素材に早くから着目して研究・開発を続けてきた、不二製油株式会社の大豆ペプチドをご紹介します。※こちらの記事は同社の提供で、シェアシマ編集部が制作しています。なぜ大豆ペプチドが注目される?じわじわと関連商品が増えつつある大豆ペプチド。大豆の優れた栄養機能を維持しながら、消化吸収性が高いという利点をもつ食品素材です。まずは大豆ペプチドの基本的な特長をご紹介しましょう。特長は「すばやく・効率的に吸収」大豆ペプチドは、大豆に含まれる大豆タンパクやアミノ酸に比べて吸収性に優れていることが特長です。大豆に豊富に含まれるタンパク質が、私たちの体にとって重要な栄養素であることは周知の事実。しかしタンパク質は、複数のアミノ酸がつながって形成された複雑で大きな物質のため、体内に吸収するにはまず胃や腸で消化し、タンパク質を小さくバラバラに分解する必要があります。ペプチドは、このようにタンパク質を分解する過程で生じる、アミノ酸が複数つながった状態を指します。タンパク質よりも小ぶりで吸収性に優れ、単体のアミノ酸よりも一度で多くの栄養を腸から吸収できる、いわば「栄養吸収の理想形」といえます。大豆から生まれた大豆ペプチドは、大豆タンパクを製造工程内で事前に分解して「小さなタンパク質」にした状態です。そのため、体内でより効率的に吸収できるのです。左からタンパク質⇒ペプチド⇒アミノ酸の形態を比較すると、ペプチドはタンパク質よりも分解が進んだ状態で、かつ単体のアミノ酸よりも多くの栄養が腸から吸収できることが分かる。現代人の多様な健康ニーズに応える食品素材吸収性に優れた大豆ペプチドは、「体と脳」で素早く機能を発揮するのが最大の利点です。その結果、さまざまな健康効果が期待されています。【効果1】肉体疲労の回復運動前後に大豆ペプチドを摂取することで、運動後の疲労をすばやく回復。豊富に含まれるアミノ酸が、運動時に消費されるアミノ酸量を瞬時に補います。疲労回復に有効とされるアミノ酸であるアルギニンも、大豆ペプチドには多く含まれています。また、日常的な「疲れにくい体づくり」や免疫力の向上にも貢献します。※参考:不二製油株式会社「大豆ペプチドの肉体への効果」運動などによる肉体疲労の回復に重要な役割を果たす成長ホルモンには、筋肉細胞へのアミノ酸輸送を増加させ、タンパク質合成を促す働きがある。グラフでは、大豆ペプチド摂取によって成長ホルモンの分泌促進が確認できる。※参考文献より抜粋(一部改編)。運動負荷:フルスクワット(25回×4), 試験飲料:運動直後に摂取, 採血:運動負荷前、30分後、18時間後, 被験者:健常男子16名, 年齢:20歳, BMI: 20.9±0.3, 運動履歴:定期的運動習慣なし大豆タンパク質、大豆ペプチド、およびプラセボ摂取後の成長ホルモン濃度変化。各値は初期値に対する変化量として表す。異なる文字間で有意差あり。【効果2】筋肉損傷の抑制大豆ペプチドの優れた吸収性は、運動後の筋肉損傷に対する抑制効果も期待できます。運動後の筋修復を促し、筋肉痛の予防にも効果的です。慣れない運動の数日後に多くの人が体験する遅発性筋肉痛。筋肉が損傷すると、骨格筋などに含まれるクレアチンキナーゼ(CK)が血液中に漏れ出すが、大豆ペプチド摂取後に運動した際には血中CK活性の上昇が抑えられている。※参考文献より抜粋(一部改編)。試験条件は「大豆ペプチド摂取による成長ホルモン分泌促進」グラフと同じ。大豆タンパク質、大豆ペプチド、およびプラセボ摂取後の成長ホルモン濃度変化。各値は初期値に対する変化量として表す。異なる文字間で有意差あり。【効果3】脳機能の維持増進ヒト試験を通じ、大豆ペプチドの摂取が記憶力の維持増進、集中力の維持やストレスの緩和につながることが明らかになりました。また、その機能性成分がセリルチロシン(Ser-Tyr、SY)であることも確認されています。※参考:不二製油株式会社「ブレインフードとしての大豆ペプチド」【効果4】肌質の改善コラーゲン単独よりも大豆ペプチドと併用することで、コラーゲンの効果が最大限に引き出され、肌の弾力性アップや肌の水分量保持につながる結果が確認されています。※参考:不二製油株式会社「大豆ペプチド」の美容効果大豆を原料とした素材開発をリードする不二製油今回ご紹介する大豆ペプチドを開発・製造する不二製油株式会社(本社:大阪府泉佐野市)は、幅広い食品素材を手がける会社です。なかでも栄養に優れた大豆に早くから着目して、物性や生理機能などの研究・開発を続けてきた企業でもあります。水への分散性に優れた不二製油の大豆ペプチド不二製油が製造する大豆ペプチド「ハイニュート」シリーズは、大豆タンパクを酵素分解して乾燥させた粉末タイプの製品です。水に溶かすと透き通ったようになる「透明タイプ」と、白く不透明になる「白濁タイプ」があります。透明タイプは飲料やゼリーなど、仕上がりの透明性が求められる商品に適しています。不二製油の独自技術でペプチド特有の苦みを低減し、水にも溶けやすいため、優れたハンドリング特性を発揮します。大豆ペプチド「ハイニュートAM」のシェアシマ掲載ページはこちら >>信頼の品質で海外輸出商品にも対応大豆タンパク質を原料とする不二製油の大豆ペプチドは、動物由来原料が不使用なのはもちろんのこと、ハラル/コーシャの基準にも対応し、食品安全システムの認証(FSSC 22000)を取得した工場で製造しています。長年の大豆研究に基づいた信頼性・安全性も、不二製油の大豆ペプチドならではの魅力。さまざまな食品に安心して活用できます。 大豆ペプチドで健康食品に付加価値を栄養面だけではなく、さまざまな生理機能面にも優れた大豆ペプチドは、多様な健康食品やスポーツニュートリション製品に活用できます。胃腸への消化負担が少なく効率的にアミノ酸を吸収できる特長は、とりわけスポーツ時に最適な機能といえるでしょう。大豆ペプチドのおもな用途例スポーツ飲料、ゼリー飲料、ゼリー、グミ、タブレット、サプリメント など実際に、不二製油が自社商品として販売する大豆ペプチド配合の健康ドリンク「カラダメンテ(R)プラス」は、日常的に体を動かす機会が多いユーザーのリピート率が高い定番商品だとか。魚や乳などのタンパク質から生成されるペプチドに比べて、環境負荷の少なさやサステナブル性からも注目される大豆ペプチド。大豆の研究・開発・製品化と長年向き合ってきた不二製油の技術を、新たな健康食品開発に活かしてみませんか?※参考文献:グラフ「大豆ペプチド摂取による成長ホルモン分泌促進」、グラフ「筋肉の損傷に対する大豆ペプチドの効果」Masuda K., Maebuchi M., Samoto M., Ushijima Y., Uchida Y., Kohno M., Ito R., Hirotsuka M.: Effect of soy-peptide intake on exercise-induced muscle damage. Jpn. J. Clin. Sports Med., 15, 228-235 (2007).

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食品原料

特集|ペットフード対応原料〜市場動向と犬・猫の健康を守る栄養基準やパッケージ表示も解説

愛らしいペットの存在は、私たちの暮らしに多くの喜びと癒しを与えてくれます。日本では、犬・猫の飼育数が子どもの人口を上回り、さらに、飼い主の健康意識の向上やペットの平均寿命も延びていることから、近年、ペット関連商品の売れ行きが好調です。なかでもペットフードは、「ヒューマングレード」と呼ばれる高品質な商品や冷凍食品も登場し、食品業界においても注目の市場となっています。そこで今回は、ペットフード開発に役立つ原料をご紹介します。あわせて、ペット関連市場の最新動向やペットフードの種類とトレンド、必要な栄養素のほか、ペットフードを開発するうえで押さえておきたいポイントについても解説します。ぜひ、商品開発の参考にしてください。ペットフード開発に役立つ原料のご紹介【ビタミン強化パン酵母】イーストパウダー・ビオチン|オリエンタル酵母工業株式会社ミネラル酵母シリーズ(亜鉛・銅・鉄・マンガン・ヨウ素・モリブデン・クロム・セレン)|オリエンタル酵母工業株式会社【アンセリン】SA-10(IK)LF|東海物産株式会社【アンセリン】SA-30(IK)SD|東海物産株式会社【イミダゾールジペプチド】AC-10(ST)SD|東海物産株式会社【イミダゾールジペプチド】AC-20(ST)SD|東海物産株式会社【イミダゾールジペプチド】AC-10(IK)LF|東海物産株式会社【イミダゾールジペプチド】AC-50(IK)SD|東海物産株式会社鶏ムネ肉プラズマローゲン(粉末タイプ)|丸大食品株式会社イキゲンコラーゲンペプチドPCAG-1|株式会社ニゾナイキゲンコラーゲンペプチドSCJ-1|株式会社ニゾナイキゲンコラーゲンペプチドSCC-1|株式会社ニゾナイキゲンコラーゲンペプチドSCAG-1|株式会社ニゾナヤギホエイプロテイン(WPC50)|株式会社ナチュラリンクヤギ脱脂粉乳(アレルギー注意喚起不要)|株式会社ナチュラリンクヤギ全脂粉乳(アレルギー注意喚起不要)|株式会社ナチュラリンク【免疫賦活】アスコフィランHS【海藻由来】|林兼産業株式会社植物発酵エキスビオチームMCパウダー|株式会社日本生物.科学研究所胡麻ミネラル乳酸体パウダー|株式会社日本生物.科学研究所有機あした葉パウダー|株式会社日本生物.科学研究所あした葉ポリフェノールCHALSAP-P8|株式会社日本生物.科学研究所納豆菌培養エキスNSK-SD|株式会社日本生物.科学研究所エンドウタンパク|リンクフード株式会社北海道産 菊芋粉末|赤坂T・M株式会社乾燥納豆|有限会社川口納豆ABM植物由来乳酸菌(殺菌)|株式会社JBBMファクトリーABM植物由来乳酸菌(生菌)|株式会社JBBMファクトリービフィスリム菌KMH001|株式会社キティークリスパタス菌KT-11(KT-11HP)|株式会社キティークリケットパウダー(脱脂)|サントレック株式会社オメガヴィーパウダー100|ミヨシ油脂株式会社【FSSC 22000取得/大手メーカー導入アリ/国内在庫アリ】エコロギーパウダーSH(大豆配合品)|株式会社エコロギー【FSSC 22000取得/大手メーカー導入アリ/国内在庫アリ】エコロギーパウダーW(コーンスターチ配合品)|株式会社エコロギーグリルイーストB/H|株式会社樋口商会

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【新発売】減塩・減糖効果にも貢献!「豊かなコク」を生む麹発酵調味料【興和】

食べ物の味を表現する際に使う「コク」という言葉。このたび、大豆の麹発酵により生じたペプチド類を含有して、食品に「コク」をプラスする麹発酵調味料「SavorK S(セイバー・ケー・エス)」が新登場しました。味のプロファイルを変えずに少量の添加でおいしさをアップし、減塩や減糖効果も期待できる「コク」を生む調味料を、食品開発にかしこく活用してみませんか?※こちらの記事は同社の提供で、シェアシマ編集部が制作しています。食べ物の「コク」とは何なのか?私たちが「コクのある味わい」と言う時、実際にはどのような味わいを指しているのでしょうか。まずは、意外と正しく知られていない「コク」の正体をご紹介します。コクを支える3つの要素「コク」を国語辞典で引くと「酒などの、深みのある濃厚なうまみ(『日本国語大辞典』)」とありますが、コクは甘味・塩味・苦味・酸味・うま味から成る基本五味とは異なります。コクを構成する要素には明確な定義があり、食べ物を口にして感じた味・香り・食感の刺激に関して、「複雑さ」「口の中での広がり」「持続性」の3つを得られた時に感じられるものがコクとされています。近年ではコクを「KOKU」と表記して海外に紹介する論文も登場しています。コクが食べ物に与える効果それ自体は特有の味をもつわけではない「コク」ですが、味や香りといった食べ物から得る刺激に対して、次のような効果をもたらすとされています。味わいに重厚感や熟成感をプラスする味や香りを持続させる食品の五味をバランスよく増強するいずれもコクがもつ「複雑さ・広がり・持続性」が発揮された結果です。「コクの増強」に特化した麹発酵調味料が登場麹発酵が生むコクを活かした「SavorK S」こうしたコクに着目して誕生した麹発酵調味料が、興和株式会社(以下、「興和」)から発売された「SavorK S(セイバー・ケー・エス)」です。「SavorK S」は、大豆を麹で発酵した粉末タイプの調味料です。麹発酵によって生成したペプチド類を豊富に含んでおり、少量の添加で食品に「コク」を付与・増強する効果に優れています。このペプチド類は、味噌や醤油といった日本の伝統的な発酵食品にも含まれているおなじみの成分でもあります。