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調味料のOEM(受託製造)|売れる商品開発の秘訣!小ロット・高品質を実現するパートナー選びのポイント

調味料のOEM(受託製造)|売れる商品開発の秘訣!小ロット・高品質を実現するパートナー選びのポイント

「新しい味で市場にインパクトを与えたい」「自社ブランドのオリジナル調味料を開発したいけれど、何から手をつければいいかわからない…」「開発コストや人材確保がネックになっている…」

もし今、このような悩みを抱えている方には、調味料のOEM(受託製造)の活用がその解決策となるかもしれません。食品業界では今、多種多様なニーズに応えるため、そして激しい競争を勝ち抜くために、食品OEMの需要が飛躍的に高まっています。

この記事では、食品OEMがなぜ今注目されているのか、そのメリットから、失敗しないメーカー選びのポイント、開発の流れまで、食品業界で20年以上の現場経験を持つプロが徹底的に解説します。

この記事を読むことで、理想の調味料を効率的かつ高品質に開発し、市場での成功に向けたヒントや道筋を得られれば幸いです。

なぜ今、OEMが注目されるのか?そのメリットを徹底解説



OEMとは「Original Equipment Manufacturer」の頭文字をとった言葉で、他社ブランドの製品を製造すること。食品業界においては、自社ブランドで販売する調味料を専門メーカーに委託して製造してもらうことを指します。この「OEM」の活用には、多くのメリットがあります。

開発コストとリスクの削減

ゼロから自社で調味料を開発し、製造ラインを構築するには、莫大な設備投資と人件費が必要です。専門知識を持った人材の確保も容易ではありません。OEMを活用すれば、これらの初期投資を大幅に抑えられます。すでに製造設備や品質管理体制が整っているメーカーに委託することで、開発段階での試行錯誤にかかるコストや、万が一商品がヒットしなかった場合のリスクを最小限に抑えることができるのです。特に中小企業や新規事業立ち上げの場合、このコストメリットは計り知れません。

専門知識とノウハウの活用

調味料の開発には、単に素材を組み合わせるだけでなく、食材の特性、味のバランス、香り、粘度、保存性など、多岐にわたる専門知識と長年のノウハウが不可欠です。OEMメーカーは、これまでの開発実績を通じて培ってきた膨大なデータと技術を持っています。その知見を借りることで、自社だけでは到達し得なかった、より洗練された、あるいは斬新な味の開発が可能になります。トレンドの把握や新素材の情報なども積極的に提案してくれるメーカーも多く、市場ニーズに合致した商品開発に繋がります。

生産体制の柔軟性

「まずは小ロットで市場の反応を見たい」「季節限定で少量生産したい」「需要の変動に合わせて生産量を調整したい」といった柔軟な要望に応えられるのも、OEMの大きな強みです。自社工場を持つ場合、生産ラインの稼働率や最低ロット数の問題で、小回りの利いた生産が難しいことがあります。しかし、OEMメーカーは複数のクライアントの製造を請け負っているため、小ロット生産にも対応しやすい体制を整えています。これにより、無駄な在庫を抱えるリスクを軽減し、効率的な経営を実現できます。

商品開発のスピードアップ

食品業界は流行の移り変わりが速く、市場投入のスピードは成功を左右する重要な要素です。OEMを活用すれば、自社で開発・製造するよりもはるかに速いスピードで商品化を実現できます。企画から試作、製造、納品までの一連の流れを熟知しているOEMメーカーがリードすることで、開発期間を大幅に短縮し、いち早く市場に投入することが可能になります。これにより、競合他社に先駆けて新しいニーズを掴むチャンスが広がります。

本業への集中

調味料の開発・生産を外部に委託することで、自社の限られたリソースを、ブランド戦略の構築、マーケティング、営業、販促といった、本来のコアビジネスに集中させることができます。これにより、企業全体の生産性が向上し、より強力なブランドを築き上げることが可能になります。

失敗しない!調味料のOEMメーカー選びの重要ポイント



OEM製造のメリットを最大限に活かすためには、信頼できる最適なパートナーを見つけることが非常に重要です。闇雲に選んでしまっては、時間やコストの無駄になるだけでなく、品質問題やトラブルに発展する可能性もあります。

以下のポイントを参考に、慎重に選定しましょう。

得意分野・実績

開発したい調味料の種類(たれ、ドレッシング、スープ、粉末調味料、スパイスミックスなど)によって、メーカーの得意分野は異なります。例えば、中華調味料に特化したメーカーもあれば、和風だしに強みを持つメーカーもあります。過去の開発実績や商品サンプルを確認し、自社のイメージする調味料と合致しているかを見極めましょう。特定の素材や製法に強みを持っているメーカーであれば、よりユニークな商品開発に繋がる可能性もあります。

品質管理体制

食品を扱う上で最も重視すべきは「安全と品質」です。製造工程における衛生管理はもちろんのこと、原材料の調達から最終製品の出荷まで、一貫した品質管理体制が確立されているかを確認しましょう。HACCP、ISO22000、FSSC22000などの国際的な食品安全規格の認証を取得しているメーカーは、信頼性が高いと言えます。また、ロットごとの検査体制や、万が一のトラブル時のトレーサビリティ(追跡可能性)についても、事前に確認しておくことが重要です。

開発力・提案力

単にレシピ通りに製造するだけでなく、市場のトレンドを捉え、新しい味の提案や、既存商品の改良案などを積極的に出してくれるメーカーは、心強いパートナーとなります。企画段階で漠然としたイメージしかない場合でも、プロの視点から具体的なアイデアや、最適な原材料の提案をしてくれるような開発力・提案力のあるメーカーを選びましょう。試作の柔軟性や、試作後のフィードバックを素早く反映してくれるかどうかも重要なポイントです。

小ロット対応の可否とコスト

委託したい側が求めるロット数に対応できるか、そしてそのロット数におけるコストが適正であるかは、メーカー選定の重要な基準です。小ロット対応が可能でも、単価が非常に高くなるケースもあります。複数のメーカーから見積もりを取り、ロット数ごとの単価、初期費用、その他の諸費用を含めて総合的に比較検討するのが望ましいです。単価だけでなく、トータルコストで判断することが大切です。

情報共有とコミュニケーション

開発から製造、納品までのプロセスにおいて、密な情報共有と円滑なコミュニケーションが不可欠です。疑問点や懸念事項が生じた際に、迅速かつ的確に対応してくれるか、担当者との相性はどうかなども、長期的なパートナーシップを築く上で見落とせないポイントです。定期的な進捗報告や、課題に対する共同での解決姿勢があるかどうかも確認しておきましょう。

秘密保持契約(NDA)

開発する調味料のレシピやノウハウは、重要な知的財産です。契約前に必ず秘密保持契約(NDA:Non-Disclosure Agreement)を締結し、機密情報の保護について明確に取り決めることが不可欠です。これにより、安心して開発を進めることができます。

調味料のOEM(受託製造)開発の流れ|企画から商品化までのロードマップ



調味料をOEMで製造する場合は、以下のステップで進められるのが一般的です。各段階でOEMメーカーとの綿密な連携が成功の鍵を握ります。

企画・コンセプト立案

  • ターゲット層の明確化:誰に、どんな目的で使ってほしい調味料なのかを具体的にします。
  • 味のイメージ:「どのような味を目指すのか」「どんな料理に合うのか」など、具体的な味の方向性を定めます。既存の市販品をベンチマークにするのも良いでしょう。
  • 用途・利用シーン:家庭用、業務用、特定のメニュー専用など、利用シーンを明確にします。
  • パッケージのイメージ:ボトル、袋、容量など、具体的なイメージを固めます。
  • 希望ロット・予算: 大まかな希望ロット数と予算を提示します。


OEMメーカーの選定・打ち合わせ

  • 複数の候補メーカーから情報を収集し、上記の選定ポイントに基づき絞り込みます。
  • 実際にメーカー担当者と面談し、企画内容を詳細に説明。メーカーの得意分野や提案力を見極めます。
  • 見積もりを依頼し、費用、納期、品質管理体制などを比較検討します。


試作・評価

  • 選定したメーカーが、企画内容に基づき試作品を製造します。
  • 試作品を味見し、風味、香り、テクスチャー、保存性などを評価します。
  • フィードバックをメーカーに伝え、必要であれば再試作を依頼します。納得のいく味になるまで、このプロセスを繰り返します。
  • この段階で、原材料の調達や表示に関する法規制への適合性も確認します。


最終決定・量産準備:

  • 試作で最終的な味や品質が決定したら、製造方法、使用する原材料、パッケージデザイン、表示内容などを最終決定します。
  • 製造に関する契約を締結し、量産体制に入ります。この際、ロット数、納期、支払い条件などを改めて確認します。


品質管理・納品

  • OEMメーカーは、契約に基づき厳格な品質管理のもとで調味料を量産します。
  • 定期的な検査や品質チェックが行われ、製品の安全と品質が確保されます。
  • 完成した製品は、委託側の指定の場所へ納品されます。


【事例紹介】調味料のOEMで成功した企業の共通点

実際に調味料のOEM製造を活用して市場で成功を収めている企業は数多く存在します。彼らの成功にはいくつかの共通点が見られます。

ニッチなニーズを的確に捉えた商品開発

特定の食材に特化した調味料、アレルギー対応の調味料、地域限定の食材を使用した調味料など、大手メーカーが手がけにくいニッチな市場のニーズを的確に捉え、高品質な商品を開発しています。OEMメーカーの専門知識が、こうした細やかなニーズに応える製品づくりを可能にしています。

飲食店がオリジナル調味料で差別化

有名レストランや専門料理店が、自店の人気メニューで使用している「秘伝の味」をO商品化し、家庭向けに販売するケースが増えています。これにより、顧客は自宅でプロの味を手軽に楽しめるようになり、店舗は新たな収益源とブランドイメージの向上に成功しています。特にコロナ禍以降、テイクアウトや自宅での食事需要が高まったことで、この動きは加速しています。

地域資源を活かした特産品の創出

地域の特産品(例:柚子、醤油、味噌など)と連携し、付加価値の高い調味料を開発する事例です。OEMメーカーは、地域の生産者と連携し、安定した原材料の供給と品質管理をサポート。地域活性化にも貢献しながら、特色ある商品として全国に販路を広げています。

これらの成功事例に共通するのは、自社の強みやアイデアと、OEMメーカーの専門知識・技術・生産能力がうまく融合している点です。そして、何よりも「消費者に喜ばれる商品」を追求する姿勢が、成功の根底にあると言えるでしょう。

まとめ|OEM活用の可能性と次へのステップ

調味料のOEMは、現代の食品業界において、新たな商品開発を効率的かつ効果的に進めるための強力なソリューションです。開発コストやリスクを抑えつつ、専門的な知識と技術を活用し、柔軟な生産体制で市場ニーズに迅速に対応できるという、多くのメリットがあります。

「オリジナル調味料でブランド力を強化したい」「小ロットから新商品を試したい」「開発リソースが不足している」といった課題を抱えている方は、OEMの活用が解決策となるでしょう。

この記事でご紹介したポイントを参考に、品質、開発力、コミュニケーション能力、そしてコストを総合的に考慮し、最適なパートナーを選びましょう。

シェアシマなら、信頼できるパートナー選びから原材料の調達、商品化まで、食品業界で20年以上の現場経験を持つプロが全てサポートします。調味料のOEMにお悩みがある方は、ぜひお問合せください。

シェアシマを使うメリット

OEMのポイントを押さえたサポート

食品の企画開発、OEM委受託を数多く経験したスタッフが工場探索から商品化まで効率的にサポートします。

情報漏洩防止

商品開発案件、特に新商品ともなれば、その情報は外部に知られたくないものです。直接問い合わせを行っても、結局委託に至らないことは多々あり、委託者の情報だけが拡散されてしまうリスクがあります。

シェアシマが社名非公開でOEM先の探索、交渉を行いますので、不必要な情報漏洩を防ぐことができます。

3,000社を超える企業からお探しします

HP等でOEM受託をPRされていない工場は検索してもヒットしません。シェアシマなら3,000社を超える会員企業から情報を集めることができます。

執筆者プロフ シェアシマ編集部

食品業界に携わる方々に向けて、日々の業務に役立つ情報を発信しています。食品業界の今と未来を示唆する連載や、経営者へのインタビュー、展示会の取材、製品・外食トレンドなど話題のトピックが満載!さらに、食品開発のスキルアップや人材育成に寄与するコンテンツも定期的にお届けしています。

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