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おから粉(おからパウダー)の効果|低カロリーで血糖値対策にも

おから粉(おからパウダー)の効果|低カロリーで血糖値対策にも

インターネット通販やスーパーの店頭などで「おから粉(おからパウダー)」を見かける機会が増えました。おからを乾燥させて粉末状に加工した製品ですが、「どのような効果があって、どのような使い方が可能なのかよく分からない」とお悩みの人もいるでしょう。

そこで、今回は、おから粉が小麦粉などの代用品として使用できることや、きな粉との違いについて徹底解説します。その上で、低カロリーで食物繊維が多いことや、ダイエットに役立つこと、血糖値の上昇が緩やかになる効果が期待できることも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。


おから粉(おからパウダー)とは|おからを乾燥させて粉状にした

おから粉とは、豆腐や豆乳を製造する際の副産物として発生する「おから」を乾燥させて粉状に加工した製品です。

生のおからは水分が多いため、消費期限が2日程度と短く、冷蔵庫で保管しなけばなりません。しかし、水分を飛ばしたおから粉であれば、開封前は常温保管が可能で、消費期限は数ヵ月以上になります。

小麦粉などの代用品として使うことも可能

水分が大量に含まれている生のおからは、用途が限定されます。しかし、おから粉は乾燥していて粉状になっているので、小麦粉などの代用品として多種多様な料理で使用することが可能です。

たとえば、蒸しパンやお好み焼き、クッキーなどを作る際に、小麦粉に混ぜて使うほか、小麦の代用としておから粉を活用してみてはいかがでしょうか。

きな粉との違い

きな粉とは、大豆を回転させながら一般的には220℃程度で約30秒煎った上で、粉砕して粉状に加工した製品です。煎り加減を調整することで、色が黄色や褐色に変化します。

おから粉も、原材料は大豆です。ただし、豆腐や豆乳を製造する過程でしぼりかすとして残った「おから」を乾燥させて粉末状に加工するという点が異なります。

おから粉の栄養と効果

以下は、おから粉100gに含まれる主な栄養成分です(※)。

  • タンパク質:23.1g
  • 脂質:13.6g
  • 炭水化物:52.3g
  • カリウム:1,300mg
  • カルシウム:310mg
  • リン:380mg


上記のほか、鉄や亜鉛、ビタミンB、ビタミンEなども含有していて、栄養価が優れています。

※参考:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

低カロリーで食物繊維が豊富

おから粉は、100gあたり333kcalと低カロリーです。また、食物繊維も豊富で、おから粉100gあたりに43.6g含まれています(※1)。食物繊維は、小腸で消化・吸収されずに大腸まで達する成分です。おから粉には便秘の予防をはじめとする整腸効果が期待できます(※2)。

※1参考:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
※2参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康

ダイエットに役立つ

おから粉に含まれる食物繊維には、水分を含んで膨張する性質があります。満腹感を覚えやすく、食べすぎを防ぐことが可能です。

また、大豆タンパク質の約20%を占める「βコングリシニン」には、体重の増加を抑制したり、脂肪組織重量を減少させたりする効果が期待できます(※)。

※参考:橋詰力ほか(2016年)「Single ingestion of soy β-conglycinin induces increased postprandial circulating FGF21 levels exerting beneficial health effects」Scientific Reports

血糖値の上昇が緩やか

βコングリシニンには、血糖値低下・糖代謝改善効果も期待できます。マウスを使用した研究ではありますが、東京大学の研究チームによって詳細な分子生物学的メカニズムが解明されていて、人間でも同様の機構が存在することが想定されています(※)。

食後の血糖値の上昇が緩やかにする効果が期待できるので、糖尿病で血糖値が気になっている人に向けた商品を開発する際には、おから粉を取り入れてみてはいかがでしょうか。

※参考:橋詰力ほか(2016年)「Single ingestion of soy β-conglycinin induces increased postprandial circulating FGF21 levels exerting beneficial health effects」Scientific Reports

おから粉の種類・商品例



おから粉は、粒が大きい順に、全粒粉、粗挽き、微粉、超微粉の4種類に大別されます。以下は、それぞれに適した用途です。目的に合わせて、上手に使い分けましょう。

  • 全粒粉:水に戻して「生おから」として使用するのに適している商品。卯の花を作る場合は、このタイプを選択。
  • 粗挽き:パン粉の代用品として使用可能。揚げものの衣やハンバーグのつなぎとして活躍。
  • 微粉:お菓子などを作る際に、小麦粉の代用品として使用可能。
  • 超微粉:ヨーグルトやスープ、飲み物に入れたり、サラダにふりかけたりして使用。


おから粉の使い方・食べ方



ここからは、おから粉の使い方・食べ方を紹介します。

蒸しパン

一般的な蒸しパンは、薄力粉(小麦粉の一種)で生地を作りますが、おから粉を使用して蒸しパンを作ることも可能です。

簡単に作れて腹持ちが良く、主食にもおやつにもなるので、試してみてはいかがでしょうか。

お好み焼き

小麦粉の代わりに、おから粉を使用してお好み焼きを作ることも可能です。食物繊維がたっぷり含まれ、通常のお好み焼きよりも低カロリーでダイエットに適しています。

なお、ソースや具材の種類・分量によってはカロリーが高くなる可能性があるので注意しましょう。

クッキー

クッキーは薄力粉などを使用して作るのが一般的ですが、おから粉で生地を作る方法も試してみてはいかがでしょうか。

おからが苦手な人でも、クッキーの形にすれば食べやすくなります。ナッツ類を入れてアレンジすることも可能です。

米粉やサイリウムハスクと一緒に使う方法も

小麦粉の代わりにおから粉を使用する方法を紹介してきましたが、米粉やサイリウムハスクと一緒に使用する方法もおすすめです。

米粉やおから粉はグルテンフリーなので粘り気が不足し、生地がまとまりにくく、パサついて飲み込みにくいお菓子になる場合があります。それを解消する方法として、サイリウムハスクを混ぜると滑らかな食感を実現できます。

サイリウムハスクについてはこちら:サイリウムハスク(サイリウム)の効果|栄養成分や健康効果、副作用、食べ方をご紹介!

まとめ

豆腐や豆乳を製造する際に生じる「おから」を乾燥させ、粉状に加工した製品がおから粉です。小麦粉の代用品として使用することが可能なので、蒸しパンやお好み焼き、クッキーといった商品に使うことができます。また、おから粉は、栄養価が優れていて低カロリーです。食物繊維が豊富でダイエットに役立つほか、血糖値の上昇を緩やかにする効果も期待できるので、ヘルシーな食品として、ぜひお試しください。

執筆者プロフ シェアシマ編集部

食品業界に携わる方々に向けて、日々の業務に役立つ情報を発信しています。食品業界の今と未来を示唆する連載や、経営者へのインタビュー、展示会の取材、製品・外食トレンドなど話題のトピックが満載!さらに、食品開発のスキルアップや人材育成に寄与するコンテンツも定期的にお届けしています。

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