食品の企画開発をサポートする

ブロッコリーが指定野菜に!従来の14品目一覧と特定野菜との違いについて解説

ブロッコリーが指定野菜に!従来の14品目一覧と特定野菜との違いについて解説

2026年4月に、ブロッコリーが「指定野菜」に追加されます。この指定野菜の追加は、1974年のばれいしょ(じゃがいも)以来、約半世紀ぶりです。こうした状況を受けて、食品開発の現場では、どのような対応が求められるのでしょうか。

本記事では、指定野菜制度の概要や従来の14品目とともに、「特定野菜」との違いや、食品開発者として押さえておきたいブロッコリーの特性、現場で求められる意識や対応について解説します。

ブロッコリーが指定野菜に追加された背景・理由



ブロッコリーはこれまで「特定野菜」というカテゴリに含まれていましたが、出荷量・消費量の増加を背景に、2026年度から「指定野菜」に格上げされます。

ブロッコリーはビタミンCなど栄養が豊富な野菜として注目を集めていて、手軽に調理できることも人気の理由のひとつです。

農林水産省のデータによれば、2023年のブロッコリーの出荷量は15万6,400トンで、5年前の2019年と比較すると13%増加しています(※)。
※参考:農林水産省「作物統計調査 作況調査(野菜) 令和5年産野菜生産出荷統計」

指定野菜とは?



「指定野菜」とは、消費量が多く国民生活にとって重要とされる野菜を農林水産省が定めたものです。指定野菜の制度は「野菜生産出荷安定法」に基づき、主要な野菜の安定供給と価格の安定を目的として運用されています。

指定野菜に認定されると、価格が大幅に下落した際に、指定産地の区域内で生産されたものに限り、生産者へ補給金が支払われます。

この補給金は「野菜価格安定制度」に基づいて、継続的な野菜の生産と、消費者への野菜の安定的な供給のために、生産者補給金として支払われるものです(※)。
※参考:農林水産省「野菜価格安定制度の概要」

指定野菜の従来の14品目と特徴

2025年4月時点で指定されている野菜は次の14品目です。いずれも消費量が多く、国民の食卓を支える品目です。

指定野菜14品目
キャベツ、きゅうり、さといも、だいこん、たまねぎ、トマト、なす、にんじん、ねぎ、はくさい、ばれいしょ(ジャガイモ)、ピーマン、ほうれんそう、レタス


指定野菜と特定野菜の違い

「指定野菜」と似た用語に「特定野菜」がありますが、両者には運用上の位置づけや補給制度の対象が異なります。

特定野菜とは、指定野菜以外の重要野菜で、制度上「指定野菜に準ずる」として選定されたもの。たとえば、チンゲンサイやかぼちゃなどの35品目が指定されています。

特定野菜についても、価格が大幅に下がった場合には補給金が交付されます。

特定野菜35品目
アスパラガス、いちご、えだまめ、かぶ、かぼちゃ、カリフラワー、かんしょ、グリーンピース、ごぼう、こまつな、さやいんげん、さやえんどう、しゅんぎく、しょうが、すいか、スイートコーン、セルリー、そらまめ、チンゲンサイ、生しいたけ、にら、にんにく、ふき、みずな、みつば、メロン、やまのいも、れんこん、ししとうがらし、わけぎ、らっきょう、にがうり、オクラ、みょうが、ブロッコリー(※)
※ブロッコリーは2026年4月から指定野菜に格上げ

出典:農林水産省「野菜価格安定制度の概要」

原料としてのブロッコリーの特徴と開発のポイント



食品原料としてブロッコリーを扱う際、いくつかの特性と開発上のポイントがあります。

原料の調達・供給

ブロッコリーは全国各地で生産され、産地リレーにより年間を通じた収穫が可能です。原料を安定的に確保できるという点で、この供給体制があることは大きなメリットであり、開発計画に組み込みやすい原料といえます。

加工性・保存性

ブロッコリーは加熱調理や冷凍加工への適性が高く、加工食品原料としての扱いやすさがあります。特に、冷凍ブロッコリーは流通中の品質の劣化が比較的少なく、年間を通じた安定原料として評価されています。

色・食感・栄養の扱いやすさ

緑色の鮮やかさは、商品の差別化要素として活用できます。また、ブロッコリーはビタミンCや食物繊維などの栄養価が高く、健康志向の消費者に訴求することも可能です。

他野菜と比べた汎用性

ブロッコリーには、サラダやスープ・スムージーの原料など、多様な用途があります。他の野菜原料と組み合わせやすいのも大きな特徴です。

食品開発現場からみる、指定野菜になるメリット



ブロッコリーが指定野菜に追加されることで、次のようなメリットが期待できます。

コスト管理と安定供給

指定野菜には価格下落時の補給金制度があり、これにより原料価格の急変リスクが低減します。これは、商品開発やコスト管理の面で大きなメリットです。

市場認知と価値の向上

指定野菜になることで「生活に欠かせない主要野菜」という認識がより強まります。これにより、消費者の意識の変化や、マーケティング上の価値向上にもつながる可能性があります。

品質向上による商品の差別化

指定野菜の制度では、「指定産地」を国が定める仕組みになっています。このため、指定産地では、産地の育成や、設備投資などによる品質改善がより一層強化されることが期待できます。原料がより高品質になることで、商品の差別化がしやすくなります。

まとめ

ブロッコリーの「指定野菜」への追加は、原料の安定供給や価格の変動リスクの軽減、商品価値向上という観点から、食品開発現場にとって重要なトピックです。

制度の背景や従来の14品目、特定野菜との位置づけの違いを理解することで、原料選びや商品設計の幅を広げることが可能です。

制度の仕組みを理解した上で、ブロッコリーをはじめとする野菜の活用施策を見直し、今後の商品開発にぜひ役立ててください。

「ブロッコリー」をシェアシマで検索する >

執筆者プロフ シェアシマ編集部

食品業界に携わる方々に向けて、日々の業務に役立つ情報を発信しています。食品業界の今と未来を示唆する連載や、経営者へのインタビュー、展示会の取材、製品・外食トレンドなど話題のトピックが満載!さらに、食品開発のスキルアップや人材育成に寄与するコンテンツも定期的にお届けしています。

合わせて読まれている記事

進化する鍋つゆ、“選ぶ楽しさ”の時代へ   【食品製品情報トレンドウォッチ】

進化する鍋つゆ、“選ぶ楽しさ”の時代へ 【食品製品情報トレンドウォッチ】

  • ヘルスケア
  • 栄養強化
  • プラントベース
  • フェムケア
日常に溶け込む「腸活」   【食品製品情報トレンドウォッチ】

日常に溶け込む「腸活」 【食品製品情報トレンドウォッチ】

  • ヘルスケア
  • 栄養強化
  • プラントベース
  • フェムケア
トップインタビュー 株式会社GOOD NEWS|大ヒット菓子「バターのいとこ」人気が続く理由に迫る

トップインタビュー 株式会社GOOD NEWS|大ヒット菓子「バターのいとこ」人気が続く理由に迫る

  • SDGsに貢献
  • アップサイクル
  • 国産
アサイー ~「ブーム」から「定着」へ~   【食品製品情報トレンドウォッチ】

アサイー ~「ブーム」から「定着」へ~ 【食品製品情報トレンドウォッチ】

  • ヘルスケア
  • 栄養強化
  • プラントベース
  • フェムケア
食品開発展で必見!植物性タンパクとプラントベース食品の最先端【ロケットジャパン】

食品開発展で必見!植物性タンパクとプラントベース食品の最先端【ロケットジャパン】

  • SDGsに貢献
  • 機能性原料
  • ヘルスケア
  • 栄養強化
  • プラントベース
卵の価格高騰が食品開発に与える影響|注目の代替素材と持続可能な対応策

卵の価格高騰が食品開発に与える影響|注目の代替素材と持続可能な対応策

  • 味覚
  • 代替(置き換え)
  • プラントベース
  • SDGsに貢献

同じカテゴリの記事

新しい食の価値基準「ウェルパ」とは? 心と体を満たすウェルビーイングな商品開発の視点

新しい食の価値基準「ウェルパ」とは? 心と体を満たすウェルビーイングな商品開発の視点

  • ヘルスケア
  • 腸内環境
  • フェムケア
  • 機能性原料
免疫力を高めるには? 発酵食を活かした商品開発のトレンド

免疫力を高めるには? 発酵食を活かした商品開発のトレンド

  • ヘルスケア
  • 機能性原料
  • 腸内環境
抗糖化とは?糖化を改善する食べ物やお茶について解説

抗糖化とは?糖化を改善する食べ物やお茶について解説

  • 低糖質
  • ヘルスケア
OEMで叶える飲料開発|ドリンク製造の成功の秘訣とポイント

OEMで叶える飲料開発|ドリンク製造の成功の秘訣とポイント

栄養強化食品開発のために知っておきたい“吸収を阻害する成分”の組み合わせ【管理栄養士監修】

栄養強化食品開発のために知っておきたい“吸収を阻害する成分”の組み合わせ【管理栄養士監修】

  • 栄養強化
調味料のOEM(受託製造)|売れる商品開発の秘訣!小ロット・高品質を実現するパートナー選びのポイント

調味料のOEM(受託製造)|売れる商品開発の秘訣!小ロット・高品質を実現するパートナー選びのポイント

  • コストダウン
  • 味覚