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プラントベース食品開発に独自の価値を|原料とソリューション提案による総合支援【長瀬産業】

世界規模で急速に拡大しているプラントベース市場。そのなかで、原料の提供からソリューション提案まで総合的に支援を行っているのが、長瀬産業株式会社です。
実際にどのように事業を展開し、どんな商品を取り扱っているのでしょうか。この記事では、グローバルネットワークを活かした独自の事業展開とプラントベース商品についてお伝えします。

品目2000以上・海外30拠点から導く提案力


長瀬産業が率いるNAGASEグループは、海外30拠点にグローバルネットワークを展開しています。取り扱いのある品目は2000以上にのぼり、このネットワークを利用して独自のソリューション提案を行っています。


NAGASEグループの食品事業の特徴とは

NAGASEグループの食品素材事業は、ナガセケムテックス株式会社の酵素販売から始まりました。

その後、トレハロースなど機能性糖質の開発を行う株式会社林原や、プロテインやアミノ原料をはじめとしたスポーツニュートリションに強みを持つ米国Prinovaを買収し、組織体制を強化してきました。

NAGASEグループの最大の特徴は、素材の提案だけでなく、製造加工やアプリ―ケーション、レギュラトリー対応などの提案が柔軟にできるということ。国内外の多様なネットワークを活かして事業を展開しています。

ソリューション提案事例:マスキング

林原と連携して行った、プラントベースパテのマスキング(※)の提案事例があります。プラントベースの素材「エンドウ豆タンパク」は、一般的に独特の豆臭さやえぐみ、パサパサとした食感があります。

そこで、プラントベースのハンバーグのパテでは、トレハⓇを使用した独自のマスキング技術を利用することで、豆特有の風味を改善し、豆臭さの少ないジューシーなパテをつくることに成功しました。

また、焼成したパテを冷蔵保存し、翌日に温め直して食味の評価を行いました。従来品とトレハⓇを添加したものを比較したところ、トレハⓇの添加により、時間が経過してもおいしさをキープできることがわかりました。

※マスキング……食品の好ましくない香りや味を緩和する手法のこと

プラントベース原料の商品ラインナップ


NAGASEグループで取り扱いのある主なプラントベース原料は、エンドウ豆タンパクと大豆タンパクです。

エンドウ豆タンパク


エンドウ豆タンパクは、日本では知名度があまり高くないものの、海外ではすでに人気のあるプラントベース原料です。大豆や乳由来のタンパク質に比べて、アレルギーのリスクが少ないのが特徴です。

エンドウ豆タンパクは形状の違いにより、粒状タイプと粉末タイプがあります。フランスで製造を行い、高品質な商品を提供しています。

大豆タンパク


さまざまなプラントベース商品に使われていて人気を集めている素材のひとつ、大豆タンパク。栄養の強化だけでなく、食感の改善など多様な用途で利用することができます。

大豆タンパクは、中国と日本で製造されたものの2種類があります。お客さまのニーズやご希望に合わせて、配合から提案することが可能です。

海外採用事例のご紹介

NAGASEグループのプラントベース原料は、海外でも採用されています。たとえば、代替肉やフライドチキン、豆腐などです。

代替肉の製品に重量の3%程度の植物性タンパク質を添加することで、保水性が高まりジューシーな食感を実現できます。また、フライドチキンの衣に利用することで、サクサクとした食感に改善できます。「グルテンフリー商品」として訴求できるのも、大きなメリットです。

会社概要

社号:長瀬産業株式会社 Nagase & Co., Ltd
東京本社:東京都千代田区、大阪本社:大阪市西区
代表者:代表取締役社長 上島宏之
創立:大正6年(1917年)12月9日
会社ホームページ :https://www.nagase-foods.com/jp/

長瀬産業が登壇したシェアシマセミナーをアーカイブでご覧いただけます


エンドウ豆タンパク質などのプラントベース原料を提供し、独自のソリューション提案を行っているNAGASEグループ。急速に拡大しているプラントベース市場の動向を知り、自社の事業展開に活かしていきませんか。
長瀬産業ほか2社が登壇した、第29回シェアシマセミナー「注目のプラントベースフード関連原料の最新情報」(2023年6月21日開催)をアーカイブでご覧いただけます。


プログラム

1.シェアシマ事務局より
2.製品・サービス紹介(各社20分)
ー長瀬産業株式会社
ー池田糖化工業株式会社
ーミヨシ油脂株式会社
3.その他

プラントベースフード開発のヒントを探している方、プラントベースフードの営業やマーケティングに役立てたい方、最新の情報を手に入れたい方はぜひご覧ください。

視聴方法

シェアシマセミナーのアーカイブ視聴をご希望される方は、シェアシマサイトトップページより会員登録(無料)をお願いします。
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海外で話題の「エンドウ豆タンパク質(プロテイン)」とは

エンドウ豆タンパク質は、別名「エンドウ豆プロテイン」「ピープロテイン」と呼ばれていて、海外ではすでに話題を集めています。では、エンドウ豆タンパク質にはどのようなメリット・デメリットがあり、どんな飲み方をすると効果的に栄養が摂取できるのでしょうか。

シェアシマinfoでは、エンドウ豆タンパク質(プロテイン)についてご紹介しています。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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食品原料

【8月度】注目の原料商品のご紹介|シェアシマ編集部まとめ

シェアシマの原料ページに登録されている927点(8月末日時点)のうち、2024年8月に閲覧数の多かった商品をまとめてご紹介します。

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食品原料

乳酸菌のご紹介〜腸活や免疫力向上の強い味方

近年、腸内環境の改善が健康維持に欠かせない要素として注目されています。特に、乳酸菌やそれを用いた発酵食品は、腸内フローラのバランスを整えるだけでなく、免疫機能の向上にも寄与する成分として高い評価を受けています。こちらの記事では、乳酸菌の種類、各種食品の事例、およびその機能性に関する最新の知見を提供します。貴社の商品開発において、これらの情報を活用し、より競争力のある商品の開発にお役立てください。乳酸菌とは乳酸菌とは、特定の菌の名称ではなく「ブドウ糖や乳糖などの糖を分解して乳酸をつくりだす細菌の総称」です。乳酸菌は善玉菌の一種で、腸内で悪玉菌の繁殖を抑え、腸内環境を整える働きが期待されています。腸内にはさまざまな菌が存在していて、大きく分けると3種類あります。善玉菌……人間の腸内で良い働きをする菌悪玉菌……一般的には腸内で悪い働きをするとされる菌日和見菌……良い・悪いのどちらでもない菌善玉菌・悪玉菌・日和見菌がバランスを保っている状態が理想的な腸内環境です。不規則な生活や、タンパク質・脂質に偏った食事が続くことで、バランスが崩れるといわれています。乳酸菌とビフィズス菌乳酸菌と並んでよく知られているのがビフィズス菌です。ビフィズス菌も善玉菌のひとつです。ビフィズス菌は、糖を分解する際に乳酸だけでなく酢酸も作りだします。また、乳酸菌との大きな違いとして、乳酸菌は酸素が存在する環境で生育できるのに対して、ビフィズス菌は酸素がある環境では生育できません。乳酸菌の種類と特徴、食品例乳酸菌は、ヨーグルトや味噌など身近な食品で活躍しています。ここでは菌の種類と特徴、食品例について紹介します(※)。

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食品原料

業務用野菜ペーストのご紹介〜離乳食や介護食にも!メリットから活用法まで

野菜の栄養が凝縮された、野菜ペースト。ペースト状になっているので、そのまま食べるだけでなく、色付けから栄養補助まで多様な目的で活用できます。この記事では、野菜ペーストを使うメリットと食品への活用法と共に、関連商品をまとめてご紹介します。開発テーマや条件にあった原料を見つけるために、ぜひ参考にしてください。野菜ペーストのメリット5つ旬の野菜をペースト状に加工した「野菜ペースト」。野菜ペーストには、生の野菜にはないメリットがあります。ここでは、野菜ペーストならではのメリットを5つ紹介します。栄養を丸ごと摂取できる野菜ペーストは、野菜を煮詰める、すり潰すなどの方法によって作られます。旬の野菜を新鮮なうちにそのまま加工したものも多く、野菜の栄養をしっかりと摂取できます。一般的に野菜の皮やその周辺には栄養が豊富に含まれています。野菜ペーストを上手に活用することで、野菜の栄養を丸ごと取り入れることができます。素材本来の色・味が楽しめる野菜ペーストは旬の野菜を新鮮なうちに加工してペースト状にしたもの。野菜本来の色や風味を楽しむことができます。たとえば、ほうれん草ペーストは「緑色」、にんじんペーストは「橙色」など自然かつ鮮やかな色があり、料理などの色付けとしても活用できます。消化吸収しやすい野菜ペーストはなめらかなペースト状になっているため、赤ちゃんやお年寄りなど咀嚼が困難な場合であっても食べやすいのが特徴です。通常の食材は、咀嚼をしっかりすることで消化吸収されます。しかし、野菜ぺ-ストは水分を多く含んでいるため水なしでも飲み込むことができ、咀嚼しなくても消化吸収しやすいというメリットがあります。調理の手間が削減できる一般的に野菜をペースト状にするには、加熱後にすり潰して裏ごしするなど、大変な手間がかかります。野菜ペーストを活用することで、こうした面倒な工程を省くことができ、調理の手間が大幅に削減できます。長期保存できる多くの生鮮野菜は、時間が経つと鮮度が悪くなってしまい、長期保存には不向きです。それに対して、野菜ペーストは旬の時期に野菜を加工し、冷凍保存をすることもできます。生鮮野菜に比べて保存性が格段に高く、野菜ペーストを活用することで、食品ロス削減にも貢献できます。野菜ペーストの活用法野菜ペーストと一口にいっても、いろいろな種類・タイプがあります。たとえば、原材料では、にんじんやかぼちゃ、とうもろこし、ほうれん草、じゃがいも、グリンピース、枝豆を利用したものなど多種多様です。アイデア次第で幅広く活用できる野菜ペーストは素材の味わいを生かしてそのまま食べたり、スープなどに利用したりするだけでなく、食品の色付け(天然着色料)や栄養補助など、アイデア次第で幅広い目的で活用できます。そのまま利用……かぼちゃサラダ(かぼちゃペースト)、ポテトサラダ(じゃがいもペースト)、製菓用あん(さつまいも、豆など)スープ……コーンスープ(とうもろこしペースト)、ポタージュ、ミネストローネ飲料……スムージー(にんじんやほうれん草ペーストなど)調味料……ソース(グリンピースや枝豆ペーストなど)、ホワイトソース(じゃがいも)、パスタソース、ドレッシング、たれ類色付け(野菜の色を活かした天然着色料として)…パンや焼き菓子、ホイップクリームデザート、菓子……かぼちゃプリン、アイスクリーム、スナック菓子などまた、栄養豊富で消化吸収しやすいので、離乳食や介護食への活用もおすすめです。このほか、冷凍食品への活用や、かぼちゃペーストを生地に練り込んでハロウィン仕様にするなど「季節商品」にも利用できます。野菜ペースト商品のご紹介ここからは、野菜ペーストの原料情報を素材別にご紹介します。シェアシマ会員様は、商品の規格書をダウンロードしたり、企業の担当者様に直接問い合わせをすることができます。ぜひご活用ください。にんにく黒にんにくペースト|株式会社食工房のだ屋青森県産にんにくをじっくりゆっくり熟成させてからペースト状にした製品。平均糖度50と濃厚な味で、 添加等は一切しておらず、黒にんにくの持つ酸味・甘みをそのまま感じられます。 おろしニンニク|株式会社あさの中国産にんにくを粉砕したペースト状製品。 食塩、pH調整剤(クエン酸)使用。調味料や惣菜等、幅広い加工食品に利用可能です。しょうが冷凍ジンジャーペースト(高知県産)|株式会社あさの高知県産の大生姜を、洗浄〜皮むきなどの工程を経てペースト状にしました。無添加、生姜100%の商品です。調味料や惣菜(からあげ・生姜焼き・餃子等)、魚や肉などのマスキング等として幅広く使用できます。 じゃがいも北アカリペースト【1kg×10】|株式会社新進じゃがいもペースト【10kg】|株式会社新進産地にて前処理された冷凍じゃがいもを原料に、新進独自の「凍結磨砕法」によってペースト化しました。甘みの強いじゃがいもの風味を活かした商品開発の原料として好評です。裏ごしと比べて滑らかで、冷製スープやホワイトソース、とろみ付けなど様々な用途に向いています。さつまいも鹿児島県産紫芋ペースト10k|フーディーズリンク株式会社鹿児島県産紫芋アヤムラサキを原料としたペーストです。お菓子や餡等に着色料を使用せず紫芋由来の自然な色を付けることができます。焼芋ペースト|株式会社みつい食品紅あずまをじっくりと焼き上げてペーストにしました。お菓子の材料に最適です。紅芋ペースト|南西食品株式会社沖縄県久米島産ちゅら恋紅(ちゅらこいべに)100%使用。 赤紫の色素であるアントシアニンは、抗酸化活性の高いポリフェノール系の成分であり、血圧低下や美容効果があると言われています。 自社農場を通して調達しているため年間を通して安定供給を行えます。ほうれんそうプレミアムほうれん草ペースト【500g×20】|株式会社新進ほうれん草ペースト【10kg】|株式会社新進産地にて前処理された冷凍ほうれん草をペースト化しました。ほうれん草の鮮やかな色を生かした商品開発に最適です。パスタなどの麺類やパンへの練り込み、ソースやスープなどメニューの幅が広がります。とうもろこしプレミアムとうもろこしペースト【500g×20】|株式会社新進とうもろこしペースト【10kg】|株式会社新進産地にて前処理された冷凍とうもろこしを原料としてペースト化しました。裏ごしと比べて滑らかで分散性が高く、スープなどに使用すると舌ざわり滑らかな商品に仕上がります。 その他、とうもろこしの甘みと風味を活かしたスナック菓子やパスタソースなどにもおすすめです。にんじんプレミアムにんじんペースト【500g×20】|株式会社新進にんじんペースト【10kg】|株式会社新進北海道産の冷凍にんじんを原料としてペースト化しました。素材そのものの鮮やかな色が保持され野菜らしさを活かした商品へご活用いただけます。滑らかで分散性が高く、ゼリーやケーキなどの製菓や、スープ、パスタソース、ドレッシングなどにも利用できます。かぼちゃプレミアムかぼちゃペースト【500g×20】|株式会社新進かぼちゃペースト【10kg】|株式会社新進北海道産の冷凍かぼちゃを原料としてペースト化しました。かぼちゃの鮮やかな色を活かした、季節感を演出する商品開発の原料として好評です。ハロウィンなどのイベント商品、プリンやケーキ、スープなどさまざまな用途で利用可能です。マメ類白いんげんペースト【10kg】|株式会社新進乾燥白いんげんを水戻ししてペースト化しました。素材そのものの風味となめらかさを活かし、スープや白あんなど、料理から製菓まで利用できます。枝豆ペースト【10kg】|株式会社新進産地にて前処理された冷凍むき枝豆をペースト化しました。枝豆の風味を生かした、季節感を演出する商品開発に適しています。スープ、豆腐、スナック菓子、水練り製品などに利用できます。グリーンピースペースト【10kg】|株式会社新進産地にて前処理された冷凍グリーンピースを原料としてペースト化しました。グリンピースの色や風味を活かし、スープはもちろん、スナック菓子やパウンドケーキなどの製菓原料としても活用できます。トウガラシ類ハラペーニョペースト-加熱品|アップサイクルプロジェクトメキシコ産ハラペーニョを使用したペーストです。調味料、ソースとしてご活用ください。塩蔵冷凍青唐辛子ペースト|株式会社ヴォークス・トレーディング豊かな風味と濃い緑色が特徴のインドネシア産青唐辛子を使用しています。現地に日本人スタッフが常駐しているため、品質管理や農薬管理を徹底しています。抹茶オーガニックで色飛びしない便利な「宇治抹茶ペーストOh」|合同会社OMGT材料は有機宇治抹茶と水だけ。原料の抹茶は、日本、アメリカ、カナダ、EUの有機認証を取得、放射能検査安全合格済みです。着色料無添加で加熱しても色が飛ばないので、抹茶飲料にも、抹茶スイーツ・焼き菓子や抹茶アイス・抹茶ソフトクリームにも活用できます。大和美人抹茶ペースト(20%)|株式会社奈良祥樂大和美人抹茶ペースト|株式会社奈良祥樂大和抹茶ペーストは、抹茶の色と味を兼ね備えたペースト茶です。分散性が高くダマにならないので作業効率が良く、また滑らかなので舌触りもいいのが特徴です。OEM対応発酵野菜ペースト|株式会社新進ご希望の野菜素材を乳酸発酵ペーストに加工いたします。【OEM対応】野菜ペースト|株式会社しらかわ五葉倶楽部120μの微細カットで、素材も滑らかに!シェアシマ掲載の「野菜ペースト」をチェックする野菜の栄養が凝縮されていて、幅広い用途に利用できることから注目を集めている、野菜ペースト。今回は主な活用法を紹介しましたが、アイデア次第で多様な目的に活用できます。また、野菜ペーストは野菜を丸ごと使う場合も多く、長期間保存できることから、フードロス削減など社会課題の解決にもつながります。野菜ペーストを上手に活用してオリジナルの商品を開発しませんか。食品の企画開発をサポートする「シェアシマ」では、無料の会員登録で、商品ページの【規格書・商品情報をダウンロード】【サンプル依頼・問い合わせ】機能がご利用いただけます。

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食品原料

豪州シェアNo.1|新時代プラントベースミート「v2」の魅力を徹底解説【オザックス】

世界的に拡大を続けるプラントベース市場。なかでも2019年にオーストラリアで誕生して以来、急成長しているプラントベースミートが「v2」です。「ひき肉状で加工しやすい」「冷めても肉のような旨味と食感が残る」など、食材としても優れている「v2」の特徴をご紹介します。優れた加工性と「まるで肉」の旨味と食感通常のひき肉と同じ感覚で導入できるオージー・ビーフの国オーストラリアで誕生した「v2」。同国の国立科学機関CSIROが開発に携わり、ジューシーな肉のリアルな旨味が再現された植物性原料100%のプラントベースミートです。「v2」はひき肉状のため、通常の牛・豚ひき肉などと同じ感覚で調理できるのが大きな特徴。水で戻すなどの工程も不要です。そのため、既存の製品メニューや製造工程を大きく変更することなく、自社商品にプラントベースミートを導入できるのです。冷めてもジューシー、2種類の味わい肉汁がにじみ出るような味わいと食感。「v2」が「肉そのもの」のようなおいしさを再現できる理由は、その優れた保水性にあります。そのため、加工後に再冷凍しても食品がパサパサとした仕上がりにならず、肉らしい食感が損なわれません。まさに次世代のプラントベースミートとも呼べる「v2」は、調理メニューに合わせて2種類がラインナップ。ミートソースや牛そぼろなど牛肉の代わりとして利用できる「ビーフ味」と、餃子やシュウマイなど豚肉の代わりとして利用できる「ジューシー味」、そしてハンバーガー用パテとしてそのまま使える「v2バーガー」がそろっています。牛ひき肉と同様に調理できる「ビーフ味」、豚肉のようなコクが味わえる「ジューシー味」、100%植物性原料のバーガーパテとして使える「バーガー」がそろう「v2」シリーズ。メニュー開発の可能性がさらに広がるひき肉と混ぜ、既存メニューに付加価値を「v2」はそのまま利用するのはもちろん、通常の牛・豚ひき肉と混ぜる「ハイブリッド加工」も容易に行えます。配合量のバランスによって製品メニューの栄養価や価格を調整しやすい点も、ひき肉状の「v2」ならではの強みといえるでしょう。栄養価の面でも優秀で、「v2」は牛肉と同等の高い栄養価(鉄分・ミネラル・ビタミン類)と豊富な食物繊維を含み、しかも低脂質でコレステロールはゼロ。加工の手間を抑えながら栄養価を向上させ、そのうえ肉本来の味わいを保ったメニュー開発を可能にします。増量剤として一般的な植物たんぱく質とは一線を画す、新たな価値を生むハイブリッド加工が実現できます。需要が高まるハラル認証にも対応近年、食品の輸出展開において無視できないハラルやビーガン需要。植物性原料100%で加工性に優れた「v2」は、ハラル認証商品に向けた食品開発でも真価を発揮します。また、遺伝子組み換え原料不使用、合成着色料・香料・防腐剤など天然由来以外の原料も不使用なため、食品の安全性、健康配慮へのニーズにもしっかりと応えています。すでに「v2」のオフィシャル小売商品である「v2プラントベース餃子」はシンガポールへの輸出展開が始まっており、今後の拡大が期待されています。v2プラントベース餃子(12個入り)豪州では「v2」の小売商品が充実「v2」の本場オーストラリアでは、ソーセージやナゲット、パスタソースなどに「v2」を使用した小売商品が続々登場しています。肉のおいしさや安全基準に厳しいオーストラリアで、「v2」が幅広い支持を受けていることがうかがえます。消費者の多様な嗜好に応えたい、あるいは自社製品とSDGsの関連性をアピールしたい……さまざまな理由から注目を集めるプラントベースミート。とはいえ肉の代替品としてのメニュー開発にハードルを感じる。そんな企業の悩みやニーズに応えられる食品原料が「v2」です。現在すでに複数の食品メーカーで、既存のひき肉を「v2」に置き換える動きが高まっているとのこと。今後も新時代のプラントベースミート「v2」に要注目です。【シェアシマ】で「v2」(ビーフ味)の情報を見る<この食品素材にも注目:セレンピア>オザックス株式会社では、日本製紙株式会社が開発した食用バイオマス素材「セレンピア」も取り扱っています。木材繊維を微細化して作られたセレンピアは、食品添加物として高い保水性を発揮し、食感を損なわずに成形後の形状を保持できる点が最大のメリットです。また、パンなどに添加すると生地の気泡が安定し、焼き上がりを一定に保てるため、製造時のロス率軽減にもつながります。

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食品原料

摘果みかんでアップサイクル!バナナやパパイヤの青い果実も食品に

近年、摘果みかんの活用などが進み、アップサイクル食品が注目されています。さまざまなメディアやセミナー、研修などで言葉を見聞きした経験をお持ちの人は多いのではないでしょうか。ただし、どのような意味なのかを正確に把握している人は少ないかもしれません。そこで、今回は、青い果実を利用したアップサイクル食品の事例に注目して詳しく解説します。フードロス削減につながる理由や、バナナやパパイヤなどみかん以外の国内の食品アップルサイクル事例も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。アップサイクルとはアップサイクルとは、捨てられるはずの生産物・商品に、「新たな価値」を付与して再利用を実現することです。単なるリサイクルとは異なり、新たな価値が付加されるため、「クリエイティブ・リユース(創造的再利用)」とも表現されます。★アップサイクルとSDGs、食品ロスとの関係性については、こちらの記事をご覧ください。食品のアップサイクルとは食品加工プロセスでは、品質に問題がないにもかかわらず、未活用のまま廃棄される食材が発生します。しかし、近年、従来は活用されていなかった食材に新たな価値を付与して市場に供給する「食品アップサイクル」の事例が増加しつつあります。アップサイクル食品を市場で販売すれば、事業者の売上増を実現できるほか、フードロスの削減も可能です。食品のアップサイクルがフードロス削減につながる理由「慈善活動として廃棄予定の食材を配布する」という方法でも、フードロスは削減されるでしょう。ただし、配布するためには輸送費・保管費用などがかかるため、主催者の資金が枯渇してしまうと活動を継続できません。その一方で、「新たな価値」を付加・提示するアップサイクル食品は、消費者にとって魅力があり、市場競争力を有します。事業として成立するため、長期的に持続可能で、トータルではより多くのフードロスを削減することにつながるでしょう。今後、マーケットの拡大が期待されていて、世界全体におけるアップサイクル食品事業の規模は2032年には11兆円に達すると予測されています(※)。※参考:Forbes(2021年5月31日)「Upcycled Food Is The Coolest Trend You’ve Probably Never Heard Of」 食品のアップサイクル国内事例3選以下、国内の食品アップサイクル事例を3つ紹介します。青いバナナ青いバナナとは、「皮が緑色の熟成前のバナナ」のことです。2023年8月頃から市場に出回るようになった背景には「これまで生産地で廃棄されていた規格外バナナを流通させ、食品ロスを減らそう」という気運の高まりがあります。従来、傷などが原因で「規格外」とされた青いバナナは、従来は熟成させずに廃棄されてきました。バナナの生産・販売事業を展開している株式会社ドールでは、こうしたバナナを活用するために「Doleグリーンバナナ」というブランド名で販売するようになりました。★青いバナナの詳細については、こちらのページをご覧ください。青いパパイヤ青いパパイヤとは、皮が緑色の未熟な状態のパパイヤのことです。果物としてではなく、野菜として食べられることから、「野菜パパイヤ」と呼ばれる場合もあります。熟して皮がオレンジ色になったパパイヤとは異なり、甘味はありません。熟す前のパパイヤは、栄養が豊富です。パパインやリパーゼ、アミラーゼといった酵素に加え、ビタミンB1やビタミンC、カルシウム、マグネシウム、食物繊維などの含有量も多いため、健康食材として注目されています(※1)。そのほか、ポリフェノールやフラボノイドも多く含んでいて、「青いパパイヤを発酵させて粉末状に加工した食品を高齢者に摂取させたところ、ナチュラルキラー細胞活性が回復した」という主旨の報告もあり、免疫機能を改善する効果が期待できます(※2)。青いパパイヤは、「パパイヤ茶」に加工されて販売されたり、サラダや炒め物など、多種多様な料理の具材として利用されたりしています。※1参考:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年「食品群名/食品名: 果実類/パパイア/未熟/生」※2参考:藤田雄三ほか(2017年)「Fermented Papaya Preparation Restores Age-Related Reductions in Peripheral Blood Mononuclear Cell Cytolytic Activity in Tube-Fed Patients」PLOS ONE摘果みかん・青みかん摘果みかんとは、熟する前の段階で早摘み・間引き(摘果)したみかんのことで、「青みかん」とも呼ばれます。摘果みかん・青みかんは、成熟果よりもフラバノン配糖体(ヘスペリジンやナリルチン)の含有量が多く、脂質代謝を改善する効果(※1)や、ハウスダストなどによる鼻の不快感を軽減する効果(※2)が期待できます。使い方としては、そのまま食するほか、絞った果汁を焼き魚などにかけたり、ハチミツとあわせてドリンクにして飲んだりするのもよいでしょう。摘果みかん・青みかんの皮から抽出したエッセンシャルオイルも流通しています。また、柑橘類の栽培が盛んな愛媛県を拠点とする愛媛製紙株式会社では、ジュースの製造過程で発生する搾汁残渣を加工した「柑橘由来機能性ペーストMaCSIE(マクシー)」を販売しています。★MaCSIEは、食品や化粧品の原料として活用の幅が広がっています。詳細については、こちらのページをご覧ください。※1参考:田丸靜香ほか(2017年)「廃棄される未熟ミカンに豊富に含まれるヘスぺリジンの可溶化 不溶性成分を茶飲料として摂取可能に」化学と生物、55巻、4号、pp.290-293※2参考:出口貴浩ほか(2021年)「未熟ウンシュウミカン果実含有食品の摂取による鼻の不快感の軽減およびQOL 改善作用とその安全性―ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験―」薬理と治療、49巻、11号、pp.1877-1887まとめ近年、アップサイクル食品を市場に供給し、フードロス削減に取り組む企業が増加中です。今回紹介した事例以外にも、数多くのアップサイクル食品が流通しています。市場の成長が期待される分野なので、日々、関連するニュースをチェックしてみてはいかがでしょうか。なお、「シェアシマ」を運営するICS-net株式会社では、食品原料ロスの削減を目的として、食品企業と食品工場のマッチングによる食品アップサイクルに取り組んでいます。アップサイクル食材の供給先をお探しの事業者や、商品への利用をお考えの事業者は、お気軽にお問い合わせください。

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食品原料

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