英国スーパーで「味噌」の検索数457%増!どう使われている?商品開発につながるヒント
味噌汁や和食の味付けで親しまれてきた味噌が、英国で新たな使われ方をしています。英国のスーパー「ウェイトローズ」の公式通販サイトでは、「Miso」の検索数が前年同期比457%増となりました。
注目したいのは、味噌が日本料理のための食材にとどまらず、日常の料理に旨味を加える調味料として提案されていることです。今回は、英国小売の動向を手掛かりに、味噌の味わいや商品形態、用途の伝え方から、食品開発へのヒントを考えます。
※出典元
John Lewis Partnership「Is miso the new stock cube? Demand for miso soars, driven by gut health, convenience and umami flavour trend」(2026年9月1日)

英国で高まる味噌への関心
.png?fm=webp&q=50&w=1440&fit=max)
ウェイトローズで検索数と販売に伸び
ウェイトローズは、ジョン・ルイス・パートナーシップ(英国ロンドン)傘下のスーパーマーケットです。同グループが2026年9月1日に公表した情報によると、ウェイトローズの公式通販サイトで「Miso」の検索数が前年同期比457%増となりました。
販売面でも動きがあります。同発表によると、小袋タイプの商品「Miso easy sachets」の販売は、発表時点の直近6カ月で94%増となりました。また、味噌を使ったペストソース「Ottolenghi Miso Pesto」の販売は、前年同期比33%増となっています。
現地の料理に取り入れる、味噌の商品開発
同社の発表では、ラーメン用やスープ用のペースト、味噌を使ったペストソースが紹介されています。「Ottolenghi Miso Pesto」の商品ページには、パスタや麺にあえるほか、魚や野菜にかける使い方も掲載されています。
これらは、味噌を日本料理以外の用途に取り入れた日本人ではない方の商品事例です。言わずもがな海外向けの商品開発を考える際には、販売先で親しまれている料理と味噌の組み合わせが、検討の切り口になります。
英国スーパーが注目する、味噌の「旨味」と「手軽さ」
.png?fm=webp&q=50&w=1440&fit=max)
塩味だけでは得られない、旨味と風味の奥行き
ウェイトローズでトレンドや商品開発を担当するリジー・ヘイウッド氏は、「味噌などの発酵食品が持つ、塩味だけでは得られない旨味と風味の奥行きが求められる傾向にある」と説明しています。
味噌の旨味を生み出すのは、発酵・熟成の過程で生じるアミノ酸です。麹菌がつくる酵素によって大豆のタンパク質が分解され、旨味成分であるグルタミン酸などが生まれます。
こうした味噌の味わいは、日本ではなじみ深いものです。本記事で特に注目したいのは、海外でもその価値が認められ、日々の料理に取り入れられている点です。
※参考:特定非営利活動法人うま味インフォメーションセンター「味噌」
短時間で味を整えられる手軽さ
同社は、「味噌が固形ブイヨンのように、手軽で幅広い料理に使える旨味調味料として定着しつつある」と紹介しています。用途として、デスクで手早く用意するスープや、急いで作る炒め物を挙げています。また、小袋入りの味噌などを使えば、だしを長時間煮出さなくても、短時間で複雑な味わいを加えられると説明しています。
ここでは、味噌を使える料理と、調理上の利便性が具体的に示されています。

★原料商品の掲載を希望される企業様は、会員登録(無料)で10品まで掲載可能です。
和食に限らず、パスタやソースにも。味噌の用途をどう広げる?
.png?fm=webp&q=50&w=1440&fit=max)
主役にも隠し味にも、味噌の配合を考える
こうした提案を踏まえると、味噌を和食専用の調味料として捉えず、日常的な料理の味付けに取り入れる視点が参考になります。商品開発やマーケティングに携わる方にとって、以下のメニューやレシピは、すでに検討・活用されているものも多いかと思います。
| 開発する商品 | 試作の方向性 | 確認したいポイント |
|---|---|---|
| パスタソース | トマトや乳製品を使ったソースに味噌を組み合わせる | 味噌の香りの強さ、塩味、他の素材とのバランス |
| ドレッシング・ディップ | 酢や油脂などと合わせ、野菜に使う調味料にする | 酸味との調和、混ざり方、かけやすさ |
| 肉・魚用ソース | かける、あえる、漬けるなど、使い方を絞って設計する | 使用量、加熱後の味や色、調理手順 |
| 即席スープ | お湯を注ぐだけで1杯分が作れるタイプにする | お湯への溶けやすさ、味の濃さ、具材との組み合わせ |
注目したいのは、こうした使い方が海外でも提案され、味噌が日本料理の食材にとどまらず、現地の料理に旨味を加える調味料として認識され始めている点です。海外向けの商品開発を考える際の参考として、改めて上げさせていただきました。
小分け包装と使いやすさから考える商品設計を
.png?fm=webp&q=50&w=1440&fit=max)
※画像は生成AIです
「まずは試したい」に応える小分け包装
ウェイトローズの食品バイヤー、ルーシー・ホワイト氏は、瓶入りの味噌の購入にためらいがある人にとって、小袋入りの液状味噌が試すきっかけになると説明しています。あらかじめ小分けされており、下準備なしで味噌の深い旨味を試せる点を挙げています。
商品設計では、初めて少量を試す場合と、日常的に使う場合で、適した容量や包装形態が異なります。この事例は、1回当たりの使用量や使用頻度に合わせて、1袋の量や入り数を設定することが、新たな購買につながる可能性を示唆しています。
新たな購買層に向けた商品設計とは
海外向けの商品設計で着目したいのは、味噌そのものへのなじみの差です。日本では用途を想像できる商品でも、味噌を使ったことがない人には、中身の状態や調理方法が伝わりにくい場合があります。
例えば、「液状」「ペースト状」という説明に加え、「お湯に溶かす」「食材にあえる」などの使い方と、出来上がる料理を示すことで、購入前に必要な情報を補えます。「2人分の炒め物に1袋」「お湯を注いでスープ1杯分」といった表示も、使用量だけでなく、一度の調理で使い切れることを伝えられます。
小分け包装を単なる少容量化と捉えず、味噌になじみのない消費者が、使い方と仕上がりを理解して試せる商品として設計する。こうした視点が、海外向けの商品開発では検討の切り口になります。
まとめ
.png?fm=webp&q=50&w=1440&fit=max)
ウェイトローズでは、味噌関連の検索数や販売が増加し、ラーメン用のペーストからパスタソースまで、用途の異なる商品が紹介されています。また、日常の調理に旨味を加える手軽さや、小袋タイプの試しやすさも提案されています。
これらの事例を商品開発に生かす際の検討ポイントは、味噌の旨味や風味をどの料理に取り入れるか、使い方をどう伝えるか、容量や形状を使用場面にどう合わせるかの3点です。味づくりから調理方法、包装までを一体で考える際の参考として、ぜひ原文をお読みいただき、自社の商品開発にお役立てください。
食品の企画開発をサポートする「シェアシマ」では、キーワードから食品原料を検索できます。
「味噌」をシェアシマで検索する >
※参考:John Lewis Partnership「Is miso the new stock cube? Demand for miso soars, driven by gut health, convenience and umami flavour trend」(2026年9月1日)

シェアシマ編集部
「大切な食資源を活かす」をパーパスに、食品業界に携わる方々に向けて日々の業務に役立つ情報を発信しています。食品業界の今と未来を示唆する連載や、経営者へのインタビュー、展示会の取材、製品・外食トレンドなど話題のトピックが満載!さらに、食品開発のスキルアップや人材育成に寄与するコンテンツも定期的にお届けしています。