
コーヒーの粉の再利用方法8選、効果と乾燥方法も解説
ドリップコーヒーを作った後に残る粉を新たな方法で活用できないかと考えていませんか。抽出後の粉を乾燥させれば、さまざまな方法で活用できます。知ると驚く意外な効果もあるため、特徴を活かした活用方法をチェックしてみましょう。
この記事では、コーヒーの粉の再利用方法8選を紹介します。再利用前の下準備と、コーヒーかすが持つ効果も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
コーヒーの出がらしは再利用できる!コーヒーかすが持つ効果
ドリップコーヒーの抽出後に残る粉は一般的に捨てられることが多いですが、コーヒーの粉には優れた効果があり、さまざまなシーンで再利用できます。ここでは、コーヒーの粉が持つ3つの効果を解説しましょう。
消臭効果|活性炭の5倍
抽出後のコーヒーの粉には無数の穴があいていて、嫌な臭いを吸収します。不快臭の代表であるアンモニア臭も、コーヒーの粉を使えば消臭できます。粉にある無数の穴がアンモニアを捕まえ、粉内部の水分がにおいを溶解することで、抜群の消臭効果を発揮します。
抽出後の水分を含むコーヒーの粉は、活性炭の約5倍の消臭効果があるとされています。おむつのごみ箱やトイレなどで活用できるでしょう。
害虫駆除効果|虫がわくときにおすすめ
コーヒーに含まれるカフェインや強い香りを利用して、害虫駆除を行うことも可能です。すべての虫に効果が期待できるわけではありませんが、カフェインや強い香りが苦手な虫を追い払えます。効果が期待できる虫は以下の通りです。
- アリ
- 蚊
- ネキリムシ
- ヨトウムシ
- ネコブセンチュウ
ネキリムシやヨトウムシ、ネコブセンチュウ畑などでよく見かける虫です。野菜の成長を妨げる虫なので、菜園に虫が発生している場合は、コーヒーの粉を使って駆除することがおすすめです。
土壌改良効果
コーヒーの粉には、土壌を整えて作物を育てやすくする堆肥効果が期待できます。野菜や植物を育てているものの、なかなか上手に育たないとお悩みの方もいるでしょう。その理由は、土壌が整っていないからかもしれません。
堆肥効果のある資材を使うことで、土壌が肥え、作物も育ちやすくなります。資材がなくても、コーヒーの粉があれば土壌を整えることができます。
コーヒーの粉を乾燥させる3つの方法
堆肥や虫除けに使う場合は、事前に乾燥させることが大切です。抽出後の粉をどうやって乾燥させればいいのか、ここで3つの方法を解説します。
1.電子レンジで加熱する
素早く、手間なく乾燥させたい方におすすめなのが電子レンジです。お皿にコーヒーの粉をのせて加熱するだけなので、時間がない方にもおすすめです。
加熱時間の目安は、ドリップ2杯分に対し、600Wで3~4分です。乾燥させる量や電子レンジの機種に応じて加熱時間を変えましょう。
2.フライパンで煎る
フライパンや鍋でコーヒーの粉を煎ることで、簡単に乾燥させられます。焼くのではなく煎って作るので、火にかけた後はコーヒーの粉をこまめに動かさなければなりません。弱火でじっくり煎ることで粉の水分が抜けていきます。全体の水分が抜け、乾燥した状態になれば完成です。
3.天日干しする
新聞紙などに抽出後のコーヒーの粉を乗せて、日当たりのいいところに長時間置いておく方法もあります。天日干しをしている間は、2~3回ほど全体を混ぜましょう。混ぜ合わせることで、粉全体がまんべんなく乾燥します。季節や気温、天候にもよりますが、3つの方法の中でも特に時間がかかるため、時間に余裕がある方におすすめです。
コーヒー豆抽出後の再利用方法8選
抽出後のコーヒーの粉はいろいろな方法で活用できます。ここでは、コーヒーの粉の再利用方法を8つ紹介します。
1.肥料・堆肥
乾燥させたコーヒーの粉で土壌を整えたり、ほかの材料を混ぜ合わせて肥料を作ったりすることができます。乾燥させたコーヒーの粉を撒けば、土壌が整い、野菜も育ちやすくなるでしょう。
乾燥させたコーヒーの粉を腐葉土と混ぜて発酵させれば、肥料が出来上がります。容器の中に2つを混ぜ入れ、毎日混ぜて発酵具合を確認しましょう。触れたときにほのかに温かければ、発酵が進んでいると判断できます。
2.除草
コーヒーに含まれるカフェインの効果を利用すれば、除草剤として活用できます。カフェインには植物の成長を妨げる効果があるとされているので、雑草が生える部分に撒いておきましょう。植物や野菜を育てている部分に撒くと逆効果になるため、撒く場所に注意が必要です。
3.虫除けと猫除け
一部の虫や猫は、コーヒーに含まれるカフェインや強い香りが苦手なため、虫除けや猫除けに使うこともおすすめです。虫対策は建物周辺に、猫対策には家の外壁や生け垣に撒くことで、侵入を防げます。
4.消臭・脱臭剤
乾燥させたコーヒーの粉を布や紙で包んだり、穴の開いた容器に入れたりすることで、消臭剤・脱臭剤として活用できます。消臭・脱臭目的で使う際は、必ず乾燥させたコーヒーの粉を使うようにしましょう。抽出後の粉をそのまま使うと、カビが生える恐れがあるため、逆効果になります。
5.入浴剤
コーヒーの粉をさらし袋に入れて、入浴剤にすることも可能です。さらし袋とは、納骨の際に使われる薄手の袋です。コーヒーの粉を入れてお湯に浮かべると、浴室がいい香りで満たされるため、リラックス効果を得られるでしょう。
6.洗剤の代用
コーヒーの粉は粒子が細かく、吸着力に優れているため、汚れ落としにも効果的です。食器や調理器具の汚れはもちろん、頑固な油汚れもコーヒーの粉をつければきれいに落とせます。
また、コーヒーの粉は研磨剤としても使えるので、キッチンや洗面所、浴室の鏡に付着した水垢落としにも活用できます。粉はそのままだと使いにくいため、ティーバッグに入れてこすることがおすすめです。
7.靴・金属磨き
コーヒーの粉に含まれる油分は、靴や金属のツヤを出してくれます。薄手の布に包んだり、手袋に入れて磨いたりすることでツヤが出て、ワックスをかけたような仕上がりになります。ただし、コーヒーの粉には研磨剤としての効果もあるため、強く磨かないよう注意しましょう。
8.染料・塗料
抽出後のコーヒーの粉を煮出した液を使えば、服や小物をヴィンテージ風にアレンジできます。コーヒーの粉で染めると淡い茶色に代わるため、色合いに飽きてしまった服や小物の雰囲気を大きく変えられるでしょう。
また、煮出した液は塗料としても使えます。家具に塗れば印象が変化するため、部屋全体の雰囲気を変えられるでしょう。
コーヒーの粉の再利用で寄せられる質問
コーヒーの粉の再利用を考えているけれど、「問題なく利用できるのか心配」という方もいるでしょう。ここでは、コーヒーの粉の再利用でよく寄せられる質問を紹介します。
粉をそのまま撒いてしまった場合
コーヒーの粉を乾燥させずにそのまま撒いてしまった場合は、早めに回収することが大切です。湿った状態のコーヒーの粉を撒くと、時期によってはカビが発生します。また、コーヒーの香りを苦手としない虫が集まってくる可能性もあるため、注意が必要です。
乾燥させたコーヒーの粉なら、カビが生えるリスクや虫が集まってくる恐れがないため、安心して使えます。
コーヒーの粉にゴキブリが寄ってこないために
コーヒー抽出後の粉をそのままにしておくとゴキブリが寄ってくるため、早めに捨てるようにしましょう。抽出後のコーヒーの粉は生ごみと同じなので、生ごみを好むゴキブリが寄ってきやすくなります。ゴキブリはコーヒーの強い香りを苦手としないため、早めに処置することが大切です。
まとめ
ドリップコーヒーの粉は、抽出後に再利用することが可能です。土壌の改良・消臭や脱臭、虫除け、洗剤の代用など、さまざまな方法で活用できます。抽出後の粉をそのまま使うとカビや虫が寄ってくる原因になるため、乾燥させてから再利用することがおすすめです。
使い道がなく捨てていたものも、工夫次第で再利用できます。コーヒーの粉には複数の効果があるため、アイデア次第でさらに活用シーンを広げられるでしょう。

食品業界に携わる方々に向けて、日々の業務に役立つ情報を発信しています。食品業界の今と未来を示唆する連載や、経営者へのインタビュー、展示会の取材、製品・外食トレンドなど話題のトピックが満載!さらに、食品開発のスキルアップや人材育成に寄与するコンテンツも定期的にお届けしています。