記事アイキャッチ

食におけるアップサイクルについて【パル通信】

「高校生インターン」としてシェアシマを手伝ってくださっている森永理子さんが、このほど食品ロスジャーナリストの井出留美さんの公式ニュースレター「パル通信」に寄稿し、反響を呼んでいます。今回、井出さん、そして、パル通信の配信元である「theLetter」様のご協力により、シェアシマinfoでも、森永さんの寄稿文を掲載させていただく運びとなりました。森永さんの食品ロスに懸ける思いが、社会を良い方向に変えていくために———。【シェアシマinfo編集部】



プロフィール
高校3年生。「やる後悔よりやらない後悔」「人生一度きり」をモットーに、やりたいと感じたこと・疑問に思ったことは行動に移すよう心がけている。中学では副生徒会長、高校で生徒会長、応援団長を務めた。食品ロス削減に向けて、学生団体「美味」(びみ)に所属し、ICS-net株式会社でインターンシップ活動を行っている。好きな食べ物は学食と母の手料理。

初めまして、高校3年生の森永理子と申します。私は食べることが好きすぎて、朝ごはんを食べたらすぐに昼ご飯に何を食べようか考えてしまいます。そして食べることが大好きだからこそ、食品ロスを減らしたいという思いに突き動かされ、今の私にできる行動を起こしてきました。

その過程で井出留美様とのご縁と、寄稿のお話を頂きました。迷ったものの、寄稿を通じて自分の考えを広く発信することを皆様からのご意見を頂ける貴重な機会だと考え、挑戦することにしました。稚拙な文章ではありますが、どうか最後まで読んでいただいて、感想や賛否両論様々なご意見を頂ければと思います。

食品ロスについて思うこと

世界で発生している食品ロスの量はこれまで年間13億トンと言われていましたが、WWFの調査において[1]25億トン、つまり全食品の40%を占め、温室効果ガスの10%に相当すると明らかになりました。日本における食品ロス発生量523万トンという数値においても、規格外野菜など出荷されずに廃棄されるものが含まれていないことから、本来はもっと多い数値だと考えています。いずれにせよ、私は限りある貴重な資源や生産者様の労力など、さまざまなコストを使用して生み出された食べ物たちが捨てられていることに危機感を抱いていて、将来は少しでもロスが減らせる社会に向かって貢献したいと考えています。

井出留美様とのメールを通じて学んだこと

井出様とのやり取りを通じて「3Rのうち食品ロス削減において大切なのはReduce(リデュース:廃棄物の発生抑制)」だと考えるようになりました。

それまで、食品ロス削減の手段としてフードバンクを絶対視しておりました。簡単に、考えの経緯を説明します。私は後述する学生団体の運営など草の根的な活動とは別に、ロスの根源を探るべく「どうして減らないのですか?」と食品ロス削減に取り組む企業にインタビューを行っておりました。そしてその中で、消費の総量が変わらないのであればどこかで食品ロスが防げていたとしても別の場所で廃棄されてしまう食べ物がある「ロスのバトンタッチ」の状態が起きていると知りました。

これを踏まえて、そもそも消費者になることが難しい方とそのような食品をつなげる機能であるフードバンクは、困窮者支援という社会的意義のみならず食品ロス削減においても大変有効だと考えるようになりました。従って、井出様に連絡させて頂いた当時は、どのようにしてフードバンクのインフラ(人手不足や資金不足など)を強化するのか?理想のフードバンクとは何か?に焦点をおいて学びを進めておりました。

③国内外問わず様々な現場に足を赴いている井出様からみて、今後のフードバンクは何を基準にして行動するのが望ましいとお考えでしょうか。 フードバンクは①廃棄食品の削減②困窮者支援の2つの役割を果たしていると思うのですが、必ずしもこの2つがマッチングするわけではないと思います。環境破壊や社会的コスト(折角作られたご飯が捨てられてしまうのは勿体無い)という 観点で廃棄食品を減らしたい立場(私自身はこちら側からフードバンクという機能に共感しました)から考えると「食料が 余っていて、食料に困索している人がいるから配布する」とフードバンクを捉えられる一方で、因者支援という立場 に立ってみると「食の権利は平等で、廃棄食品にはない栄養素や食品を追加で食料を購入ないし栽培した上で配布する」とも考えられると思います。私自身は上記のことを知った時に、困窮者の栄養を新たに食品を作り出すよりも、規 格外野菜や余剰生産物などまだ活用しきれていない廃棄食材があるのか探してみる、という廃棄食品→食糧困者の順番で考えていましたが、井出様はどのようにお考えでしょうか。

④井出様は、日本のフードバンクの理想形態はどのようなものがあると思いますか?また、その実現には何が弊害となっていて、どんな対応策があるとお考えでしょうか。 私自身は、フードバンクが抱えている課題の一部として挙げられる運送費や賞味期限の観点からも、収入など困者世帯の事情からも、各自治体主導でフードバンクを運営するのが一番持続的な食糧支援かつ地産地消だと考えています。 そのため、以前井出様が執筆したYahoo!ニュース(フードドライブって何?家庭の食品ロスを減らして必要な人へ繋ぐ、低コストで出来る「地産地消」の社会貢献(井出留美)・個人-Yahoo!ニュース)に大変共感しました。

ー私が井出様に送ったメールの一部ー

しかし井出様に上記の考えを伝えたところ、具体的な数値や事例を用いて①食品ロス削減に対してフードバンクは数ある手段の一つにすぎないこと②余ったものをどうするかというのは、溢れる水のおこぼれをもらっていることにすぎないことをわかりやすく教えて下さりました。

森永様は、今の日本の食品ロスの最新推計値が年間522万トンであることは調査されたと思います。 では、全国すべてのフードバンクが教済できている余剰食品の量、つまり、全国の取扱量は調べましたでしょうか。 私が調べたところ、

政府は食品ロス削減に向けて事業者にフードバンクへの寄付も推進しているが、農水省調査で全国のフードバンクの18年の年間取扱量総計は2850トンにとどまっており、ロスの1%にも満たない。(2023.1.9付東京新聞)

とあります。

全国フードバンク推進協議会にもインタビューされたとのことなので、こちらの資料も読まれたと思いますが、ここでも、2015年時点で3808トンです。
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_education/meeting_ materials/assets/review_meeting_002_191126_0014.pdf

仮に3808トンだったとして、522万トン発生する食品ロスのうち、全国すべてのフードバンクが活用できているのが0.07%です。これではたして「食品ロス削減をおこなうのに有力な手段」といえるでしょうか。データを見た人は、そうは判断しないと思います。(だからといって、フードバンクは無意味だ、と言いたいのではありません)

井出様が私に書いてくださったメールの一部

もちろん、フードバンク活動によって救われた食品量(2850トン(2018年))が決して少ないと言いたいわけではありません。ただ、食品ロスを減らすという観点から捉えると、手段は一つではないということを知りました。そして、メールでのやり取りを通じて、ロス削減にはreduceが大切だと学びました。

また、食べ物は様々なところで多様な形で廃棄されているため、有効なreduce方法は多岐にわたると思います。その中でも私がお伝えしたいのは、アップサイクルというロス削減手段です。

アップサイクルとは

ご存知の方もいるかもしれませんが、食におけるアップサイクルとは[2]「通常では消費されない原料を使用し、検証可能なサプライチェーンを通じて調達・生産され、環境に良い影響をもたらすもの」と定義されています。

例を1つ挙げます。ビール製造時に発生し廃棄されるビール粕というかなり癖のある臭い・食感がする一方で食物繊維などの栄養価が非常に豊富な食品残渣があります。大手企業では、これを牛の肥料などにすることで再利用しているらしいのですが、多くの中小企業においてはそのまま廃棄されてしまっています。ここにおいて、ビール粕を水気を切って乾燥させ、小麦粉に混ぜて使用し、ショコラサンドを作ることで食品の価値を向上させるといった方法がアップサイクルです。この例は、参加した学校のプログラムにおいて、私がビール粕の活用案としてクラフトビールを製造している会社に提案したものです。

なぜアップサイクル?

先に挙げたビール粕のように、「そのままでは食品として価値を見出すことが難しい」食べ物及び原料が廃棄されていると知ったからです。以下に、私がリーダーを努める学生団体の活動を通して感じた、ロス削減の手段におけるアップサイクルの可能性についてお話ししたいと思います。

学生団体の紹介

私が所属する学生団体「美味」では高校生から社会人まで計6人のメンバーで規格外野菜の認知度及び価値向上に努める活動をしています。(Instagramのアカウント名:@maji.puro)

nstagramの投稿の切り抜き、リンクはこちらです


規格外野菜について簡単に説明します。規格外野菜とは、市場が定めた規定から外見が外れている野菜を指し、全ての農産物の2〜3割を占めています。味は美味しいのに、見た目が悪いからという理由で廃棄されてしまっています。市場が定めている企画はA・B・C級品の3段階に分けられていて、B・C級品が規格外と定められています。

美味の志は、規格外野菜が捨てられない社会です。そして定めているMVV(Mission,Vision,Value)は以下のようになっています。

Instagramの投稿の切り抜き


これまでの活動として、B・C級品の規格外野菜を調理して提供し、B級品の野菜は未加工の形で販売するイベントを過去2回開催しました。

イベントの告知に使用したチラシ


以下、具体的な経緯についてお話しします。

規格外野菜との出会い

元々この団体は、東京都教育委員会主催の[3]「高校生世代チャレンジプログラム」での活動が前身にあります。



プログラムを通じて、高校生が『2030年にむけて「いま」きみができること』をテーマに、4ヶ月かけて発案、企画などを行いイベントや物販などのチャリティ社会起業体験にチャレンジします。書類選考を通過した20人が関心分野別にチームを組み、美味は「食べることが好き」と言う共通点を持つメンバーで集まりました。そして何に取り組みたいかを話し合った際に、あるメンバーの「学校のキャンプで訪問した農家で、規格外の人参を大量に廃棄しているのを見て胸が痛くなった」という言葉に一同共感し、美味は規格外野菜へのアプローチを考えました。

イベント開催の経緯 〜企画編〜

美味は調理をすることが規格外野菜の価値を高める手段として有効だと考えました。なぜなら、調理により形を変えることは規格外野菜のハンデである外見を変えられるからです。

アンケート調査や家族へのヒアリングを通じて、近年SDGsの取り組みの一環として規格外野菜がメディアで紹介されるなど、規格外野菜という名前を知っている消費者がある程度いる一方で、実際に購入している消費者は少ないと分析しました。そしてギャップの要因として「今まで食べたことないから、挑戦しにくい」「確実に美味しいって分かってる正規品を買ってしまう」という思いがあると知った私たちは、原因として視覚だけでしか存在を知らないからだと仮定し、視覚だけでなく味覚や嗅覚を通じて規格外野菜を感じることで先の不安が払拭できるのではないかと考え、規格外野菜の調理を考案しました。

 また、イベントに協力してくださる有機農業の農家への訪問で実際に規格外野菜に触れてみて、規格外野菜(特にC級品)の外見に衝撃を受けました。ファーマーズマーケットなどに出回っているB級品の野菜はそこまで外見が損傷・変形していませんでしたが、C級品は「スーパーに並んでいたら無意識に避けてしまうかも」と思ってしまう程外側の損傷が激しく、野菜によっては虫食いにより可食部が限られているものもありました(食べられるか否かの判断は、シェフの方に委ねました)。このことからも、外見のハンデだけでなく食べられる箇所が限られている規格外野菜を活用する手段として調理することが良いと考えました。

C級品の蚕豆、外見の損傷が激しいが中は綺麗

C級品のさやえんどう、写真のさやえんどうは可食部がないため廃棄した


イベント開催の経緯 〜調理編〜

美味のMVVのVに「進み続ける、巻き込み続ける」とあります。これは、目標達成に向けて来場者の方だけでなく様々な人と連携することで繋がりを築き、大切にしていこうという考えに基づいています。イベントにおいても、レストランのシェフと一緒にメニュー案を考え、調理して形にして頂きました。食べてみると、野菜の深みや甘味が濃く感じられてとても美味しかったです!

1回目のイベントで提供した食べ物、完売した


来場者の感想

2回のイベントを通じて、何人ものお客様に「規格外野菜ってこんなに美味しかったんだ。来てよかった!」といった趣旨のお言葉を頂き、答えていただいたアンケートにおいても、以下のような意識の変化がありました。

消費者として実際に買ったり、食べたことがなかったので、あまりイメージがなかった。


食べなれた物以外は味が心配でした。

規格外野菜のイメージ(参加前)



人の手が加わって形が変われば、形が歪でも関係ないなと思いました。


形関係なく味はとても美味しい!


美味しい


美味しかった

規格外野菜のイメージ(参加後)

アップサイクルという手段

イベントで野菜を提供してくださった農家の方とのお話を通じて、まだまだ救える食品があるのではないか?と思うようになりました。協力していただいた農家様はA・B級品の野菜は商品として消費者に直接出荷しましたが、C級品は商品ではないと考えていたといいます。そのため、当初は美味に対してC級品を提供することに戸惑ったものの、美味の活動目的に賛同して下さり提供してくださったそうです。

この話を聞いて驚いたのは、規格外野菜は活用次第で食品として成り立つにもかかわらず、生産者ですら価値を見出していない場合があるということです。また同時に、そのままでは廃棄されてしまう市場価値が低い原料を市場にのせられるアップサイクルという手段は有効なロス削減手段なのではないか、と強く考えるようになりました。

食品製造業におけるロス

多数の食品ロス削減に取り組む企業へのインタビューを行った中で、食品製造過程において活用できそうなのにできていない食べ物があると知りました。[4]農林水産省によると、日本の食品ロス523万トンのうち、食品製造業から出される食品ロスは125万トンを占めています(農林水産省:食品ロス及びリサイクルをめぐる情勢 令和5年6月時点)。つまり食品製造過程で生じる食品ロスは、全体の23%を占めており、要因としては以下のものがあると分析しました。

私が食品ロスについて分析したマインドマップ

食品製造会社部分抜粋


そしてロスの要因として「誰かがいけない」というのではなく、食品業界における根強いアナログ文化や縦割り業務といった伝統的な風習により廃棄されてしまっていると知りました。「売れると思っていなかった」「商品化したくても費用や製造ラインを持っていない」などの理由で、未利用原料・食品残渣・端材などまだまだ使い道がありそうにもかかわらず捨てられてしまっていると言います。

シェアシマの取り組み

ここにおいてご紹介したいのが、ICS-net株式会社が運営する原料マッチングサービス「シェアシマ」です。シェアシマでは、プラットフォーム上で未利用原料の売買が可能かつ、出品する企業は自社の食品廃棄事情を知られずに販売することが可能です。また、食品端材や残渣に対してはアップサイクルの企画などを行っています。私は、ICS-net株式会社とのインタビューにおいてこのお話をお伺いした時、すごく画期的な取り組みだと感じました。なぜなら、学生団体での活動を通して感じたアップサイクルへの可能性、すなわち「生産者ですら価値を感じていないものであっても食品として流通できる」ということを、3000以上の企業と繋がりを持って、積極的に取り組んでいるからです。もっとこの取り組みについて携わりたいという思いから「高校生でもインターンを行うことは可能ですか?」と直談判し、7月からインターンシップを行っています。

これから行いたいこと

私は将来、食品ロスが無くせる社会に貢献したいです。具体的には、学生団体やインターンシップといった活動と、活動を通じてどんどん出てくる課題への問題分析及び改善に向けた新たな活動を起こし続けていく予定です。ここにおいて、食品ロスに対して個別具体的な視点も持ちつつも、広い視点から問題分析をしたいと考えています。そのため、寄稿を通じて様々な立場から食品ロスについてや問題意識を持つ皆様からの感想やご意見(欠けている視野がある、具体的な事情を知っている等)を頂き、より一層学びを深めていきたいと考えております。

[1] WWF
[2] https://www.upcycledfood.org/upcycled-food
[3] https://qulii.jp/event/27241/
[4] https://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/attach/pdf/161227_4-3.pdf
農林水産省:食品ロス及びリサイクルをめぐる情勢(令和5年6月時点)

井出留美さんの「パル通信」とは

世界180カ国で展開するグローバル食品企業と日本初のフードバンクの双方で広報責任者として勤務し、独立したジャーナリストの井出留美さんが、食品ロスや食関連のSDGs・サステナビリティに関する世界の最新情報から本質的なものを選りすぐり、本や映画も含めたここだけの情報をお伝えするニュースレターです。

<おすすめのポイント>
・食品ロスの正しい知識がつく
・サステナビリティ情報も配信中
・過去の記事も読み放題
・毎週届き、いつでも配信停止可能
・読みやすいデザイン

井出さんには、シェアシマの活動も応援していただいています。ご興味のある方は、以下のURLより他の記事もご覧ください。
https://iderumi.theletter.jp/

twitter
facebook

おすすめ記事

記事サムネイル
食品ロス

食におけるアップサイクルについて【パル通信】

「高校生インターン」としてシェアシマを手伝ってくださっている森永理子さんが、このほど食品ロスジャーナリストの井出留美さんの公式ニュースレター「パル通信」に寄稿し、反響を呼んでいます。今回、井出さん、そして、パル通信の配信元である「theLetter」様のご協力により、シェアシマinfoでも、森永さんの寄稿文を掲載させていただく運びとなりました。森永さんの食品ロスに懸ける思いが、社会を良い方向に変えていくために———。【シェアシマinfo編集部】

記事サムネイル
食品ロス

1/2ルールの浸透度は?事業者の食ロス意識をクラダシが調査

ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を運営する株式会社クラダシ(本社・東京都品川区)は、食品関連事業者を対象とし、「SDGs・フードロスに関する意識調査」をこのほど実施しました。全国の食品関連事業者106人から回答を得たところ、商品の納品時点で賞味期限の2分の1が経過していないことを求める「1/2ルール」に沿って納品を開始しているのは、まだ一部にとどまる状況が見えてきました。その一方で、「1/2ルールへの完全移行でフードロス削減は可能である」との前向きな回答が7割に上ることが明らかになりました。調査の背景2023年4月〜5月、食品関連事業者がSDGsやフードロス削減、商慣習の見直しについてどのように考えているのかについて、クラダシは意識調査を実施しました。2022年、農林水産省は、食品製造・卸・小売・外食事業者の業界団体に対し、食品ロス削減に向けた取組の加速化について通知を出しました。この中で同省は、1/3ルールから1/2ルールへの納品期限の緩和に加えて、賞味期限の年月表示や適量仕入れや売り切り等の実施、フードバンクやこども食堂への寄附等の取り組みを促進するよう求めています。こうした動きを受け、大手小売店を中心に、賞味期限が6か月以上ある常温加工品などを対象とし、1/2ルールの採用を開始または表明する企業が増えています。1/2ルールの導入は一部、食ロス削減には課題も「取引している小売店舗において、すでに1/2ルールでの納品が開始したところはありますか」の設問では、「ある」と答えたのが36.7%で、「ない」の22.6%を上回りました。一方で、「分からない」「1/2ルールの対象となる商品を製造・販売していない」と回答した人が合わせて39.6%と、1/2ルールでの納品が広く浸透しているとは言えない状況が読み取れます。上記の設問で「ある」と回答した人の中で、すでに1/2ルールを導入している納品先の割合は20%未満とした人が最も多く、28.8%でした。1/2ルールを導入している納品先はあるものの、その割合はまだ全体として多くないことが分かりました。「1/2ルールに完全移行したとしても、流通過程でのフードロスは発生してしまうものだと思いますか」の設問に「ほとんど変わらないと思う(想定される変化10%未満)」と答えた人が11.3%だったのに対し、「フードロスは発生するが、量は多少減ると思う(想定される変化10~29%程度)」との回答が最も多く44.3%。それに「一定数減ると思う」(19.8%)と「大幅に減ると思う」(7.5%)とを加えると、7割以上の人が1/2ルールへの完全移行でフードロス削減が可能であると考えていることが分かりました。さらに、「フードロスは発生すると思う」と回答した人にその理由を尋ねると、最も多かったのは「商品リニューアル等の理由から終売品が発生するため」で45.3%でした。次いで「一定数、販売期限切れなどによる小売店からの返品があるため」「賞味期限逆転禁止や欠品禁止等、納品期限以外の商慣習が残っているため」がそれぞれ38.7%という結果となりました。さまざまな利害関係者が複雑に絡み合う現在の商慣習は、企業や消費者の個々の取り組みだけではなかなか改善することができません。食品サプライチェーンと行政、消費者が連携し、フードロス削減のための新たな仕組みを早急に構築することが、いま求められています。調査概要調査名:SDGs・フードロスに関するアンケート調査目的:食品関連事業者の皆さまの「SDGs」や「フードロス」についての意識や取り組みを知り、「Kuradashi」からの情報発信やサービス改善に役立てる。   調査方法:インターネット調査調査期間:2023年4月24日(月)~2023年5月10日(水)有効回答:106名調査項目:1.貴社では、SDGs推進に取り組むことは、企業経営においてどの程度重要であると捉えていますか。(単一回答、以下SA)2.貴社では、SDGs目標達成に向けた取り組みを行っていますか。(SA)3.貴社が行っているSDGs目標達成に向けた取り組みは、以下のSDGs目標のどの項目に当てはまりますか。(複数回答、以下MA)4.貴社では、「フードロス削減」に関する取り組みを行っていますか。(SA)5.貴社では、フードロス削減のためにどのような取り組みを行っていますか。(MA)6.貴社におけるフードロスの発生比率は、生産量全体の何%程度ですか。(SA)7.貴社の本年度のフードロス削減に対する取り組みは、昨年度より強化される予定ですか。(SA)8.貴社が取引されている小売店舗において、すでに1/2ルールでの納品が開始したところはありますか。(SA)9.問8で「ある」と回答した方へ質問します。すでに1/2ルールを導入している納品先は、どの程度の割合ですか。(SA)10.貴社において、納品期限が1/3ルールから1/2ルールに完全に移行したとしても、流通過程でのフードロスは一定発生してしまうものだと思いますか。(SA)11.問10で「フードロスは発生すると思う」と回答した方へ質問します。そのように考える理由として当てはまるものをすべてお選びください。(MA)12.商慣習のひとつである、小売からメーカー等に対する「欠品ペナルティ(欠品粗利補償金)」は、近年緩和されていると感じますか。(SA)13.貴社において、「Kuradashi」のようなサービスは、フードロスになってしまいそうな商品を流通させるためのセーフティネットのひとつになり得ると思いますか。(SA)14.貴社はこれまでに「Kuradashi」に出品したことはありますか。(SA)15.問14で「出品したことがある」と回答した方へ質問します。 貴社が「Kuradashi」を利用する理由として当てはまるものをすべてお選びください。(MA)※百分率(%)は小数第二位で四捨五入し、小数点第一位までを算出しています。※百分率の合計値が100%とならない場合があります。【情報提供元:PR TIMES】

記事サムネイル
食品ロス

余剰食材が主役のアップサイクルフード、商品化モデルを長野から

食品ロス削減のための新たな試みとして、長野市で始まった「長野アップサイクル・フードプロジェクト」。余剰となった食品原料を活用し、新たな商品として生まれ変わらせるこのプロジェクトは、これまで光の当たってこなかった「食品製造段階のロスの削減」を実現できる、新しい商品開発の形です。今回は商品化に至るまでの過程をたどりながら、プロジェクトの意義や今後についてレポートします。【シェアシマinfo編集部】ウエハースの端材がクラフトビールにほんのり甘くて苦み控えめの軽やかな味わいの「ペールエール」と、やさしい甘さと深いコクの余韻が心地よい「アルト」。ともに見た目は本格的なクラフトビールそのものですが、この2種類、実は“普通の”クラフトビールではないんです。実はこのビールでは、長野県内のウエハース工場で毎日出てしまう「端材」を原材料に使っています。端材とは、食品材料を型に沿って切り出した際に生じる余分な切れ端や、割れたり欠けたりした物の総称のことです。こうした端材は、通常、製造段階で廃棄されてしまうので、私たちの目には見えない食品ロスとなっています。製造を担う株式会社Beer the First(横浜市)によると、ウエハースがクラフトビールに生まれ変わる製造工程はこうです。まず、ウエハースの端材を粉砕し、お湯を加えて糖化させて煮沸します。次に、冷却の際に酵母を加えて発酵させます。そして、貯蔵タンクで熟成させれば、約6週間後にビールが完成します。このビールでは、通常であれば麦を使用する原料のうちの10%をウエハースの端材で代用しています。​​これにより毎日10キロ発生している端材の一部が、「環境に優しい」という付加価値をもった新しい商品として販売できるようになります。自治体と地元企業で食ロス解決を「信都ご縁エール」と名付けられ、今年2月に発売されたこのビールは、長野市の産学官金の連携組織「NAGANOスマートシティコミッション(※1、NASC)」のプロジェクトから生まれました。食品の製造、流通、販売に関わる長野市の企業が一堂に介し、「食品製造段階のロス」をどうしたらなくせるかに向き合う、新しい取り組みです。 食品ロス削減に対する関心は高まっていて、家庭や小売、外食分野での対策は目を見張るものがあります。ところが、全国523万トンの食品廃棄のうち、食品製造業が23.9%を占めていて(※2)、まだ解決策が見つけられていないのが実情です。長野市のプロジェクトで中心的な役割を担ったのは、ICS-net株式会社(長野市)です。「シェアシマ」という食品原料のデータベースをウェブ上につくり、食品メーカーの開発・研究担当者が原料を検索するサービスを提供しています。「シェアシマ」という名前は「その食品原料の情報を、“シェアしま”せんか」に由来しています。全国区の食品企業から地元の大学まで組織の垣根を越えて集まったプロジェクトでは、未利用の原料情報を共有するシステム構築を目指しました。(※1)NAGANOスマートシティコミッションとは:2030年のサーキュラーシティNAGANO実現を目標とし、長野市を中心とし地域内外の事業者、団体、大学等高等教育機関、金融機関、行政機関等が参画する団体で、長野市発の新産業の創出と、地域課題の解決に向け活動しています。(※2)農林水産省による2021(令和3)年度の調べ未利用原料の“発見”から商品化へとつなぐ製造段階の未利用原料の情報は、自治体はおろか、どのメーカーも持ち合わせていないのが実情です。対面・遠隔の会議を重ねても身のある情報は集まらず、プロジェクトのコアメンバーが、食品工場や直売所を実際に訪ねて状況を聞き取りました。分かったのは、食品工場ではなるべく廃棄が出ないように、できる限りの努力をしているということ。産業廃棄物として処理するには安くないコストがかかるため、廃棄物を減らすための企業が努めることは、ある意味当然のことではあります。一方で、気になる実態も見えてきました。当初私たちが想定していたのは、何らかの事情で商品化できず、廃棄されてしまう原料の存在です。しかし、実際には、果実の搾りかすや皮などの「残渣」や、食品を加工する際に出る「端材」も、まだ食べられるのに捨てられてしまうケースがあるということです。プロジェクトの中で「発見」し、クラフトビールの原材料という新しい役割を与えたウエハースも、これに該当する「見えない食品ロス」でした。コアメンバーとしてプロジェクトに参加し、ウエハースを原料として提供した株式会社タカチホ(長野市)の久保田一臣社長も、「プロジェクトが観光みやげ品の新しい在り方を考える良いきっかけになった」とし、「地方の食品製造メーカーでは同様の課題を抱える企業が数多くある。この取り組みが、彼らの課題に訴求する先行事例となればいい」と話していました。アップサイクルで「地方再生」を出来上がったビールは、未利用のレバー・ハツを使用した缶詰シリーズ「ふくふくレバー」と共に、「長野アップサイクル・フード」として限定販売されています。あえて「長野」をブランド名に冠した理由を、ICS-netの小池祥悟代表はこう語ります。「いくら余っているからといって、長野から北海道へ原料を持っていったら、サステナブルな社会は作れない。まずは長野から、このモデルを確立し、全国のスタンダードにしたいんです」。食品原料のデータベース「シェアシマ」は、未利用原料を集めた特集ページを公開しています。ここに掲載されている商品はすべて、アップサイクルの原石です。「長野の次に、『静岡アップサイクル・フード』があってもいいし、『高知アップサイクル・フード」』ができてもいい」(小池代表)。そうやって地域で行き場を失っている食品原料に新たな命が吹き込まれ、食品事業者や一次生産者の収入増につながる社会を見据えて、動き出しています。関連記事:食品を捨てない社会へ:シェアシマにしかできないアップサイクル事業とは

記事サムネイル
食品ロス

アップサイクル・フードの「ふくふくレバー」日本の本当に美味しい缶詰に選出【シェアシマNEWS】

「爆買いブームの火付け役」関東最大級の免税店で取り扱い開始ラオックス秋葉原本店4階にある訪日外国人向け免税コーナーにて、長野アップサイクルフード第一弾「ふくふくレバー」(全6種)の販売を開始したことをお知らせします。ふくふくレバーは、信州福味鶏のレバー及びハツの未利用品を使った商品です。同店のリニューアルオープンに際して実施された企画で、「日本の本当に美味しい缶詰」に選出。商品名が「ふくふく」で”福”を連想させることから、縁起の良いお土産品として親しまれることを期待されています。ラオックス秋葉原本店で、「ふくふくレバー」が新たに販売開始今回「ふくふくレバー」が販売されるのは、今年6月にリニューアル・オープンしたラオックス秋葉原本店です。ラオックスは、『爆買いブームの火付け役』とも称され、インバウンドを牽引した代表的な企業です。「爆買い」が流行した2015年当時、ラオックス秋葉原本店には1日3,500人、1ヶ月では10万5,000人の訪日外国人観光客が来店。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い一時需要は落ちたものの、今回のインバウンド需要再来を受けて、リニューアルオープンするに至りました。同社ではこの度、訪日外国人観光客の増加によるインバウンド需要拡大を受けて、日本各地の名産品・食品・お酒・伝統工芸品を集結させたコーナーを、秋葉原本店4階フロアに新設しました。ラオックスと缶詰博士のコラボで「日本の本当に美味しい缶詰」を選出リニューアルオープンに付随し、日本缶詰協会公認の缶詰博士・黑川勇人氏とラオックスによるコラボレーション企画「日本の本当に美味しい缶詰」が立案。インバウンド需要の拡大を受けて、より多くの訪日外国人観光客のニーズに応えるのが企画の趣旨です。近年日本では、凝った料理を封じ込めた逸品缶詰が登場したり、普段の食卓に並ぶ料理の一品として活用されるなど、”お助け食材”として缶詰を楽しむ文化が広がっています。その人気は国内だけに留まらず、海外の方からも高い評価を得ています。ラオックス秋葉原本店販売情報場所:ラオックス秋葉原本店4階住所:東京都千代田区外神田1-2-9時間:11:00〜19:00(都合により時間が変更になる場合がございます。)URL:https://www.laox.co.jp/laox_store/stores/akihabara/缶詰博士・黑川勇人氏コメント「ふくふくレバー」は、大きめカットのレバーがぎっしり詰まっています。レバーの表面には脂が浮いてきらきら輝き、内側はきれいなピンク色。いかにもレバーらしい濃厚なコクがあるのに、臭みや雑味がまったくないのは原料がいいのでしょう。味付けのバリエーションが豊富なのも嬉しいですね。黑川勇人氏プロフィール1966年福島県生まれ。日本缶詰協会公認の缶詰博士として、様々なメディア出演や執筆活動で活躍。日々世界の缶詰を食している世界一の缶詰通。 著書に「缶詰博士が選ぶ!「レジェンド缶詰」究極の逸品36」(講談社+α新書) 「旬缶クッキング」(共著・春風亭昇太 ビーナイス)など。アップサイクル・フード「ふくふくレバー」商品紹介SDGsへの関心が高まる中、日本の食品ロスは解決しなければならない大きな課題です。食品メーカー向けのプラットフォームを運営する当社は、食品ロス解決の糸口として「アップサイクル・フード」事業を⻑野市と共同で立ち上げました(※)。これは未利用原料に付加価値をつけ、新たに商品企画・開発する取り組みです。アップサイクル・フード事業から誕生した『ふくふくレバー』は、信州を代表する銘柄鶏・信州福味鶏の、未利用だったレバー・ハツの一部を使用しました。化学調味料や保存料を使用せず、一つ一つ丁寧に手作業で製造。レバー・ハツの魅力を活かしながら、少し贅沢なおかずとして楽しんでいただけるよう6種類のバリエーョンに仕上げました。※2030年のサーキュラーシティNAGANO実現を目標とし、⻑野市を中心とし地域内外の事業者・団体・大学等高等教育機関・金融機関・行政機関等が参画する団体。(上段左から時計回りで)福味鶏 ふくふくレバー ご褒美パテ、福味鶏 ふくふくレバー 生姜香る時雨煮、福味鶏 ふくふくレバー 至福のアヒージョ、福味鶏 ふくふくレバー 旨辛ッヤンニョム、福味鶏 ふくふくレバー 贅沢ネギ塩、福味鶏 ふくふくレバー おとなの焼肉味※「福味鶏」は長野県農協直販株式会社の登録商標です。※記載されている会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。参考価格:各1,280円(税抜)長野アップサイクル・フードの公式ホームページでは最新の情報をお伝えしています。

記事サムネイル
食品ロス

【登壇レポ】製造段階の食ロスに価値を、アップサイクルという選択肢【 ifia JAPAN セミナー】

シェアシマを運営するICS-net株式会社は、東京ビッグサイト(南1・2ホール)にて5月19日まで3日間開催されたifia JAPAN 2023(第28回国際食品素材/添加物展・会議)に出展。ブース出展したほか、主催者企画セミナーに登壇し、ICS-net株式会社 アップサイクル推進室 室長 菊地 由華が「食品製造段階で発生する食品ロスを活用!新たな価値創出『アップサイクル』について」をテーマに講演しました。記事の要旨:食料自給率が38%しかない日本は、海外からの食材輸入に大きく依存しており、食品製造過程で年間121万トンの食品ロスが発生しています。この問題に取り組むシェアシマは、余剰原料を再利用する「アップサイクル」を促進するためのサービスを提供しています。アップサイクルとは、通常であれば廃棄されてしまう原料を活用して、新たな価値ある商品を作り出すという考え方です。主に未利用の原料や製造過程で出じる端材を活用して新たな商品を作り出しています。これらの取り組みにより、食品ロスの削減と新たな商品開発を推進し、食品産業の持続可能な未来を構築しています。値上がりする原料、ロスが生じる矛盾日本の食料自給率の低さと製造段階に生じる食品ロスの問題に焦点を当てるシェアシマは、食品製造の持続可能なサプライチェーンの構築を推進しています。日本の自給率(カロリーベース)はわずか38%で、多くの食材が海外から輸入されています。しかし、一部の海外サプライヤーからは日本への販売をためらう声もあり、日本の食品産業に大きな課題が突きつけられています。食品製造の過程で生じる食品ロスは約121万トンあるとされていて、これは日本の食品ロス全体(522万トン)のうちの23%。決して無視できない数字となっています。シェアシマは、食品ロス削減を推進するとともに、余剰原料を生まれ変わらせる「アップサイクル」を促進するサービスを提供しています。その一つが、食品原料のサプライヤーメーカーが余剰となった原料を掲載できる[専用サイト(シェアシマアップサイクル特集)]です。これにより、食品メーカーが余剰原料を利用できる仕組みができて、食品ロスを減らすことが期待できます。シェアシマは食品原料のサプライヤーと食品メーカーを直接つなぐサービスも提供しています。これにより、新商品開発や他の業務に時間を割くことができ、食品メーカー全体の活性化を目指しています。シェアシマは現在、約2600のユーザーを有しており、2026年には2万5000のユーザーが参加することを目指しています。こうして構築された食品企業のプラットフォームは、食品ロス削減とアップサイクル推進を通じて、日本の食品産業の持続可能な未来を構築するための一歩となります。アップサイクルフードで“余剰”を“価値”へアップサイクル事業は、廃棄される可能性のある原料を有効利用し、新たな価値を生み出す活動です。「リサイクル」が製品を原料に戻してから新たに製品を作るのに対し、「アップサイクル」は原料そのものを活かして、付加価値を向上させる新製品を創出します。このアップサイクルの可能性を秘めた食品の原料は大きく三つに分けられます。一つは「未利用原料」、二つ目は「残渣」(皮や絞りかすなど)、そして最後に製品を作る工程で出てしまう「端材」です。私たちは、これらの原料を活用し、新たな商品を作り出す事業を展開しています。具体的な実績として、私たちは昨年度、シェアシマのサイトを介して1トンの食品ロス削減に寄与しました。この数字は未利用の食品の積み重ねがあって初めて成り立つもので、これをさらに増やしていきたいと考えています。さらに、私たちはアップサイクル商品の企画及び開発の推進も行っています。例えば、昨年度には長野市と共同でアップサイクル商品を発売しました。一つは、信州福味鶏のレバーとハツを使った缶詰です。これは通常余剰となる部位を有効活用し、新たな商品を創出した成功例となります。また、ウエハースを使ったビールも開発しました。これは土産品製造会社が生成する端材をアップサイクルビール製造企業につなぎ、新たな商品を開発した事例です。これらの開発は、食品ロス削減だけでなく、新たなビジネスチャンスを創出する可能性を秘めています。私たちの取り組みはこれからも続きます。余っている原料や商品化が困難なものがあれば、私たちにぜひご相談ください。食品ロスの削減と新たな商品開発の可能性を共に追求してまいります。 

記事サムネイル
食品ロス

新たに都内2店舗で販売中!「おいしい」を、食ロスに思いをはせる入り口に【試食会レポ】

「え、おいしい!」4月26日夕方。JR新橋駅高架下にある缶詰専門店・カンダフルで開催した、アップサイクル・フードふくふくレバーの試食会では、商品を口にした多くの方が、口々にうれしい感想を寄せてくださりました。中には、試食会に並んだ「ご褒美パテ」「贅沢ネギ塩」「旨辛ッヤンニョム」の3種類すべてを食べ比べして、イチオシの缶詰を教えてくださる方も!試食をされた皆さんに商品ラインナップを一通りご紹介した後、実はこの缶詰に使われているレバーとハツが、まだ食べられるにもかかわらず、廃棄されてしまう予定だったことを説明すると、口々に「こんなに美味しいのに」と、驚いた様子で受け止めていらっしゃいました。普通に生活していると、食品製造段階で廃棄されてしまう食品原料が、実はたくさんあるということを知りません。こうした実態は“隠れフードロス”とも呼ばれますが、こうして消費者の皆さんの目に触れることで初めて、認知されるきっかけになると私たちは思います。市場流通に乗せられなかった食品も、美味しく、価値ある商品に生まれ変われるーーー。私たちシェアシマは、この概念を少しでも多くの消費者の皆さんに知っていただきたいと考えます。認知から意識が変わり、やがて行動が変わる。そのためにも、まずは『美味しい』から入って頂くことが、大きな第一歩です。この機会にぜひ、アップサイクル・フードが並ぶ店頭まで足をお運びくださいませ。カンダフル新橋店の販売情報は以下の通りです。【カンダフル新橋店】住所:東京都港区新橋2-17-14(JR東日本新橋駅構内 エキュートエディション新橋店)時間:午前11時から午後20時までURL : https://cannederful.com/新宿マルイでも、5月16日(火)まで限定販売中【新宿マルイ本館 地下1階「カレンダリウム」内】住所 :東京都新宿区新宿3-30-13時間 : 午前11時から午後20時までURL : https://www.0101.co.jp/003/?from=01pcst003tophead-logo長野アップサイクル・フードの公式ホームページでは最新の情報をお伝えしています。

人気記事ランキング

PR

シェアシマセミナー
日研フード株式会社
食品環境検査協会

おすすめ記事

記事タグ