特集|フェムケア素材〜女性特有の健康課題を身体の内側からサポート
女性特有の健康に関する悩みを解決する商品やサービスのことを「フェムケア」、「フェムテック」といいます。近年では、新ブランドが続々と誕生したり、女性誌で特集が組まれたりと、商品開発においても注目のテーマのひとつとなっています。
この記事では、フェムケア・フェムテックの概念や市場規模、女性特有の不調に伴う経済損失を解説するとともに、食品開発に役立つ関連商品をご紹介します。
女性の社会進出とともに顕在化した「女性の悩み」に、社会全体で向き合う動きが広がりつつある今、食品開発によって貢献できるアプローチを考えます。
フェムケア素材のご紹介
- サンアクティブFe-P80LKP|太陽化学株式会社
- 還元NMN|炭プラスラボ株式会社
- ヒマラヤ松樹皮抽出物|株式会社ニゾナ
- サフラン|株式会社Bollard
- エクオール乳酸菌プレミアム™|炭プラスラボ株式会社
- エクオール乳酸菌™️|炭プラスラボ株式会社
- 【抗糖化素材】ヒシエキス【機能性表示届出中】|林兼産業株式会社
- 納豆菌培養エキスNSK-SD|株式会社日本生物.科学研究所
- PHENIXUN SHIELD|株式会社マツモト交商
- シャタバリ|株式会社サビンサジャパンコーポレーション
- ETAPEO|株式会社マツモト交商
- 有機JASマカ乾燥粉末|株式会社マツモト交商
- クリスパタス菌KT-11(KT-11HP)|株式会社キティー
- ミヨシ亜麻仁油パウダー|ミヨシ油脂株式会社
- オメガヴィーパウダー100|ミヨシ油脂株式会社
- ヘンププロテインパウダー 50%|株式会社ニューエイジトレーディング
- 麻の実ナッツ|株式会社ニューエイジトレーディング
- 発酵黒マカエキス末|株式会社光健
フェムケア・フェムテックとは
女性のライフステージには、さまざまな健康課題が存在します。それらの解決に役立つフェムケア・フェムテックには、それぞれ次のような違いがあります。
フェムテック
フェムテック(Femtech)は、Female(女性)とTechnology(テクノロジー)を合わせた造語です。月経、妊娠・不妊・産後ケア・更年期といった女性のライフステージにおける悩みや、婦人科系疾患・セクシャルウェルネスに対して、AI(人工知能)やアプリなど先進的なテクノロジーの力を使って解決することを指します。
フェムケア
フェムケア(Femcare)は、Feminine(女性の)とCare(ケア)を合わせた造語です。フェムテックとの違いは、テクノロジーに頼らないことです。フェムケアは、生理用品やサプリメント、食品、衣類など多岐にわたり、女性のウェルビーイング(※)を向上させるための幅広いケアを含みます。
※身体的、精神的に健康な状態であるだけでなく、社会的、経済的に良好で満たされている状態にあること
女性特有の健康課題による経済損失は3.4兆円
経済産業省は、2024年2月「女性特有の健康課題による社会全体の経済損失」を公表し、経済損失は3.4兆円に上ると試算しました。
働く女性の多くが、月経やPMSによる心身の不調(情緒不安定、抑うつ、集中力の低下、めまい、腹痛、頭痛など)で、仕事のパフォーマンス低下を経験していますが、有効な対処を行う女性の割合は少なく、特に効き目があるとされる低容量ピルの服用率は0.9%にとどまっています。
また、不妊治療と仕事の両立ができずに「仕事を辞めた又は雇用形態を変えた」ことがある女性の割合は32.9%、さらに、更年期症状の影響で「昇進を辞退したことがある」が50%、「仕事を辞めたことがある」が17%と、女性特有の健康課題がキャリアにも影響していることがわかります。
※参考:経済産業省「女性特有の健康課題による経済損失の試算と 健康経営の必要性について」、「フェムテックに関する経済産業省の取組 ~フェムテックで企業が変わる、社会が変わる~」、「経済産業省のフェムテック推進について」
フェムケア・フェムテックによる経済効果は2兆円
フェムテックによる経済効果は、2025年時点で年間約2兆円とも予測されており、ライフステージの変化に対する女性の健康サポートや望まない離職を防ぐ仕組みづくりの重要性が見直されています。
経済産業省では、「女性が働きやすい環境整備を進め、より多様な人材の活躍を推進することが、持続的な企業価値の創造の観点から重要」としてフェムテックを推進。「フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金」などの補助事業を通して、ウェルビーイング実現に向けた積極的な導入・開発を呼びかけています。
参考:株式会社 日立コンサルティング「令和2年度産業経済研究委託事業 働き方、暮らし方の変化のあり方が将来の日本経済に 与える効果と課題に関する調査 報告書 (概要版)」
フェムテックの市場
2016年ごろからの新興市場であるフェムテック。2019年時点の世界の市場規模は820億円、2025年には5.5兆円に達すると予測されています。
国内市場は、2019年の579億円から2022年は695億円と、政府の後押しもあって順調な成長を見せています。全人口の半分をターゲットとする産業として、今後さまざまな製品・サービスの開発・投入を通じて市場の拡大が期待されています。
※参考:株式会社矢野経済研究所「フェムケア&フェムテック(消費財・サービス)市場に関する調査を実施(2023年)」
フェムケアのために取り入れたい栄養素・食品
医薬品に頼る以外にも、日々の食事で必要な栄養素を補うことで、心身のバランスを整えることに繋がります。フェムケアのために取り入れたい栄養素と食品例をご紹介します。
鉄分
月経のある女性は、貧血になりやすい傾向にあります。鉄分を補給することで、貧血による疲れやめまい、頭痛などの貧血症状のほか、鉄分不足によるメンタル不調の軽減につながります。
例)レバー、アサリ、ほうれんそう、小松菜など
ビタミンE
女性ホルモンの分泌や代謝を助け、更年期の症状を緩和する効果が期待されています。
例)アーモンド、アボカド、かぼちゃ、ひまわり油
マグネシウム
月経前症候群(PMS)の予防や症状の緩和に役立つとされ、子宮の収縮を抑えることで生理痛を緩和する、神経の高ぶりを抑え、イライラを鎮める効果があるとされています。
例)わかめ、ひじき、魚介類、そばなど
大豆イソフラボン
大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)と似た構造を持ち、加齢によるエストロゲンの不足を補い、月経不順や更年期症状の緩和、自律神経の安定に役立つとされています。
例)豆乳、豆腐、きなこなど
オメガ3脂肪酸
更年期の女性が積極的に摂取することで、情緒のコントロールやホルモンのバランスの改善、動脈硬化の予防などに効果が期待できます。
例)サーモン、イワシ、えごま油、ナッツなど
ハーブ
ハーブには、ゆらぎがちな女性リズムを整え、不安やストレスの緩和、ホルモンバランスを整えるのに役立つものが多数あります。ハーブティーやサプリメントなどが人気です。症状に適した用法・用量を守ることが大切です。
例)シャタバリ、ローズ、セージ、レッドクローバーなど
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フェムケア・フェムテックによって、女性が生き生きと最大限能力を発揮できることは、社会全体の利益に繋がっていきます。この記事を参考に、フェムケアに役立つ食品を開発しませんか。
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