シェアシマセミナーがもたらす、効率的な顧客リードと新たな市場機会【ミヨシ油脂】
ミヨシ油脂株式会社は、東京都葛飾区に本社を置く日本の加工油脂メーカーです。食品事業では、食用油脂にまつわるバラエティに富んだ製品を扱い、新ブランドの立ち上げも行っています。しかし、それらの製品を認知向上させる施策やリード獲得の手段について課題を抱えていたとのこと。そんな同社が、シェアシマセミナーを活用するまでの経緯や得られた効果、今後期待することなどを聞きました。
話を聞いた相手
横坂さくらさん 戦略企画本部企画部企画課 課長代理
小川優子さん 戦略企画本部マーケティング部マーケティング課 係長
- 新規で立ち上げたブランドの認知向上に対する悩みがあった
- セミナー登壇にかかる事前準備の負担を軽減したかった
- ウェビナー形式のため準備が手軽で、情報発信がしやすい
- 既存顧客はもちろん、従来アプローチできなかった新たな顧客と接点が持てた
- サイトへの新規流入者の割合が約40%になるなど、副次的効果もあった
※画像はミヨシ油脂株式会社本社・東京工場外観(ミヨシ油脂提供)
創立100年超の老舗企業、「油脂」のポテンシャルを引き出す
創立1921年のミヨシ油脂株式会社は、長い歴史を持つ企業として知られています。主な事業内容は、食用油脂の製造・販売を行う食品事業と、日常生活や産業で使われる原料の製造・販売等を行う油化事業の2つ。「人によし、社会によし、未来によし。」を理念に掲げ、油脂の力を活かした“ものづくり”を通して、すべての人から信頼される企業であり続けることを目指しています。
同社の食品事業では、マーガリン、ショートニング、ラード、ホイップクリーム、粉末油脂など、さまざまな食用加工油脂を扱っています。また新規でブランドを立ち上げることも多く、近年では動物性原料を使わずに新しいおいしさを創りだした食用油脂ブランド「botanova」(ボタノバ)などがあります。
「botanova 植物のおいしさ鶏油風味」(画像はミヨシ油脂提供)
これらの製品を認知させる手段の一つが、東京ビッグサイト等で定期開催される展示会です。食品事業者が一堂に会し、新製品の発表やビジネスチャンス創出の場として、展示会は重要な役割を果たしています。同社もこれまで数々の展示会に参加し、会期中はセミナーに登壇するなどして認知拡大に努めてきました。
シェアシマとの出会いで広がる、ミヨシ油脂の新ブランドPR戦略
ブランドの認知向上、そしてリアルセミナー以外でのPR方法を模索していた中で、シェアシマを見つけたということです。
「まずシェアシマを知ったきっかけは、無料の会員登録でした。定期的にメールマガジンが届くため、それが部内に広がりました。さまざまなサービスをご案内いただく中で、最初にお願いしたのはアニメーション動画の作成でした。当社の扱うブランドの世界観を上手に説明するツールとして、アニメーション動画は適切だと感じました」(横坂さん)
製品PRのためのアニメーション動画の制作を皮切りに、2022年から現在に至るまで計7回、シェアシマセミナーに登壇いただいています。シェアシマセミナーを積極的に活用されている理由も聞きました。
「展示会の場合ですと、そもそも出展しないと出展社セミナーには登壇できません。しかし、シェアシマセミナーはそのハードルがありません。WEBなので特定の会場に赴く必要もなく自社から配信ができ、登壇者側の負担も少なく、すぐに情報配信ができます。また、シェアシマ会員の属性はBtoB企業が多いので、今後顧客になり得る企業様に直接商材の魅力をPRできます」(横坂さん)
初回登壇にあたる2022年2月、PRした商材は”粉末油脂”。粉末油脂と一言でいってもなかなかイメージがしづらい課題があるなか、オンラインという手軽さがありながら、直接的に商材の魅力を伝えられるシェアシマ商品開発セミナーは、聴講者の興味を引く上で、想定以上に効果を発揮しました。当時はテスト的に利用してみたものの、聴講者リストの内容から有効性を実感し、その後も積極的にセミナーに登壇いただいています。
自社サイトをセミナーの受け皿に、新規流入者の急増に導く活用術
ミヨシ油脂では、情報発信用のWEBサイト「ミヨシ未来プラットフォーム」を運営しています。食品企業向けのコンテンツ「NEXT FOOD LAB」では、食品や生活関連の最新トレンド、マーケティングデータ、技術解説などを幅広く情報提供中です。
「ミヨシ未来プラットフォーム」NEXT FOOD LAB。これからの「食」を創る人のための先端情報とレシピを発信する場(画像はミヨシ油脂提供)
2024年6月に登壇した「健康と美味しさを両立する高齢者向け原料〜次の素材をお探しの方へ」セミナーで当サイトの案内をしたところ、新規のサイト訪問があったといいます。
「セミナ―直後は、聴講者から商材サンプル取り寄せや資料ダウンロードといった具体的なアクションがありました。聴講者のうち、より確度の高い研究開発の方が50%以上いらっしゃったのが要因かと考えます。また、セミナー経由でのサイト訪問があったのですが、サイト流入者のうち新規の割合が40%近くもいらっしゃいました。サイトを訪問したことがきっかけで他の商材資料のダウンロードもいただくなど、シェアシマセミナーの反響が一定数あったことが感じられました」(小川さん)
シェアシマセミナーに登壇する際には、告知記事のリンクをセミナー参加者に伝えるなど、シェアシマとも緊密に連携を取っています。
6月26日に開催された「第46回 シェアシマ商品開発セミナー」
通常の営業活動では得られなかった、新たなビジネス機会も
このほか、同社としては想定していなかったセミナーの副次的なメリットもあったそうです。それは、セミナー登壇をきっかけに、新規および既存のお客様との新たな接点が生まれていることです。
「営業から個別にアプローチをかけなくても、セミナーの告知を見たお客様の方から問い合わせをいただくケースがあります。例えば、”セミナー当日は視聴できないけど、資料だけ欲しい”とお声を掛けていただいたり、セミナーを視聴していた当社の代理店営業担当より、”自分が担当しているクライアント先に紹介したい”という連絡もあったりしました」(横坂さん)
過去のセミナーでは、それまで取引実績がなかった関西地方の企業から問い合わせが入ったこともありました。その際には、インサイドセールス部門から大阪支店の営業担当につなぎ、製品サンプルと資料を送りました。それがきっかけとなり、現在に至るまで途切れずコミュニケーションを取っているそうです。
セミナー企画の舞台裏、テーマ設定と訴求の工夫
インタビューの中で、こんな裏話も飛び出しました。
「高齢者向けの商材は、顧客とのパイプラインが未だ薄い状態でした。当時の担当者がシェアシマ・山﨑さんに依頼したことがきっかけで、実現していただきました。直接つながりがない企業様に対しても、テーマ自体に興味のあるシェアシマ会員に対して広く告知ができたと感じています」(横坂さん)
インタビューに同席した、シェアシマの営業担当・山﨑も当時を振り返って話します。
「高齢者向けの原料商品は特定の層から強いニーズがあるものの、訴求する顧客の間口がどうしても狭まってしまう懸念がありました。そのため、ほかの登壇企業様の選定と声かけ作業は社内の企画サイドと連携しながら計画を立てて進めました」
シェアシマでセミナーの企画を担当する熊谷からは、
「ミヨシ油脂様は、『商材をどのように訴求したらお客様に響くのか?』といったテストマーケティング的な視点で、私たちのセミナーを上手に活用いただいています。今回は、日本社会の高齢化に伴い高齢者食の市場ニーズが高まっているという点がポイントでしたが、期待以上の成果が出せたと感じています。これはひとえに、ミヨシ油脂様の方から積極的にテーマをご提案いただいたからこそ実現できたことです」
トレンドを押さえたテーマ、丁寧な顧客フォローで更なる認知拡大へ
2020年10月に始まったシェアシマ商品開発セミナーは、累計47回・3,800名超(24年7月末時点)が参加しており、人気を博すコンテンツとなっています。初期の頃から登壇を重ねてきた同社は、どのように感じているのでしょうか。
「最近ではあらかじめテーマ設定をいただいているため、発信がしやすいです。開催後のフォロー体制もしっかりと仕組み化されていると感じます。毎回いただくアンケート調査も、回を重ねるごとにどんどんブラッシュアップされているため、参加者のアフターフォローがしやすくなりました」(横坂さん)
シェアシマセミナーは、水曜の午後に開催しています。終了後速やかに事務局から開催結果の速報をお知らせし、その後、セミナーの満足度などの詳細を翌週にお伝えします。聴講者向けのアンケートでは、個別の登壇企業への質問やサンプル取り寄せ希望も受け付けているため、セミナーで商材に興味を持った人に対して、直接アフターフォローできる設計になっています。
「シェアシマセミナーはトレンドや業界の関心事を踏まえたテーマ設定をいただいており、幅広い市場にリーチできています。長い間アプローチしているものの、なかなか繋がりが育めない企業様に対しても、シェアシマ経由で情報をお届けできる点が魅力的です。一方、当社としては最終製品を扱っているお客様への認知度をより高めていきたい思いがあります。シェアシマの会員属性でそういった方がもっと増えていけば良いと感じています」(小川さん)
シェアシマ会員数は2024年7月末時点で、約4,200名。食品メーカー・原料メーカー・健康食品メーカー・商社/問屋・食品関連企業・中食/外食産業など業界関係者に幅広く登録いただき、会員増加が続いています。
「シェアシマの会員数も当初に比べて、相当増えました。事業の広がりも感じているため、これからもリード獲得に向けて、共に取り組んでいただければ幸いです」(横坂さん)
トレンドを押さえた精力的なPRと、柔軟な発想でブランドの認知向上に挑むミヨシ油脂。今後のさらなる飛躍が期待されます。
ミヨシ油脂株式会社本社・東京工場外観(画像はミヨシ油脂提供)
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