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発酵食品テンペの栄養や効果効能とは|テンペ菌についても詳しく解説

発酵食品テンペの栄養や効果効能とは|テンペ菌についても詳しく解説

インドネシアの伝統食品であるテンペをご存知でしょうか。テンペは、大豆をテンぺ菌で発酵させて作られた食品です。

栄養が豊富で、さまざまな効果効能があるため、近年インドネシアだけではなく、世界中で注目されています。発酵食品に関心がある人や健康に意識の高い人は、「テンペ」という言葉を見聞きした経験があるかもしれません。

今回は、テンペがどのような食品なのかを徹底解説します。作り方や食べ方も含めて、テンペについての理解を深めましょう。

テンペとは|インドネシアの伝統食材

テンペ(tempeまたはtempeh)とは、インドネシアの伝統的な大豆発酵食品で、白い菌糸が絡まったケーキのような見た目をしています。インドネシアでは、良質なタンパク源として、数百年以上前から日常的に摂取されてきました。

近年では、健康志向の高まりを背景にインドネシア以外の国・地域においても製造されたり、食べられたりするようになっています。

なお、テンペは大豆を発酵させた食品ではあるものの、納豆とは異なります。独特な臭いはなく粘り気もないので、納豆嫌いな人でも食べやすい食品です。

大豆をテンペ菌で発酵させて作られる

現在のテンペは、大豆にテンペ菌(クモノスカビ)を植菌し、発酵させて作られます。

なお、大豆の原産地は中国の東北地方で、インドネシアには西暦1000年頃に流入しました。以下は、テンペの起源に関する2種類の説です(※)。

・昔からテンペに似た食品が存在し、ココナッツなどをテンペ菌で発酵させていて、大豆が伝わるとテンペが作られるようになった。
・中国人が醤造りに大豆こうじを使用していたことが、テンペの起源になった。

ちなみに、ココナッツを発酵させた食品は「テンペボンクレック」と呼ばれ、現在でも食べられています。

※参考:日本テンペ研究会「テンペの起源

テンペの栄養と効果効能

ここからは、テンペの栄養および効果効能を紹介します。



テンペの栄養

以下は、100gのテンペに含まれる主な栄養成分の量です(※1)。

  • エネルギー:180kcal
  • たんぱく質:15.8g
  • 脂質:9g
  • 食物繊維:10.2g
  • ナトリウム:2mg
  • カリウム:730mg
  • カルシウム:70mg
  • 鉄:2.4mg
  • ビタミンB1:0.07mg
  • ビタミンB2:0.09mg
  • ビタミンB6:0.23mg
  • ナイアシン:2.4mg
  • 葉酸:49μg


発酵前の大豆に比べてビタミンB群の量が多く、食物繊維も豊富に含みます。そのほか、原料が大豆であることから、イソフラボンも豊富です(※2)。

※1参考:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年「食品群名/食品名: 豆類/だいず/[その他]/テンペ
※2参考:太田美穂ほか(2010年)「無塩発酵大豆テンペの機能性研究:Rhizopus sp.を混合して調整したテンペのイソフラボン生成」相愛大学人間発達学研究、1巻、pp.57-62

テンペの効果効能

テンペは、牛肉と同水準のたんぱく質を含みます。ただし、脂質やナトリウムの含有量が少なく、カロリーは低めで、コレステロールは全く含まれていません。

そのため、ダイエット食品に適しているほか、脂質異常症や動脈硬化症、高血圧症の発症予防・改善に役立つとされています。

なお、葉酸が不足すると胎児の発育に悪影響が及ぶ可能性がありますが、テンペは葉酸の含有量が多いため、妊娠中の女性や妊娠を計画している女性にも適した食品です(※1)。そのほか、イソフラボンが豊富なため、更年期症状を緩和する作用も期待できます(※2)。

※1参考:日本テンペ研究会「テンペの栄養
※2参考:太田美穂ほか(2010年)「無塩発酵大豆テンペの機能性研究:Rhizopus sp.を混合して調整したテンペのイソフラボン生成」相愛大学人間発達学研究、1巻、pp.57-62

テンペ菌を使ったテンペの作り方

ここからは、テンペ菌を使ったテンペの作り方を紹介します。



材料(作りやすい分量)

以下に、テンペ作りに必要となる材料を示します。

  • 乾燥大豆 150g
  • テンペ菌(スターター)1.5g
  • 水 1L
  • 酢 50㎖


なお、テンペ菌に関しては「純粋培養されたもの」もありますが、広く流通していて入手しやすい「スターター」という製品を使用するケースが一般的です。

作り方

以下は、テンペを作る一般的な手順です。

  1. 乾燥大豆を流水で洗う。
  2. 7分程度熱湯で煮て、薄皮を剥く。酢を混ぜた水に、皮を剥いた大豆を漬けて16時間程度待つ。
  3. 吸水した大豆を40分程度煮る。
  4. 煮た大豆を30分程度、放冷・乾燥させる。
  5. 水煮した大豆に、乾燥大豆にスターターを混合したものを加える。
  6. ラップで容器の上部を覆い、楊枝などで空気孔を開ける。
  7. 室温で1日~1日半程度経過すると、テンペが完成する。


なお、使用する大豆などの量は、お好みに合わせて調整してみてください。また、スターターの詳細に関しては、製造業者の公式サイトなどで確認しましょう。

テンペの食べ方

テンペの味は淡泊で癖がありません。「栗や芋に似ている」と表現されることもあります。インドネシアでは、薄くスライスして妙め物や揚げ物にするのが一般的ですが、それ以外にも幅広い料理で使うことが可能です。以下、テンペの食べ方の例を示します。

  • 塩・ケチャップ・マヨネーズ・味噌を付けて食べる
  • 薄くスライスして油で揚げる
  • 軽く両面を揚げ焼きにし、醤油・みりんで味付けして照り焼きにする
  • 細かく崩して、お好み焼きの生地などに混ぜる
  • 食べやすい大きさにカットし、サラダの具材として利用する
  • ヨーグルトと一緒に食べる
  • 粉末状にしてクッキーの材料にする


このように、テンペはおかずとしても、デザートとしても食べることが可能です。上記を参考に、多様な食べ方を考えてみてください。

まとめ

テンペとは、インドネシアの伝統的な発酵食品で、大豆にテンペ菌(クモノスカビ)を植菌し、発酵させて作られます。なお、納豆とは異なり独特な臭いがなく、ネバネバと糸を引くこともありません。

食物繊維やビタミンB群などの栄養が豊富で、さまざまな効果効能を期待できることから、近年健康志向の高まりを背景として、インドネシア以外でも注目されるようになりました。

テンペは、完成品を購入する以外に今回紹介した作り方を参考にして、大豆やテンペ菌(スターター)などを用いて製造することも可能です。多種多様な食べ方があるので、おかずやデザートとして取り入れてみてはいかがでしょうか。

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