食品の企画開発をサポートする

1/2ルールの浸透度は?事業者の食ロス意識をクラダシが調査

1/2ルールの浸透度は?事業者の食ロス意識をクラダシが調査

ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を運営する株式会社クラダシ(本社・東京都品川区)は、食品関連事業者を対象とし、「SDGs・フードロスに関する意識調査」をこのほど実施しました。全国の食品関連事業者106人から回答を得たところ、商品の納品時点で賞味期限の2分の1が経過していないことを求める「1/2ルール」に沿って納品を開始しているのは、まだ一部にとどまる状況が見えてきました。その一方で、「1/2ルールへの完全移行でフードロス削減は可能である」との前向きな回答が7割に上ることが明らかになりました。

調査の背景

2023年4月〜5月、食品関連事業者がSDGsやフードロス削減、商慣習の見直しについてどのように考えているのかについて、クラダシは意識調査を実施しました。

2022年、農林水産省は、食品製造・卸・小売・外食事業者の業界団体に対し、食品ロス削減に向けた取組の加速化について通知を出しました。この中で同省は、1/3ルールから1/2ルールへの納品期限の緩和に加えて、賞味期限の年月表示や適量仕入れや売り切り等の実施、フードバンクやこども食堂への寄附等の取り組みを促進するよう求めています。

こうした動きを受け、大手小売店を中心に、賞味期限が6か月以上ある常温加工品などを対象とし、1/2ルールの採用を開始または表明する企業が増えています。

1/2ルールの導入は一部、食ロス削減には課題も


「取引している小売店舗において、すでに1/2ルールでの納品が開始したところはありますか」の設問では、「ある」と答えたのが36.7%で、「ない」の22.6%を上回りました。一方で、「分からない」「1/2ルールの対象となる商品を製造・販売していない」と回答した人が合わせて39.6%と、1/2ルールでの納品が広く浸透しているとは言えない状況が読み取れます。

上記の設問で「ある」と回答した人の中で、すでに1/2ルールを導入している納品先の割合は20%未満とした人が最も多く、28.8%でした。1/2ルールを導入している納品先はあるものの、その割合はまだ全体として多くないことが分かりました。


「1/2ルールに完全移行したとしても、流通過程でのフードロスは発生してしまうものだと思いますか」の設問に「ほとんど変わらないと思う(想定される変化10%未満)」と答えた人が11.3%だったのに対し、「フードロスは発生するが、量は多少減ると思う(想定される変化10~29%程度)」との回答が最も多く44.3%。それに「一定数減ると思う」(19.8%)と「大幅に減ると思う」(7.5%)とを加えると、7割以上の人が1/2ルールへの完全移行でフードロス削減が可能であると考えていることが分かりました。

さらに、「フードロスは発生すると思う」と回答した人にその理由を尋ねると、最も多かったのは「商品リニューアル等の理由から終売品が発生するため」で45.3%でした。次いで「一定数、販売期限切れなどによる小売店からの返品があるため」「賞味期限逆転禁止や欠品禁止等、納品期限以外の商慣習が残っているため」がそれぞれ38.7%という結果となりました。

さまざまな利害関係者が複雑に絡み合う現在の商慣習は、企業や消費者の個々の取り組みだけではなかなか改善することができません。食品サプライチェーンと行政、消費者が連携し、フードロス削減のための新たな仕組みを早急に構築することが、いま求められています。

調査概要

調査名:SDGs・フードロスに関するアンケート
調査目的:食品関連事業者の皆さまの「SDGs」や「フードロス」についての意識や取り組みを知り、「Kuradashi」からの情報発信やサービス改善に役立てる。   
調査方法:インターネット調査
調査期間:2023年4月24日(月)~2023年5月10日(水)
有効回答:106名
調査項目:
1.貴社では、SDGs推進に取り組むことは、企業経営においてどの程度重要であると捉えていますか。(単一回答、以下SA)
2.貴社では、SDGs目標達成に向けた取り組みを行っていますか。(SA)
3.貴社が行っているSDGs目標達成に向けた取り組みは、以下のSDGs目標のどの項目に当てはまりますか。(複数回答、以下MA)
4.貴社では、「フードロス削減」に関する取り組みを行っていますか。(SA)
5.貴社では、フードロス削減のためにどのような取り組みを行っていますか。(MA)
6.貴社におけるフードロスの発生比率は、生産量全体の何%程度ですか。(SA)
7.貴社の本年度のフードロス削減に対する取り組みは、昨年度より強化される予定ですか。(SA)
8.貴社が取引されている小売店舗において、すでに1/2ルールでの納品が開始したところはありますか。(SA)
9.問8で「ある」と回答した方へ質問します。すでに1/2ルールを導入している納品先は、どの程度の割合ですか。(SA)
10.貴社において、納品期限が1/3ルールから1/2ルールに完全に移行したとしても、流通過程でのフードロスは一定発生してしまうものだと思いますか。(SA)
11.問10で「フードロスは発生すると思う」と回答した方へ質問します。そのように考える理由として当てはまるものをすべてお選びください。(MA)
12.商慣習のひとつである、小売からメーカー等に対する「欠品ペナルティ(欠品粗利補償金)」は、近年緩和されていると感じますか。(SA)
13.貴社において、「Kuradashi」のようなサービスは、フードロスになってしまいそうな商品を流通させるためのセーフティネットのひとつになり得ると思いますか。(SA)
14.貴社はこれまでに「Kuradashi」に出品したことはありますか。(SA)
15.問14で「出品したことがある」と回答した方へ質問します。 貴社が「Kuradashi」を利用する理由として当てはまるものをすべてお選びください。(MA)

※百分率(%)は小数第二位で四捨五入し、小数点第一位までを算出しています。
※百分率の合計値が100%とならない場合があります。

【情報提供元:PR TIMES

合わせて読まれている記事

環境省提示|食品ロス削減とリサイクルの新たな方針発表で企業はどう動く?

環境省提示|食品ロス削減とリサイクルの新たな方針発表で企業はどう動く?

  • SDGsに貢献
【受付中】【農水省登壇】フードテックが導く近未来 ~食品ビジネスと研究の最前線~(4/23)

【受付中】【農水省登壇】フードテックが導く近未来 ~食品ビジネスと研究の最前線~(4/23)

  • SDGsに貢献
「捨てる」から「活かす」へ シェアシマが描く、食品業界の未来とは【社長コラム#3】

「捨てる」から「活かす」へ シェアシマが描く、食品業界の未来とは【社長コラム#3】

  • SDGsに貢献
連載目次|食品企業のためのサステナブル経営

連載目次|食品企業のためのサステナブル経営

  • SDGsに貢献
実は宝の山!? 未利用魚の可能性【食品企業のためのサステナブル経営(第25回)】

実は宝の山!? 未利用魚の可能性【食品企業のためのサステナブル経営(第25回)】

  • SDGsに貢献
米価は上がっても農家はラクにならない、中山間地の稲作事情【社長コラム#2】

米価は上がっても農家はラクにならない、中山間地の稲作事情【社長コラム#2】

  • SDGsに貢献

同じカテゴリの記事

トップインタビュー 株式会社サンクゼール|食品の「製造小売り」に活路を見出す

トップインタビュー 株式会社サンクゼール|食品の「製造小売り」に活路を見出す

環境省提示|食品ロス削減とリサイクルの新たな方針発表で企業はどう動く?

環境省提示|食品ロス削減とリサイクルの新たな方針発表で企業はどう動く?

  • SDGsに貢献
「捨てる」から「活かす」へ シェアシマが描く、食品業界の未来とは【社長コラム#3】

「捨てる」から「活かす」へ シェアシマが描く、食品業界の未来とは【社長コラム#3】

  • SDGsに貢献
連載目次|食品企業のためのサステナブル経営

連載目次|食品企業のためのサステナブル経営

  • SDGsに貢献
テクノロジーで食にイノベーションを!フードテックビジネスコンテスト|令和6年度受賞者のアイデアを一挙ご紹介

テクノロジーで食にイノベーションを!フードテックビジネスコンテスト|令和6年度受賞者のアイデアを一挙ご紹介

実は宝の山!? 未利用魚の可能性【食品企業のためのサステナブル経営(第25回)】

実は宝の山!? 未利用魚の可能性【食品企業のためのサステナブル経営(第25回)】

  • SDGsに貢献