
フィコシアニンとは|原料のスピルリナの栄養と効果についても解説
フィコシアニンは天然の青色素です。スピルリナという藻類の一種から抽出されるもので、他の天然系の青色素と比べても発色が良いという特徴があります。この記事では、フィコシアニンの特徴や効果、効果的な摂取方法、摂取時の注意点などを解説します。
フィコシアニンとは
まずはフィコシアニンの特徴を見ていきましょう。
フィトケミカルの一種、豊富な栄養と抗酸化作用が特徴
フィコシアニンとは、スピルリナという藍藻の一種から抽出される天然の青色素です。食品添加物として使われる着色料には合成着色料と天然着色料があり、フィコシアニンは天然着色料に該当します。
【食品添加物として使われる着色料】
- 合成着色料:主に石油から作られるタール色素などが該当。安全性はチェックされているが健康意識が高い方は避けたい着色料
- 天然着色料:植物などから作られる天然の着色料。アカキャベツ色素やムラサキサツマイモ色素から得られる「アントシアニン」、パプリカ色素やクチナシ黄色素から得られる「カロチノイド」、藻類のスピルリナから得られる「フィコシアニン」などが該当
フィコシアニンはフィトケミカルの一種です。フィトケミカルは、植物が自身を紫外線などから守るために有している成分で、強い抗酸化作用があります。人間の体内でも同様の働きが期待できるとされています。
フィコシアニンは、スピルリナから有機溶媒を使わずに水を用いて抽出されるため、安全性が高いのも特徴です。青色素を含む天然の成分は稀なため、貴重な天然系の青色素として重宝されています。青いソーダアイスの着色料として使用されるほか、他の天然の青色素と比較しても色合いが鮮やかであることから、幅広く利用されています。
フィコシアニンの原料となるスピルリナとは
体内での栄養素の吸収率が高い
フィコシアニンの原料になるスピルリナの細胞壁は薄く、壊れやすい性質があります。この性質により、摂取した際の体内での栄養素の吸収率は約95%と高く、摂取すれば豊富に含まれる栄養成分を効率よく消化・吸収することが可能です。栄養素の吸収率が高い点も、フィコシアニンが注目されているポイントです。
スピルリナに含まれる栄養とは
フィコシアニンの原料になるスピルリナにはタンパク質やミネラルなどの5大栄養素のほか、50種類以上の栄養素が含まれています。ここでは、スピルリナに含まれる栄養素の特徴を紹介します。
アミノ酸バランスがとれたタンパク質
スピルリナにはタンパク質が55~70%含まれています。体内で合成できない必須アミノ酸をバランス良く含むため、摂取により食生活の改善が見込めます。
クロロフィルなどの植物性色素
スピルリナはフィコシアニンのほか、クロロフィルやカロテノイドなどの植物性色素を含みます。このうちフィコシアニンは胆汁組織と似た構造をしており、タンパク質の貯蔵や活性酸素の働きの抑制などの役割を担うとされています。
γ(ガンマ)-リノレン酸
スピルリナには他の藻類と比較しても必須脂肪酸の一つ、γ(ガンマ)-リノレン酸を多く含みます。γ(ガンマ)-リノレン酸はω6系脂肪酸の一つで、健康維持に欠かせない栄養素です。
フィコシアニンの原料となるスピルリナの健康効果
ここでは、フィコシアニンの原料であるスピルリナの健康効果を見ていきます。
免疫力向上による感染予防
スピルリナを摂取することで、リンパ球が活性化し、免疫力が高まるとの研究結果があります。免疫力が高まれば、ウイルス感染や細菌感染の予防につながります。
アンチエイジング効果
スピルリナには核酸が含まれています。核酸は体内で作られますが、加齢により肝臓や腎臓の機能が低下すると合成する力が衰えるといわれています。スピルリナから核酸を摂取すると、新陳代謝が促進されるため老化予防に効果的です。
また、スピルリナにはフィコシアニンをはじめとする抗酸化力の強い成分が含まれており、体内の活性酸素の働きを抑制する効果があります。スピルリナを摂取することで、活性酸素により体内の細胞が損傷して老化が早まるのを防ぐ効果が期待できます。
抗炎症作用
スピルリナに含まれるフィコシアニンには、抗炎症作用があるとの研究結果があります。摂取すれば、体内で炎症を引き起こす物質の分泌を抑制する働きをするとされています。
貧血予防
スピルリナには葉緑素が豊富に含まれています。この葉緑素は体内で血液の原料になるため貧血予防の効果が期待できます。また、スピルリナに多く含まれるビタミンB12は「抗貧血ビタミン」とも呼ばれ、赤血球や核酸の働きに関係します。
肥満予防
スピルリナには食物繊維が含まれており、便秘予防に効果的です。またスピルリナに含まれる必須アミノ酸は基礎代謝を上げる効果があります。スピルリナを摂取すると、これらの働きにより肥満予防の効果が期待できます。
アレルギーの緩和
スピルリナは体内でγ(ガンマ)リノレン酸の生成を促し、体内でプロスタグランジンという局所ホルモンに変換されます。このプロスタグランジンは炎症やアレルギー症状を抑制する働きをします。
その他の期待される効果
その他、フィコシアニンは以下の効果が期待できるとされています。
- 肥満、うつ病、その他の代謝異常の治療に有益
- 心臓血管系に有益
- 創傷治癒の促進や炎症の抑制にも有益
- がん、老化、その他の変性疾患との闘いに関連するフリーラジカルを除去するのに役立つ。酸化ストレスから保護し、抗酸化活性を向上させる
また最近の研究によると、以下のような効果があることも明らかになっています。
- エネルギーを増加させ、身体能力を向上させる
- 血圧を下げ、血糖値を改善し、糖尿病のリスクを低減させる
- がんの抑制
- 記憶力や集中力などの認知機能の向上
- 加齢に伴う病気のリスク軽減
フィコシアニンが含まれる食品
フィコシアニンを含む食品は以下のようにいくつかの種類があり、健康的な食生活にプラスして楽しめます。
- スピルリナパウダー
- スピルリナタブレット
- スピルリナカプセル
- 栄養強化ジュース
- スムージー
- スーパーフードパウダー
その他、スピルリナ錠剤やスピルリナカプセルなどのスピルリナサプリメントを利用すれば、より効率的な摂取が可能です。
フィコシアニンの効果的な摂取方法
フィコシアニンは、スピルリナから直接摂取する、サプリメントで摂取するなど、さまざまな方法でとることができます。摂取の際には年齢や健康状態、期待する効果などに応じて、推奨量を守ることが大切です。また効果を最大化するためには、健康的な食事や運動を取り入れることが不可欠です。
フィコシアニンを摂取する際の注意点|副作用や危険性は?
フィコシアニンは一般的に安全性が高いとされています。ただし、特定の薬と相互作用する可能性があるため、サプリメントを摂取する際には事前に医療従事者へ相談することが重要です。特に、魚介類や貝類のアレルギーを持つ人は、スピルリナを摂取する際に細心の注意を払う必要があります。また、妊娠中または授乳中の人も、フィコシアニンをとる前に、医療従事者に相談する必要があります。
まとめ
フィコシアニンは藻類の一種であるスピルリナから抽出される青色の天然色素です。鮮やかな色合いが得られるだけでなく栄養豊富で、強い抗酸化作用や抗炎症作用、免疫賦活作用があるほか、がんや老化を抑制する効果を秘めているなど、さまざまな健康効果が期待できます。
摂取の際には用法・用量を守る必要があります。服薬中や妊娠中・授乳中の方がサプリメントを摂取する場合、あらかじめかかりつけ医に相談することで、より安心・安全に利用することができます。