
おいしさで選ばれる植物性チーズを、欧州から日本へ【J-オイルミルズが示す新しい選択肢】
環境配慮や健康志向の高まりから、動物性の素材を使わない代替食品の市場が急速に拡大しています。そうした中、オランダに本社を置くアップフィールド社が「Violife(ビオライフ)」という名前でシリーズ展開している植物性チーズが人気を集めています。乳製品に迫るおいしさに、安心できる原材料、おしゃれで印象的なパッケージが相まって、日本でも話題に。まだ珍しく思える植物性チーズですが、どのような魅力や可能性があるのでしょうか。こちらの商品を販売している株式会社J-オイルミルズを取材し、乳系PBF事業統括部(※)で業務用マーケティングを担当する立木理恵子(たちき・りえこ)さんにお話をうかがいました。(取材・構成=松橋かなこ)
※PBF……Plant Based Food(プラントベースフード/植物性代替食品)の頭文字を取ったもの。
J-オイルミルズは「Joy for Life ®︎ー食で未来によろこびをー」を企業理念体系の中に掲げ、油脂事業とスペシャリティフード事業という2つの事業を展開しています。「スペシャリティ」には「付加価値の高い商品を提供したい」という想いが込められていて、スペシャリティフード事業の中に、プラントベースフードを扱う乳系PBF事業統括部があります。
ビオライフシリーズの生みの親であるアップフィールド社の前身は、世界有数のグローバル企業「ユニリーバ」です。その代表商品の一つに「ラーマ」があり、J-オイルミルズはこの商品を50年以上にわたり販売してきたという縁がありました。
J-オイルミルズがアップフィールド社のビオライフに出合ったのは、ちょうどプラントベースの食品を展開していこうと考えていた時期と重なります。同社の植物性チーズを試食したところ、関係者全員がその味わいに驚きました。商品のコンセプトにも強く共感し、植物性チーズを日本で展開することになりました。
ビオライフのビオ(Vio)は、ギリシャ語で「生命」を意味するViosに由来していて、「人生をフルに生きよう」という想いが込められています。J-オイルミルズが大切にしている3つの価値「おいしさ」「健康」「低付加」とも通じることから、パートナーシップ契約を結ぶことになりました。日本国内では2021年秋より、ビオライフシリーズの販売が始まりました。

トーストやサンドイッチに使える「モッツァレラタイプ」の製品
ビオライフの植物性チーズはイギリスで2013年に発売されました。その後、2017年にアメリカやヨーロッパに広まり、現在は世界60カ国以上で販売されていて、世界随一の植物性チーズブランドへと成長しました。
日本では、株式会社J-オイルミルズが2021年9月、ビオライフの家庭用5製品を関東地方で先行発売しました。そして翌年3月に販売エリアを全国に拡大。同年9月1日に新発売した2製品とサイズリニューアルした1商品を合わせ、現在の家庭用のラインナップは7商品、業務用は4商品となっています。
ビオライフシリーズの植物性チーズは主原料にココナッツオイルを使っています。これにより独特の風味と食感が生まれ、チーズによく似た味わいを見事に再現しています。

豊かな風味とコクが特徴的な「チェダータイプ」。モッツァレラタイプとは色味も異なるため、使い分けができる
世界中にファンがいるビオライフの植物性チーズですが、日本での展開はまだ始まったばかりです。「現在は家庭用としての需要が多い」と立木さん。乳アレルギーを持つ人、健康志向の高い人、ヴィーガンやベジタリアンの人を中心に支持が広がっている状況です。
購入者からは「とてもおいしい」「こんな商品を求めていた」という反響が。アレルギーがあり乳製品のチーズを避けていた人がビオライフの植物性チーズに出合い、その味が気に入ってケースで大量購入したということも過去にあったそうです。
私自身も、ビオライフの植物性チーズを食べてみました。モッツァレラタイプのスライスチーズを単品で食べてみると、香りがマイルドで食べやすく感じました。続いて、自宅にあった梨と組み合わせて、爽やかな香りの即席サラダにしました。果物や野菜との相性が良く、ヘルシーな料理を作りたい時にも重宝しそうです。
次に、シュレッドチーズを「カボチャの豆乳味噌グラタン」の仕上げに使いました。乳製品のチーズと同じような感覚で使えるだけでなく、味噌など日本の伝統調味料との相性も抜群。他にもいろいろな料理を作って家族で食べてみましたが、味だけでなく、色や香り、使い方などを含めて、乳製品のチーズとほとんど変わらないという印象でした。特別な気構えをすることなく、普段の食事に幅広く活用することができそうです。
私は乳製品アレルギーではないものの、牛乳やチーズといった乳製品を食べるとお腹が張ってしまうため、乳製品の摂取を控えめにしていました。こうした症状は「乳糖不耐症」と呼ばれています。ビオライフは、私のように乳製品をあきらめていた人の救世主になるかもしれません。
実は立木さん自身も、乳アレルギーを持つ子どもの母親でした。ビオライフを初めて食べた時、「こんなにおいしくて、安心して食べさせられる商品があったなんて」と驚き、植物性チーズのイメージが大きく変わったそうです。
立木さんは「アレルギーの有無や食習慣に関わらずみんなが同じものを食べられる未来になればいい」と語ります。現在はSNSでの情報発信や展示会への出展、食品メーカーとのコラボレーションなどに力を入れて商品の魅力を発信中。実際に口にした人からは高く評価してもらえる一方で、日本ではプラントベース食品や植物性チーズの認知度は低く、商品を普及できるかどうかはこれからが正念場です。立木さんは、自身が初めて食べた時の驚きと感動を胸に、今日も販促活動に取り組んでいます。 関連記事:
https://shareshima.com/info/3157/
※PBF……Plant Based Food(プラントベースフード/植物性代替食品)の頭文字を取ったもの。
数ある商品からViolifeを選んだワケ
J-オイルミルズは「Joy for Life ®︎ー食で未来によろこびをー」を企業理念体系の中に掲げ、油脂事業とスペシャリティフード事業という2つの事業を展開しています。「スペシャリティ」には「付加価値の高い商品を提供したい」という想いが込められていて、スペシャリティフード事業の中に、プラントベースフードを扱う乳系PBF事業統括部があります。
ビオライフシリーズの生みの親であるアップフィールド社の前身は、世界有数のグローバル企業「ユニリーバ」です。その代表商品の一つに「ラーマ」があり、J-オイルミルズはこの商品を50年以上にわたり販売してきたという縁がありました。
J-オイルミルズがアップフィールド社のビオライフに出合ったのは、ちょうどプラントベースの食品を展開していこうと考えていた時期と重なります。同社の植物性チーズを試食したところ、関係者全員がその味わいに驚きました。商品のコンセプトにも強く共感し、植物性チーズを日本で展開することになりました。
ビオライフのビオ(Vio)は、ギリシャ語で「生命」を意味するViosに由来していて、「人生をフルに生きよう」という想いが込められています。J-オイルミルズが大切にしている3つの価値「おいしさ」「健康」「低付加」とも通じることから、パートナーシップ契約を結ぶことになりました。日本国内では2021年秋より、ビオライフシリーズの販売が始まりました。

ココナッツオイルが生み出す風味と食感
ビオライフの植物性チーズはイギリスで2013年に発売されました。その後、2017年にアメリカやヨーロッパに広まり、現在は世界60カ国以上で販売されていて、世界随一の植物性チーズブランドへと成長しました。
日本では、株式会社J-オイルミルズが2021年9月、ビオライフの家庭用5製品を関東地方で先行発売しました。そして翌年3月に販売エリアを全国に拡大。同年9月1日に新発売した2製品とサイズリニューアルした1商品を合わせ、現在の家庭用のラインナップは7商品、業務用は4商品となっています。
ビオライフシリーズの植物性チーズは主原料にココナッツオイルを使っています。これにより独特の風味と食感が生まれ、チーズによく似た味わいを見事に再現しています。

「求めていた味」と言わせる植物性チーズ
世界中にファンがいるビオライフの植物性チーズですが、日本での展開はまだ始まったばかりです。「現在は家庭用としての需要が多い」と立木さん。乳アレルギーを持つ人、健康志向の高い人、ヴィーガンやベジタリアンの人を中心に支持が広がっている状況です。
購入者からは「とてもおいしい」「こんな商品を求めていた」という反響が。アレルギーがあり乳製品のチーズを避けていた人がビオライフの植物性チーズに出合い、その味が気に入ってケースで大量購入したということも過去にあったそうです。
私自身も、ビオライフの植物性チーズを食べてみました。モッツァレラタイプのスライスチーズを単品で食べてみると、香りがマイルドで食べやすく感じました。続いて、自宅にあった梨と組み合わせて、爽やかな香りの即席サラダにしました。果物や野菜との相性が良く、ヘルシーな料理を作りたい時にも重宝しそうです。
次に、シュレッドチーズを「カボチャの豆乳味噌グラタン」の仕上げに使いました。乳製品のチーズと同じような感覚で使えるだけでなく、味噌など日本の伝統調味料との相性も抜群。他にもいろいろな料理を作って家族で食べてみましたが、味だけでなく、色や香り、使い方などを含めて、乳製品のチーズとほとんど変わらないという印象でした。特別な気構えをすることなく、普段の食事に幅広く活用することができそうです。
「みんなが同じものを食べられる未来」へ
私は乳製品アレルギーではないものの、牛乳やチーズといった乳製品を食べるとお腹が張ってしまうため、乳製品の摂取を控えめにしていました。こうした症状は「乳糖不耐症」と呼ばれています。ビオライフは、私のように乳製品をあきらめていた人の救世主になるかもしれません。
実は立木さん自身も、乳アレルギーを持つ子どもの母親でした。ビオライフを初めて食べた時、「こんなにおいしくて、安心して食べさせられる商品があったなんて」と驚き、植物性チーズのイメージが大きく変わったそうです。
立木さんは「アレルギーの有無や食習慣に関わらずみんなが同じものを食べられる未来になればいい」と語ります。現在はSNSでの情報発信や展示会への出展、食品メーカーとのコラボレーションなどに力を入れて商品の魅力を発信中。実際に口にした人からは高く評価してもらえる一方で、日本ではプラントベース食品や植物性チーズの認知度は低く、商品を普及できるかどうかはこれからが正念場です。立木さんは、自身が初めて食べた時の驚きと感動を胸に、今日も販促活動に取り組んでいます。 関連記事:
https://shareshima.com/info/3157/

早稲田大学を卒業後、企業とNPOにてまちづくりの仕事に10年以上携わる。その間にバックパッカーとして35カ国を訪問・視察し、世界各地の風土と食文化について考察を深める。2014年に薬膳とおばあちゃんの知恵をベースに「養生キッチンふうど」を立ち上げる。現在は、風土食やエシカル、ソーシャルビジネスについての執筆活動を行っている。