
ソルガム(コーリャン)とは|おすすめの食べ方とレシピを紹介
プラントべースフードの選択肢として、穀物の一種「ソルガム」が注目されています。ソルガムは別名「コーリャン」と呼ばれ、世界中で利用されています。アフリカ原産であるものの、最近は日本の信州でも栽培されるようになりました。この記事では、ソルガムの特徴や長野県での栽培状況と共に、ソルガムを使った小麦代用レシピを紹介します。
ソルガムは世界各地で食べられている、栄養豊富なイネ科の植物です。ここでは、ソルガムの原産地や呼び方、栄養について解説します。
ソルガムはイネ科、モロコシ属の植物です。原産地はアフリカで、紀元前3000年以前から育てられていたとされています。その後、アラビアやインド、中国に広まりました。中国から日本に伝わったのは、遅くとも室町時代といわれています。
ソルガムは、コムギやイネ、トウモロコシ、オオムギと並んで世界五大穀物の一つです。日本ではあまり浸透していないようですが、アメリカでは重要な農作物として扱われています。食料としてだけでなく、家畜の飼料として世界中で利用されています。
ソルガムは暑い地域の作物であるため、乾燥に強いのが特徴です。イネやコムギが栽培できない地域でも育てることができます。
ソルガムは、別名「コーリャン」「モロコシ」「タカキビ」と呼ばれることがあります。コーリャンは中国語での呼び方で、中国東北部でもよく栽培されています。モロコシとトウモロコシは呼び方が似ていますが、モロコシはモロコシ属、トウモロコシはトウモロコシ属に該当するため、別の植物になります。
また、タカキビという別名があることから、ソルガムはキビと混同されることもあります。しかし、キビはキビ属に分類されるため、ソルガムとは属が異なります。
ソルガムには食物繊維が多く含まれていて、その量は白米の約4倍とされています。また、カルシウムや鉄分、マグネシウムなど人間の体に必要なミネラルも豊富に含有しています。その他、ビタミンB6をはじめとするビタミン類やタンパク質も含まれています。
ソルガムはグルテンフリーの食材です。小麦アレルギー(グルテンアレルギー)を持つ人たちも安心して食べることができます。最近では、健康や美容に関心の高い人たちや、ヴィーガンの人たちの間でも話題を集めています。

2021年5月28日にソルガムの普及促進を目指す産学官連携組織「信州そるがむで地域を元気にする会」が発足し、長野県でのソルガム栽培が進んでいます。ソルガムの子実は食用に、茎葉はきのこの培地用に、使用後の培地はエネルギーになるなど、ソルガムは全草を有効活用できる植物です。
長野市で多くの面積を占める中山間地域では、人口減少に伴い耕作放棄地が増え続けています。こうした状況を受けて2020年までの8年間、信州大学と長野市による共同研究が行われ、子実を使った商品の開発・普及が進められてきました。
長野県でよく生産されているのは、ソルガムの白い品種「ホワイトソルガム」です。味や香りにクセが少なく、プチプチとした食感が楽しめます。ソルガムの実そのものだけでなく、ソルガムとほかの雑穀とブレンドした「雑穀ミックス」、ソルガムの実を粉砕した「ソルガム粉」、ソルガムを使ったお菓子など、新しい商品が次々と登場しています。
世界中で利用されているソルガムには、さまざまな食べ方があります。最近は小麦の代わりに使われることも多く、グルテンフリーの食材として注目を集めています。ここでは、おすすめの小麦代用レシピを3種類紹介します。

ソルガムは穀物の一種です。「ソルガムを日常的に味わいたい」という場合は、ソルガムと米を一緒に炊き込んだ「ソルガムごはん」がおすすめです。
・米 1合
・ソルガム 小さじ2(約10g)
1.米を研いで、ザルにあげる。ソルガムの実は水で洗う。
2.米にソルガムの実を入れて、炊飯器の目盛りに合わせて水を加える。
3.約6時間浸水させて、通常通り炊飯する。
ソルガムは浸水させる時間が短いと、固さが残ってしまいます。しっかりと水に浸すようにしてください。

ソルガム粉は小麦粉と同じように使うことができます。グルテンフリーのクッキーやパウンドケーキなどの焼き菓子を作りたい時に、とても重宝します。
・ソルガム粉 100g
・てんさい糖 30g
・ベーキングパウダー 小さじ1
・オリーブオイル 大さじ3
・豆乳 30ml
1.ボウルに、ソルガム粉、てんさい糖、ベーキングパウダーを入れて、よく混ぜる。
2.1のボウルに、オリーブオイルと豆乳を加えて、ゴムベラなどで混ぜる。
3.2の生地を12~15等分し、円形など好きな形に成型する。
4.170~180度のオーブンで、15~20分焼く。
ソルガム粉の味わいを活かしたヘルシーなクッキーになるように、今回のレシピではてんさい糖やオリーブオイルを使用しました。お好みで、てんさい糖をきび糖に、オリーブオイルをココナッツオイルに変更して作ることもできます。
ソルガム粉は小麦粉の代わりとして、たこ焼きやお好み焼きの生地に使うだけでなく、天ぷらや唐揚げの衣にも活用できます。また、ホワイトソースやカレーの下地としても、とろみを付けるのにも利用できます。ソルガム粉のとろみは穏やかで、持続性があります。冷めると固まることもありますが、再び加熱すると元のとろみに戻ります。
グルテンフリーの食生活を実践するために、小麦粉の代わりに米粉を使うレシピをよく見かけます。しかし、小麦粉と米粉では特性が異なるので、米粉だけでパンを作った場合に、食感が悪くなってしまうケースもあります。
そんな課題を解決すべく、最近では米粉の1~3割程度をソルガム粉に置き換えて、パンを作る人が増えています。米粉だけで作る場合に比べて、小麦粉により近い食感や質感に仕上がります。
ソルガムは、プラントベースフードのなかで昨今話題になっている栄養豊富な食材です。あまり聞きなれない名前かもしれませんが、ソルガムは穀物の一種であり、ソルガム粉は小麦粉の代わりとして幅広い料理やお菓子づくりに活用できます。
日本では長野県が栽培に力をいれていて、さまざまな商品を開発しています。プラントベースフードの新たな選択肢として、今後の展開に注目したいです。
ソルガムの特徴
ソルガムは世界各地で食べられている、栄養豊富なイネ科の植物です。ここでは、ソルガムの原産地や呼び方、栄養について解説します。
ソルガムはアフリカ原産のイネ科の雑穀
ソルガムはイネ科、モロコシ属の植物です。原産地はアフリカで、紀元前3000年以前から育てられていたとされています。その後、アラビアやインド、中国に広まりました。中国から日本に伝わったのは、遅くとも室町時代といわれています。
ソルガムは世界五大穀物の一種
ソルガムは、コムギやイネ、トウモロコシ、オオムギと並んで世界五大穀物の一つです。日本ではあまり浸透していないようですが、アメリカでは重要な農作物として扱われています。食料としてだけでなく、家畜の飼料として世界中で利用されています。
ソルガムは暑い地域の作物であるため、乾燥に強いのが特徴です。イネやコムギが栽培できない地域でも育てることができます。
別名のコーリャンとは|モロコシやタカキビとも呼ばれる
ソルガムは、別名「コーリャン」「モロコシ」「タカキビ」と呼ばれることがあります。コーリャンは中国語での呼び方で、中国東北部でもよく栽培されています。モロコシとトウモロコシは呼び方が似ていますが、モロコシはモロコシ属、トウモロコシはトウモロコシ属に該当するため、別の植物になります。
また、タカキビという別名があることから、ソルガムはキビと混同されることもあります。しかし、キビはキビ属に分類されるため、ソルガムとは属が異なります。
食物繊維やミネラルが豊富、でもグルテンフリー!
ソルガムには食物繊維が多く含まれていて、その量は白米の約4倍とされています。また、カルシウムや鉄分、マグネシウムなど人間の体に必要なミネラルも豊富に含有しています。その他、ビタミンB6をはじめとするビタミン類やタンパク質も含まれています。
ソルガムはグルテンフリーの食材です。小麦アレルギー(グルテンアレルギー)を持つ人たちも安心して食べることができます。最近では、健康や美容に関心の高い人たちや、ヴィーガンの人たちの間でも話題を集めています。
日本では長野県で盛んなソルガム栽培

2021年5月28日にソルガムの普及促進を目指す産学官連携組織「信州そるがむで地域を元気にする会」が発足し、長野県でのソルガム栽培が進んでいます。ソルガムの子実は食用に、茎葉はきのこの培地用に、使用後の培地はエネルギーになるなど、ソルガムは全草を有効活用できる植物です。
長野市で多くの面積を占める中山間地域では、人口減少に伴い耕作放棄地が増え続けています。こうした状況を受けて2020年までの8年間、信州大学と長野市による共同研究が行われ、子実を使った商品の開発・普及が進められてきました。
長野県でよく生産されているのは、ソルガムの白い品種「ホワイトソルガム」です。味や香りにクセが少なく、プチプチとした食感が楽しめます。ソルガムの実そのものだけでなく、ソルガムとほかの雑穀とブレンドした「雑穀ミックス」、ソルガムの実を粉砕した「ソルガム粉」、ソルガムを使ったお菓子など、新しい商品が次々と登場しています。
ソルガム(コーリャン)の食べ方とおすすめの小麦代用レシピ
世界中で利用されているソルガムには、さまざまな食べ方があります。最近は小麦の代わりに使われることも多く、グルテンフリーの食材として注目を集めています。ここでは、おすすめの小麦代用レシピを3種類紹介します。
ソルガムごはん

ソルガムは穀物の一種です。「ソルガムを日常的に味わいたい」という場合は、ソルガムと米を一緒に炊き込んだ「ソルガムごはん」がおすすめです。
材料(作りやすい分量)
・米 1合
・ソルガム 小さじ2(約10g)
作り方
1.米を研いで、ザルにあげる。ソルガムの実は水で洗う。
2.米にソルガムの実を入れて、炊飯器の目盛りに合わせて水を加える。
3.約6時間浸水させて、通常通り炊飯する。
ポイント
ソルガムは浸水させる時間が短いと、固さが残ってしまいます。しっかりと水に浸すようにしてください。
ソルガムクッキー

ソルガム粉は小麦粉と同じように使うことができます。グルテンフリーのクッキーやパウンドケーキなどの焼き菓子を作りたい時に、とても重宝します。
材料(クッキー約12~15枚分)
・ソルガム粉 100g
・てんさい糖 30g
・ベーキングパウダー 小さじ1
・オリーブオイル 大さじ3
・豆乳 30ml
作り方
1.ボウルに、ソルガム粉、てんさい糖、ベーキングパウダーを入れて、よく混ぜる。
2.1のボウルに、オリーブオイルと豆乳を加えて、ゴムベラなどで混ぜる。
3.2の生地を12~15等分し、円形など好きな形に成型する。
4.170~180度のオーブンで、15~20分焼く。
ポイント
ソルガム粉の味わいを活かしたヘルシーなクッキーになるように、今回のレシピではてんさい糖やオリーブオイルを使用しました。お好みで、てんさい糖をきび糖に、オリーブオイルをココナッツオイルに変更して作ることもできます。
ソルガム粉はたこ焼きや天ぷらの衣にも大活躍
ソルガム粉は小麦粉の代わりとして、たこ焼きやお好み焼きの生地に使うだけでなく、天ぷらや唐揚げの衣にも活用できます。また、ホワイトソースやカレーの下地としても、とろみを付けるのにも利用できます。ソルガム粉のとろみは穏やかで、持続性があります。冷めると固まることもありますが、再び加熱すると元のとろみに戻ります。
米粉パンにソルガム粉をブレンドするのもおすすめ
グルテンフリーの食生活を実践するために、小麦粉の代わりに米粉を使うレシピをよく見かけます。しかし、小麦粉と米粉では特性が異なるので、米粉だけでパンを作った場合に、食感が悪くなってしまうケースもあります。
そんな課題を解決すべく、最近では米粉の1~3割程度をソルガム粉に置き換えて、パンを作る人が増えています。米粉だけで作る場合に比べて、小麦粉により近い食感や質感に仕上がります。
まとめ
ソルガムは、プラントベースフードのなかで昨今話題になっている栄養豊富な食材です。あまり聞きなれない名前かもしれませんが、ソルガムは穀物の一種であり、ソルガム粉は小麦粉の代わりとして幅広い料理やお菓子づくりに活用できます。
日本では長野県が栽培に力をいれていて、さまざまな商品を開発しています。プラントベースフードの新たな選択肢として、今後の展開に注目したいです。