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五月病対策の食べ物5選〜バナナ1本からはじめるセロトニンを増やす習慣〜

五月病対策の食べ物5選〜バナナ1本からはじめるセロトニンを増やす習慣〜

ゴールデンウィーク明けに、「なんとなく体が重い」「やる気が出ない」と感じる人は少なくありません。それは、典型的な「五月病」のサインかもしれません。そんなスッキリしない気分をサポートする鍵は、毎日の食事にあります。

この記事では、セロトニンの合成を助ける栄養素を含む食べ物や、忙しい朝でも作れる簡単レシピをお伝えします。この記事を読んで、食事を通して心と体を整えて5月の憂鬱な気分を乗り切りましょう。

五月病とは? 症状・原因と、食べ物が影響するメカニズム



五月病は正式な病名ではなく、春の環境変化によるストレスが蓄積し、連休明けに一気に噴出する心身の不調を指します。

五月病の主な症状

  • 精神面: やる気が出ない、不安感、イライラ
  • 身体面: 異常に眠い、体が重い、食欲不振または過食、頭痛


適応障害との違い・受診の目安

「適応障害」は、特定できるストレス因子を起因とする心の病気です。五月病の多くは一時的なものですが、五月病のような症状で受診した場合、医学的には「適応障害」と診断されることがあります。

五月病の症状が2週間以上続き、日常生活に支障が出る場合は、「適応障害」や「うつ病」に移行するリスクがあります(※1)。

好きなことも楽しめない、眠れない夜が続く、仕事や学校に行けない状態が続くなどの場合は、決して無理をせず病院を受診しましょう。

食事や栄養が脳内物質に与える影響

私たちの感情は、脳内の伝達物質によって左右されます。

たとえば、セロトニンは 「幸せホルモン」とも呼ばれ、精神を安定させたり、心に安らぎを与えたりする働きがあります。セロトニンが不足すると不安や不眠の原因になります。

ほかにも、GABA(ギャバ)は、一時的な精神的ストレスを緩和する機能で知られています。

これらはいずれも「食べたもの」を原料に体内で合成されます。つまり、栄養素の不足はメンタル不調に直結するのです。
※参考:りんかい月島クリニック「五月病とうつ病、適応障害の違いと対処法を解説」

五月病対策に役立つ主要栄養素とその働き

五月病対策の主役は、セロトニンの原料となる栄養素です。

トリプトファンとセロトニン合成の関係

セロトニンの唯一の原料となるアミノ酸が「トリプトファンです。体内では作れないため、食事から摂る必要があります。成人1日あたり体重1kgにつき4mg(体重60kgなら240mg)が摂取量の目安です。

 
栄養素 主な働きおすすめ食材
トリプトファン セロトニンの原料 納豆、チーズ、ヨーグルト、卵、かつお、鶏むね肉、バナナ、赤身魚


ビタミンB6・マグネシウム・炭水化物

トリプトファンをセロトニンに変えるには「補助役」が必要です。

 
栄養素 主な働きおすすめ食材
ビタミンB6 合成を助ける バナナ、まぐろ、かつお、レバー、にんにく、ナッツ(ピスタチオ・カッシューナッツなど)
マグネシウム 合成や代謝を助ける 海藻類(わかめ、あおさ)、大豆、ゴマ、ナッツ類、バナナ
炭水化物 脳への運搬を助ける ご飯、バナナ、芋類


サプリメント(マカ、アルギニン含む)の注意点

活力を出すためにマカやアルギニンを検討する方もいますが、これらはあくまで「エネルギー代謝」の補助です。メンタル安定には、まずベースとなるトリプトファンやビタミンB群を優先しましょう。
※参考:山梨県厚生連「セロトニンを増やす方法とは?トリプトファンを含む食品と効果的な食事法
※参考:Vitabrid「トリプトファンが豊富な食べ物と一緒に摂りたい栄養素〜おすすめレシピ4選も紹介〜」

★原料商品の掲載を希望される企業様は、会員登録(無料)で10品まで掲載可能です。

手軽にセロトニンUP!五月病向け食べ物5選


1. バナナ

バナナは、トリプトファン・ビタミンB6・マグネシウム・炭水化物の4つをすべて含む稀有な食材です。朝に食べることで、日中のセロトニン生成をスムーズにします。

2. 納豆・大豆製品
植物性たんぱく質が豊富で、腸内環境を整える食物繊維も含まれます。腸は脳と密接に関係しており(脳腸相関)、腸内環境を整えることで脳のコンディションを間接的にサポートします。

3. 青魚(かつお・サバ等)

3〜5月の春先に旬を迎える「初かつお」はビタミンB6が豊富。ある調査では、青魚の脂に含まれるEPAがうつのリスク低下に有効であることが示唆されています。

4. ヨーグルト・チーズ・発酵食品

乳酸菌は、脳と密接に関係する腸内環境を整えます。腸はセロトニンの原料を適切に吸収する土台であり、ここを整えることがメンタルケアの基本です。

5. ナッツ・ごま

マグネシウムやセサミンが豊富。仕事中の間食をスナック菓子からナッツに変えるだけで、穏やかな気分を取り戻す効果が期待できます。

いずれの食材も、単体ですべてを補えるものではありません。組み合わせてバランスの良い食事を心がけましょう。
※参考:meiji「魚を食べてこころもからだも元気に!~EPAとうつ~」

短時間で簡単レシピ


朝5分!セロトニンブースト朝食

プレーンヨーグルトにカットバナナを入れ、黒ごまとハチミツをかけて完成!バナナの糖分が脳を動かし、黒ごまのセサミンが年齢に負けない体づくりを支えます。

火を使わない、納豆とかつおのパワーボウル

ご飯の上に、納豆とかつおの刺身(またはフレーク)、刻み海苔を乗せて完成。トリプトファンとEPAを同時に摂取でき、満足度も高い一品です。

食べてはいけないもの・避けるべき食習慣

良質なものを摂る一方で、次のような習慣は、セロトニンの合成を妨げたり、心の安定を乱したりすることがあります。

精製糖(白い砂糖)の摂りすぎ

お菓子やジュースによる「血糖値スパイク」は、その後の急降下時に激しい疲労感や不安感を引き起こします。

カフェイン・アルコールの過剰摂取

一時的な覚醒やリラックスは得られますが、睡眠の質を著しく下げ、翌朝のセロトニン不足を招きます。

過度な糖質制限

トリプトファンを脳に運ぶには適量な炭水化物が必要です。極端なダイエットは五月病を助長します。

食生活以外の習慣〜適度な運動・休息・睡眠を大切に〜

食事の効果を最大化するには、生活リズムを整えることが不可欠です。

朝は、起床後15分以内に太陽の光を浴びながら5〜15分歩くだけで、セロトニンのスイッチが入ります。また、セロトニンは夜になると睡眠ホルモン「メラトニン」に変化します。質の良い睡眠のために、就寝3時間前までに夕食を済ませましょう。

よくある疑問(五月病Q&A)

Q. 「五月病で眠い」のは食べ物で改善する?
A. 食事や生活リズムを整えることで、質の良い睡眠につながり、日中のスッキリ感をサポートしてくれます。

Q. 子どもの五月病対策は?
A. 朝ごはんを抜かないことが第一歩です。「卵かけご飯」や「バナナミルク」など、たんぱく質を含む朝食を意識しましょう。

今日からできるチェックリスト

五月病は「脳が働くための栄養が不足している」ことで起こるコンディションの乱れ、という側面もあります。まずは以下のリストから1つ、今日の食事に取り入れてみてください。

  • 朝食にバナナを1本食べる
  • 1日1回は大豆製品(納豆・豆腐)を摂る
  • おやつを、ナッツや小魚に変える
  • 寝る前のアルコール・カフェインを控える
  • 15分程度の軽い散歩を取り入れる

食事を変えてもすぐに結果が出ないこともあります。大切なのは「自分をいたわる食事をしている」という実感です。無理せず、身近に手に取りやすい食材も活用しながら、少しずつ心に栄養を届けていきましょう。

本記事でご紹介した食材の「業務用」をお探しの方は、ぜひシェアシマの原料検索サービスで検索してみてください。

 

執筆者プロフ シェアシマ編集部

「大切な食資源を活かす」をパーパスに、食品業界に携わる方々に向けて日々の業務に役立つ情報を発信しています。食品業界の今と未来を示唆する連載や、経営者へのインタビュー、展示会の取材、製品・外食トレンドなど話題のトピックが満載!さらに、食品開発のスキルアップや人材育成に寄与するコンテンツも定期的にお届けしています。

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