
プラスチック問題には「優先順位」がある【食品企業のためのサステナブル経営(第28回)】
前回の記事を読む:バイオプラは救世主なのか?【食品企業のためのサステナブル経営(第27回)】
これまで2回にわたり、プラスチックをめぐる規制の国際動向と、代替素材をめぐるさまざまな誤解について掘り下げてきました。3回目となる今回は、そもそも私たちがどのような優先順位でプラスチックの使用や廃棄に向き合うべきなのかという基本的な考え方=原則に立ち返り、その上で国内外の先進的な事例を紹介しながら、今後の方向性を探り、このシリーズのまとめとしたいと思います。
リサイクルは最後の選択肢

サステナブル経営アドバイザー。株式会社レスポンスアビリティ代表取締役。東京大学理学部卒業、同大学院修了、博士(理学)。植物生態学の研究者としてマレーシアの熱帯林で研究をし、帰国後、国立環境研究所を辞して独立。その後は、企業と生物多様性およびサステナブル調達の日本の第一人者として、日本の食品会社、飲料会社、流通会社、総合商社等の調達を持続可能にするプロジェクトに数多く参画されています。2018年に拠点を東京から京都に移し、地域企業の価値創造や海外発信の支援にも力を入れていて、環境省を筆頭に、農水省、消費者庁等の委員を数多く歴任されています。