
「革新!ニッポンの食」テーマのFABEX東京2023、3日間で5万人超が来場【展示会レポ】
中食・外食業界の業務用商材の商談に特化した展示会「FABEX東京2023」(日本食糧新聞社主催)は4月12日〜14日まで3日間、東京ビッグサイトで開催されました。ファベックスと共に、「デザートスイーツ&ベーカリー展」「お米未来展」「食品&飲料・OEM Expo」を同時開催し、出展社数は560社(小間数923小間)に上りました。各日とも昨年比で3割〜4割超えの来場者数となり、合計で5万3015人が訪れました。卵や小麦などの価格が高止まりしていることを受けて、卵不使用のプリンや米粉のケーキなど、代替原料を活用した新たな提案をする企業が目立ちました。
(シェアシマinfo編集部)
国内最大級!8つの展示会が集結
FABEX東京2023は、国内最大級の業務用食品・食材・容器の総合展「第26回ファベックス」、和菓子・洋菓子・ベーカリーなどの商品開発展「第20回デザート・スイーツ&ベーカリー展」、米の新たな需要創造を目指す「第2回お米未来展」の総称です。このほか、「第11回食品&飲料OEMマッチングEXPO」「プレミアム・フードショー2023」「2023麺産業展〜そば・うどん〜」「ワイン&グルメジャパン」「ISM Japan 2023国際菓子専門見本市」の5展が、東京ビッグサイト東4・5・6ホールに集結しました。合同開催の展示会との合計では、出展社数は874社・小間数1278小間に上り、主催者によると「食の見本市としては国内最大級」ということです。
米の需要創造を目指す「お米未来展」
お米未来展は、「米消費拡大に向け米産業のイノベーションによる新たな需要創造を目指す」というメッセージを掲げ、49社・63小間が出展しました。
「米粉で作る方がおいしい料理」を提案(波里)
Namisatoブランドで業務用の「お米の粉シリーズ」(国産米使用、全22種)を展開する株式会社波里(栃木県佐野市)は、米粉商品のラインナップの豊富さを活かして、ふわっとした食感が特徴の米粉のシフォンケーキや、サクサク食感が際立つ米粉で作った桜エビの素揚げの詩食品を提供しました。担当者によると、「米粉のシフォンケーキは小麦粉特有の粘り気がないため食感で勝る」そうです。製菓やパン、麺類の多くが小麦粉を原料としているものの、お米で作った方がおいしい料理があることを知ってほしいです」と話していました。
お餅の伸びでチーズの食感を再現(神明)
株式会社神明(東京都中央区)は、国産米を使用した「お米のシュレッド」を展示。お餅の伸びる特性と粉末酒粕の香りでチーズのような食感と香りを再現した一品をPR。
サクサク食感、米粉の揚げ衣(本高砂屋)
本高砂屋(神戸市)は、新潟県産米粉を使った揚げ衣「フライ米粉フレーク」を押し出し、サクサクの食感を味わえる唐揚げを店頭で振る舞っていました。
卵や小麦以外の選択肢、代替素材が目立つ
伊那食品工業株式会社(長野県伊那市)は「卵でお困りの方に!」と一際目立つブースを構えて、卵不使用のプリンシリーズを大々的に展開。ユニテックフーズ株式会社(東京都中央区)は、小麦の代わりにオーツ粉を使ったオートミールのパンケーキを試食品と共にPRしていました。
各社のイチオシ商品が並んでいることもあり、いずれの商品もおいしいことは共通しています。代替素材とはいえ、オリジナルの素材を上回る完成度の高さで、代替素材の市場のさらなる広がりを予感させられる内容でした。