売るvol.02|販路拡大:バイヤーに向けて(稲葉編)“売り先探し”より“信頼づくり”【想いを形にする商品開発】
全国には、特別な想いを持ってユニークな活動をしている企業が数多く存在します。しかし、その想いや活動が、お客様や社会にうまく伝わっているかというと、残念ながらそうではないケースがほとんどです。
そこで、100社を超える企業のブランディング支援を行う株式会社ビスポークが、支援の現場で企業にお伝えしている「想いを形にする商品開発」の方法を連載することにいたしました。ビスポークが企業とともに実際に行っている商品・ブランド開発の流れに沿って、事例も交えてお伝えしていきます。
企業が持続的に成長するためには、単に販路を拡大するだけでなく、自社の体制や理念に即した“適正な売り方”を設計することが求められています。
今回は、実践的な視点から「販路拡大における信頼構築と現実的な戦略設計」について語ります。“売り先探し”ではなく、“信頼づくり”を起点とするアプローチが、なぜブランドを強くし、長く愛される商品を生み出すのか。その核心に迫ります。
広告会社を経て、ビスポークを設立。クライアントとの丁寧なヒアリング(対話)を重視しながら、組織の理念作成からBI(ブランド・アイデンティティ)開発、内外に向けたクリエイティブ開発まで、クライアントが対面している状況、市場環境を加味し、企業に合わせた隅々までフィットするコンサルティングを提供。世界三大広告賞のカンヌライオンズ、The One Showをはじめ、D&AD、NY ADC、iF デザイン賞、グッドデザイン賞、毎日広告デザイン賞など国内外の受賞多数。著書に『ブレイクスルーブランディング』(クロスメディア・パブリッシング)、『うまいを上手く伝えて売れるを作る』(ダイヤモンド社)がある。
前職:ローソン・マーケティング本部デジタルプラットフォーム 部長歴任 ナチュラルローソン商品部 部長を歴任
【代表的な商品】
◎Lチキバンズ、カヌレ、もち麦入り枝豆と塩昆布おにぎり、黒崎茶豆のレトルト枝豆、吉本牛乳モナカアイス、コラーゲンつみれスープ(販路回復事業)、しまどうふのゴーヤチャンプル丼(離島マーケティング事業)等
◎水産庁復興水産販路回復アドバイザー、復興庁主宰の世界にも通用する究極のお土産の最終審査員を歴任
ビスポークの商品ブランディングフロー
「売る」とは?
最終段階である「売る」では、完成した商品を市場に送り出します。ただし、いきなり大量販売に踏み切るのはリスクが大きいため、まずはテストマーケティングを実施することが効果的です。
目指すのは“販路の数”ではなく、“作れる量”からの逆算
シェアシマ編集部
食品業界に携わる方々に向けて、日々の業務に役立つ情報を発信しています。食品業界の今と未来を示唆する連載や、経営者へのインタビュー、展示会の取材、製品・外食トレンドなど話題のトピックが満載!さらに、食品開発のスキルアップや人材育成に寄与するコンテンツも定期的にお届けしています。