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「第43回食品ヒット大賞」発表!【食品製品情報トレンドウォッチ】
「第43回食品ヒット大賞」(日本食糧新聞社制定)の受賞商品が先日発表されました。
食品ヒット大賞には「キリンビール 晴れ風」が受賞。その名の通り、爽やかな色のパッケージが棚の中でもひときわ目を引きます。飲みやすさとうまみを両立した味わいも支持され、一時は出荷調整をかけるほどの好調な売り上げを記録しました。
優秀ヒット賞には、「フライパンひとつでできる」、「お湯をそそぐだけ」といった時短ニーズに応えた製品や、「サビないオイル」や「カロリーハーフ」など健康面に配慮したヘルシー志向の製品が選ばれました。
今回は、2025年2月にシェアシマ製品情報サーチで新規公開した133製品の中から、「第43回食品ヒット大賞・優秀ヒット賞」の受賞商品をご紹介するとともに、シェアシマ編集部がトレンドウォッチします。
受賞商品
■食品ヒット賞
キリンビール 晴れ風|キリンビール
■優秀ヒット賞
<一般加工食品部門>
パスタキューブ|味の素
ドライキーマカレー 中辛|エスビー食品
キユーピー 深煎りごまドレッシング カロリーハーフ|キユーピー
もう揚げない!!焼き天ぷらの素|昭和産業
カップ入りお茶づけ|永谷園
日清ヘルシークリア|日清オイリオグループ
「日清ラ王 3食パック」シリーズ|日清食品
オーマイプレミアム もちっとおいしいスパゲッティ 1.5mm/1.8mm|ニップン
休日のシチュー|ハウス食品
しげき|三島食品
割るだけスープ|理研ビタミン
<酒類部門>
未来のレモンサワー|アサヒビール
月桂冠 アルゴ 日本酒5.0|月桂冠
ヱビス クリエイティブブリュー 燻(いぶし)|サッポロビール
<チルド食品・フローズン食品部門>
井村屋謹製 たい焼き(つぶあん)|井村屋
白子のようなビヨンドとうふ|相模屋食料
本当に旨い担々麺|ニチレイフーズ
シャウスライス|日本ハム
<菓子・パン部門>
じゅるる|カンロ
ラングレイス|ブルボン
「薄皮グルメ」シリーズ|山崎製パン
忍者めし 鉄の鎧 グレープ味|UHA味覚糖
■ロングセラー賞(発売年)
オールレーズン(昭和47年)|東ハト
サッポロ一番 カップスター(昭和50年)|サンヨー食品
雪印北海道100 さけるチーズ(昭和55年)|雪印メグミルク
コアラのマーチ(昭和59年)|ロッテ
■昭和100年記念ロングセラー特別賞
三ツ矢サイダー(明治17年)|アサヒ飲料
※参照:日本食糧新聞社「第43回食品ヒット大賞」
シェアシマ製品情報サーチでは、上記全ての製品を収録しております。
記者の目|誰もが驚いた!蓋を開けると浮き上がるレモン
優秀ヒット賞を受賞した、アサヒビールの缶チューハイ「未来のレモンサワー」の斬新なアイディアとその技術には誰もが驚かされたのではないでしょうか。
アサヒビールの缶チューハイ「未来のレモンサワー」(撮影:シェアシマ編集部)
フルオープン缶を「パカッ」と気持ち良く開けると、炭酸の音とともに本物のレモンの輪切りが浮き上がってきます。「見てみたい!」という好奇心をくすぐられ、大きな話題になりました。
開発に3年半をかけたという総勢80名の開発者(※)の皆様の情熱や、実現可能とした技術力の高さには頭が下がります。
※参考:アサヒビール ハレの日、アサヒ「世界初の『未来のレモンサワー』、担当者に聞く開発の舞台裏」より
2月の新規登録情報
133製品を新たに公開しました
- ガム・キャンディ・グミ:31製品
- チョコレート:29製品
- 果汁、ラテ、炭酸等の飲料:14製品
- 即席めん:9製品
など、その他のカテゴリ含む計133製品を新たに公開しました。
シェアシマ製品情報サーチでは、220分類以上、計23,295点(2025年2月時点)の製品情報を掲載しています。食品開発の情報収集に、ぜひご活用ください。
※シェアシマ製品情報サーチの利用には、有料会員の登録が必要です。
シェアシマ製品情報サーチとは
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米価は上がっても農家はラクにならない、中山間地の稲作事情【社長コラム#2】
私の今の住まいは、長野県長野市の中山間地に位置しています。中山間地に広がる田畑での米作りは、機械化が進む現代においても、いまだに手作業や重労働が残る世界です。高齢化や後継者不足など、地方の農業が抱える課題を見据えながら「これからの稲作と地域の未来」について、お話できればと思います。関連記事:米高騰はいつまで続く?原因と政府の取り組みをわかりやすく解説!受け継がれる農地と変化する米作り我が家の農地は、長野県長野市の中山間地にあります。約10反の広さを持つこの土地には、栗の木が多く、それ以外に、きゅうりやトマトなどのハウス、夏はナス、冬は白菜などを収穫する畑、そして稲作。稲作については一反程度なので、決して広大な土地での稲作ではありません。また、山あいのため急傾斜が多く、大型の農機を導入しづらい場所であるがゆえに、唯一の農機具は、運搬具や耕運機などです。かつて、稲作は人の手がすべてを支えていたのは周知のとおりです。田起こしから田植え、稲刈り、脱穀にいたるまで、多くの時間と労力を要していました。今では機械化が進み、農家の負担は大きく軽減されましたが、傾斜地や小規模な田畑では、機械だけに頼れないのが現状です。さらに、中山間地の稲作には「景観を守る」というもう一つの使命があります。山々に囲まれた棚田の風景は、その地域ならではの文化や観光資源としても大切です。しかし、現実はそう美しい話ばかりではなく、稲作をしなくなった荒廃地が広がる事で、害獣である「いのしし」や「鹿」、なかには「熊」などが増え続け、近くの田んぼを荒らす事も多々あります。そのため、稲作を続けなくなったとしても、近所の皆さんの田んぼにご迷惑をおかけしない事を目的に、田んぼの草刈りなどの作業をしなくてはならないのが現状です。引用:内閣府「農地・耕作放棄地面積の推移」もちろん、これらの土地を再生利用する動きも年々広がっていることも事実です。農地バンクを通じた貸し出し制度の整備や、企業の農業参入、スマート農業技術の活用などにより、荒廃農地の再活用も一方で進んでいます。米価の高騰と生産者の現状近年、米の価格が高騰しているというニュースを耳にする機会が増えました。消費者にとっては家計への負担が大きくなる一方、生産者にとってはどうなのでしょうか。一見すると「米価が上昇すれば収益が増える」と考えがちですが、農業経営の実態はそう単純ではありません。引用:農林水産省 米の相対取引価格・数量、契約・販売状況、民間在庫の推移等資料「米の相対取引価格の推移(平成24年産〜令和6年産)」まず、稲作には種もみや肥料、農薬、さらには農機具のメンテナンス費用といった多くのコストがかかります。米価が上昇しても、これらのコスト増が収益を圧迫し、生産者の手取りが必ずしも増えるわけではありません。特に、中山間地の小規模農家では、大規模農家に比べて効率が悪く、収量も限られてしまいます。また、高齢化や後継者不足の問題も無視できません。急な斜面の田んぼでは、機械を使って作業するにも限度があり、年齢的な負担の大きさから「いつまで続けられるだろうか」と不安を抱える農家も多く存在します。米価の高騰が一時的に生産者を潤したとしても、こうした構造的な問題を解決しない限り、地域の農業が健全に存続していくのは難しいと考えています。持続可能な米作りでは、私たちはこの現状をどのように受け止め、どう行動していくべきなのでしょうか。まずは、消費者の皆さんに「米作りの現場を知っていただく」ことが欠かせません。例えば、中山間地では険しい地形の中で、どのような手間やコストをかけ、どんな想いでお米を育てているのかなど、理解してもらうことで、「米の値段」だけでは測れない価値が共有されると考えています。一方で、生産者側もできる限りの工夫をする事が必要と考えています。例えば、ドローンなどの新技術を活用した農薬散布や管理の効率化、消費者と直接つながるオンライン販売や情報発信の強化など、それぞれの地域や特性に合った方法を模索する事も大切だと思います。とはいえ、そんなに簡単ではない事も重々承知しておりますが…。その中で、私たちシェアシマは、アグリテックやフードテックといったスタートアップの皆さんと多く接する機会があるため、新しい技術や先進的な取り組みなどを、多くの生産者の皆さんに情報として届けられるメディアになりたいと考えています。また、消費者の皆さんに向けて、生産者の努力や技術が伝わるようなメディアになりたいと考えています。シェアシマがメディアとしてできること持続可能な社会の実現には、生産者と消費者が互いを支え合う関係づくりが欠かせません。特に日本は、歴史ある農耕民族であり、手間ひまをかけて育てられた農産物などの一次産品には、自然の恵みと伝統の知恵が詰まっています。そして、米のみならず、家業を継いで農業を続ける生産者、新規就農者、畜産業、漁業など一次生産者の皆さんや、それを活用して加工を行う二次産業の企業の皆さん。さらには、その生産品などを活用する食品メーカーの皆さん。こういった、一連のサプライチェーンに携わる皆さまには、各地にある特産品や、ストーリーのある新商品開発など、我々シェアシマを活用いただく事、このネットワークを構築していく事が、弊社の存在意義と考えています。小池祥悟プロフィール食品メーカーに約20年勤務し、商品企画、開発、営業、品質管理、原料調達、新規事業、海外取引に至るまで、食品開発に関わるあらゆる業務を経験。労働生産性の低い食品開発のスキームは、深刻な問題であり、進まない業界の構造変革には、デジタル化、情報のオープン化と一元化が必要であると考え、 ICS-net株式会社(シェアシマ事業運営)を創業。食品開発にフォーカスしたWebプラットフォームの構築に邁進している。お問い合わせ原料の調達や食品OEM、販路拡大などの食品開発にまつわるお困りごとがございましたら、ぜひシェアシマにご相談ください。資料請求はこちら >お問い合わせはこちら >
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海鮮のコクや旨味がポイントの「塩ラーメン」に今年も注目!【外食トレンドニュース】
累計100万件以上のおいしい一皿が集まるグルメコミュニティサービス「SARAH」を運営する株式会社SARAHから、2025年最新の「外食トレンドニュース」をお届けします。ユーザーの投稿情報を外食ビッグデータ分析サービス「FoodDataBank」で分析したところ、外食メニューの中でも不動の人気を誇るラーメンは、近年、日本を訪れる外国人観光客にも根強い支持が広がるメニューの1つです。そのラーメンにおける消費者の直近の注目ポイントを分析すると「素材」と「調味料」への注目が高まっていることがわかりました。塩ラーメンの投稿が増加中!まず、調味料に着目したところ、定番の「醤油(ラーメン)」人気に変わりはないものの、「塩(ラーメン)」に関する投稿が増加しており、トレンドの兆しが垣間見えます。塩ラーメンで注目される『素材』キーワード「塩ラーメン」の投稿における「素材」キーワードについて分析すると、直近では海鮮素材への注目が高まっており、その中でも「牡蠣」や「ホタテガイ」などの貝類は消費者の評価が高いだけでなく、ラーメンの1品としての価格的価値を高める重要なキーワードに位置付けられています。物価高騰が続き、消費者が外食に際にしての付加価値を求める風潮が強まる中、“海鮮素材を使った”「塩ラーメン」はその消費者ニーズを反映したメニューとなっており、本年も注目が必要です。お問い合わせ【食品メーカーや飲食店の方へ】外食ビッグデータ分析サービス「FoodDataBank」では、SARAHやもぐナビのユーザーの口コミ投稿から、メニューのトレンドや人気の要因の分析が可能です。またFoodDataBankに蓄積されたデータは今後のトレンド予測にも活用していくことができます。 FoodDataBankを活用して新メニュー開発・企画、マーケティングに役立てる事に、興味がある方はお気軽にお問い合わせお待ちしております。「FoodDataBank」に関するお問い合わせはこちら >
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シェアシマ小池、コラムはじめます【社長コラム#1】
ICS-net株式会社を創業して8年。長くもあり、短かったような8年が経過しました。私がシェアシマを立ち上げようと思ったのは、今から遡る事10年前の2014年の出来事です。まだ、その頃の想像していた未来には辿り着いていませんが、シェアシマに会員登録されている会社数は2000社を超え、多くの商品開発者の方々にご利用いただき、これからますます広がっていくサービスであると確信しています。このコラムでは、私の感じた事、思っている事をできるだけ多くの皆さまに知っていただけるように書いていければと思っております。よろしくお願いします。食品メーカー勤務から「シェアシマ」起業へ皆さま、初めまして。ICS-net株式会社ファウンダーの小池祥悟です。私は、長野県長野市出身。農家の跡継ぎで、現在も10反近くの農地があり、稲作、栗、野菜を年老いた両親と共に栽培する、地方の農地を守る一人です。1998年にマルコメ株式会社に入社。食品メーカー勤務からキャリアをスタートさせました。食品メーカーというのは、仕入⇒加工⇒製造⇒販売という一連のサプライチェーンを自社内に備え、一つの商品がユーザーの手元に届くまでを「会社」という組織体が実現させています。当然ですが、一連のサプライチェーンのみでは商品にはならず、新商品開発をするための商品開発多くのユーザーに自社、商品を知っていただくためのマーケティング品質を保証し、再購入していただくための品質管理総務・経理・財務・情報システムなどの経営機能出来上がった商品をユーザーにお届けするための物流これらの多くの機能と雇用によって、今も私たちの口に入る食品が作られています。一つの会社には多くの役割と雇用があり、食品を届けるために日夜努力している方々が全国にいるのです。私は、その食品メーカーに約20年間勤務する中で、多く事を経験させていただき、今があります。なぜ、「シェアシマ」をローンチしようと思ったのかきっかけは食品メーカー勤務時代の苦い経験から前述の通り、食品メーカーは多くの業務があり、一人ひとりが、お客様の満足のいく商品を作るために、努力しています。メーカー勤務当時、即席みそ汁をより多くのお客様に安価で提供するために、即席みそ汁の具材でもある「乾燥ネギ」の調達を新しい産地で試みました(原価の中で「乾燥ネギ」は高価という事もあり)。それが、タイです。2カ月に1〜2回訪問し、自社商品を説明し、協力いただける会社を一社ずつ当たりました。結果、計画してから1年半後に、日本への輸入を成功させ、いよいよ製品に使う算段になった際に問題が起こります。それまでに何度も試験を繰り返し、異物除去や目視検査、フリーズドライ工程での温度や乾燥時間の調整試験などを経て、ようやく製品化し日本へ輸入しました。しかし、いざ使用する段階になった際、生産工場から連絡が入りました。「いくつかのケースの中に茶色く褐変したネギが混入している」の一報でした。乾燥ネギはどうなったのか私は、この連絡を品質管理責任者から聞くなり、すぐに生産工場へ向かいました。そこから長い会議を行いますが、結果的には、使う事を断念。現地タイ工場の皆さん、ネギを生産している農業法人の皆さん、また、輸出の手配をしていただいた方々の事を思い浮かべながら、当社の為に作ってくれたこの商品を使えないという現実が突きつけられます。当然ですが、この原料を使えないという事は、生産計画に穴が空いてしまうため、すぐに代替の乾燥ネギを用意するのも当時の私の仕事でした。使用を断念した乾燥ネギは、正味2t。生鮮原料でいうと、約200tのネギに相当します。原価の問題もさることながら、これをどのように再活用するのかについて、社内で検討を重ね、検品・選別をして多くを利活用しましたが、一部廃棄が出たことも事実です。原料を有効活用し、必要とする企業へ届けたいこれは、一例ではあるものの、今の日本において食料自給率が下降線をたどっている中で、他にも廃棄せざるを得ない原料はいくつもあります。発注ミスにより、使用期限が迫ってしまった在庫品最終商品の終売に伴う、使用できなかった在庫品の処分店頭回収により、使用予定だった原料が使用不可になるケースなどなどです。私は、この一連の出来事を通じて、食品加工における原料廃棄というのは、日本国内の企業間のネットワークが構築されれば、必ずしも避けられないものではないと考えるようになりました。廃棄せざるを得ない原料でも、必要としている企業へ融通する事で、有効活用の道があるのではないか、と考えるようになります。原料プラットフォーム「シェアシマ」の誕生2019年にローンチし、2023年にリニューアルしたシェアシマのロゴ食品メーカーにおいて、原料、副原料は命綱です。その品質や価格によって、末端ユーザーの満足のいく品質・味・価格が決まると言っても過言ではありません。そのため各社、自社の専用仕入ルートを作ったり、他社との差別化を図るためにも、契約農家との年間契約を行ったりと、経営判断をされている会社も多くあります。その中で、致し方なく廃棄をせざるを得ない原料に関しては、当時、販売するルートも仕入れるルートも存在しませんでした。そこで考えたのが「その原料をシェアしませんか?」というアイデアです。食品メーカーのネットワークを構築し、その中で、各社が困っている事、特に原料について特化したプラットフォームを作ろうというのが、このICS-net株式会社が始まるきっかけになります。時は2014年。まだおぼろげながら、イメージのみ先行していた頃でした。小池祥悟プロフィール食品メーカーに約20年勤務し、商品企画、開発、営業、品質管理、原料調達、新規事業、海外取引に至るまで、食品開発に関わるあらゆる業務を経験。労働生産性の低い食品開発のスキームは、深刻な問題であり、進まない業界の構造変革には、デジタル化、情報のオープン化と一元化が必要であると考え、 ICS-net株式会社(シェアシマ事業運営)を創業。食品開発にフォーカスしたWebプラットフォームの構築に邁進している。お問い合わせ原料の調達や食品OEM、販路拡大などの食品開発にまつわるお困りごとがございましたら、ぜひシェアシマにご相談ください。資料請求はこちら >お問い合わせはこちら >
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進化するグミ市場【食品製品情報トレンドウォッチ】
日本では近年、グミの人気が急速に高まっており、各メーカーが新商品を次々と投入しています。多様なフレーバー、形状、食感を持つ製品が増加し、消費者の興味を引き続けており、食べやすさや持ち運びの便利さ、手軽に楽しめるお菓子として、今後もグミの人気は続くと予想されています。この記事では、2025年1月にシェアシマ製品情報サーチで新規公開した123製品(うち「ガム・キャンディ・グミ」55製品)の中から、選りすぐりの5品を対象にトレンドウォッチします。今回の対象商品もちきゅあ みたらし団子味|三幸製菓株式会社ザ・ストロング 神濃ハードグミ ソーダ味|カンロ株式会社タフグミ キウイスパーク|カバヤ食品会社名セブンプレミアム グミまる 巨峰味/白桃味|株式会社セブン&アイ・ホールディングスサニーサイドアップグミ|株式会社エイム記者の目|進化するグミ市場米菓を中心に展開している三幸製菓が、グミの分野に進出し話題となった「もちきゅあ」シリーズの新しいフレーバー、みたらし団子味。米粉を使用したもちもち食感のグミで、米菓を専門に扱う企業ならではのお米製品の進化と新触感が注目されています。「もちきゅあ」シリーズの新しいフレーバー、みたらし団子味(撮影:シェアシマ編集部)「もち」の名前の通り、食感はモチモチです。形状がお米のように見えるのも米菓メーカーのこだわりを感じます。表面はサラサラの質感。和風味の代表、みたらし団子の風味がしっかり感じられ、醤油の風味、甘じょっぱさが絶妙です。米菓メーカーのこだわりを感じるモチモチ食感が魅力(撮影:シェアシマ編集部)グミの人気を支える一因には、食感のバラエティの豊富さがありますが、「ザ・ストロング 神濃ハードグミ ソーダ味 (カンロ)」、「タフグミ キウイスパーク(カバヤ食品)」といったハード系食感の製品も、人気の定番食感を全面に出し、継続的に市場に投入されています。各社PBからも積極的に展開されており、セブン-イレブンのプライベートブランド「セブンプレミアム」から発売されている「グミまる」も新作フレーバーが続々と登場しています。また、海外製品「トローリ プラネットグミ(Trolli)」(通称:地球グミ)がSNSで話題になったことも記憶に新しいところですが、「サニーサイドアップグミ(エイム)」など、SNS映えするユニークなデザインにも注目です。1月の新規登録情報123製品を新たに公開しましたガム・キャンディ・グミ:55製品ふりかけ:15製品お吸い物、みそ汁など即席スープ:13製品果汁、ラテ、炭酸等の飲料:10製品など、その他のカテゴリ含む計123製品を新たに公開しました。シェアシマ製品情報サーチでは、220分類以上、計23,160点(2025年1月時点)の製品情報を掲載しています。食品開発の情報収集に、ぜひご活用ください。※シェアシマ製品情報サーチの利用には、有料会員の登録が必要です。シェアシマ製品情報サーチとはシェアシマ製品情報サーチは、⾷品情報専⾨のデータベースです。他社の製品パッケージ・デザイン・裏⾯情報を⼀括検索。参考資料となる情報を、効率よく集めることができます。サービスについて詳しく見る >>資料ダウンロード・お問い合わせ >>
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食ビジネスの課題解決に! 200種類以上の食の資格者が集う「食オタワークス」
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