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【解説】精密発酵とは【食品業界用語】

この記事では、精密発酵とは何か、精密発酵の活用法や効果について解説します。

精密発酵とは?


精密発酵は、微生物を培養して特定の動物性たんぱく質を量産する技法のことです。
精密発酵は食品自体を作り出すものではなく、食品を作る際に使用される動物性たんぱく質を作るものです。また精密発酵に使用する微生物は、特定のたんぱく質を生成するためにあらかじめカスタマイズされています。

精密発酵でできること


精密発酵は、主に食品の原料になる動物性たんぱく質の製造に使われます。
例として、チーズを作る際に使うレンネットという凝固酵素があります。レンネットの素となる酵素は、子牛の胃袋に含まれています。今まではレンネットを大量に製造するため、多くの子牛を屠畜(とちく・食肉用の家畜を殺処理すること)しなければなりませんでしたが、精密発酵の技術により、子牛を屠畜せずに大量のレンネットを人工的に作り出すことが可能になりました。
他にも精密発酵により製造された動物性たんぱく質を使って、乳製品などを作る研究がなされています。
アメリカでは既に、精密発酵による動物性たんぱく質を使用したヨーグルトやアイスクリーム、チョコレートバー、プロテインパウダーが販売されています。

精密発酵のメリット


精密発酵により、動物を使わなくても安定的・大量に動物性たんぱく質を製造することができます。また、動物を飼育するために使う資源やエネルギーを節約することにも繋がります。
他にも、精密発酵は持続可能な食料システムを構築して、将来の食糧危機を改善する可能性が期待されています。
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