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セミナー・展示会

【受付中】美味しさづくりの幅を広げる商品開発のポイント ~総菜・製菓製パン・スイーツ商品の魅力をグレードアップ~(1/29)

当社では、商品開発に役立つオンラインセミナーを毎月開催しております。2025年1月29日(水)に予定しています、第56回のテーマは、「美味しさづくりの幅を広げる商品開発のポイント~総菜・製菓製パン・スイーツ商品の魅力をグレードアップ~」です。本セミナーでは、味に厚みやコクを加える原料や、既存素材の代替として活用可能な原料を詳しくご紹介します。これらは美味しさのグレードアップだけでなく、コスト削減にも貢献。特に、総菜・製菓製パン・スイーツの開発をお考えの方に最適です。リアルタイムで質問できるQ&Aセッションもご用意しています。現場の疑問や課題を直接解消できる絶好の機会です。ぜひこの機会にご参加いただき、商品開発の新たな可能性を探ってみませんか?開催概要テーマ:美味しさづくりの幅を広げる商品開発のポイント~総菜・製菓製パン・スイーツ商品の魅力をグレードアップ~日時:2025年1月29日(水)13時30分~参加方法: オンライン(EventHub)定員:200名(先着順)参加料:無料申込方法:https://shareshima.com/seminars/20250129※ こちらでお申し込みを受け付けた後、メールにて参加URLをお送りします。申込締切:2025年1月29日(水)13時主催:ICS-net株式会社プログラム1.シェアシマ事務局より (13時30分〜)セミナーの注意事項など2.製品・サービス紹介1.「米飯用品質改良剤『デリシャリ』と発酵調味料『クレーム・レブール』のご紹介」オリエンタル酵母工業株式会社(20分)「デリシャリ」は米飯の老化抑制、割れ潰れ防止、歩留り向上を付与する品質改良剤です。「クレム・レブール」は乳特有の香りや甘味、後引くコクを食品に付与する発酵調味料です。美味しさづくりの幅を広げる活用方法をご紹介します。2. 「近日公開」宝酒造株式会社(20分) 3.「近日公開」   扶桑化学工業株式会社(20分) 3.その他次回のご案内など15時10分終了予定※プログラムは都合により変更になる場合がございます。時間は目安ですので多少前後します。あらかじめご了承ください。

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食品原料

品質改良剤のご紹介〜風味や栄養、保存性を高めて食品に付加価値を〜

食品の品質は、安全性や味、風味、見た目、食感、栄養価、保存性など、さまざまな要素によって評価されます。消費者が求めるのは、おいしく安全で栄養価の高い食品です。食品業界では、これらを向上させるためにさまざまな取り組みが行われています。品質の高い食品は、消費者の満足度を高めるだけでなく、企業のブランド価値を向上させることにもつながります。今回は、品質改良剤の特徴や活用のメリットを解説すると共に、関連商品をご紹介します。本記事を参考に、開発テーマや条件にあった原料をぜひ見つけてください。

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行政情報

12月17日更新|行政情報【厚生労働省・消費者庁】

厚生労働省「輸入食品違反事例速報(令和6年12月分)」が更新されました。(令和6年12月13日)消費者庁「機能性表示食品制度届出データベース 届出情報」が更新されました。(令和6年12月12日)「特別用途食品の表示許可等について」が一部改正されました。(令和6年12月10日)「特別用途食品たる経口補水液と誤認されるおそれのある表示について」が一部改正されました。(令和6年12月10日)

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セミナー・展示会

静岡県内食品関連事業者100名超が参加!大盛況となった未利用食材活用セミナー&交流会

公益財団法人 静岡県産業振興財団 フーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンターは、11月19日(火)に「未利用食材活用セミナー&マッチング交流会~アップサイクルで創る 持続可能な食の未来~」を開催しました。フーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンターは、2024年度より未利用食材を活用した食のアップサイクルに取り組む企業を支援する新たな事業をスタート。ICS-net株式会社(以下、弊社)はともに静岡県内の未利用食品の調査委託を今年度進めてきました。その調査内容や明らかになった課題について、弊社代表小池祥悟より「食品ロスから価値へ 未利用食品アップサイクルの実践」と題して講演を実施しました。60名の定員をはるかに上回る100名超が参加、大盛況となったセミナーと交流会の様子をレポートします。(シェアシマ編集部)静岡県一帯のビジネスチャンスやサステナブルな商品作りの推進を支援セミナーは、フーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンター長の望月誠様の挨拶からスタートしました。望月様からは、世界中でエネルギー・食糧に関する技術革新が目覚ましい一方、今後くる食糧危機にどの様に対応するかがグローバルな視点では大きな課題であり、2030年の世界人口100億人突破を目前にますます食糧不足が深刻になるのではないか、という問題提起がありました。その問題解決のために、食品ロスを1%でも2%でも減らしていけば人口増に対応する手立てとなること、新しい技術を生かし未活用素材の研究開発も進めていく必要があることを指摘しました。望月様は「事業者間のアップサイクルは簡単に実現できるものではない」とした上で、「マッチング事例や情報があれば、フーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンターまで寄せていただくように」と呼び掛けました。「相談をもとに支援策を考えていきたい」と今後も意欲的に事業を展開していく姿勢が印象的でした。続いて、プロジェクト推進部長・丸山幸治様からは、フーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンターの活動背景や静岡県での調査実態について発表がありました。フーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンターでは「サスティナブルな仕組み、製品作り」の一環として「未利用食品の活用事業」を推進しています。現状として静岡県では、食品加工製造業が他府県よりも多く立地していることから、全体17万トンの食品ロスのうち7割が事業者系の食品ロスとなっています。これは他府県の5割程度よりも多い数字ということです。実態を把握すべく、フーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンターでは2024年に静岡県内2000事業者にアンケート配布を実施。453件から回答を得ました(回収率22.7%)。そのうち、具体的な未利用食材の提供・活用に関する回答は196件に上りました。この調査で、未利用食材の種類や活用方法が明らかになったことに加え、さまざまな課題が浮かび上がりました。例えば、発生時期や品質が不安定であること、規格外の仕分けコストが生じること、対応できる人手が足りないこと、生鮮品は腐敗しやすく保管が困難であること、またその衛生管理、物流問題など、内容は多岐に渡りました。丸山様は、会場に足を運んだ来場者の他、中間加工・物流などの関連企業が協力し合うことで「課題解決が実現できるはずだ」とお話しされました。フーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンターでは2024年10月より、食に関するマッチングを活性化させる相談窓口をオープンさせており、随時相談を受け付けているとのことです。丸山様からは最後に、業務用原料を全国に向け掲載・販売拡大するためにシェアシマを活用してほしいと、弊社サービスをご紹介いただき、「未利用食材を生かしたアップサイクルを一層活性化させていくために、会場で交流を深めていただきたい」と呼び掛けました。もっと食品ロスの無くなる静岡県へ!出口先の確保とまずは小さく動かしてみることへの重要性弊社小池は「食品ロスから価値へ 未利用食品アップサイクルの実践」と題して、長野市での未利用原料の調査・アップサイクル商品企画開発の取り組み、宝島社様との米粉パン・ホエイパンの取り組みについて、さらにはこの度の静岡県との調査について、講演しました。静岡県は、食品・飲料製造業が非常に盛んな県です。今回の実態調査では、「未利用原料としてお茶の茶葉、うなぎの頭・骨、カツオ・まぐろを中心とした魚の端材、加工にはコストがかかる小さなサイズのさつまいもなど再利用可能性があるものが一定数存在していた」と報告しました。一方で、調査から見えた課題として、余剰在庫や端材などのマッチングが困難であり、その理由として、大きく3点を指摘。情報不足と連携の欠如品質や賞味期限の制約が生じていることコストと利益のバランスとし、地域が一体となり検討していく必要があることなどに触れました。続いて、県内ですでに生まれているマッチング事例として、酒粕を使ったケーキの開発や練製品端材が惣菜製造業に引き取られた事例を紹介し、さらなるマッチングを加速させるために、県内流通だけでなく県外にも届くよう、問屋卸業・商社含む販売会社と未利用食品の発生元との連携が不可欠であることを指摘しました。最後に、来場者に向けたメッセージとして「県内アップサイクルを実現させる」という静岡県の熱い思いや、全国都道府県が同様の取り組みを模索する中での実行力や先進性を強調しました。同時に、今回のセミナー交流会の実施も非常に大きな出来事として捉えていること、県内の事業者がフーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンターをハブとして有効活用し「もっと食品ロスが少ない静岡県」になることに期待を寄せました。会場から寄せられた質問には、実施できる小さなビジネスサイズから挑戦することを推奨したいことや、補助金を有効活用すること、販売出口をしっかりと確保することの重要性を説明しました。新たなバリューチェーン構築には、一次産業・加工現場との相互理解が不可欠続いて、株式会社良品計画(東京都文京区)の食品部事業統括担当部長の向田宗敬様より、食品製造業会と小売業のマッチングの重要性や今後の交流への期待について講演がありました。MUJIブランド食品部として、今後店舗と地域の消費者の心との「つながり」を重要視した店づくり・商品化を担っていきたいことから、地域課題へ目を向け、地域の活性化につながる取り組みを推進していく事業方針について説明があり、ESG(Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス))を重要視した事業活動のうち「地域食材の地産多消による地域貢献」の事例として、すでに実装されているブラウンチーズの商品・外食メニュー展開、豊島レモンの衣食住への商品化の事例共有がありました。向田様は最後に、小売側は加工会社・バリューチェーンのマッチングに悩んできたことから、「交流会では情報交換をぜひお願いしたい」と伝えました。その上、ぜひこの機会に一次産業・加工現場の原料状況や課題を共有し、生産者にも小売側の現状を知ってもらいたいと、相互理解が大切であることを示していました。静岡県内のパイオニア企業の取組発表フーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンターと弊社による調査成果として、静岡県内にて先進的な未利用原料の活用の取り組みを行う企業が数多く存在することが明らかになったことから、4つの県内事業者から事例発表がありました。まず、静岡市に支店がある株式会社オカラテクノロジズ(宮崎市)から、未利用原料としてのおからの可能性とターゲットに基づいた勢いある販売店開拓についての報告がありました。続いて、業務用食品卸問屋である株式会社濱村屋(静岡市)は、給食・外食向けの未利用原料を活用した30品以上の業務用商品開発の実績や今後も積極的に商品開発をおこなっていくことを説明しました。清水地区の商社・フジ物産株式会社(静岡市)は、マグロの尾の身の有効活用を通じて目指すものや、「静岡といえば、マグロの尾と言われるようになりたい」との志を中心に推進してきた地域での取り組みについて、また今後はマグロ船の課題解決に取り組んでいく展望について発表しました。最後に、株式会社平出章商店(静岡県浜松市)は、製菓製パンの機会材料を扱う専門商社として、静岡の一次産品・農産物の未利用品を加工する仕組みづくりとして工場を設立、地域関係者を巻き込んで加工場のビジネス拡大を測っていく事業方針について話しました。交流会では県内事業者100名超が名刺交換を実施セミナーの最後には、マッチング交流会がありました。配られた参加者名簿をもとに、情報交換を行いたい事業者同士が、名刺交換をしました。積極的に名刺を交わす様子が見られ、互いのニーズや課題を共有し合う中で、他にマッチングしそうな企業を推薦・紹介し合う姿もありました。自社のサンプルやチラシを持参しながら複数の会社が同時に商談の約束を取り付けている場面も見受けられ、各社間で活発な情報交換が行われました。大変盛況であった本会合に続き、全国の自治体で同様の活動が活発化し、食品事業者、関連企業様の繋がりが強まるよう、ICS-netでは各方面にてご支援を続けてまいります。

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製品・サービス

食感分析のパイオニア|「おいしい食感の数値化」を独自技術で追究【タケトモ電機】

歯ごたえ、舌触り、弾力などのさまざまな「食感」は、味や香りと同様においしさを支える大きな要素。一方で、食品の開発現場では「職人の勘」などの主観に頼りがちな部分でもあります。今回は、人が食べる時に感じる「食感」の違いを物理的に測定し、正確な再現化を実現する「食感分析」のパイオニア、タケトモ電機をご紹介します。※こちらの記事は同社の提供で、シェアシマ編集部が制作しています。なぜ「おいしさ」に食感が必要なのか?サクサク、もっちり、ツルツル……日本語にみられる食感を表す表現の多彩さからも、私達が食事する時には、無意識に食感を重要視していることがわかります。食品のおいしさと食感には、じつは密接なつながりがあるのです。「食感」がおいしさを決める食品ジャンルとは人が何かを食べて「おいしい」と感じる時、舌では「味」を、鼻では「香り」を感じています。こうした化学的要素に加え、食べ物を口の中で咀嚼した時に感じる「食感(テクスチャー)」という物理的要素も、おいしさを支える大きな要素になります。以下の研究結果からも、液体よりも固形の食品ほど、おいしさを感じる要因に食感(物理的要素)が大きく関与していることがわかります。※参考:食肉科学技術研究所「食品の物理的性質を反映する「テクスチャー」について」食生活の多様化にも「食感」がカギを握る近年ではチルド食品の普及などにより、「冷めてもおいしい」「時間が経ってもおいしい」食品への消費者ニーズが高まっています。ボソボソと硬いご飯を誰もが「まずい」と感じるように、冷めたり一定の時間が経過したりという条件下での「おいしさ」こそ、食感に大きく左右されます。現代の「飽きられないおいしさ」を追求するため、食感の重要度はますます上がっているといえます。食感分析機器のパイオニア「タケトモ電機」約60年前に世界初の食感分析器を製品化株式会社タケトモ電機(本社:埼玉県川越市)は、1963年に創業した分析機器の開発・製造会社。1966年に世界初の食感分析器を製品化した、この分野の先駆的メーカーです。現在では主に食品関連のメーカーや研究所、教育機関などに向けて、独自の食感分析器を開発・製品化しています。食感分析器のロングセラー「テンシプレッサー」タケトモ電機の主力製品「テンシプレッサー(TENSIPRESSER)」は、1976年に発売されたPC制御タイプの食品分析器です。その最大の特長は、人が口の中で「咀嚼する」感覚をよりリアルに再現して物理的に計測し、数値化できる点にあります。「テンシプレッサー」の特徴や機器の動きを、動画でぜひご覧ください。

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セミナー・展示会

【受付中】美味しさづくりの幅を広げる商品開発のポイント ~総菜・製菓製パン・スイーツ商品の魅力をグレードアップ~(1/29)

当社では、商品開発に役立つオンラインセミナーを毎月開催しております。2025年1月29日(水)に予定しています、第56回のテーマは、「美味しさづくりの幅を広げる商品開発のポイント~総菜・製菓製パン・スイーツ商品の魅力をグレードアップ~」です。本セミナーでは、味に厚みやコクを加える原料や、既存素材の代替として活用可能な原料を詳しくご紹介します。これらは美味しさのグレードアップだけでなく、コスト削減にも貢献。特に、総菜・製菓製パン・スイーツの開発をお考えの方に最適です。リアルタイムで質問できるQ&Aセッションもご用意しています。現場の疑問や課題を直接解消できる絶好の機会です。ぜひこの機会にご参加いただき、商品開発の新たな可能性を探ってみませんか?開催概要テーマ:美味しさづくりの幅を広げる商品開発のポイント~総菜・製菓製パン・スイーツ商品の魅力をグレードアップ~日時:2025年1月29日(水)13時30分~参加方法: オンライン(EventHub)定員:200名(先着順)参加料:無料申込方法:https://shareshima.com/seminars/20250129※ こちらでお申し込みを受け付けた後、メールにて参加URLをお送りします。申込締切:2025年1月29日(水)13時主催:ICS-net株式会社プログラム1.シェアシマ事務局より (13時30分〜)セミナーの注意事項など2.製品・サービス紹介1.「米飯用品質改良剤『デリシャリ』と発酵調味料『クレーム・レブール』のご紹介」オリエンタル酵母工業株式会社(20分)「デリシャリ」は米飯の老化抑制、割れ潰れ防止、歩留り向上を付与する品質改良剤です。「クレム・レブール」は乳特有の香りや甘味、後引くコクを食品に付与する発酵調味料です。美味しさづくりの幅を広げる活用方法をご紹介します。2. 「近日公開」宝酒造株式会社(20分) 3.「近日公開」   扶桑化学工業株式会社(20分) 3.その他次回のご案内など15時10分終了予定※プログラムは都合により変更になる場合がございます。時間は目安ですので多少前後します。あらかじめご了承ください。

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食品原料

品質改良剤のご紹介〜風味や栄養、保存性を高めて食品に付加価値を〜

食品の品質は、安全性や味、風味、見た目、食感、栄養価、保存性など、さまざまな要素によって評価されます。消費者が求めるのは、おいしく安全で栄養価の高い食品です。食品業界では、これらを向上させるためにさまざまな取り組みが行われています。品質の高い食品は、消費者の満足度を高めるだけでなく、企業のブランド価値を向上させることにもつながります。今回は、品質改良剤の特徴や活用のメリットを解説すると共に、関連商品をご紹介します。本記事を参考に、開発テーマや条件にあった原料をぜひ見つけてください。

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行政情報

12月17日更新|行政情報【厚生労働省・消費者庁】

厚生労働省「輸入食品違反事例速報(令和6年12月分)」が更新されました。(令和6年12月13日)消費者庁「機能性表示食品制度届出データベース 届出情報」が更新されました。(令和6年12月12日)「特別用途食品の表示許可等について」が一部改正されました。(令和6年12月10日)「特別用途食品たる経口補水液と誤認されるおそれのある表示について」が一部改正されました。(令和6年12月10日)

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セミナー・展示会

静岡県内食品関連事業者100名超が参加!大盛況となった未利用食材活用セミナー&交流会

公益財団法人 静岡県産業振興財団 フーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンターは、11月19日(火)に「未利用食材活用セミナー&マッチング交流会~アップサイクルで創る 持続可能な食の未来~」を開催しました。フーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンターは、2024年度より未利用食材を活用した食のアップサイクルに取り組む企業を支援する新たな事業をスタート。ICS-net株式会社(以下、弊社)はともに静岡県内の未利用食品の調査委託を今年度進めてきました。その調査内容や明らかになった課題について、弊社代表小池祥悟より「食品ロスから価値へ 未利用食品アップサイクルの実践」と題して講演を実施しました。60名の定員をはるかに上回る100名超が参加、大盛況となったセミナーと交流会の様子をレポートします。(シェアシマ編集部)静岡県一帯のビジネスチャンスやサステナブルな商品作りの推進を支援セミナーは、フーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンター長の望月誠様の挨拶からスタートしました。望月様からは、世界中でエネルギー・食糧に関する技術革新が目覚ましい一方、今後くる食糧危機にどの様に対応するかがグローバルな視点では大きな課題であり、2030年の世界人口100億人突破を目前にますます食糧不足が深刻になるのではないか、という問題提起がありました。その問題解決のために、食品ロスを1%でも2%でも減らしていけば人口増に対応する手立てとなること、新しい技術を生かし未活用素材の研究開発も進めていく必要があることを指摘しました。望月様は「事業者間のアップサイクルは簡単に実現できるものではない」とした上で、「マッチング事例や情報があれば、フーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンターまで寄せていただくように」と呼び掛けました。「相談をもとに支援策を考えていきたい」と今後も意欲的に事業を展開していく姿勢が印象的でした。続いて、プロジェクト推進部長・丸山幸治様からは、フーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンターの活動背景や静岡県での調査実態について発表がありました。フーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンターでは「サスティナブルな仕組み、製品作り」の一環として「未利用食品の活用事業」を推進しています。現状として静岡県では、食品加工製造業が他府県よりも多く立地していることから、全体17万トンの食品ロスのうち7割が事業者系の食品ロスとなっています。これは他府県の5割程度よりも多い数字ということです。実態を把握すべく、フーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンターでは2024年に静岡県内2000事業者にアンケート配布を実施。453件から回答を得ました(回収率22.7%)。そのうち、具体的な未利用食材の提供・活用に関する回答は196件に上りました。この調査で、未利用食材の種類や活用方法が明らかになったことに加え、さまざまな課題が浮かび上がりました。例えば、発生時期や品質が不安定であること、規格外の仕分けコストが生じること、対応できる人手が足りないこと、生鮮品は腐敗しやすく保管が困難であること、またその衛生管理、物流問題など、内容は多岐に渡りました。丸山様は、会場に足を運んだ来場者の他、中間加工・物流などの関連企業が協力し合うことで「課題解決が実現できるはずだ」とお話しされました。フーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンターでは2024年10月より、食に関するマッチングを活性化させる相談窓口をオープンさせており、随時相談を受け付けているとのことです。丸山様からは最後に、業務用原料を全国に向け掲載・販売拡大するためにシェアシマを活用してほしいと、弊社サービスをご紹介いただき、「未利用食材を生かしたアップサイクルを一層活性化させていくために、会場で交流を深めていただきたい」と呼び掛けました。もっと食品ロスの無くなる静岡県へ!出口先の確保とまずは小さく動かしてみることへの重要性弊社小池は「食品ロスから価値へ 未利用食品アップサイクルの実践」と題して、長野市での未利用原料の調査・アップサイクル商品企画開発の取り組み、宝島社様との米粉パン・ホエイパンの取り組みについて、さらにはこの度の静岡県との調査について、講演しました。静岡県は、食品・飲料製造業が非常に盛んな県です。今回の実態調査では、「未利用原料としてお茶の茶葉、うなぎの頭・骨、カツオ・まぐろを中心とした魚の端材、加工にはコストがかかる小さなサイズのさつまいもなど再利用可能性があるものが一定数存在していた」と報告しました。一方で、調査から見えた課題として、余剰在庫や端材などのマッチングが困難であり、その理由として、大きく3点を指摘。情報不足と連携の欠如品質や賞味期限の制約が生じていることコストと利益のバランスとし、地域が一体となり検討していく必要があることなどに触れました。続いて、県内ですでに生まれているマッチング事例として、酒粕を使ったケーキの開発や練製品端材が惣菜製造業に引き取られた事例を紹介し、さらなるマッチングを加速させるために、県内流通だけでなく県外にも届くよう、問屋卸業・商社含む販売会社と未利用食品の発生元との連携が不可欠であることを指摘しました。最後に、来場者に向けたメッセージとして「県内アップサイクルを実現させる」という静岡県の熱い思いや、全国都道府県が同様の取り組みを模索する中での実行力や先進性を強調しました。同時に、今回のセミナー交流会の実施も非常に大きな出来事として捉えていること、県内の事業者がフーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンターをハブとして有効活用し「もっと食品ロスが少ない静岡県」になることに期待を寄せました。会場から寄せられた質問には、実施できる小さなビジネスサイズから挑戦することを推奨したいことや、補助金を有効活用すること、販売出口をしっかりと確保することの重要性を説明しました。新たなバリューチェーン構築には、一次産業・加工現場との相互理解が不可欠続いて、株式会社良品計画(東京都文京区)の食品部事業統括担当部長の向田宗敬様より、食品製造業会と小売業のマッチングの重要性や今後の交流への期待について講演がありました。MUJIブランド食品部として、今後店舗と地域の消費者の心との「つながり」を重要視した店づくり・商品化を担っていきたいことから、地域課題へ目を向け、地域の活性化につながる取り組みを推進していく事業方針について説明があり、ESG(Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス))を重要視した事業活動のうち「地域食材の地産多消による地域貢献」の事例として、すでに実装されているブラウンチーズの商品・外食メニュー展開、豊島レモンの衣食住への商品化の事例共有がありました。向田様は最後に、小売側は加工会社・バリューチェーンのマッチングに悩んできたことから、「交流会では情報交換をぜひお願いしたい」と伝えました。その上、ぜひこの機会に一次産業・加工現場の原料状況や課題を共有し、生産者にも小売側の現状を知ってもらいたいと、相互理解が大切であることを示していました。静岡県内のパイオニア企業の取組発表フーズ・ヘルスケアオープンイノベーションセンターと弊社による調査成果として、静岡県内にて先進的な未利用原料の活用の取り組みを行う企業が数多く存在することが明らかになったことから、4つの県内事業者から事例発表がありました。まず、静岡市に支店がある株式会社オカラテクノロジズ(宮崎市)から、未利用原料としてのおからの可能性とターゲットに基づいた勢いある販売店開拓についての報告がありました。続いて、業務用食品卸問屋である株式会社濱村屋(静岡市)は、給食・外食向けの未利用原料を活用した30品以上の業務用商品開発の実績や今後も積極的に商品開発をおこなっていくことを説明しました。清水地区の商社・フジ物産株式会社(静岡市)は、マグロの尾の身の有効活用を通じて目指すものや、「静岡といえば、マグロの尾と言われるようになりたい」との志を中心に推進してきた地域での取り組みについて、また今後はマグロ船の課題解決に取り組んでいく展望について発表しました。最後に、株式会社平出章商店(静岡県浜松市)は、製菓製パンの機会材料を扱う専門商社として、静岡の一次産品・農産物の未利用品を加工する仕組みづくりとして工場を設立、地域関係者を巻き込んで加工場のビジネス拡大を測っていく事業方針について話しました。交流会では県内事業者100名超が名刺交換を実施セミナーの最後には、マッチング交流会がありました。配られた参加者名簿をもとに、情報交換を行いたい事業者同士が、名刺交換をしました。積極的に名刺を交わす様子が見られ、互いのニーズや課題を共有し合う中で、他にマッチングしそうな企業を推薦・紹介し合う姿もありました。自社のサンプルやチラシを持参しながら複数の会社が同時に商談の約束を取り付けている場面も見受けられ、各社間で活発な情報交換が行われました。大変盛況であった本会合に続き、全国の自治体で同様の活動が活発化し、食品事業者、関連企業様の繋がりが強まるよう、ICS-netでは各方面にてご支援を続けてまいります。

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製品・サービス

食感分析のパイオニア|「おいしい食感の数値化」を独自技術で追究【タケトモ電機】

歯ごたえ、舌触り、弾力などのさまざまな「食感」は、味や香りと同様においしさを支える大きな要素。一方で、食品の開発現場では「職人の勘」などの主観に頼りがちな部分でもあります。今回は、人が食べる時に感じる「食感」の違いを物理的に測定し、正確な再現化を実現する「食感分析」のパイオニア、タケトモ電機をご紹介します。※こちらの記事は同社の提供で、シェアシマ編集部が制作しています。なぜ「おいしさ」に食感が必要なのか?サクサク、もっちり、ツルツル……日本語にみられる食感を表す表現の多彩さからも、私達が食事する時には、無意識に食感を重要視していることがわかります。食品のおいしさと食感には、じつは密接なつながりがあるのです。「食感」がおいしさを決める食品ジャンルとは人が何かを食べて「おいしい」と感じる時、舌では「味」を、鼻では「香り」を感じています。こうした化学的要素に加え、食べ物を口の中で咀嚼した時に感じる「食感(テクスチャー)」という物理的要素も、おいしさを支える大きな要素になります。以下の研究結果からも、液体よりも固形の食品ほど、おいしさを感じる要因に食感(物理的要素)が大きく関与していることがわかります。※参考:食肉科学技術研究所「食品の物理的性質を反映する「テクスチャー」について」食生活の多様化にも「食感」がカギを握る近年ではチルド食品の普及などにより、「冷めてもおいしい」「時間が経ってもおいしい」食品への消費者ニーズが高まっています。ボソボソと硬いご飯を誰もが「まずい」と感じるように、冷めたり一定の時間が経過したりという条件下での「おいしさ」こそ、食感に大きく左右されます。現代の「飽きられないおいしさ」を追求するため、食感の重要度はますます上がっているといえます。食感分析機器のパイオニア「タケトモ電機」約60年前に世界初の食感分析器を製品化株式会社タケトモ電機(本社:埼玉県川越市)は、1963年に創業した分析機器の開発・製造会社。1966年に世界初の食感分析器を製品化した、この分野の先駆的メーカーです。現在では主に食品関連のメーカーや研究所、教育機関などに向けて、独自の食感分析器を開発・製品化しています。食感分析器のロングセラー「テンシプレッサー」タケトモ電機の主力製品「テンシプレッサー(TENSIPRESSER)」は、1976年に発売されたPC制御タイプの食品分析器です。その最大の特長は、人が口の中で「咀嚼する」感覚をよりリアルに再現して物理的に計測し、数値化できる点にあります。「テンシプレッサー」の特徴や機器の動きを、動画でぜひご覧ください。

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業界用語

機能性表示食品とは〜特定保健用食品(トクホ)との違いとメリットも解説!

消費者の健康志向の高まりから、健康増進に役立つ食品の需要拡大が続く中、特に注目の的となっているのが「機能性表示食品」です。この記事では、機能性表示食品の概要から、特定保健用食品(トクホ)・栄養機能食品との違い、国内の市場規模、機能性表示食品を開発するメリットまでをわかりやすく解説します。シェアシマ掲載の「機能性表示食品対応原料」は、次の記事でご紹介しています。

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食品原料

特集|機能性表示食品対応原料〜人気成分&ヘルスクレーム別おすすめ商品のご紹介

食品業界で注目を集める「機能性表示食品」。その市場は、消費者の健康志向の高まりを受けて急速に拡大しています。事業者の責任で、科学的根拠に基づく機能性を表示できるこの制度は、企業にとって競争力を高めるための手段となっています。本記事では、機能性表示食品対応原料を人気成分とヘルスクレーム別にご紹介します。ぜひ参考にしてください。機能性表示食品とは何か、特定保健用食品(トクホ)や栄養機能食品との違いのほか、機能性表示食品を開発するメリットについては、次の関連記事で解説しています。

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サステナブル

食料自給率は企業の力で上げられる【食品企業のためのサステナブル経営(第22回)】

前回の記事を読む:食料自給率の意味を考える【食品企業のためのサステナブル経営(第21回)】前回は、日本の食料自給率は38%と先進国の中でも際立って低いこと、そして、実はこれが戦後に「作られた」低さであり、それが食品会社の事業を不安定にしている現実をお話ししました。今回はその続編として、一企業が自給率を上げることができるのか?についてお話ししたいと思います。本当はもっと低い、日本の食料自給率現在の日本の自給率の38%という値ですが、実はこの値すらかなりの過大評価であり、本当の自給率はもっと低いという指摘もあります。なぜなら通常農業を行うためには肥料が必要ですが、日本は化学肥料の原料をほぼ100%輸入しているからです。新型コロナやロシアのウクライナ侵攻で、2022年には肥料価格が一年間でなんと2倍近くに跳ね上がりましたが、このことは消費者以上に日本の農家を傷つけました。さらには、リン酸アンモニウムは90%を、尿素も37%を中国から輸入しており、今後の大きなリスク要因として気になるところです。万一こうした輸入肥料が使えなくなったとしたら、現在の農法では、国内生産量は半減してしまうと予測されます。さらに自給率が比較的高い野菜においても、種子の9割は海外から輸入しています。もちろん国内の種苗会社もあるのですが、採種の畑はほとんど海外にあるのです。東京大学大学院農学生命科学研究科の鈴木宣弘教授は、こうした現状を踏まえると、日本の本当の自給率は10%にも満たないと試算しています。「国産」はリスク回避のための選択肢いや、まぁそれはたしかに重要な話だけれど、うちの会社一社でどうにかできる問題ではない。国が政策として取り組むべき課題だろう、そういう声が聞こえてきそうです。たしかに国に一番頑張っていただきたいところなのですが、これは食品会社にとっての死活問題でもあるのです。そのリスク対策として個社でも対策をすべきですし、できることもあります。それは第一に、なるべく国産の原材料を使うことです。近隣で生産された原材料を使うのが一番ですが、すべてのものが近隣で賄えるわけではないでしょうから、その場合にはまずは国産で良いでしょう。これは国際紛争などのリスクや円安の影響を回避するだけでなく、国内生産者を支援し、そうした問題を将来的に発生しにくくするという効果があります。また輸送距離が短くなるので、いわゆるフードマイレージも小さくなり、温室効果ガスの発生のほか、輸送にまつわる環境負荷を減らすことができます。使用する原材料の種類によってはどうしても国産では無理、海外からの原材料を使わざるを得ないというケースもあるでしょう。そんな場合でも、それがどこから来ているのかを確認し、調達地を分散させることはリスク回避になりますし、できれば調達地と直接つながっておくとさらに安心です。どこ産でも構わないからとにかく一番安い原料を使うというやり方では、何か起きたときに対応ができなくなってしまいますし、そうした考え方は次第に消費者からも支持されなくなりつつあります。付加価値を作ることが経営の本質しかし、近場や国産の原材料にこだわると、原材料コストがかさんでしまう。そんなことは無理だ、という意見の方もいらっしゃるでしょう。たしかにそういう点は否定できません。ただし、今後、輸入原材料の価格が高騰した場合には、国産原材料の方が価格が安くなったり、少なくとも価格差が小さくなっていくことは十分に考えられます。そして何より、コストや価格のみを競争優位性とすることのリスクを理解して欲しいと思います。国産の原材料を使って若干コストが高くなったとしても、それを上回る付加価値を作ればいいのです。もっと言えば、そうした付加価値を作ることがサステナブル経営、いえあらゆる経営の本質なのです。価格で競争するのは、けっして持続可能ではありません。自給率向上のための政策提言の意義もちろんそのようなやり方がすべての商品にいきなり適用できるわけではないかもしれません。また、やはり一社でできることには限界はあるでしょう。ですから、次のステップは、そうした国産原材料を使うことを重視する食品メーカーが集まり、自給率を高めようという世論を喚起し、自治体や国に支援策を求めることです。ちなみにアメリカを含めて多くの国では生産者に莫大な補助金を支払い、そのことで高い自給率を維持しています。こうした政策提言は特定企業の利益のためではなく、地域や日本という国全体の安全と持続可能性のために役立つことですので、多くの消費者や関係者から支持されるでしょう。そして、そのような声を上げた企業は、消費者を含めて国全体のことを考える企業として、評判を高めることができます。つまり、これはブランディングにもつながるのです。このように問題の本質を捉え、それを解決することを自ら実践し、またその意義を広くアピールすることは、サステナブル経営の本道と言えるでしょう。ピンチは次のチャンスのきっかけでもあるのです。

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食品原料

【11月度】注目の原料商品のご紹介|シェアシマ編集部まとめ

シェアシマの原料ページに登録されている972点(11月末日時点)のうち、2024年11月に閲覧数の多かった商品をまとめてご紹介します。

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セミナー・展示会

【参加無料|受付中】製造業と現場の未来を切り拓く、 挑戦と変革がもたらす「競争力向上」(1/21-23)

動画を活用した現場支援システムの開発を推進するTebiki株式会社様より、セミナーのご案内です。今回は、「競争力向上」をテーマに、製造業と現場の未来を切り拓くDX化について考えます。基調講演には、メディアで活躍する脳科学者の茂木健一郎氏や、経済学者の成田悠輔氏ら有識者が多数出演。食品業界からは、味の素株式会社 特別顧問 福士博司氏が登壇し、全社的なDX・企業変革によって低迷していた株価を3倍に回復させた、そのリアリティーをお伝えします。

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製品・サービス

求めていた商品がここに!シェアシマ掲載から3か月で販売成立【永和物産】

食品原料の輸入販売を主軸に60年以上の歴史を持つ永和物産株式会社。香料や食品添加物を扱う同社は、国内の食品業界に長年貢献しながら、従来の販売方法に加えて新たな顧客層やマーケットの開拓にも挑戦しています。そんな同社が、シェアシマを利用することで得られた具体的な効果や、今後の展望についてうかがいました。話を聞いた相手左から)営業部 部長 南則充さん、営業部 池田大輔さん、品質保証部 執行役員 今井規夫さん

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食品原料

着色料のご紹介〜「色」で食欲増進や品質保持に貢献〜

食品において着色料は、見た目を美しくするだけでなく、食欲を刺激し、製品の品質を向上させる重要な役割を果たします。この記事では、着色料の役割とメリット、代表的な着色料の特徴、海外展開を考える際に注意すべきことのほか、関連商品をご紹介します。本記事を参考に、開発テーマや条件にあった原料をぜひ見つけてください。食品に使われる着色料(食用色素)とは「着色料」は、食品が加工や劣化によって変色・退色してしまうのを防ぎ、食品に色付けするために使用される食品添加物のことです。「食用色素」とも呼ばれることもあります。赤飯や紅白餅、繭玉(まゆだま)など、日本では古くから伝統食や行事食にさまざまな「色」が用いられてきました。着色料は身近な料理にも多く使われて来た歴史があり、食べ物のおいしさを引き立てる役割を担ってきました。着色料の役割とメリット現代の食品開発において、着色料は食品の魅力を高めて品質を保つ上で、重要な役割を果たしています。適切な着色料を使用することで、製品の視覚的なアピールだけでなく、品質やブランド差別化にも寄与することができます。ここでは、着色料の主な役割とそのメリットについて説明します。視覚的な魅力の向上食品の色合いは、消費者の購買意欲に大きく影響します。たとえば、鮮やかな色には、食品を新鮮で美味しそうに見せる効果があり、消費者の食欲を増進させます。食品の特徴やターゲットに合わせた色を使用することで、消費者の関心を引き、食品をより魅力的に見せることができます。品質の保持食品は保存中に酸化や退色が進むことがあり、見た目が悪くなると品質の低下を感じさせてしまいます。着色料を使用することで、色合いを一定に保ち、製品の品質が保持されます。また、着色料は製品の安定性を向上させるため、長期保存が求められる商品においても重要な役割を果たします。色が一定であれば、消費者に対して製品の鮮度が保たれている印象を与え、信頼感を高めることができます。製品の差別化着色料を活用することで、他の製品との差別化が可能となります。色別のシリーズ展開や季節限定の色を使用することで、消費者に新しい印象を与え、注目を集めることができます。たとえば、特定のイベントやシーズンに合わせた限定カラーを導入することで、消費者の関心を引きつけ、購買を促進することができます。さらに、特定の色をブランドの象徴として使用することで、消費者に強い印象を与え、ブランド認知を高めることもできます。着色料の使用が禁止されている食品食品における「色」は、鮮度や安全性を判断する際に重要な指標となります。そのため、鮮魚や食肉、野菜などの生鮮食品には着色料の使用が禁じられています。これらの食品に着色料を使用すると、消費者が品質や鮮度について誤った判断をする可能性があり、添加物の本来の目的に反するためです。※参考:東京都保健医療局「用途別 主な食品添加物」

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食品原料

酸化防止剤のご紹介〜食品の風味や色、保存性を長持ちさせる添加物〜

食品の品質劣化の主な原因の一つが、食品に含まれる成分の「酸化」です。酸化が進むと、食品は色や風味が損なわれるだけでなく、栄養価が減少したり、酸化によって発生した過酸化物が原因となり、吐き気や嘔吐などの中毒症状を引き起こすこともあります。今回は、食品の酸化を防ぐための「酸化防止剤」の活用法やそのメリット、さらに世界規模でのニーズや動向についても紹介します。本記事を参考に、開発テーマや条件にあった原料をぜひ見つけてください。酸化防止剤とは酸化防止剤は、食品の酸化を防ぐために使われる添加物です。食品が空気に触れることで酸化が進むと、色や風味が変化し、栄養価も低下します。酸化防止剤は、こうした劣化を防ぎ、食品の品質を保つために使用されます。つまり、酸化防止剤は、食品の成分に代わって自ら酸化されることによって、食品の品質の低下を防ぎます。代表的な酸化防止剤酸化防止剤は、大きく分けて「脂溶性」と「水溶性」の2つに分類されます。食品に含まれる成分に適した酸化防止剤を適切に使用することが大切です。脂溶性酸化防止剤油に溶けやすく、主に油脂の過酸化物の発生を抑える目的で利用されることが多いです。

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製品・サービス

シェアシマ無料会員になるメリット3つ

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セミナー・展示会

【受付終了】スポーツとシニア向け栄養素材の商品開発~日常の食事とスポーツ前後の栄養補給~(12/4)

<こちらのセミナーの受付は終了しました>当社では、商品開発に役立つオンラインセミナーを毎月開催しております。2024年12月4日(水)に予定しています、第55回のテーマは、「スポーツとシニア向け栄養素材の商品開発~日常の食事とスポーツ前後の栄養補給~」です。本セミナーでは、アスリートのための栄養強化が期待できる「スポーツニュートリション」で注目される原料として、パラチノース、鶏由来ペプチド、大豆由来ペプチドをご紹介します。スポーツ前後だけでなく日常の食事にも取り入れられる素材で、シニア向け食品にもご活用いただけます。持久力や疲労感軽減を求めるアクティブシニアへの訴求をお考えの食品開発・企画担当者も必見!最新トレンドの知見や開発のためのインスピレーションが得られます。開催概要テーマ:スポーツとシニア向け栄養素材の商品開発~日常の食事とスポーツ前後の栄養補給~日時:2024年12月4日(水)13時30分~参加方法: オンライン(EventHub)定員:200名(先着順)参加料:無料申込締切:2024年12月4日(水)13時主催:ICS-net株式会社プログラム1.シェアシマ事務局より (13時30分〜)セミナーの注意事項など2.製品・サービス紹介1.「持続性エネルギーパラチノース®から考えるスポーツ補給食への糖質利用」DM三井製糖株式会社(20分)パラチノース®は吸収が緩やかだが全量エネルギーとなる特異な糖です。持続性エネルギーとしてスポーツシーンでの活用が増えています。スポーツパフォーマンスに関するエビデンスだけではなく、実際の使用事例や競技者の体感の声についても紹介します。2. 「健やかな長寿の秘訣! イミダゾールジペプチド」東海物産株式会社(20分)時速100km近くで泳ぎ続けるカツオやマグロ、数千キロも不眠不休で飛び続ける渡り鳥の驚異的な運動能力を支えているのがイミダゾールジペプチドと考えられています。東海物産の天然エキス由来イミダゾールジペプチドのアクティブシニア向け食品やスポーツニュートリションに対する可能性についてお届けします。3. 「即効吸収!運動後のカラダのメンテナンスに”筋肉損傷”を抑える大豆ペプチド」不二製油株式会社(20分)大豆ペプチドは即効吸収され、筋肉損傷抑制効果があるスポーツニュートリション素材で、プロテイン商品の差別化や、高齢者向け健康食品作りに最適です。本セミナーでは大豆ペプチドの生理機能と素材の活用方法などをご紹介します。参加者限定で大豆ペプチド配合商品をプレゼント!3.その他次回のご案内など15時10分終了予定※プログラムは都合により変更になる場合がございます。時間は目安ですので多少前後します。あらかじめご了承ください。

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食品原料

特集|フェムケア素材〜女性特有の健康課題を身体の内側からサポート

女性特有の健康に関する悩みを解決する商品やサービスのことを「フェムケア」、「フェムテック」といいます。近年では、新ブランドが続々と誕生したり、女性誌で特集が組まれたりと、商品開発においても注目のテーマのひとつとなっています。この記事では、フェムケア・フェムテックの概念や市場規模、女性特有の不調に伴う経済損失を解説するとともに、食品開発に役立つ関連商品をご紹介します。女性の社会進出とともに顕在化した「女性の悩み」に、社会全体で向き合う動きが広がりつつある今、食品開発によって貢献できるアプローチを考えます。フェムケア素材のご紹介サンアクティブFe-P80LKP|太陽化学株式会社還元NMN|炭プラスラボ株式会社ヒマラヤ松樹皮抽出物|株式会社ニゾナサフラン|株式会社Bollardエクオール乳酸菌プレミアム™|炭プラスラボ株式会社エクオール乳酸菌™️|炭プラスラボ株式会社【抗糖化素材】ヒシエキス【機能性表示届出中】|林兼産業株式会社納豆菌培養エキスNSK-SD|株式会社日本生物.科学研究所PHENIXUN SHIELD|株式会社マツモト交商シャタバリ|株式会社サビンサジャパンコーポレーションETAPEO|株式会社マツモト交商有機JASマカ乾燥粉末|株式会社マツモト交商クリスパタス菌KT-11(KT-11HP)|株式会社キティーミヨシ亜麻仁油パウダー|ミヨシ油脂株式会社オメガヴィーパウダー100|ミヨシ油脂株式会社ヘンププロテインパウダー 50%|株式会社ニューエイジトレーディング麻の実ナッツ|株式会社ニューエイジトレーディング発酵黒マカエキス末|株式会社光健フェムケア・フェムテックとは女性のライフステージには、さまざまな健康課題が存在します。それらの解決に役立つフェムケア・フェムテックには、それぞれ次のような違いがあります。フェムテックフェムテック(Femtech)は、Female(女性)とTechnology(テクノロジー)を合わせた造語です。月経、妊娠・不妊・産後ケア・更年期といった女性のライフステージにおける悩みや、婦人科系疾患・セクシャルウェルネスに対して、AI(人工知能)やアプリなど先進的なテクノロジーの力を使って解決することを指します。フェムケアフェムケア(Femcare)は、Feminine(女性の)とCare(ケア)を合わせた造語です。フェムテックとの違いは、テクノロジーに頼らないことです。フェムケアは、生理用品やサプリメント、食品、衣類など多岐にわたり、女性のウェルビーイング(※)を向上させるための幅広いケアを含みます。※身体的、精神的に健康な状態であるだけでなく、社会的、経済的に良好で満たされている状態にあること女性特有の健康課題による経済損失は3.4兆円経済産業省は、2024年2月「女性特有の健康課題による社会全体の経済損失」を公表し、経済損失は3.4兆円に上ると試算しました。働く女性の多くが、月経やPMSによる心身の不調(情緒不安定、抑うつ、集中力の低下、めまい、腹痛、頭痛など)で、仕事のパフォーマンス低下を経験していますが、有効な対処を行う女性の割合は少なく、特に効き目があるとされる低容量ピルの服用率は0.9%にとどまっています。また、不妊治療と仕事の両立ができずに「仕事を辞めた又は雇用形態を変えた」ことがある女性の割合は32.9%、さらに、更年期症状の影響で「昇進を辞退したことがある」が50%、「仕事を辞めたことがある」が17%と、女性特有の健康課題がキャリアにも影響していることがわかります。※参考:経済産業省「女性特有の健康課題による経済損失の試算と 健康経営の必要性について」、「フェムテックに関する経済産業省の取組 ~フェムテックで企業が変わる、社会が変わる~」、「経済産業省のフェムテック推進について」フェムケア・フェムテックによる経済効果は2兆円フェムテックによる経済効果は、2025年時点で年間約2兆円とも予測されており、ライフステージの変化に対する女性の健康サポートや望まない離職を防ぐ仕組みづくりの重要性が見直されています。経済産業省では、「女性が働きやすい環境整備を進め、より多様な人材の活躍を推進することが、持続的な企業価値の創造の観点から重要」としてフェムテックを推進。「フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金」などの補助事業を通して、ウェルビーイング実現に向けた積極的な導入・開発を呼びかけています。参考:株式会社 日立コンサルティング「令和2年度産業経済研究委託事業 働き方、暮らし方の変化のあり方が将来の日本経済に 与える効果と課題に関する調査 報告書 (概要版)」フェムテックの市場2016年ごろからの新興市場であるフェムテック。2019年時点の世界の市場規模は820億円、2025年には5.5兆円に達すると予測されています。国内市場は、2019年の579億円から2022年は695億円と、政府の後押しもあって順調な成長を見せています。全人口の半分をターゲットとする産業として、今後さまざまな製品・サービスの開発・投入を通じて市場の拡大が期待されています。※参考:株式会社矢野経済研究所「フェムケア&フェムテック(消費財・サービス)市場に関する調査を実施(2023年)」

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セミナー・展示会

食品開発展2024|シェアシマ合同ブースの取り組みと成果

食品の開発・品質保証・製造技術に関する専門展示会「食品開発展2024」が、10月23日から25日まで東京ビッグサイト西ホール(1・2・4)他で開催されました。650社以上が出展し、来場者数3.8万人以上と、盛況のうちに幕を閉じました。同展示会の主催はインフォーママーケッツジャパン株式会社で、国内外から食品業界のさまざまな企業が集結する場となりました。今回シェアシマは、「シェアシマ合同ブース」を初企画し、6つの会員企業が出展しました。出展者と来場者が直接交流する場を設けたことで、来場者が商品やサービスの理解を一層深められる機会を提供しました​。(シェアシマ編集部)シェアシマの情報発信力を活かした多彩なプランとブース展開シェアシマ合同ブースは、過去セミナーにご登壇、もしくはシェアシマに原料掲載されている企業様が対象です。各企業に対して専用テーブルスペース・社名看板を設けるほか、展示会告知記事の上位表示やメールマガジンでの紹介といった、事前告知サポートが含まれます。またオプション機能として、ポスターやアニメ動画、オリジナルチラシデザイン制作といったメニューも用意。シェアシマの情報発信力をフル活用した、PRプランをご用意しました。合同ブースが引き出した効果と来場者の反応 展示会当日は、シェアシマ合同ブースにも多くのお客様が訪れました。各出展企業が自社商品はもちろん、他の会員企業の商品を紹介し合うことにより、相互送客効果が見られたことが特徴的でした。また、ブースデザインや動画・チラシといったビジュアルプロモーションが来場者の関心を引き、参加企業のサービスや製品の認知度向上に寄与しました。そのほか、シェアシマで制作したアニメーション動画の放映やチラシの配布も行われ、ブースを訪れる来場者の興味を引くきっかけとなりました。なお、出展企業からの事後アンケートでは、以下のような声が届いています。将来的な出展を見据える中での”お試し的”な参加であったが、収穫が多かったです。他出展社様との協力もあり、一体感のある展示会になりました。サンプルも多く配布できました。スタッフの皆さんの準備段階から当日までの熱心な対応に感謝しています。来場者の中には、かなり熱心に説明を聞いてくださった方もいらっしゃいました。展示会後のフォローをしっかりとしていきたいです。商品の今後の拡販戦略を考えるうえで、参考になるものが得られました。今回の学びを次に活かす、今後の展開シェアシマとしても、普段オンラインのやり取りがメインの会員様と、共に肩を並べて商品・サービスのPRができたことは大変貴重な機会となりました。次年度の展示会では、合同ブース出展企業のさらなるプロモーション支援や、顧客の声を反映した新たなサービス展開も検討中です。また、シェアシマの強みであるオンライン施策を効果的に組み合わせることで、より多角的なアプローチで顧客のニーズに応えてまいります。食品開発展2024でのシェアシマ合同ブースは、企業間の自然な連携と来場者へのプロモーションの場として、非常に価値ある場となりました。今回得られた成果と課題をもとに、次回の出展計画やマーケティング戦略に活かし、食品業界における新たな可能性を広げていきます。▽関連の記事を読む過去最大級!食品開発の最新技術が集う「食品開発展2024」の見所を紹介​特集|食品開発展2024に出展する注目企業一覧 <シェアシマの合同ブースも!>

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サステナブル

食料自給率の意味を考える【食品企業のためのサステナブル経営(第21回)】

前回の記事を読む:崖っぷちの水産業と食品業【食品企業のためのサステナブル経営(第20回)】前回は水産業に関わる方が高齢化で減少しているため、日本の水産業は危機的だという話をしました。しかしこれは水産業に限った話ではありません。農業も同様です。しかも、農業に関してはもともと食料自給率が非常に低いという問題があります。日本の食料自給率は38%前後で先進国の中でも最も低いのです。先進国の中できわめて低い、日本の食料自給率引用:農林水産省「世界の食料自給率」自給率は低くても、食材は海外から輸入した方が安いのだからそれで問題ないじゃないか。コストを抑えるのが一番のポイントだ。そう考える方も多いと思うのですが、そんなやり方がいつまで続けられるのでしょうか。最近の輸入食品原料価格の高騰を見て、不安に感じ始められた方も多いはずです。そうは言っても日本は国土が狭いし、賃金は高いし、食料自給率を高くすることは無理だ、そう考える方も多いでしょう。しかし、それは必ずしも正しくないのです。なぜなら日本の自給率は、他の先進国と比べてもきわめて低いからです。先進国の中でもカナダ、オーストラリア、アメリカ、フランスは、自給率が100%を超えています。土地が広く、人口密度も低い国なので、当然と思われるかもしれません。けれども日本と似たような条件であるはずのドイツ、イギリス、イタリアでも、自給率は60〜80%台です。自給率が、面積や賃金だけで決まってしまうわけではなさそうです。人口減でも下がり続ける食料自給率、なぜ?そういう日本も、1960年頃の自給率は80%近くありました。人口は今の3/4でしたが、国土面積はもちろん同じです。その頃とまったく同じというわけにはいかなくとも、今よりずっと高い自給率は可能なはずです。けれども、日本の自給率は一貫して下がり続けているのです。なぜなのでしょうか?日本の自給率がわずか60年の間に半分以下に減ってしまった理由は複合的なものです。まず一つには、食事の内容が洋風化したことがあげられます。伝統的な和食から、肉や乳製品、油脂を多用した食事に変化したため、国内だけでは賄うのが難しくなってしまったのです。ただし、これには新たなマーケットを作るために食生活を変化させたという面もあったはずですし、そのことで潤った企業もあるでしょう。そして一番大きな原因は、農業から製造業へと経済構造を政策的に変化させたことでしょう。製造業で外貨を稼ぎ、食料はそのお金で買った方が「効率が良い」と国が考え、そのために様々な政策が取られたのです。実際、日本の製造業が大きな成功を収めていた時代、すなわち1980年代ぐらいは、この戦略は大変うまく機能していました。しかし1990年代のバブル崩壊以降、日本経済が停滞すると、その後はデフレの嵐だったのは皆さんよくご存じの通りです。それでも当初はまだ海外、特に途上地域に生産をシフトすることでコストを下げる余地があったので、デフレ競争を続けることができました。しかし、その間に日本の生産者はますます苦境に立たされます。そして最近では海外で生産してもこれ以上のコスト削減は難しくなり、また気候変動や国際紛争などにより、輸入食材の価格が急上昇、ついに国内でも食品価格の値上げラッシュとなったというわけです。輸入頼みのリスクを、無視できない時代にこのように経済的な要因から、もっと言えば、どうすればコストを下げられるのか、儲かるのかという経済的な理由で日本の食のシステムは大きく変化させられ、特に国内の原材料生産の現場は傷つけられて来たのです。しかし、今や「海外から安い食品を買ってくれば良い」という考え方の前提条件は完全に崩れてしまっています。さらに最近の世界情勢を見ると、政情不安は簡単に解消しそうにはありませんし、気候危機の緩和は十分には進まず、影響は大きくなるばかりです。つまり、もしお金が十分にあったとしても、海外からの輸入に大きく頼る構造ではリスクが高いことがはっきりしてきました。そう考えると、日本も本気で自給率を高めることを考えるべき時代になっていると私は考えますが、いかがでしょうか。皆さん方の会社がいくらおいしくて魅力的な商品を作る能力をお持ちだとしても、原材料が入手できなくなったり、原材料価格が高騰してしまったら、商売は続かないからです。何がなんでも自給率100%を目指す必要はないかもしれませんが、まずはイギリスやイタリアと同じ60%ぐらいを目指すのが現実的なのではないでしょうか。平時からこの程度の自給率を維持できていれば、いざという時にもギリギリなんとかできる可能性があるからです。ではどうしたらいいのか? 一企業が自給率を上げることができるのか? については、次回詳しくお話いたします。今回は、この自給率の低さが食品会社の事業を今や不安定にしているのだ、ということをまずご理解いただければと思います。次回の記事を読む:食料自給率は企業の力で上げられる【食品企業のためのサステナブル経営(第22回)】